[English] [Japanese Home] [Studio BE] [America Offline] [公民権運動] [英語の冒険] [Golf] [Hummingbird]



[Banner]



Band of Angels

『南部の反逆者』

[Video]


・原題をクリックするとamazon.comのInternet Movie Databaseの詳細データが見られます。邦題をクリックすると「allcinema」のデータが見られます。

・Part 2は普段は隠れていて、クリックするとJavaScriptによるウィンドウにて表示されます。取り扱いには十分お気をつけ下さい。

公開:1957
監督:Raoul Walsh
地域:ルイジアナ州ニューオーリンズ
出演:Clark Gable、Yvonne De Carlo、Sidney Poitier、Efrem Zimbalist Jr.、Rex Reasonほか
範疇:原作もの/ドラマ/黒人との混血美女/プランテーション/南北戦争

私の評価 :☆

【Part 1】

1853年。ケンタッキー州の農園主の父は娘を目に入れても痛くないほど可愛がっていた。娘の教育のためにシンシナティの寄宿学校に入れる。成長した娘Yvonne De Carlo(イヴォンヌ・デ・カーロ)が一時帰郷すると、父は後妻を貰っていた。茶話会では奴隷解放問題が話題になり、ある若い紳士はリンカーンのために働くことを誇らしく語った。

学校に戻ったYvonne De Carloに父が重い病にかかったとの報が届く。急ぎ帰郷するが、すでに父はなくなっていた。悲しみに暮れる間もなくショックが訪れる。Yvonne De Carloは白人の父と黒人の母の間に生まれたという証明書があり、父の後妻は彼女を奴隷商人に売ってしまったのだ。まだ自分が黒人であると信じられないYvonne De Carloに奴隷商人が挑みかかる。彼女は自殺を計って商人を慌てさせる。

[the South]

ルイジアナ州ニューオーリンズ。Yvonne De Carloは奴隷市にかけられる。$5,000という破格の値をつけた男がいた。綿花プランテーションの主Clark Gable(クラーク・ゲーブル)だった。彼はニュー・オーリンズの家に彼女を連れて行き、黒人の家政婦Carolle Drake(キャロル・ドレイク)の部屋を明け渡させ、Yvonne De Carloを住まわせる。窓には鉄格子がはまっていて、逃げることは出来なかった。

Clark Gableを慕うCarolle Drakeは、揃って外出した時にYvonne De Carloに蒸気船の切符を渡し、逃亡を唆す。しかし、船着き場にはClark Gableの子飼いの奴隷Sidney Poitier(シドニィ・ポワティエ)がいて行く手を阻んだ。Clark Gableは彼女の行動を怒らなかった。その夜、嵐となり、Yvonne De CarloはClark Gableを初めて受け入れる。

全員で蒸気船に乗り、Clark Gableのプランテーションに移動する。黒人奴隷たちが「ハレルヤ」を歌って主人を迎える。Clark Gableは「このまま船で北へ行け。全てを忘れろ。俺のことも」と告げる。しかし、Yvonne De Carloは彼に従う決意をし、船を降りる。黒人奴隷たちは王様に従うように、二人の馬車について歩く。

人並み以上の教育を受けたSidney Poitierは解放の日を待っていた。彼は黒人であることを否定して生きるYvonne De Carloに腹を立てていた。Clark Gableの留守中のある日、隣りのプランテーションの主が訪ねて来る。この男はYvonne De Carloが黒人であることを知っていて、無遠慮に彼女に挑みかかる。Sidney Poitierが助けに来て、男を殴り飛ばす。この行為により彼は白人社会への反逆者となってしまったため、リンチを恐れて逃亡する。

遂に南北戦争が始まった。北部では星の数が倍以上増えた合衆国の旗が翻る。Sidney Poitierは40人の黒人を引き連れて北軍に志願する。Clark Gableは北軍に物資を渡さぬため農場、倉庫に火を点けることを命ずる…。

'Gone with the Wind'『風と共に去りぬ』(1939)の18年後に作られた映画ですが、「'Gone with the Wind'では、Scarlett O'Haraが相手にしなかった頃、Rhett Butler(レット・バトラー)が何をしていたか謎だったが、そうか、ニュー・オーリンズでこういう生活をしていたのか」と思わせるような物語です。Clark Gableは全く同じイメージですし、彼が富豪である理由も分ろうというものです。

Yvonne De Carloは前年の'The Ten Commandments'『十戒』(1956) で注目されたところだったので、このヒロインに抜擢されました。Vivien Leigh(ヴィヴィアン・リィ)のような近寄り難い美しさではありませんが、黒人の血が混じっていると云われる役にはふさわしいようです。

Sidney Poitierはこれが映画出演八作目で、この翌年に'The Defiant Ones『手錠のままの脱獄』(1958)に主演します。

他に北軍の大尉でEfrem Zimbalist Jr.(エフレム・ジンバリスト二世)が出ています。

(September 01, 2002)




Poster shown above is a courtesy of Nostalgia Factory.
なおIMDbはamazon.com、「allcinema」は株式会社スティングレイの登録商標です。




Copyright ©  2001-2011   高野英二  (Studio BE)
Address: Eiji Takano, 421 Willow Ridge Drive #26, Meridian, MS 39301, U.S.A.