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Glory Alley



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・原題をクリックするとamazon.comのInternet Movie Databaseの詳細データが見られます。邦題をクリックすると「allcinema」のデータが見られます。

・Part 2は普段は隠れていて、クリックするとJavaScriptによるウィンドウにて表示されます。取り扱いには十分お気をつけ下さい。

公開:1952年
監督:Raoul Walsh
地域:ルイジアナ州ニューオーリンズ
出演:Ralph Meeker、Leslie Caron、Kurt Kasznar、Gilbert Roland、Louis Armstrongほか
範疇:バーボン・ストリート/ボクサー/弱虫か英雄か/踊り子と盲目の父/ジャズ

私の評価 : ☆1/2

【Part 1】

朝鮮戦争前夜のルイジアナ州ニューオーリンズ。映画は、地元紙のヴェテラン記者John McIntire(ジョン・マッキンタイア)のナレーションによる回想で描かれる。彼はバーボン・ストリートを"Glory Alley"(栄光の小路)と名付けた。そこには世に出ようとするジャズ演奏家や歌手ばかりでなく、栄光を求めるボクサーたちの群れもいたからだ。特にRalph Meeker(ラルフ・ミーカー)の物語はユニークだった。

Ralph Meekerは33連勝し、そのうち28回はノックアウト勝ちという地元の誇りであった。いよいよチャンピオン戦となったが、彼はコーナーの椅子に腰掛けたまま天井の照明を見上げたり、客の野次に気を奪われたりして一向にリング中央に進まない。「どうしたのか?」とコーチGilbert Roland(ギルバート・ローランド)やセコンド(介添人)のLouis Armstrong(ルイ・アームストロング)がやきもきする。と、Ralph Meekerはリングから飛び降り、控え室へと走り去ってしまった。

控え室では、ジムのオーナーで“判事”と呼ばれている盲目のKurt Kasznar(カート・カズナー)や大勢の関係者がRalph Meekerの突然の奇妙な行動に戸惑っている。Ralph Meekerは「試合を延期したりしない。もう試合はしない!」と宣言し、関係者を室外に追い出そうとし、盲目のKurt Kasznarまでも倒してしまう。Ralph Meekerは、鏡に映る自分の顔を見つめる。髪を掻き分け、大きな傷を縫った跡を曝け出す。

無人の拳闘場に行き、リングに別れを告げようとすると当夜の対戦相手がやって来る。二人は殴り合い、Ralph Meekerは相手をノックアウトし、10カウントする。

翌日、Ralph Meekerは小さなキャバレーに行く。ベルギー移民の踊り子Leslie Caron(レスリー・キャロン)がクラシック・バレエの素養でジャズに合わせて踊る。二人は恋仲である。Ralph Meekerは「予定通り結婚しよう!」と云う。

Ralph MeekerはジムのオーナーKurt Kasznarと話す。Kurt Kasznarは「お前は弱虫だ」と云い、逃げた Ralph Meekerを許さない。そして娘Leslie Caronとの交際を禁じる。

コーチのGilbert Rolandはボクシングをやめ、バーを買って店主となる。Louis Armstrongがバー付きの楽団を率いる。

Ralph Meekerはやけになって酒に溺れ、暴力沙汰を繰り返し、バーボン・ストリートの厄介者となる。ある日、彼は賭けボクシングを主催するが警察の手入れを受ける。新聞記者John McIntireの機転で危うく逮捕は免れるが、Ralph Meekerは突如入隊し、朝鮮戦争に赴く決意をする。元コーチGilbert Rolandのバーで、記者John McIntireはRalph Meekerに「Glory Alleyが待ってるぜ」と云い、Gilbert Rolandは「五体満足で帰って来い」と云う。Louis Armstrongが主題歌"Glory Alley"を歌う。Ralph Meekerがフェリーに乗ろうとすると、恋人Leslie Caronが現れ、お守りにネックレスをくれる。

Leslie Caronは、家でクラシック・ピアノを演奏する父Kurt Kasznarに合わせてバレエを踊る。Louis Armstrongが朝鮮から届いた手紙を持って来る。Ralph Meekerは重要な橋を爆破する特攻を志願し、大手柄を立てていた。

帰国したRalph Meekerは大統領から勲章を貰い、バーボン・ストリートに凱旋し、Jack Teagarden(ジャック・ティーガーデン)らの楽隊と共に町を練り歩く。英雄となったRalph Meekerだが、相変わらずKurt Kasznarは娘との交際を許さない。Leslie Caronも「結婚したいけど、今は父が心配で捨てていけない」と云ってRalph Meekerの求婚を拒む。しばらくは英雄としてちやほやされ引っ張りだこだったが、次第に周囲の熱が冷めてしまい、Ralph Meekerは只の人になる。彼は勲章を大統領に返そうかと思ったりする。

ある日、盲目のKurt Kasznarの前に眼科医が現れ、「医療技術も進歩している。私に診察させてくれないか」と云う。「金がない」と断るKurt Kasznarに、医師は「無料だ」と云う…。

なぜRalph Meekerが選手権試合から逃げ出したのか、その謎が不明なままなので展開が焦れったい(実は大したことではない)。Ralph Meekerもちと重苦しい演技に終始。

Leslie Caronは若々しく溌剌とした踊りが魅力的。"St. Louis Blues"を歌い踊る場面もあります。Jack Teagardenがトロンボーンで助演。

全てハリウッドのスタジオで撮影されたようで、ニューオーリンズの風景らしきものは何も出て来ません。

Louis ArmstrongとJack Teagardenらの歌と演奏を楽しむつもりで見る映画。Louis Armstrongは"That's what the man said"も歌います。

(May 04, 2010)



Poster shown above is a courtesy of Nostalgia Factory.
なおIMDbはamazon.com、「allcinema」は株式会社スティングレイの登録商標です。




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