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Scarlett

『スカーレット/続・風と共に去りぬ』

[Video]


・原題をクリックするとamazon.comのInternet Movie Databaseの詳細データが見られます。邦題をクリックすると「allcinema」のデータが見られます。

・Part 2は普段は隠れていて、クリックするとJavaScriptによるウィンドウにて表示されます。取り扱いには十分お気をつけ下さい。

公開:1994
監督:John Erman
地域:ジョージア州、サウス・キャロライナ州 出演:Joanne Whalley、Timothy Dalton、Julie Harris、Sean Beanほか
範疇:TV映画/原作もの/ドラマ/ロマンス

私の評価 :☆

【Part 1】

'Gone With the Wind'『風と共に去りぬ』の3時間52分に閉口したばかりでしたが、何とこれは6時間!TV映画といっても単発でなく、ミニ・シリーズなんです。いい評判も聞いていないし、観るにしても一番最後…と思っていたのですが、そういう重荷が待っていることに耐えられず、余力のあるうちに敢行しちまおうと決意しました。勿論、「“南部もの”大全集」と謳った手前、気になる作品は可能な限り網羅したいという完璧志向もあります。しかし、見終ってがっくりしたのですが、全6時間のうち4時間ほどはアイルランドとイギリスのお話なのです。それを知っていたら、無理して取り組む必要も無かったのですが…。

前作はMargaret Mitchell(マーガレット・ミッチェル)によるベスト・セラーでしたが、続編は別人のAlexandra Ripley(アレクサンドラ・リプリィ)執筆によるものです。

Joanne Whalley-Kilmer(ジョアンヌ・ウォーリー=キルマー)がScarlett O'Hara(スカーレット・オハラ)、Timothy Dalton(ティモシー・ダルトン)がRhett Butler(レット・バトラー)を演じます。二人は別居中で、Rhett Butlerは離婚を望んでいますがScarlettは承諾していません。

[The South]

ジョージア州アトランタ。Scarlettが娘時代に恋い焦がれたAshley(アシュリィ)は妻Melanie(メラニー)を亡くした後、嘆き悲しんで酒浸りになっている。Scarlettは自分の名を伏せてAshleyの製材会社に25軒分の建築資材を発注して、彼を発奮させる。

サウス・キャロライナ州チャールストン。Rhett Butlerとの仲を修復し縒りを戻したいScarlettは、Julie Harris(ジュリー・ハリス)演ずるRhett Butlerの母の家に滞在し、「レディになる方法を教えてくれ」と頼む。Julie Harrisは'East of Eden'『エデンの東』でAbra(アブラ)を演じた演技派。美しく老いたレディを好演しています。Rhett ButlerはScarlettの出現に驚くものの、草競馬や舞踏会に付き合う。二人で小さいヨットで海に出た時、天候が激変し共に海に放り出される。Rhett Butlerは浜辺の小屋でScarlettの身体を温めて彼女を生き返らせ、二人は情熱に駆られて愛し合う。しかし、Rhett Butlerの離婚の意思は固く、彼はチャールストンから姿を消す。

ジョージア州サヴァナ。ScarlettはJohn Gielgud(ジョン・ギールグッド)演ずる祖父の家に滞在する。祖父は「ここで死ぬまで家の管理をしてくれるのなら、多額の遺産をやろう」と申し出るが断る。従兄の家に行き、たまたまアイルランドから来ていた従兄の神父と知り合う。

Rhett Butlerからの離婚手続きの書類が届く。Scarlettはあの情熱的一夜ゆえに彼の子を孕んでいたのだが、離婚を承諾し、新天地を求めて従兄の神父と共にアイルランドへ赴く。

アイルランド。従兄の案内でTara(タラ)という美しい土地を見る。Scarlettの父は、ここになぞらえて自分の荘園をTaraと名付けたのだった。Scarlettは、この最初のTaraの土を袋に詰める(甲子園みたいですね:-))。アイルランドが気に入ったScarlettは、古い館を買い取って修復を始める。

アメリカではRhett Butlerが若い娘と再婚する。一方、ScarlettもSean Bean(ショーン・ビーン)演ずる英国貴族Richard Fentonとベッドを共にするようになる。しかし、この男は暴力的で殺人を何とも思わない冷酷無比な人間だった…。

「全洋画オンライン」の解説では「世界53ヶ国でロケを敢行」とか書いてありますが、実際にはアメリカとイギリスの二ヶ国だけで撮影したようで、アイルランドにさえ行っていないようです。アメリカ部分の撮影はTV映画にありがちな若干窮屈な画面作りですが、“アイルランド”風部分は大自然を活かしたいい撮影になっています。

結局、“アイルランド”に移ってからがこの続編の真骨頂なので、“南部もの”に分類するには問題がありそうです。

後半のサスペンスの土台となるSean Beanは、BBC制作の英仏、英西戦争の英雄Richard Sharpe(リチャード・シャープ)シリーズや'GoldenEye'『007/ゴールデンアイ』、そして'RONIN'などに出た俳優。主役二人などよりずっと存在感があります。

(May 16, 2001)



【参照】『風と共に去りぬ』


Poster shown above is a courtesy of Nostalgia Factory.
なおIMDbはamazon.com、「allcinema」は株式会社スティングレイの登録商標です。




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