公開：1959
監督：Joseph L. Mankiewicz
出演：Elizabeth Taylor、Katharine Hepburn、Montgomery Cliftほか
範疇：戯曲（Tennessee Williams）の映画化／ドラマ／精神異常／ロボトミー

私の評価 ：☆

【Part 1】

南部生まれの作家Tennessee Williams（テネシー・ウィリアムズ）の戯曲（一幕もの）の映画化で、舞台は南部（主役の名前からしてニューオーリンズ近辺）ですが、実はどこでもいいような話です。

Montgomery Clift（モンゴメリィ・クリフト）はシカゴからやって来た腕利きの脳外科医。州立病院で、主に精神異常者にロボトミーを施す手術をしている。院長に設備と医師・看護婦たちのレヴェル引き上げを頼むが、逆に、ある大金持の婦人から寄付が期待出来る、一度会ってくれと命じられる。

その金持ちの未亡人Katharine Hepburn（キャサリン・ヘバン）は、去年の夏突然息子Sebastian（セバスチャン）を失い、頭は亡き息子のことで一杯。さらに、彼女は精神異常の姪Elizabeth Taylor（エリザベス・テイラー）が息子を殺したと考えていて、Elizabeth Taylorのロボトミー手術を早急に行なってくれるなら寄付をすると云う。

Montgomery Cliftは尼僧院に閉じ込められているElizabeth Taylorに会うが、異常である徴候は認められない。しかし、彼女が堅く口を閉ざすSebastianの死の原因が彼女に強く影響していることを察し、彼女を州立病院に移し、謎の解明を試みる。一体、去年の夏突然に、何が起ったのか？寄付によって増築工事が開始され、Elizabeth Taylorの手術の日も決まる。果たして、謎の解明は間に合うのか…？

Elizabeth Taylorの熟れ切った姿態が見ものです。彼女の胸はあんなに豊満だったか疑問でしたが、後半に水着姿が出て、それは本物であることが分ります:-)。

Montgomery Cliftは1956年に交通事故で大怪我をして、同じElizabeth Taylorと共演した'A Place in the Sun'『陽のあたる場所』の、あの水も滴る美男の面影はありません。台詞もモゴモゴして聞き取りにくい。

ルイジアナ州を含む"Deep South"は喫煙に鷹揚なので、ニューオーリンズの小さいホテルなど今でも全室喫煙可というところがあります。しかし、レストランなどは「Smokingですか？Non smokingですか？」と聞かれるところが多くなっています。この映画は40年前ですが、病院でスパスパ吸い、おまけに床にタバコを捨てたりします。当然ですが、もうこんなことは出来ません。

(April 10, 2001)

【Tennessee Williamsもの一覧】

・'A Streetcar Named Desire'『欲望という名の電車』(1951) Vivien Leigh主演
・'The Rose Tattoo'『バラの刺青』(1955) Anna Magnani主演
・'Baby Doll'『ベビイドール』(1956) Carroll Baker主演
・'Cat on a Hot Tin Roof'『熱いトタン屋根の猫』(1958) Elizabeth Taylor主演
・'The Fugitive Kind'『蛇皮の服を着た男』(1959) Marlon Brando主演
・'Summer and Smoke'『肉体のすきま風』(1961) Laurence Harvey主演
・'Sweet Bird of Youth'『渇いた太陽』(1962) Paul Newman主演
・'This Property Is Condemned'『雨のニューオリンズ』(1965) Natalie Wood主演
・'The Glass Menagerie'『ガラスの動物園』(1987) Joanne Woodward主演

IMDbはamazon.com、「allcinema」は株式会社スティングレイの登録商標です。