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Cool Hand Luke

『暴力脱獄』

[DVD]


・原題をクリックするとamazon.comのInternet Movie Databaseの詳細データが見られます。邦題をクリックすると「allcinema」のデータが見られます。

・Part 2は普段は隠れていて、クリックするとJavaScriptによるウィンドウにて表示されます。取り扱いには十分お気をつけ下さい。

公開:1967
監督:Stuart Rosenberg
出演:Paul Newman、George Kennedy、Strother Martin、Jo Van Fleetほか
範疇:原作もの/ドラマ/囚人/チェイン・ギャング/脱走

私の評価 :☆1/2

【Part 1】

先ず、原題'Cool Hand Luke'の説明から。Paul Newman(ポール・ニューマン)演ずるLuke(ルーク)は犯罪者矯正のための道路補修整備作業キャンプに送られます。そこで囚人仲間とポーカーをした時に、何のテも無いのに“ブラフ”で賭け通して勝利します。「時には何でもないのも“いいテ”("cool hand")なんだ」と高言し、以後彼は"Cool Hand Luke"と呼ばれるようになります。"Cool"には元もとの「クールな」という意味以外に「素敵な」、「恰好いい」、「いかす」などの意味もあります。彼は後に何度も脱獄を繰り返しますが、これも頭を使ったスマートな方法であり、邦題のような“暴力脱獄”ではありません。囚人達は至って平和的であり、暴力は看守達によって行なわれるだけです。

南部のどこか(多分、ジョージア州)。Paul Newmanは酔っ払って路上の駐車料金を入れるポールを次々に切断し、矯正キャンプ送りとなる。所長は自分を「キャプテン」と呼ばせるStrother Martin(ストロザー・マーチン)で、優しい喋り方が逆に恐ろしさを秘める。看守達は自分達を囚人達から「ボス」と呼ばせ、立ったり座ったり、服を脱いだり、眼鏡を外すのにさえ「ボス、○○します」などと報告させ、許可を与える。

このキャンプの労働は凄まじい。夜明けと共に現場に向い、ある日は草刈り、ある日は側溝掘り、ある日はアスファルトに砂を撒く。Paul Newmanと一緒に入所した新入りは、あまりの重労働に倒れ、懲罰として独房に入れられる。雨と日曜以外は、毎日日没までこの道路補修整備作業の繰り返し。ミラー型サングラスをかけた射撃名人が監視しているのが不気味。

Paul Newmanは“牢名主”的存在のGeorge Kennedy(ジョージ・ケネディ)との一寸した口論がもとで、二人でボクシングの試合をする。圧倒的に強いGeorge Kennedyに散々に打ちのめされるが、Paul Newmanは絶対にダウンしない。囚人達が「もう起き上がるな!」と助言し、George Kennedyも呆れて勝手に立ち去っても、Paul Newmanは朦朧とした目で立ち上がり相手を探してウロウロする。

この後、ポーカーで"Cool Hand Luke"と呼ばれるようになり、Paul NewmanはGeorge Kennedyとも対等のダチ公になる。

ある日、Jo Van Fleet(ジョー・ヴァン・フリート)演ずるPaul Newmanの母親が面会に来る。彼女は病気のため、次男の運転するピックアップ・トラックの後部に横になり、わざわざ息子に会いにやって来たのだった。そんな状態なのに、彼女はチェイン・スモーキングを止めず、時折むせる。笑顔を絶やさずタフな態度で終始するが、息子が去ってから泣き崩れる。

Paul Newmanに母親の死の報が届く。所長Strother Martinは「葬儀に駆けつけたいなどと考えて脱走されては困る」…と、Paul Newmanを独房に入れる。この理不尽な扱いは逆効果で、Paul Newmanに脱獄への執念を生じさせることとなる…。

脇役陣が凄い。George Kennedyは'The Airport'『大空港』(1970)で人気が出る三年前、Strother Martinは'The Wild Bunch'『ワイルドバンチ』(1969)に出る二年前。この映画の12年前、'East of Eden'『エデンの東』(1955)でJames Dean(ジェイムズ・ディーン)の兄を演じたRichard Davalos(リチャード・ダヴァロス)が、ここではほとんど台詞も無い端役。同じ頃に'Rebel Without a Cause'『理由なき反抗』(1955)でデビューしたDennis Hopper(デニス・ホッパー)の方がまだ活躍しています。他に、Clifton James(クリフトン・ジェームズ)、Luke Askew(ルーク・アスキュー)など。なお、George Kennedyはこの役でこの年のアカデミー助演男優賞を獲得。

Jo Van Fleetは『エデンの東』でJames Deanの母を、'Gunfight at the O.K. Corral'『OK牧場の決闘』(1957)でドク・ホリディの情婦を演じました。もともと舞台の演技派なので、美しいタイプの女優ではありません。しかし、ここでのPaul Newmanの母親は、彼女が演じた中では最も愛らしい女性となっています。短い、たった一度の登場ですが、印象に残る素晴らしい演技を見せてくれます。

(June 24, 2001)




Poster shown above is a courtesy of Nostalgia Factory.
なおIMDbはamazon.com、「allcinema」は株式会社スティングレイの登録商標です。




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