'Tempo'
by Al Geiberger with Larry Dennis (Pocket Books, 1980, $13.00)
「一度に猛練習するのは、全く練習しないのと同じように害がある。ツァー・プロの強靭さとスタミナを持っていないアマチュアには特に問題。私の練習でも、二篭目に入ってドライヴァーを打ち始めると、テンポがどんどん速くなり、遅くしようと努力しても止められなくなってしまう。これは大変危険である。毎日15分、あるいは二日か三日おきに30分の練習が最良。これは一週間に一度とか二週間に一度の二、三時間の練習よりずっと勝る。
No.1ティーでは、スロー・モーションのスウィングをする。まだ筋肉が準備オーケーになっていない状態だから、クラブフェースがボールに当たることだけを願う。距離は問題にしない。No.1の二打目も同じ。普通7番アイアンの距離なら、6番か5番を使う。
短いスウィングはいいテンポとタイミングを得るのが難しい。スウィングが短いと本能的に強くボールを打とうとしがちである。
緊張を強いられる局面では、短いクラブでフル・スウィングする方がいい。これだとミスする確率が低い。ハーフ・ショットは避けるべきだ。プレッシャーのもとでイージーにスウィングしようとすると、スウィングがあいまいになり易い。
自分の能力のレヴェルを認識し、自分に過大な期待をしないこと。急速な上達を望んで、自分に過大なプレッシャーをかけないこと。いいショットを沢山打たなくてはならないと、自分に過大なプレッシャーをかけないこと。いいショットを一つ打つと、どのショットも同じようにナイス・ショットでなければならないと思いがちである。それが実現しないと、乱心状態の極となってしまう。連鎖反応を警戒せよ。ひどいショットはひどいショットを連続させる。ゴルフはミスのゲームだ。秘訣は、ミスしてもコースのどこでもいいからプレイアブルなところへミスすることだ」
【おことわり】画像はamazon.comにリンクして表示させて頂いています。
(March 12, 1999)
'Golf Magazine' 1998 No.3で、四人のプロに「ラウンド中に気分を落ち着かせるためにどういうことをしていますか?」という質問をしています。
Brad Faxon(ブラッド・ファクスン)「私はふつう神経質にならないのだが、深呼吸をするぐらいかなあ」
Stewart Cink(スチュアート・シンク)「練習場で打った全てのスウィングを思い出す。それらはこれから打つのと何ら違わないものだから」
Paul Azinger(ポール・エイジンガー)「深呼吸し、すごくゆっくりと数をかぞえる、ラマーズ法(自然無痛分娩法)のように」
Paul Stankowski(ポール・スタンコウスキ)「私ゃ、あまり神経が無いの。産まれた時に神様があまり授けてくれなかったみたい」 これは爆笑ものですね。
'Strategic Golf'
by Tom Watson with Nick Seitz (Golf Digest, Simon & Schuster, 1993)
Tom Watson(トム・ワトスン)はスタート台に立った水泳選手のように、両手をぶらぶらさせるのが効果的だそうです。
(March 14, 1999)
以下の金言集は当サイトが独自に収集・翻訳したものです。無断転載・引用を禁じます。
“詠み人知らず”だけでなく、色んな本に書いてあってどれが本家か判らないものも入っています。
「クラブ選択、ラインの読みは、常に第一勘が正しい」
急に風が出て来た場合などは別にして、普通はあれこれ迷わず、最初の判断に従えということですね。迷っても、最後の決断を自信を持って実行出来ればいいのですが、大抵は迷いを引き摺ったままでメリハリの無いショットをしがちです。
「短いクラブを強打するより、長いクラブを短く持て」
強打しなければならないという意識がテンポを早め、粗っぽいスウィングになりがちです。ゆとりのあるクラブなら通常のスウィングで間に合うということのようです。
「その日の傾向が右へ飛ぶようなら左を狙え」
プロでもラウンド前の練習でその日の自分の傾向を読み取るようです。ラウンド中にスウィングを直すのは不可能だし、流れに逆らって大怪我をしないようにという忠告でもあります。
「スコアカードに『結果はトリプルボギーだったがドライヴァーはストレートに300ヤード飛んだ』と書くスペースは無い」
重要なのはプロセスではなく、結果だということですね。
(March 17, 1999)
'How to Fight Shoulder Pain'
by Dr. Bill Mallon ('Golf Digest,' April, 1997)
ゴルファーが一番患うのが肩の故障ですが、'rotator cuff'(ローテーター・カフ)の使い過ぎが原因。'Rotator cuff'は訳すと「回旋筋腱板(かいせんきんけんばん)」と何だかさっぱり解りませんが、「肩関節(肩甲上腕関節)の上腕骨頭を前、上、後方から補強、支持している四つの筋肉の集まりを指す」とか。痛みが軽い場合は家庭でも治療出来る。
スポーツ医学の標準的治療法にRICEというのがあり、
R:(Rest) 数週間、患部をじっくり休ませる
I:(Ice) 患部を氷で冷やす
C:(Compression) 患部を圧迫包帯する
E:(Elevation) 患部を持ち上げる
…氷、あるいは冷湿布は肩の炎症を和らげる。肩の場合は圧迫包帯というのは難しいが、持ち上げるのはリクライニング・シートで寝るとか枕を数個使うとかで可能。
'Rotator cuff'トラブルの最良の予防法は日頃のトレーニング。ストレッチングとラバー・バンドによる体操が一番だそうです。
(March 20, 1999)
'Golf in the Zone'
by Marcia Reynolds (Learn Incorporated, 1997, 2 Audio tapes, 120', $13.97)
"Zone"とは無敵の快進撃を続けるトーナメント・リーダーのように、何ら努力しているように見えない淡々とした態度で、次々と妙技を繰り広げて行く至上の境地を云います。'Golf in the Zone'は、企業のリーダー、管理職達の能力発揮のためのコンサルタント、講師であるMarcia Reynolds(マーシャ・レイノルズ)が、特にゴルファーに向けて語り下ろしたオーディオ・カセット。
【視覚化】
'Zone'に突入するための第1ステップはVisualization(視覚化)。この「日記」の読者には既にお馴染のものです。Jack Nicklausの「映画を観るように…」が紹介されます。「複雑なジグソー・パズルも、箱の完成図を見ながら組み立てれば簡単なように、ゴルフもスウィングの始めから結果までを視覚化してしまえば実行が簡単になる」と説明されます。
やはりこの「日記」で御紹介したバスケット・ボール・チームの実験の例も登場します。
「毎日2〜3分でも頭の中でスウィングする。プレショット・ルーティーンからボールの軌道、着地の状態まで、ディテールを思い描く。出来れば頭の中でコースをラウンドする。視覚化出来ないことを実行するのは無理である。ヴィエトナム戦争で捕虜になった米空軍大佐George Hall(ジョージ・ホール)は七年間の幽閉期間中、毎日頭の中でラウンドを繰り返した。釈放されて一ケ月後、彼はGreater New Orleans Pro-Am Tournamentで優勝した」
【能力】
「自信は学習と練習によって築かれる。目標を一つに絞って、ワン・ステップずつ上達して行く(グリップ、手首、肩の動き等々)。Magic Johnson(マジック・ジョンソン)はドリブルが今一歩だった時、街中どこへ行こうがボールをドリブルし続けた。"Success"(成功)が"work"(努力)の前に来るのは唯一辞書の中だけである。努力無くして成功は無い。
注意:あなたのゴルフに変更を加える場合、“しっぺ返し効果”(揺り戻し)が起ることがある。一時的に悪い結果が出ても、それは以前の良くない要素を打ち砕いているサインなので、計画通り進めなさい。
あなたのゴルフを比較する場合、あなた自身とだけ比較しなさい。上手な人と比較するのは欲求不満の原因を作るだけである。一歩一歩上達して行く自分を賞賛しなさい。偉大なゴルファーは自分の知識、能力を誰かに証明しようとするような無駄なことはしない。Don't prove. Improve.(証明するのではなく、精進しなさい)」
【自信の構築】
「知人の中の自信を持って行動している人を思い浮かべなさい。何も悩まず、いいところを見せようとしているわけでもない、淡々とした姿勢。それがお手本です。
ミスの分析は止め、自分の弱点について考え込むのも止めなさい。ネガティヴな想念は、60秒以内ににポジティヴな想念に入れ換えなさい。悪いショットはすぐ忘れ、名人級のいいショットだけ記憶しなさい。この記憶は後に自信を持ってスウィングする際に役立ちます」
【透明な心】
「'Zone'への扉を開く鍵は四つ。
1)リラックスする
緊張していると、浅い呼吸になりがち。ゆっくりと完全に息をする。呼吸をコントロール出来ればアクションもコントロール出来る。全てをスローダウンする。ゆっくりスウィングすると飛距離も増大する。
2)ゴルフに専念する
ビジネスや家庭不和、友人との口論などは全部切り離し、心から洗い流してしまう。ゴルフを駄目にする邪魔物の一つは、様々な願望、欲望である。『褒められたい』、『尊敬されたい』などなど。他人のことなど忘れなさい。誰もが自分のゴルフのことで頭が一杯で、あなたのゴルフが良かろうが悪かろうが、知ったことではないのだ。真剣にあなたのことを褒めたりはしない。認められようとするなどは、愚の骨頂だ。
3)Center
'Center'とは自分の意識を頭からスタートし首を経て自分の核の中へ下りて行くことである。あるスポーツ心理学者は、身体の中へエレヴェーターで下りて行く様を想像しろと示唆する。深呼吸した息の到達点を意識の指令センターにする。あなたの思考力は体内深くにあり、身体と一体となって行動する。
4)焦点を合わせる
ある人は心が空白な時にベストのプレイをする。ある人は一つだけのSwing thought(スウィング・キイ)とともにプレイする(この場合、一つだけに絞ることが鉄則)。どちらか性格に合っている方を選ぶ。
以上の四つを含めたプレショット・ルーティーンを作り、実際に試しながら磨きをかけなさい。
【おことわり】画像はvickiesullivan.comにリンクして表示させて頂いています。
(March 22, 1999)
30台を出すと必ず手紙をくれる先輩がいまして:-)、最近のでは「貴方のホームページを見ましたが、理論ではなく身体で覚えるのがゴルフだと思う」と書かれていました。
畳の上の水練が役に立たないのは明らかですし、まして理論だけでスポーツが上達しないのも間違いありません。理論というのは近道を教えてくれるもので、進歩、上達出来る最大公約数を教えてくれるものだと思います。それを学んだ上で“身体で覚える”ことが並行して出来れば鬼に金棒なのでしょう。
人間に右脳派と左脳派があるのは、よく知られた事実です。簡単に云うと、旅行の際に宿の予約から乗り物の切符から全部事前に用意するタイプは左脳派、行き当たりばったりでどんどん予定、日程を変更して行くのが右脳派。上の先輩は右脳派で、私は明らかに左脳派です。スウィングの一部始終をコントロールしたいと思ってしまう。こういう態度はともすれば理に走り、スウィングにスムーズさが無くなり、突然ぎごちない動きが出たりします。当然スコアはまとまらなくなるわけで、旅行であれば予定の飛行機に乗り遅れたり、予約したのがとてつもなくひどい宿だった…というような、左脳派には耐えられない“惨事”になります。
これ迄このホームページに出て来た記事に即して云えば、左脳=意識、右脳=潜在意識です。両方のバランスを取るとか、左脳=意識のでしゃばりを封じるテも使えるので、左脳派だからゴルフに向かないというものでもないようです。「左脳=意識のでしゃばりを封じるテ」というのも一つの理論なので、こういうことも知らないでラウンドだけ繰り返していても無駄です。しかし、知っていても役に立っていない悲劇的ケース(=私)もあるにはあるのですが:-)。
(April 01, 1999)
'Integrating Mind & Body for Better Golf: Driving'
by Nick Rosa, Ph.D. (Peak Performance Psychology, 1998, Audio Tape, 25', $19.95)
'Golf in the Zone'が講演あるいはアジ演説みたいだったのに対し、こちらは純粋に“自己催眠”のテープです。'Meditation'(瞑想)、'Driving'(ロング・ゲーム)、'Putting'(パッティング)、'Overcoming Yips'(Yipの克服)と四種類のテープが出ています。'Driving'を購入・試聴した結果をお伝えしましょう。
1970年代にDr. Ericksonが広めたErickson Hypnosis(エリクソン式催眠術)という技法があったそうです。これは恐怖、妄想、衝動などを克服し、五感を有効利用してイメージ上の経験を現実化するというもの。更にNeuro-Linguistic Programming(NLP)なるメソッドがあり、これは自分の持てる能力を認識するためにパワフルかつ効果的な助けとなる技法。Dr. Rosa(ドクター・ローザ)は1990年に上記二つを統合・改良した、ゴルフのための"Peak Performance Psychology"(P3)を開発しました。
催眠術なのに、時々瞬間的に目を開けろという異例の指示があったりします。目の前のものを記憶して、それに意識を集中する、あるいは指示された数字をイメージの中で描いてそれに意識を集中する、ベストのプレイをしている自分のイメージにも焦点を合わせたりします。その間「リラックスし、生理学的にバランスがとれ、自信を持って、濃密に意識を集中しつつ、しかも流動的動きが出来る状態で、…グリップを作りなさい」というような指示が頻繁に繰り返されます。この「グリップを作りなさい」"Replicate your grip."という指示で実際に左手(左利きは右手)のみでグリップの形を模倣します。つまり、このテープの効果がある間は、グリップの形を模倣すると自動的に“リラックスし、自信を持って、濃密に集中し、しかも流動的動きが出来る”状態が醸し出されるという仕掛けです。この状態は"The Zone"と同じです。グリップの形を模倣するのは'Trigger gesture'(引き金となる仕草)と呼ばれるそうです。スマートな造りのテープですが「レッスンのほぼ半額のコストです」という宣伝文句には笑ってしまう。
「で、効くの?」と聞かれると答えるのが難しい。三回に二回は眠ってしまったので'Trigger gesture'であるグリップを作る回数がまだ少ないのです:-)。横になって聞くと寝ちゃうので、ソファに腰掛けて聞くようにしましたが、それでもところどころウトウト。しかし、テープを聞く前よりはドライヴィング・ショットが良くなった気はします。そもそもTi Bubble 2を購入以後、私のドライヴィングは結構良いのですが、P3を繰り返し聞くことによって、その自信が増幅された感じです。ティー・グラウンドに立つと、緊張感よりは「さあ、どんな風にいいショットが打てるか」という、ワクワクするような気持ちになります。
財力があれば、作者と交渉してこれの日本語版を作りたいところですが、残念ながらそこまでの余裕はありません。ビジネス関係の方、これは狙い目ですゾ。
「ゴルフは身体で覚えるものであって催眠術の助けを借りるなんて情けない」という声も聞かれそうですが、これはTiger Woods(タイガー・ウッズ)を初め多くのプロが採用しているメソッドで、他のスポーツの世界も似たような傾向にあります。筋力増強剤を服用するのとは違うのです。
【参照】「P3・ドライヴィング篇補遺」(tips_18,html)
(April 05, 1999、改訂May 29, 2015、増補January 04, 2017)
'Mastering The Mental Game' 「快適領域("comfort zone")とは、そのぐらい叩くであろうとプレイヤー自身が予期するスコアである。ハイ・ハンデキャッパーは100〜110、ロー・ハンデキャッパーは70と75の中間辺りが快適領域と云えるであろう。快適領域は心理的障壁である。 ハンデ30のプレイヤーがラウンド開始して三連続パーで廻っているとしよう。『一体どうしたんだ。出来過ぎだよ、これは!』このプレイヤーはスコアがお馴染の快適なレヴェルに落ち着くまで、次の数ホールでダブル・ボギー、トリプル・ボギーを重ねることになる。 次のような考えが出て来ることも希ではない。『このホールがパーで、次の二ホールがボギーだとしても、結果は79だ』こういう考えは最悪である。何故なら、こういう予想は現時点での努力を放棄し、プレイを悪化させる原因になるからだ。 ・期待せよ、さらば与えられん 肉体的に熟練したとしても、心理的に前と同じでは高いレヴェルの能力を発揮することは出来ない。 |
・攻撃的であれ
フットボール、バスケット・ボールなどでも、試合終了数分前に勝ち越しているチームは、往々にして更なる攻撃を放棄し、時間切れを待つようになる。この姿勢が相手チームに得点を許し、逆転負けしてしまうことも珍しくない。
ゴルフでも、いいスコアを続けて来た態度・戦略を変えるべきではない。
・現在に焦点を合わせ続けよ
"One shot at a time"は決まり文句だが、意味深長な言葉でもある。Al Geiberger(アル・ガイバーガー)やChip Beck(チップ・ベック)がPGAツァーで59で廻った時、自分達が記録を作りつつあったことを知っていたことは間違いない。しかし、彼等はどういう風にNo.18グリーンに立つかなどは考えなかった。快適領域を打破し自己新記録に突き進む方法は、目の前のショットに集中することである。
(April 07, 1999)
'Golf in the Zone'(ゴルフ・イン・ザ・ゾーン)のMarcia Reynolds(マーシャ・レイノルズ)は手首の骨折を患ったことがあるそうです。六ヶ月間、色々手を尽くしましたが改善されません。医師は「治癒は難しい。この骨のひびが治ったという話は聞いたことが無い」と宣告。Marciaは催眠療法士を訪れ、「良くなっている状態を見なさい。治癒の可能性を強調する言葉を用いなさい」と指導されます。「私の手首は治る」、「驚くほど早く治る」、「完全に治る」と日毎夜毎自分に暗示をかけました。三ヶ月後、骨折なぞ無かったかのように完治。ゴルフも以前より快適にプレイ出来るようになったそうです。
以上はテープの中でMarciaが自分で喋っている内容です。完全治癒、しかもタダ!。骨折が治るのならゴルフ・エルボーにも効くのではないでしょうか。お悩みの方は是非お試しを。
(April 07, 1999)
Johnny Miller(ジョニイ・ミラー)によるティーアップ場所の選定法。
'Pure Golf'
by Johnny Miller with Dale Shankland (Doubleday & Company, Inc., 1976)
「『トラブルが待っている方向と同じ側にティーアップし、トラブルから遠い方に向かって打つ』という古き良きセオリーがあるが、これにはついていけない。理由は、そういうことはティーアップの場所を選ぶために優先すべきことではないからだ」
Johnny Miller(ジョニイ・ミラー)がティーアップの場所を選ぶ優先事項とは?「ティー・グラウンドは平らではない。私は先ず平らなところを選ぶ。トラブルから遠い、近いは関係無い。トラブルが右側に待っていると仮定して、ティー・グラウンドの右側がつま先下がりだったらどうなる?左を狙ったとしても、つま先下がりでは物理的にスライスが出るため、ボールはトラブル方向へ一直線。平らなところを選んで、トラブルから遠い方に向かって打つというのが正解」
ティーアップの場所を定めるための注意として、Johnny Millerはマーカーからツー・クラブ以内というルールを有効に利用すべきだと指摘します。アマチュアの多くが、少しでも距離を稼ごうとマーカーに近いところでティーアップするが、これはナンセンス。ツー・クラブ以内で平らな所を探すべきだそうです。ショート・ホールのティー・グラウンドのマーカー付近はディヴォットだらけだが、これらの多くはピンを指していないので要注意。方向に関して、悪い影響を受ける可能性があるので、ピンを指している正しいディヴォットの後ろにティーアップすべきだそうです。
(April 09, 1999)
プライヴェートなラウンドで短いパットを「OK」するのは同じですが、アメリカでは"OK."とは云わず、"Gimme"(ギミー)とか"That's good." を使います。"Gimme"は"Give me."の訛った俗語で、"Gimme?"(OKかい?) "It's a gimme."(OKだ)のように使われます。"That's good."の方が一般的ですが、初めはアプローチ・パットがピンそばに寄ったので、"That (putting) was good."と誉められたのかと勘違いしていました。訳せば「もう十分だ」という感じでしょうか。
"That's good."と云われなくてもパットを省略出来る方法に、"Inside the leather"というのがあります。パターヘッドをホールにあてがって物差し代りにし、ボールがグリップの手前(つまりシャフト部分)ならば、自動的にパットを省略してよいという、カジュアルなゴルフの際の慣習。グリップが革製だった時代の名残りの用語ですね。
(April 10, 1999)
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