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Mississippi Burning

『ミシシッピー・バーニング』

[Poster]


・原題をクリックするとamazon.comのInternet Movie Databaseの詳細データが見られます。邦題をクリックすると「allcinema」のデータが見られます。

・Part 2は普段は隠れていて、クリックするとJavaScriptによるウィンドウにて表示されます。取り扱いには十分お気をつけ下さい。

公開:1988
監督:Alan Parker
出演:Gene Hackman、Willem Dafoeほか
範疇:実話にヒントを得たフィクション/FBI/公民権運動活動家三人の失踪事件捜査/人種問題

私の評価 :☆☆1/2

【Part 1】

これは実際にあった事件を元にしていますが、'Ghosts of Mississippi'『ゴースト・オブ・ミシシッピー』のように極力事実を再現しようとしたものではなく、土地も架空の名前で、人物名も変えられています。

タイトルバックは水飲み場です。白人用と黒人用に分かれています。白人がやって来て水を飲みますが、それは冷却された水です。次に黒人の少年がやって来ますが、彼が飲むのは水道のぬるい水です。差別が激しかった当時を象徴する、いいショットです。

[MS]

1964年、ミシシッピ州のある田舎町。公民権運動を推進していた白人青年二人と黒人青年一人が失踪してしまいます。町の警察が一向に調査を進めないので、政府が二人のFBI捜査官を派遣します。一人はWillem Dafoe(ウィレム・デフォー)演ずる、司法省からFBIに転身したMr. Ward(ミスター・ウォード)、もう一人はGene Hackman(ジーン・ハックマン)演ずるミシシッピ生まれでシェリフ上がりのMr. Anderson(ミスター・アンダースン)。

二人は性格も考え方も、捜査の進め方も全く異なり、しばしばいがみ合います。しかし、一応Mr. Wardが格上なので、彼が主な捜査方針を立て、Mr. Andersonは適当に自分流の捜査を続けます。

南部連合の旗を翻した車が堂々と走っているような町で、FBIの二人の捜査はK.K.K.に筒抜けです。二人が話しかけた黒人達は次々と迫害されるため、容易に証言も得られません。町のシェリフも町長すらも差別主義者なので、協力どころか妨害する始末。

二人のFBIの宿舎に燃える十字架が立てられます。K.K.K.の警告・挑戦です。Mr. Wardはワシントンに数十人の同僚の派遣を要請し、映画館を借りて本部にします。これに対抗するようにK.K.K.の黒人迫害は過熱気味になり、リンチ事件が増え、黒人の教会や民家が続々と焼き討ちにされます。文字通り、'Mississippi Burning'“燃えさかるミシシッピ”になります…。

FBI捜査官達が常に黒の上下に身を包んでいるのが滑稽です。その姿で川をジャブジャブ渡ったりします。

Willem Dafoeは珍しく眼鏡をかけ、エリート捜査官らしい言動と、本気で公民権運動達成を阻むものと闘う強い意思を表現します。Gene Hackmanは平静はリラックスして、花を愛でるような人間味豊かなMr. Andersonと、檄高させると怒れるライオンのように変化するMr. Andersonをうまく演じ分けています。

(March 3, 2001)




Poster shown above is a courtesy of Nostalgia Factory.
なおIMDbはamazon.com、「allcinema」は株式会社スティングレイの登録商標です。




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