公開：1960
監督：Michael Curtiz
地域：ミシシッピ川一帯
出演：Tony Randall、 Patricia McCormack、Neville Brand、Archie Moore、Eddie Hodgesほか
範疇：原作もの／少年と逃亡奴隷／筏で川下り／ペテン師

私の評価 ：☆

【Part 1】

1851年、ミズーリ州。Eddie Hodges（エディ・ホッジス）演ずる14歳の少年Huckleberry Finn（ハックルベリー・フィン）はミシシッピ川を下ってNew Orleans（ニュー・オーリンズ）へ行くのが夢だった。

彼の父親Neville Brand（ネヴィル・ブランド）は酒呑みで乱暴だった。ある日Huckleberry Finnに襲いかかろうとし、逆に息子に酒瓶で殴られ気絶する。Huckleberry Finnは血のついた斧を残し、家の前の湿地に自分の帽子を浮かべ、あたかも自分が殺されたかのような状況を作る。人々はまんまと騙され、少年が殺されたものと勘違いする。

死んだ筈のHuckleberry Finnは、もうどこへ行こうが勝手である。丁度、Archie Moore（アーチー・ムーア）演ずる黒人奴隷Jim（ジム）が他所へ売られるのを嫌がって逃げようと、筏を作っているのにぶつかる。JimはHuckleberry Finnが幽霊ではないかと怖がるが、二人で川を下ることを承諾する。

アーカンソー州の小さな村で二人が食料として鶏を盗みに行っている間に、二人のペテン師Tony Randall（トニー・ランドール）とMickey Shaughnessy（ミッキー・ショーネシー）が筏に乗り込んで来た。Tony Randallは"King"（王）と名乗り、Mickey Shaughnessyは"Duke"（公爵）と名乗った。

Tony Randallは近くの町で亡くなった金持ちがいて、そのイギリスの兄弟二人に遺産を遺したことを知り、ペテン師二人はイギリスの兄弟に化けて遺産をちょろまかそうとする。弁の立つTony Randallが全てを仕切り、おっちょこちょいのMickey Shaughnessyは唖（おし）で通すことにする。

資産家の長女はころりと騙され、二人を叔父として歓迎する。次女はうさんくさい風体の二人を疑り、Huckleberry Finnを一味として冷たく扱う。次女はシェリフを呼んで、真実を探ろうとする。シェリフが来ると逃亡奴隷のJimが捕まってしまうので、Huckleberry Finnはペテン師二人が手に入れた大金を取り戻し、娘たちに返す。ペテン師たちは逮捕され、Huckleberry Finnに復讐を誓う。

そこへイギリスから本物の兄弟たちが立派な礼装で到着する。娘たちはHuckleberry Finnに感謝し、家の養子になれと勧めるが、Huckleberry FinnはJimと筏の旅に戻る。この後、蒸気船に筏を壊され、その船で働いたり、ペテン師二人との再会、サーカス団への参加、捕らわれたJimをHuckleberry Finnが女装して救出しようとするなど、冒険はまだまだ続くのだった…。

Tony RandallはDoris Day（ドリス・デイ）などとのロマンチック・コメディでふやけた役をやっていた俳優ですが、ここではシェイクスピアの台詞もこなせるペテン師を堂々と演じています。原作の挿絵の"King"は70歳ぐらいの髭もじゃの老人ですが、Tony Randallは中年のいかにもペテン師然としたふてぶてしい人物に変えています。

筏による川下りの映像は素晴らしいのですが、なんとこの映画はカリフォーニアのSacramento River Valleyで撮影されたそうです。

サーカスのライオン使いでBuster Keaton（バスター・キートン）も出ています。

August 08, 2003)

Poster shown above is a courtesy of Nostalgia Factory.
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