公開：1979
監督：Fielder Cook
出演：Diahann Carroll、Esther Rolle、Constance Good、John Driverほか
範疇：原作もの／ドラマ／TV映画／文才少女（黒人）／家族

私の評価 ：☆1/2

【Part 1】

アメリカの黒人女流詩人、作家、俳優のMaya Angelou（マヤ・アンジェロウ）が少女時代の思い出を綴った自伝的小説'I Know Why the Caged Bird Sings'（邦訳『歌え、翔べない鳥たちよ』）のTV映画化。作家自身が共同脚本執筆者として名を連ねています。

1930年、アーカンソー州の田舎町。駅舎もホームも無い駅に、二人の少年、少女が降り立つ。少年はBailey（ベイリィ）5歳で少女はMaya（マヤ）4歳。両親が離婚したため、父の母（子供達には祖母）に預けられることになったのだ。

Esther Rolle（エスター・ロール）演ずる優しい祖母は雑貨屋の女主人。脚が不自由で吃りでもある叔父（父の弟）は結婚もせず母の商いを手伝っている。二人に囲まれ、子供達はすくすくと育つ。成長した二人は学校の先生も舌を巻く才覚を現わす。

ある晩、K.K.K.がやって来る。親切な白人が予告してくれていたので、叔父は急いでジャガイモとタマネギの山の下に隠れる。K.K.K.は燃える十字架だけを残して去る。近所の白人の娘達がやって来て、祖母を馬鹿にする。Mayaは怒るが、祖母は「長いものには巻かれよ。さもないと命が危ない」と諭す。

カリフォーニア州サンフランシスコのホテルで働いている父がやって来た。いい車で、身なりもいい。Mayaはこのままアーカンソーにいたいが、父の車に乗せられ、祖母と別れて旅立つ。

カリフォーニアに行くのだとばかり思っていたら、父が車を止めたのはミズーリ州セントルイスの実母の家だった。二人はここで暮すことになる。母方の祖母は大金持で、Diahann Carroll（ダイアン・キャロル）演ずる母も美しく活発な女性。彼女は賭け事酒場でカード・ゲームのディーラーをしている。

そんな母にべったりくっついている男がいた。その男Freeman（フリーマン）は優しい顔に似合わず押しつけがましく、母も持て余していた。FreemanはMayaと親しくなるが、ある日、母の留守をいいことに、Mayaをてごめにする。バラすと兄Baileyを殺すと脅す。Mayaは兄の身を案じて何があったのか隠し通していたが、兄だけに真実を話す。数日後、一旦逮捕され、釈放されたFreemanは何者かに殴り殺される（実は母の兄弟達がやった）。Mayaは自分が喋ったために人一人が死んだのだと愕然とし、以後何も話さなくなってしまう…。

Constance Good（コンスタンス・グッド）がMayaを演じます。大きい目、大きい鼻で、最初は「バランスの取れていない顔だなあ」と思いましたが、見慣れて来ると、とても印象的で魅力的で、演じている文才のある少女にぴったりに思えて来ます。普通の顔の兄に較べると大きな違いです。

Maya Angelouはサンフランシスコのケーブルカーの最初の黒人車掌となったのを始め様々な職業を経験し、後に詩、小説、オフ・ブロードウェイの女優として成功しました。クリントン大統領の就任式に自作の詩を朗読したことでも有名です。

(May 23, 2001)

【黒人の生活】

・Nothing But a Man（未公開）(1964)
・Sounder『サウンダー』(1972)
・Conrack『コンラック先生』(1974)
・Color Purple『カラーパープル』(1985)
・Once Upon a Time...When We Were Colored（未公開） (1996)
・Mama Flora's Family（未公開）(1998)
・Down in the Delta（未公開）(1998)

Poster shown above is a courtesy of Nostalgia Factory.
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