公開：1992
監督：John Sayles
出演：Mary McDonnell、Alfre Woodard、David Strathairn、Vondie Curtis-Hallほか
範疇：ドラマ／障害者

私の評価 ：☆☆

【Part 1】

Mary McDonnell（メアリー・マクダネル）はTVのソープオペラのスターです。タクシーに乗っていて事故に遭い、下半身不随になってしまいます。ルイジアナ州Lafayette（ラファィエット）近郊のアーサー湖にある、今は亡き両親の家に帰ります。上半身の筋肉を鍛えるリハビリが必要ですが、自暴自棄になった彼女は何もせず、酒浸り、TV漬けの日々を送ります。住み込みの看護婦が必要ですが、送り込まれて来る誰にも満足出来ず、次々に解雇します。

今度やって来たのはAlfre Woodard（アルフリ・ウッダード）演ずる若い黒人女性。彼女は「この職が必要だ」と云いますが、Mary McDonnellのわがままを許さず、リハビリも強要します。

Alfre Woodardは車で町へ食料品の買い物に出ますが、ガス欠で止まってしまいます。彼女を町へ送ってくれたのが競走馬飼育係Vondie Curtis-Hall（ヴォンディ・カーティス・ホール）。彼はAlfre Woodardに惹かれ、以後彼女の堅い心を陽気に攻め続けます。ガソリンを補給するために車まで送ってくれたのは大工のDavid Strathairn（デイヴィッド・ストラザーン）。彼はMary McDonnellの幼馴染みで、苛立つ彼女の心を和ませてくれます。

David Strathairnが修理したボートで、彼と二人の女性はバイユー・ツァーに出ます。湖の湿地帯に入り組んだ水路が開けています。その水路を"bayou"（バイユー）と云います（入江を指す場合もある）。それを縦横に走り廻って自然を満喫する舟遊びです。ワニ、カメ、ニュートリア（ビーヴァーに似た水棲動物）、フクロウなどが見られます。David Strathairnはケイジャン（カナダから南下して来たフランス系移民）のおまじないを披露します。捕えたナマズの腹を割き、呑み込まれたものの原形を留めている小魚を取り出します。これがPassion Fish（パッション・フィッシュ）で、その小魚を握り締めながら願い事をするのだそうです。女性二人は気味悪がって応じませんが、その祟りか、エンジンが故障してしまいます…。

湖水の水の色に御注意下さい。ミシシッピ・デルタと呼ばれるミシシッピ川が作った広大な三角州は、川が運んで来る泥で出来ています。川も湖、沼も沈積土のために、あのような濁った色をしています。澄んで見えるのは、ごく浅いところだけです。

Mary McDonnellはわがままだが、邪気のない女性を、Alfre Woodardは暗い過去がありながらも気丈に振舞う女性を、それぞれ好演しています。スワンプ・ツァーのシーンだけでも見応えがあります。

(March 24, 2001)

Poster shown above is a courtesy of Nostalgia Factory.
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