公開：1993
監督：Sydney Pollack
出演：Tom Cruise、Gene Hackman、Hal Holbrook、Ed Harrisほか
範疇：原作もの／ドラマ／スリラー

私の評価 ：☆☆

【Part 1】

ミシシッピ州出身の作家John Grisham（ジョン・グリシャム）の小説の映画化。監督がSydney Pollack（シドニイ・ポラック）、主演がTom Cruise（トム・クルーズ）、そして脇役にも豪華キャストを数多配した大サーヴィスの一編。

ハーヴァードで法学を修め優秀な成績で卒業したTom Cruiseは、想像もしていなかった好待遇でテネシー州メンフィスの法律事務所に就職する。妻と二人には大き過ぎるような家と新車が与えられ、給料だけでも凄いのにボーナスもあり、二年後には昇給が確定している。二人は有頂天になる。

仕事も順調にこなし、社長Hal Holbrook（ハル・ホルブルック）の覚えも目出度い。社歴の長いGene Hackman（ジーン・ハックマン）とも親しくなる。そこへFBIエージェントのEd Harris（エド・ハリス）が現われ、この法律事務所を調査していることを匂わす。41人の会社で四人も続けて事故死しているのは妙じゃないかと云う。

Tom Cruiseは顔見知りの探偵Nick Nolte（ニック・ノルティ）とその秘書兼助手Holly Hunter（ホリー・ハンター）に、死んだ同僚の調査を依頼する。そのNick Nolteは間もなく殺し屋に射殺され、Tom Cruiseにも脅迫の手が伸びて来る…。

Tom Cruiseは大学卒業したばかりという初々しい感じが、ピッタリはまっています。

次第に会社の秘密に接近して行くわけですが、"lawer"（弁護士）として認定される時に「依頼人の秘密は絶対に守る」という誓いを立てるので、それが彼のジレンマになります。守秘義務不履行は自動的に弁護士の資格が剥奪されることを意味し、彼の将来は無くなります。彼がこの窮地をどう乗り切るか、その頭の冴えがみどころです。

ボストン、秋のメンフィス、冬のワシントンD.C.、避暑地ケイマン諸島（ジャマイカの北東にある島群）のスキューバ・ダイヴィングと、美しい映像が綴られています。

(March 15, 2001)

【John Grishamもの一覧】

・'The Firm'『ザ・ファーム／法律事務所』(1993)
・'The Pelican Brief'『ペリカン文書』(1993)
・'The Client'『ザ・クライアント／依頼人』(1994)
・'A Time to Kill'『評決のとき』(1996)
・'The Chamber'『チェンバー　処刑室』(1996)
・'The Rainmaker'『レインメーカー』(1997)
・'The Gingerbread Man'『相続人』(1998)

Poster shown above is a courtesy of Nostalgia Factory.
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