[English] [Japanese Home] [Studio BE] [America Offline] [公民権運動] [英語の冒険] [英語の冒険2] [Golf] [Hummingbird]
・原題をクリックするとamazon.comのInternet Movie Databaseの詳細データが見られます。邦題をクリックすると「allcinema」のデータが見られます。
・Part 2は普段は隠れていて、クリックするとJavaScriptによるウィンドウにて表示されます。取り扱いには十分お気をつけ下さい。
公開:1997
監督:Arthur Allan Seidelman
地域:ノース・キャロライナ州
出演:Meredith Baxter、Della Reese、Patricia Heaton、Anna Chlumsky、Randy Brooks、Sanaa Lathanほか
範疇:TV映画/遺産/土地/姉妹/黒人の老婦人と白人娘の友情/尋ね人
私の評価 :☆
【Part 1】
ノース・キャロライナ州。ピカンを収穫する農園。【註:pecan(ピカン)は北米中南部でとれるクルミに似た木の実。煎って食べるとおいしいが、そのままでも色々な料理に使える。代表的な利用法はpecan pie(ピカン・パイ)】
その農園の女主人が亡くなり、葬儀が行なわれる。長女Meredith Baxter(メレディス・バクスター)は遠方でビジネスに明け暮れていて、母の世話の全てを妹Patricia Heaton(パトリシア・ヒートン)に任せ切りにしていた。そのことで負い目があるMeredith Baxterは妹に詫びるが、妹は憤懣を隠さない。
弁護士が母の遺言を公開する。電気製品や家具のほとんどは次女Patricia Heatonに行き、長女Meredith Baxterにはリクライニング・チェアだけが遺された。Meredith Baxterに同行していた娘Anna Chlumsky(アナ・チュルムスキィ)にはなにもない。また、遺言は土地に関して何も触れていなかった。当時、遺言状を作成した弁護士の手落ちだった。しかし、法律的には長女と次女が公平に相続出来ると知り、Meredith Baxterは安堵する。
姉妹はMeredith Baxterの娘Anna Chlumskyと三人で、ピカン農園を見て廻る。Anna Chlumskyはヴィデオ・カメラで終始風景や母と叔母を撮影する。森の奥に分け入った姉妹は驚いた。一軒の小屋があり、人が住んでいたのだ。それは黒人の老婦人Della Reese(デラ・リーズ)で、闖入者に対して拳銃で威嚇射撃した。Anna Chlumskyを見たDella Reeseは、彼女を誰かと間違え"Field Pea"(フィールド・ピー、エンドウ豆)と呼んだ。
姉妹はDella Reeseが不法侵入者であると意見を一致させるが、そんなことに斟酌しないAnna ChlumskyはDella Reeseの家を訪れ、ヴィデオ・カメラを構えながら老婦人の過去を聞き出そうとする。
《Della Reeseの回想》Sanaa Lathan(シナ・レイザン)演ずる若き日のDella Reeseには、白人の仲良しField Pea(Anna Chlumskyの二役)がいた。Sanaa Lathanが初めてダンス・パーティに行く夜、Field Peaはおめかしを手伝ってくれた。パーティで、Sanaa Lathanは一寸年上の男性Randy Brooks(ランディ・ブルックス)に惹かれ、一緒に踊る。彼はビジネスの内容を教えてくれなかったが、大きな家に住む金持ちだった。二人は結婚し、Sanaa Lathanは夫が生産するものをトラックで運ぶ役目になった。
《現在》Meredith Baxterの元にFAXが届く。「(ビジネス上の)支払期限が切れている」という通知であった。彼女はピカン農園の土地を売って金を作ろうとする。しかし、妹に売る気はない。ママの友達であるDella Reeseを追い立てることは出来ないと云う。しかし、ビジネスのために焦っているMeredith Baxterは、あちこち買い主探しに奔走する。
一旦Meredith BaxterとAnna Chlumskyが家に戻る日、赤ん坊を抱えたPatricia Heatonと三人がDella Reeseの小屋に赴く。Della Reeseは赤ん坊を抱かせて貰いながら「私にも男の子があった」と云う。Meredith Baxterは喜ぶ。Della Reeseの息子を見つけて母親の面倒を見させるのだ。そうすれば妹が土地を売らない理由はなくなる。そうこうするうちに、彼女の夫は債務のために留置場に入れられてしまい、「早く保釈金を作ってここから出してくれ!」と頼む…。
何の予備知識もなく観始めた私は次女Patricia Heatonが主演だと思っていました。彼女は女盛りの美しさを保っていますが、Meredith Baxter(当時50歳)はアップにすると皺が目立ち、ちょっと可哀想な感じに見える女優だったからです。しかも、年老いた黒人女性を追い出そうとしたり、妹に無断で土地を売ろうとするような“悪い役”なのです。しかし、遠目には美人に見え(若い時はさぞ美人だったでしょう)、出て来る度に有名デザイナーが作ったような洒落た服を着ているので「あれ?」と思いました。どうして、この映画の監督はこの女優を贔屓するのだろう?で、よくよく見ると、Meredith Baxterが配役のトップに来ているのです。この映画の看板なんですね。彼女は映画にも無数に出ているし、TVでも活躍している人なのだそうです。もう美しく見せる歳でもないと自覚してか、口を歪めて見せたりリアルな中年女性になり切った演技を見せています。
娘役のAnna Chlumskyは、結構映画で引っ張りだこの若手で、この映画製作当時は17歳でした。二役を無難にこなしています。
Della Reese(当時66歳)は元々はゴスペル・シンガーで、次第にTVのドラマ番組に出るようになり、ドラマ・シリーズ'Touched by an Angel'(1904〜2003)で大御所に目されるようになったようです。彼女はちと芝居が大袈裟なので、私はあまり評価しておりません。
(May 24, 2009)
Poster shown above is a courtesy of Nostalgia Factory.
なおIMDbはamazon.com、「allcinema」は株式会社スティングレイの登録商標です。
Copyright © 2001-2011 高野英二 (Studio BE)
Address: Eiji Takano, 421 Willow Ridge Drive #26, Meridian, MS 39301, U.S.A.