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公開:1967
監督:Irvin Kershner
地域:ノース・キャロライナ州
出演:George C. Scott、Sue Lyon、Harry Morgan、Slim Pickens、Michael Sarrazinほか
範疇:原作もの/コメディ
私の評価 :☆
【Part 1】
"Flim-flam man"とはペテン師のことです。
南部の田舎町。Michael Sarrazin(マイケル・サラザン)が貨物列車に只乗りしようとすると、列車から放り出された男がいる。男を助け起こし、近くの廃屋に連れて行って休ませる。
その男George C. Scott(ジョージ・C・スコット)はMichael Sarrazinに大道香具師(やし)のカード・トリックを披露し、パートナーとしてサクラをつとめてくれと頼む。二人は町の雑貨屋で$41.00儲け、購入した生ハム、ウィスキーなどを廃屋で賞味する。Michael SarrazinはGeorge C. Scottが伝説的な"Flim-flam man"であることに気付き、彼の目は尊敬の眼差しに変わる。
そこへ、金を巻き上げられた雑貨店主とシェリフの一行が銃を片手にやって来て、二人はあたふたと逃げ出す。ある金持ちの家を見つけ、George C. Scottは牧師に化け、Michael Sarrazinは赤い絵の具のついた包帯をし、「事故に遭った。町の医者に行かなくてははならない」と嘘を云う。その家の娘Sue Lyon(スー・リオン)が自分の車で送ろうとした矢先、George C. Scottは急発進で車を盗んで逃げ出す。Sue Lyonに一目惚れしたMichael Sarrazinは止めようとするが、George C. Scottは聞かない。
シェリフの車に追われ、町中でカー・チェイスを繰り広げ、偶然にもSue Lyonの父親の車も大破させる。森に逃げた二人は、今度は密造酒作りのトラックを盗み、列車の線路上を走って逃走する…。
映画では特に舞台がどこそこと特定されていませんが、南部訛りは明白です。パトカーに追われていることに気付いたMichael Sarrazinが"PO-leece!"(ポリース!ではなく、語頭のPOにアクセントを置き、長く延ばしてポウリース!)と叫びますが、これは典型的な南部訛りです。シェリフが云う"Nobody does nothing."のように否定を繰り返す肯定文(!)も南部の人々や黒人によく見られる表現です。
【参考】南部訛りについては姉妹サイト『英語の冒険』を御覧下さい。
コン・マンの行状をGeorge C. Scottの演技で楽しむ映画と云っていいでしょう。『男はつらいよ』の車寅次郎は人に騙されても自分からは騙しませんが、こちらは盛大に騙します。
なお、George C. Scottは'Patton'『パットン大戦車軍団』(1970)の三年前、Sue Lyonは'Lolita'『ロリータ』(1962)の五年後です。Michael Sarrazinは'They Shoot Horses, Don't They?'『ひとりぼっちの青春』(1969) の二年前で、タイトルでは"Introducing..."(初出演)となっていますが、その前に端役では出ていたようです。他にStrother Martin(ストロザー・マーティン)も出ています。
ヴィデオ・パッケージに「前代未聞のカー・チェイス」とありますが、今となってはこれは誇大宣伝です。
(January 22, 2002)
Poster shown above is a courtesy of Nostalgia Factory.
なおIMDbはamazon.com、「allcinema」は株式会社スティングレイの登録商標です。
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