公開：1988
監督：Mike Nichols
地域：ミシシッピ州
出演：Matthew Broderick、Christopher Walken、Matt Mulhern、Corey Parker、Penelope Ann Millerほか
範疇：戯曲の映画化／コメディ／ドラマ

私の評価 ：☆

【Part 1】

Neil Simon（ニール・サイモン）の舞台劇を彼自身が脚色した映画。

第二次大戦末期の1945年、ニューヨークっ子Matthew Broderick（マシュー・ブロデリック）はミシシッピ州Biloxi（ビロキシ）の陸軍訓練基地に送られる。蒸気機関車でニューヨークを発ちシカゴから南下し、ニュー・オーリンズを過ぎてメキシコ湾に出たところにあるリゾート地Biloxiに着く。足掛け二日の汽車の旅で疲れ果てていたが、指導教官Christopher Walken（クリストファー・ウォーケン）は容赦しない。彼はMatthew Broderickをダシに使って、早速訓練生全体をしごき始める。

Matthew Broderickは作家志望で毎日日記をつけている。中身の大半は同期の連中の印象である。Corey Parker（コリー・パーカー）は本の虫で、いつも横になって本を読んでいる。Matt Mulhern（マット・マルハーン）は単細胞のマッチョでいつかは名誉勲章を貰うだろう。

週末休暇が与えられ、一同は町へ繰り出す。Matthew Broderickの願いは、童貞を失うことと、恋をすることだった。ある娼婦の“指導”で第一の願いは叶った。晴れ晴れとダンス・ホールに向うと、うぶな娘がダンスを申し込んで来た。彼は彼女を恋してしまう。かくして、二つの大願はどちらも成就したのだった。

訓練の傍ら、Christopher Walkenとの確執、ホモ・セクシュアルで逮捕される同期生、仲間がMatthew Broderickの日記を読んでしまう…など、さまざまなことが起る…。

Matthew Broderickの役は作者Neil Simonの青春時代の姿のようです。彼も娼婦によって“筆下ろし”したのかどうか知りませんが、このシーンは嫌味なく、おかしく出来ています。

とりわけ劇的なことが起る映画ではありません。ある青春の日々と様々な出会いを回想した掌篇といった趣です。

Christopher Walkenは指導教官向きの俳優には見えませんが、後半屈折した個性を見せる場面で実力を発揮します。

(January 19, 2002)

Poster shown above is a courtesy of Nostalgia Factory.
なおIMDbはamazon.com、「allcinema」は株式会社スティングレイの登録商標です。