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公開:1975
監督:Walter Hill
地域:ルイジアナ州ニューオーリンズ
出演:Charles Bronson、James Coburn、Jill Ireland、Strother Martin、Michael McGuireほか
範疇:原作もの/アクション/格闘技博打
私の評価 :☆
【Part 1】
1930年代、大恐慌下のルイジアナ州。Charles Bronson(チャールズ・ブロンスン)は貨車に只乗りして旅する流れ者。ルイジアナ州のある町に着いてコーヒーを喫んでいると、背後の倉庫に大勢の人が入って行く。彼の勘は正しく、それは格闘技博打(ばくち)だった。プロモーターが掛け金を出し、各々連れて来たファイター同士を闘わせる。素手のボクシングが土台だが、蹴りも頭突きも許される。
プロモーターの一人James Coburn(ジェイムズ・コバーン)のファイターは破れ、彼はクサってバーに呑みに行く。Charles Bronsonが籔から棒に現われ、「俺でもう一勝負しろ」と云う。二人は倉庫に戻る。Charles Bronsonは一撃で相手を倒し、二人は掛け金を手にする。
列車(客車!)でニューオーリンズ駅に着くと、Charles BronsonはJames Coburnの住所だけ聞いてさっさと消えてしまう。安宿に荷を置いたCharles Bronsonは、外へコーヒーを喫みに行く。客のJill Ireland(ジル・アイアランド)に一目惚れするが、彼女は愛想がない。彼女に好かれるために大金を得ようと、再びJames Coburnと組むことにする。
James Coburnの友人で、二年間だけ医学を修めた男Strother Martin(ストロザー・マーティン)がCharles Bronsonの健康を診断し、太鼓判を押す。James Coburnの仇敵Michael McGuire(マイケル・マグワイア)の手下の坊主頭のファイターRobert Tessier(ロバート・テシア)は、その頃この地域で無敵を誇っていた。James Coburnは掛け金の元手として$1,000を借金して試合を申し込むが、$3,000でなければ駄目と断られる。
James Coburnはルイジアナの田舎ヤクザ相手にあと$2,000儲けようとする。田舎ヤクザお抱えのファイターはしばしCharles Bronsonを手古摺らせたが、所詮敵ではなかった。腹を立てた田舎ヤクザは掛け金を渡さず、凄んでJames Coburn一同を追い立てる。帰路、Charles Bronsonはプール・バー(玉突き場)に車を止めさせる。いぶかるJames Coburnに「ビジネスだ」と応え、田舎ヤクザを待つ。手下を全部叩きのめし、正当な賞金を“徴収”する。
金は揃った。いよいよCharles Bronsonが坊主頭Robert Tessierと闘う日がやって来た。観衆からの上がりを含め、総額$9,000のファイトである。場所は三階建ての工場の、踊り場の鉄格子の中。観衆は三階を埋め尽くす大入り。不敵に笑みを浮かべる坊主頭。祈るようなJames Coburnの視線を受け、Charles Bronsonは上着を脱ぐ…。
この勝負の後も、「お楽しみはこれからだ」という感じで、まだまだファイトは続きます。
Charles Bronsonはこの時54歳なので、坊主頭Robert Tessierからは年寄り扱いされます。立派な身体を保っているものの、やはり動きは他のファイターに較べると緩慢です。ただ、彼のワン・ツー・パンチは速い。
James Coburnは、いつものようにここでも一寸気取った役柄ですが、年中借金取りに追われているのが哀れで憎めません。ルイジアナ州を含むメキシコ湾岸は牡蛎の名産地です。James Coburnがバーで生牡蛎を食べていると、Charles Bronsonが勝手に一個失敬します。もう取られた後なのに、"Help yourself."(自由に召し上がれ)と云います。この遅れたタイミングが可笑しい。James Coburnの仇敵Michael McGuireは牡蛎販売会社の社長なので、殻を剥く作業場が何度か出て来ます。生牡蛎も美味しいのですが、小粒のカキフライを一杯入れたOyster Po' Boy(オイスター・ポーボーイ、サンドイッチの一種)も美味しいです。ニューオーリンズ名物です。
田舎ヤクザの屋外ランチョン・パーティではクローフィッシュ(アメリカ・ザリガニ)を茹でています。日本のザリガニより数段大きい。こちらの人はクローフィッシュをバクバク食います。
Charles Bronsonが熱を上げるJill Irelandは、御存知彼の奥さんです。多分、抱き合わせ販売なのでしょう。この映画では能面のように無表情で通し、ちっとも魅力的ではありません。
Strother Martinは小心な悪党が多い俳優ですが、ここでは珍しくいい役。Charles Bronsonのセカンド兼看護夫のような役割です。ダチ公のJames Coburnを攫った相手に腹を立てていて、「来たよ!」とトンカチを事務所の窓ガラスに投げて知らせるのが痛快。
坊主頭のRobert Tessierは、不敵な笑み、頭によるワン・ツー・パンチなどで、非常に強烈な印象を残します。
原題'Hard Times'がなぜ『ストリートファイター』という邦題になったかですが、多分、当時既にコナミとかセガとかのヴィデオ・ゲームで「ストリートファイター」というのが流行っていたのではないでしょうか?私はその方面は疎いので、あくまでも推測ですが。
(September 08, 2002)
Poster shown above is a courtesy of Nostalgia Factory.
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