[English] [Japanese Home] [Studio BE] [America Offline] [公民権運動] [英語の冒険] [英語の冒険2] [Golf] [Hummingbird]
・原題をクリックするとamazon.comのInternet Movie Databaseの詳細データが見られます。邦題をクリックすると「allcinema」のデータが見られます。
・Part 2は普段は隠れていて、クリックするとJavaScriptによるウィンドウにて表示されます。取り扱いには十分お気をつけ下さい。
公開:2003
監督:Gary Ellis
地域:ルイジアナ州ニューオーリンズ
出演:Armand Assante、Norman Reedus、Dagmara Dominczyk、Rick Negron、Marco St. Johnほか
範疇:チンピラ/カーニヴァル/蛇女/殺人請け負い/スリラー
私の評価 :☆
【Part 1】
Norman Reedus(ノーマン・リーダス)は若いチンピラで、掏り、引ったくり、トランプ・ゲームのいかさまなど、ケチな悪いことばかりやっていて、しかもそういう“仕事”の半分でバレて追いかけられたり、焼きを入れられたりするお粗末な奴。
この日もニュー・オーリンズのカシノ(英語では“カジノ”と濁らず、「カスィーノウ」と発音する)のポーカーでインチキしたのがバレ、顔をナイフで切られる。仕方なく、ニュー・オーリンズの北にあるポンチャートレイン湖の対岸の、移動式カーニヴァル会場でのスリに鞍替えする。射的のようなゲームの料金2ドルの半分を誤魔化そうとして(これまたケチ)、係と用心棒に追われて逃げ回る。【原題の'Tough Luck'は「ついてない」という感じ】
またナイフで切られそうになったところをカーニヴァルの興行主Armand Assante(アーマド・アサンティ)に助けられる。Armand Assanteは従業員食堂での食事を食べさせてくれ、「何か芸を見せろ」と注文する。Norman Reedusはスリの手口でArmand Assanteの腕時計を見事に掏ってみせ、「うちで働け。ただし、何も盗むな」と釘を刺される。
Norman Reedusは野球のボールで瓶を割ると賞品が貰えるというゲームの小屋を任される。彼は白い大蛇を身体に巻き付けて踊る美女Dagmara Dominczyk(ダグマラ・ドミンチック)に惹かれる。彼女は興行主Armand Assanteの愛人だが、Armand Assanteに云わせると、「あの女は俺を殺したがっている」そうで、確かに口喧嘩の末、彼女がピストルを発砲するという一件を目撃した。
Armand Assanteは「自分が殺される前に、あの女を殺したい」と云う。「どうやって?」とNorman Reedusが聞くと、「プロパンガスとか色々手はある。あんたやらないか?」と持ちかける。
Norman Reedusは美女Dagmara Dominczykに惚れてしまったので、彼女にArmand Assanteの計画を伝え、二人で組んで殺しの代金を受け取ってトンズラしようと相談する。
ついに決行の日となる。美女Dagmara Dominczykをトレーラー・ハウスに残し、Norman Reedusは裏手のガス・ボンベを細工しに行く。そこにはArmand Assanteがそわそわしながら待っていた。「邪魔だ」と彼を追いやったNorman Reedusはボンベのコックを最大限に緩める。彼が立ち去ろうとすると、Armand Assanteが可愛がっている猿が、Armand Assanteが捨てた火がついている葉巻を掴んでトレーラーに飛び込んで行く。慌てるNorman Reedus。しかし、女を救う間もなく、トレーラーは大爆発を起して炎上。警察の調べに、Armand AssanteはNorman Reedusが殺人犯だと告げる。Norman Reedusはお尋ね者となり、一年間姿をくらます。
一年後のニューオーリンズ。Norman Reedusは相変わらず掏りで稼いでいるが、凄く元気な男に追われ、屋根から屋根へと逃げ回る。最後に行き着いたレストランから出ようとしたNorman Reedusは、客の中に美女Dagmara Dominczykそっくりな女を見掛けて愕然とする…。
死んだ人そっくりの人物が出て来ると云うと、'Vertigo'『めまい』(1958)や'Obsession'『愛のメモリー』(1976)、あるいは韓国TVドラマみたいですが、この映画はもったいをつけずに、すぐに種明かしをします。後半は結構入り組んだトリックが使われ、観客もあれよあれよと云わされます。
ポスターでは比較的有名な俳優Armand Assanteがトップになっていますが、実は彼はこの映画の主役とは云えません。彼はイタリア系アメリカ人のような訛りで、早口で喋る芝居をしています。しかし、特段評価出来るような内容ではありません。
実質的主役はちんぴらを演ずるNorman Reedusです。私にとって、彼を見るのはこの映画が初めてでしたが、この時既に20本の映画に出演しています。ちょっと冴えないLeonardo DiCaprio(レナード・ディカプリオ)という感じ。
蛇と踊る美女Dagmara Dominczykはポーランド生まれの当時27歳。Catherine Zeta-Jones(キャサリン・ゼッタジョーンズ)をソフトにした感じの顔立ちで、本当に美女です。黒いブラとパンティだけになるというサーヴィス・シーンもあります。台詞がややくぐもって聞き取りにくいのは、発声法がよくないからでしょうか。ベッド・シーンはアドリブでしょうが、よがり声が"Yes! Yes!"一辺倒なのがちとお粗末。
映画の台詞に即してカーニヴァルと書きましたが、マルディ・グラのようなカーニヴァル(お祭り)ではなく、遊戯施設のことです。ただし、常設ではなくサーカスのように全国を移動して歩く遊園地。私の住む町にも毎年秋になると、この映画よりもサイズが小さい移動式遊戯施設がやって来ます。収穫祭を祝う名残りでしょうね。
この映画のクレディット・タイトルには、登場した蛇と猿の名前まで出て来ます。
(July 17, 2007)
Poster shown above is a courtesy of Nostalgia Factory.
なおIMDbはamazon.com、「allcinema」は株式会社スティングレイの登録商標です。
Copyright © 2001-2011 高野英二 (Studio BE)
Address: Eiji Takano, 421 Willow Ridge Drive #26, Meridian, MS 39301, U.S.A.