Golf Tips Vol. 55

目線

「体型別スウィング」に「目のアライメントは重要である。なぜなら、スウィング軌道は両目を結んだ線に沿う傾向があるからだ」という個所があります。私にはこれが非常に重要に思えます。

私がフェードを打ちたい時は、クラブフェースはターゲットを向き、両足はオープン、その両足を結ぶ線に沿ってスウィング(カット)します。これがうまくいかず、ターゲットにスクウェアに振り抜かれてしまうことがあります。まあ、フェードにならずにストレートになるだけなので、大怪我ではありません。しかし、目論見が破れたことに違いはありません。

で、考えてみますと、上のフェードのセッティングで両目を結んだ線もスクウェアのままでした。これがいけなかったんですね。スクウェアにするのはクラブフェースだけ。後は、目線も両肩、腰、両足、全部オープンにするのが安全です。

(April 03, 2001)


ベン・クレンショーの警告

1977年にBen Crenshaw(ベン・クレンショー)が'Golf Magazine'(ゴルフ・マガジン)誌に"Don't Putt Like Me"(私のようにパットしちゃ駄目)という記事を書きました。彼のパッティング・スタイルのことではなく、グリーン上での攻め方・考え方の問題です。

'Don't putt like the pros'
from 'Golf Magazine's Complete Book of Golf Instruction'
by George Peper et al. (Harry N. Abrams, Inc., 1997, $45.00)

[Ben]

「お金のためにプレイするツァー・プロは用心深くパットしなくてはならないが、アマチュアは攻撃的にパットすべきだという、十の理由。

1) プロはバーディのためにパットするが、アマはパーのためにパットする。私は大抵パー・オン出来るので、パーには2パットの余裕がある。時にはバーディ・チャンスもあるので、慎重にプレイする必要がある。アマはグリーンをとらえることが出来ず、パー・チャンスは一度しかない。彼等はパットの長さに関わらず、もっと攻撃的になるべきだ。

2) プロはトーナメント、アマはマッチ・プレイが多い。通常、プロ・トーナメントは275ストロークかかって勝敗を競うので、一個のロング・パットにこだわっても得るものが無い。それよりも、3パットしない方が重要だ。マッチ・プレイではロング・パットの成功は、そのホールの勝ちを意味する。

3) プロは早いグリーンでプレイする。従って、プロは慎重にパットすることを余儀なくされる。

4) プロはしょっちゅうプレイしている。だから、グリーンとその周囲の地形など全てを判断し、正確にラインを読むことが出来る。アマは経験不足なので、強く打ってブレイク(曲り)を少なくすべきだ。

5) 大胆であることはショート・パットに最適だ。これは2〜3フィートの距離で自信と能力を培う。

6) 返しのパットは入れ易い。カップを過ぎたボールがどう転がるかを見ていれば、返しのパットは簡単である。

7) しっかりしたストロークは良いストロークである。大胆なパットをするには、インパクトにかけて加速しながら常にしっかり打つ必要がある。これは良い転がりが得られる。

8) 心理的要素:慢性的にショートすると、自信が崩れる。長く行き過ぎた場合は有害ではない。少なくとも、ホールまでの距離は打ったからだ。

9) 大胆さをあなたのコーチとせよ。毎回ホールに届くパットをしているなら、自分のパターンが読める。そのミスを分析し、ミスが直るまでストロークや方向を修正する。

10) 常に届かせれば、もっと入る。ミスは四つある。右、左、長過ぎる、短過ぎる…のどれかだ。いつもホールに届くのなら、上の四つのうち一つは除くことが出来る。

(April 17, 2001)


ウェッジの魔術

U.S.オープン優勝者でショートゲームの名手Corey Pavin(コリィ・ペイヴン)によるウェッジ・テクニック。

[Pavin]

'Corey Pavin's Shotmaking'
by Corey Pavin with Guy Yocum (NYT Special Services, Inc.)

「多くのゴルファーが両手を使い過ぎる。グリップは固いし、空中に上げようと必死になる。両手はクラブより先行するが、小手先で何かしようとせずクラブヘッドの働きを信じるべきである。クラブは適切な距離へ、相応のスピンでボールを運ぶように出来ている。クラブはアドレスから軽く握って、スウィングの最後まで維持すべきである。

両手を使い過ぎていないかどうかのチェック法:フォロースルーの途中でクラブのトゥが空を向いていれば、両手はソフトに使われていてヘッドが自然に回転するままの理想的状態である。トゥがターゲットの右を指していれば、両手は固すぎインパクトを通じて妨害する原因となる。

ショート・アイアンではフル・スウィングでもソフトに振るべきだが、ウェッジは正反対である。あなたの最高のウェッジの範囲が50〜90ヤードで、いま45ヤードのショットが必要な場面だと仮定しよう。スウィングをソフトにしてはいけない。短い距離ではバックスウィングを短くし、しっかりと加速すること。ソフトに打ってしまうと加速が足りず、距離のコントロールとジャスト・ミートが出来ないショットになる恐れがある。また、バック・スピンもかからない。腕によるスウィングとボディ・ターンを省略することにより、バックスウィングを短くする。ゆっくりとバックスウィングすれば、身体の各部も正しく動く。そしてボールめがけて攻撃的に振り抜く。

もう一つ距離を短く打つ方法は、アドレスでクラブ・フェースをオープンにすることだ。グリップする前にフェースを回転させてオープンにすれば、それはロフトを増やしたことになる。フル・スウィングしてもボールは高く上がり、遠くへは飛ばない。ボールが右へ飛び出すような心配をしないように。ウェッジではボールはスウィング・パスの方向に飛ぶものであり、クラブ・フェースの方向に飛ぶわけではない。

バックスウィングの長さが距離を決定するが、ボールをソリッドに打とうとしている時にバックスウィングの長さを調整するのはなかなか大変である。バックスウィングを短くしたい場合にはフォロースルーの長さを短くする。鏡像のように呼応するからである。フォロースルーの長さを短縮すると、間違いなくクラブヘッドは加速され、バックスピンを生じる。

ボールを急速に止めるには、ボールをスタンス後方、中心からやや右に置く。ボールの後部めがけて鋭く振り下ろすだけでなく、ダウン・スウィングで頭を岩のように静止させる必要がある。アマチュアはボールを遥か左に置き芝から掬い上げるように打つ。これではスピンはかからない。

鍵は、ボールの背後の芝にタッチせず、いかにボールをクリーンに打つかどうかにかかっている。

30ヤード以下のショットは、ベストなプレイヤーにとっても最もタフなショットである。スピンをかけるには距離が短か過ぎ、バンプ・アンド・ランには遠過ぎる。ウェッジでのハーフショットでは、クラブヘッドをインパクト以後、ターゲット方向に伸ばす。これはロフトを維持するためだ。このショットに最も必要なのは60゜のウェッジである」

【おことわり】画像はamazon.comにリンクして表示させて頂いています。

(April 24, 2001、増補May31, 2015)


聞け、クラブの声

'The Feather Touch'
by Editors ('Golf Magazine,' August 1998)

「ピッチ・ショットにはデリケートなフェザー・タッチが必要である。

不必要な脚の動きを封じるため、両かかとの間隔を30cm以下と狭くする。アライメントはオープン。ボールはスタンスの後方、ハンド・ファーストに構える(これは急角度にボールを捉え、カッチリとした接触を可能にする。いいタッチの秘訣である)。

スウィングの間中、クラブヘッドが何をしているか感じ取る。クラブヘッドがあなたに語りかけていると思うこと。この場合、手が耳となる。きつ過ぎるグリップだと何も聞こえない。スウィングの最初から最後まで軽めのグリップを維持する。無理な動きや性急なアクションは、クラブを蹂躙(じゅうりん)しているに等しく、声を聞く態度では無い。スムーズなバックスウィングで、重力によってクラブがインパクトへと引かれる動きを感じ取る。クラブに任せれば任せるほど、デリケートなタッチが獲得出来る。

《悪いライでのピッチ練習》

シャープな技を磨くため、ハードパンかディヴォット・ホールからのピッチ・ショットを練習する。サンド・ウェッジかロブ・ウェッジを使い、通常のスタンスで(ボールを掘り出すのでなく)ソフトでスムーズなスウィングを適用する。

急がず、硬くならず、完璧なスウィングが実行出来るなら、貧弱なライでもちゃんと打てる筈である。十分練習を積めば、フェアウェイや短いラフからのピッチはお茶の子となる。これは譬えようも無い位の自信を育み、ピン傍へ寄せる力の助けとなる」

(April 30, 2001)


鏡の国のゴルファー

'Holographic Golf'
by Larry Miller (Pelican Publishing Company, 2000, $14.36)

Larry Miller(ラリイ・ミラー)は70年代にPGAツァーに参加し、その後自分のゴルフ・スクールを持ち、25年にわたって世界中で教えているそうです。Larry Millerがこの本で提唱するのは、三つの静的ポジションをマスターせよということです。

[Smith]

1) アドレス
2) トップ
3) フォロースルー

三つの内容はどの本にも書かれていることなので省略しますが、ここにはインパクトがありません。上の三つの正しい姿勢が取れるなら、その中間は心配しなくていいそうです。ただし、この三つを正しく習得するには道具が一つ要ります。鏡です。等身大で歪みの無いものを選びます。

「鏡を見ながら、アドレス→トップ→フォロー→(ここから逆行する)トップ→アドレスと云う風に、それぞれの静的ポジションで小休止しながら行ったり来たりする。それぞれの局面での動きと、バランスによる影響を感じ取る。バランスは宇宙の不変の力であり、流動的モーションの基盤である。バランスを欠くと、ぎくしゃくしたスウィングとなり、スピードを失ってしまう。

鏡を見ながら練習した後、今度は鏡を見ないでアドレス→トップに移行し、停止する。ここで鏡を見て、前に達成した正しい姿勢になっているかどうか確認する。こうして全てのポジションを確立すると、実際に練習場でボールを打つよりも、上達が早い。

鏡の前でスウィングするのはテンポを追求する最良の方法であり、スウィングの感覚ばかりでなくスピードも見ることも出来る。鏡を見ながら、静的ポジションの1から2へ移行し、ちゃんと2のポジションをセットした後に、3へと加速すること。

Byron Nelson(バイロン・ネルスン)は云った、『いいプレイヤーであっても、トップでクラブを十分セットする人は少ない。大抵のプレイヤーは、トップで実際に停止しセットすることをせず、ボールに向って性急に振り下ろす』 一時、トップで間(ま)を置くかどうかの議論が盛んだったが、答えは方向が変わる前には間があるというものだ。何故なら、クラブが同時に二つの方向に動くことは不可能だからだ。

全てのゴルファーに勧めたいものは、先ず手と手首を鍛える道具を買うこと。それを少しでいいから毎日使う。二番目は不要なクラブをグリップの下で切断し、手を切らないようにテープを貼る。これを自動車やTVルームに持って行き、数分でも時間があったら繰り返しグリップの練習をする。

偉大なプレイヤーのプレショット・ルーティーンを良く見なさい。舞踏のように見える筈だ。彼等のショットからリズムと“ショットというダンス”を掴み取ることが出来る。いいプレイヤーのリズムを模倣することにより、あなたのプレショット・ルーティーンのリズムを作り上げることが出来る。TVでトーナメント中継を観た後、いい感じでスウィング出来たことに気づかないだろうか?それは、いいプレイヤーのリズムを掴んだからなのだ。

ゴルフ・スウィングでエラーが起るのは事実だが、もしあなたがバランスを維持していられるのであれば、いいショットになる確率は高い。

ボールのどこか一部分を一心不乱に凝視するのは、ボールに囚われ、身体を正しく捻転させる自由さを失ってしまう。

練習法の一つに、ボールが磁気か何かでクラブにくっついているとイメージし、フォロースルーでそのボールを放り出すというのがある。これは、ボールを「打つ」のでなく、ボール位置を貫いてスウィングする習慣を作り出す。

光と影を使うこと。太陽を背にして自分の影を見ながら練習すれば、スウェイや頭の移動を改善することが出来る。ラウンドではフェアウェイを滑走路に見立て、両側に明るく眩しいライトが並んでいる様をイメージする。あなたの着陸地点を見つめ、高いスタジアム・ライトの輝きを見る。ショットの狙いをこの滑走路と高いライトに定め、プレショット・ルーティーンに入り、スウィングする。

風には乗ること。逆らってはいけない。

初心者がよく聞くことに『どの程度の強さでパットすればいいのか?』という質問がある。私は彼等に、20フィート(6m)離れたところから私にボールを放るように指示する。彼等がそれを実行した後、私は聞く、『どの程度強さで放ったらいいか、どうして知ってたんだい?』それは感覚であり、本能であり、基本的にはそれがパッティングの秘訣なのだ。パットする時、ボールが右手の中にあり、手で転がすことを視覚化すれば、本能に頼った距離感がどれだけ正確かに驚くだろう。

グリーン上とグリーン周りにおける基本的なルールがある。フォロー・スルーは、バックスウィングに等しいか、それ以上の大きさであるということだ。これが加速を確実にする。

PGAシニア・ツァー・プレイヤーのCarlos Castaneda(カーロス・カスタネダ)が聞かせてくれた話:彼は毎ショットの前に、ほとんど聞こえない声で自分に語りかける、『おれはいいドライヴを打つつもりだ(I intend to...)』、あるいは『いいアイアン・ショットを打つつもりだ』、あるいは『いいパットをするつもりだ』等。これはプレショット・ルーティーンの一部なので、欠かさず実行される。口に出す確言(affirmation)である。『カップから10フィートにつけたい(I want to...)』ではなく、『いいショットを打つつもりだ(I intend to...)』と云う。こう云った後は何も考えない。成り行きに任せる」

【おことわり】画像はamazon.comにリンクして表示させて頂いています。

(May 06, 2001)


ペンキ塗り式スウィング

アメリカ人が引っ越しをして先ずやることは壁のペンキの塗り直しです(壁紙を貼る人もいますが)。部屋の中ですから、ペンキといってもテカテカしたものでなく普通は半光沢です。自分の好きな色に塗り替えて、住心地を良くするわけです。次のKen Venturi(ケン・ヴェンチュリ)のTipは、アメリカ人にお馴染のペンキ塗りという前提で書かれています。

'Stroke Savers'
by Ken Venturi with Don Wade (Contemporary Books, 1995, $14.95)

「大きな刷毛で壁にペンキを塗るところを想像しなさい。ペンキ塗りというのは、壁の一点をチョコンと塗るわけではない。スムーズなストロークで、壁の一方から一方へ大きく塗る筈だ。ゴルフ・スウィングも同じだと考えなさい。

試しに、刷毛を手にして壁を塗るところだというフリをしなさい。行ったり来たり、行ったり来たり。体重も左から右、そして左へと往復する。次第に塗る平面を下げて行き、ゴルフ・ボールがある位置を塗るようにする。

それがゴルフ・スウィングのあるべき姿だ。"hit"(打つ)のでなく"swing"(スウィング)と呼ばれる由縁である」

(May 09, 2001)


カット・ロブ

私は通常ストレートな球筋ですが、時折プル・フックが出ます。左に崖があるような場合にプル・フックは困ります。この時は迷わずフェードを試みます。右に林がセリ出している場合、ストレートなボールは木に当たる恐れがあるので、ここでもフェードの出番です。最近、こうしたフェードの成功率が上がって来ました。

ロブ・ウェッジによる10〜30ヤードのピッチ・ショット練習中、「フル・ショットのフェードのランが少ないなら、アプローチでもフェードを応用したらすぐ止まるボールになる筈だ」と閃きました。私流のフル・ショットのフェードをピッチに応用してみると、…これが実にいいのです。本当にランが激減します。二転がりで止まる場合さえあります。特にグリーンの後ろにつけてしまい、下り坂に寄せなくてはならない場合などに最適です。

Dave Pelz(デイヴ・ペルツ)もカット・ロブについて書いていますが、私の方法と若干違います。

'Dave Pelz's Short Game Bible'
by Dave Pelz with James A. Frank (Broadway Books, 1999, $30.00)

Dave Pelz式カット・ロブ:
1) スタンスは狭く
2) クラブフェースをオープンにする
3) ターゲットの左を狙う(=Swing line)
4) ボールを、オープンに構えた両足の真ん中に置く
5) 真のターゲットではなく、Swing lineに沿って振る

私のも似ていますが、クラブフェースはSwing lineではなく(フル・スウィングのフェード同様)ターゲットを指します。ボールは左足踵の前に置きます。Nancy Lopez(ナンシイ・ロペス)も「アプローチ・ショットでボールをスタンスのターゲット寄りに置くと、高く、ソフトなピッチ・ショットが可能になる」と云っています。これを利用しないテはありません。

Dave Pelzによれば、「ボールを左足に近く置いた場合、腕と膝をフルに使わないとダフる恐れがある」そうです。最適のボール位置を見つける方法として、「目をつむって15ヤードのカット・ロブを打つ」という方法が書かれてます。目を開けてアドレスした後目をつむると、腕と目の共同作業による微調整が出来ないので、ごまかしの無いショットになる。ボールの後ろを打ったとしたら、ボール位置を後ろに下げるべきだそうです。

この座頭市打法をやってみましたが、最初はトップかシャンクばかり。コースでこういうミスが出た時は、明らかにボールを見てなくて腕と目の共同作業に失敗していることが如実に判ります。目を開けてカット・ロブに打ち慣れてから座頭市打法を試みるのがよさそうです。最終的に、ボールを左足に近く置いても座頭市打法で全く問題無いことが分りました。

[Cut lob]

私のフェードのセッティングを図にしてみました。

図1はスクウェア・ショットのアライメント。スクウェアなウェッジ・ショットの場合はボールは両足の真ん中ですが、カット・ロブでは左足踵の前です。

ターゲット・ラインAは足先を結ぶ線の延長線Bと平行です。ここでAはDave Pelzの云うSwing lineでもあり、ターゲットに向かって振り抜かれる普通のショットのスウィング軌道です。

図2はフェードの原理を応用したカット・ロブ。私の場合、実際には図1のように先ずセットし、目標を見ながらジワジワと図2へ移行します。オープンに構えるため、足先を結ぶ線の延長線Bは目標の左を向きます。しかし、ウェッジのフェースは図1と同じくスクウェアにターゲットを指します。フェースの方向をいじらないことがポイントです。Swing lineはCであり、Aは忘れなくてはいけません(フルショットだと、これが難しい)。つまり、意図的にアウトサイド・インの軌道でスウィングすることにより、高く上がってランの少ないショットになるわけです。

Gorey Pavin(コリイ・ペイヴン)は「ウェッジではボールはスウィング・パスの方向に飛ぶものであり、クラブ・フェースの方向に飛ぶわけではない」と云っているのですが、私のこれまでの経験では上の方法で真っ直ぐターゲットに向かいます。左へは行きません。

「結果としてフェースがオープンになるので、64゜のウェッジを使うのと同じじゃないか」と推測される方もあるかも知れません。手元に64゜ウェッジがあるので比較してみました。かなり近いですが、ボールの上がり方は64゜ほど高くありません。60゜をカット・ロブで使う場合、62゜ぐらいになる感じです。64゜を加えて他のクラブをバッグから外すことを考えれば、60゜が二様に使えるので得策だと思います。

(May 12, 2001)


100ヤード以内の必殺兵器

'Deadly from 100 Yards In'
by Editors ('Golf Magazine,' August 1998)

「バーディ・チャンスの大半は、100ヤード以内のウェッジ・ショットが10フィート以内に寄せられるかどうかにかかっている。サンド・ウェッジでバック・スピンをかけ、ピン傍で止まる技が必要だ。

バック・スピンをかけるには、ボールを気持ちターゲット方向に置き、浅い角度でボールを捉え、ごく少なめのディヴォットを取るスウィングをする(急角度のスウィングはゴルフ場の不動産を大きくえぐり取るが、その反対)。両手はボールの真上にアドレスし、インパクトでそこに戻す。

ウェッジ・ショットのミスの多くは、短いスウィングのため急いで振り下ろし、貧弱なコンタクトになることである。スロー・モーションで、ヘッドの重みが作る勢いを利用すること。力を減らせば減らすほど、いいスウィングになる」

[icon]

上の記事はサンド・ウェッジとなっていますが、他のウェッジにも当てはまります。通常のサンド・ウェッジは、バンカーでハネ返るようにバウンスが分厚くなっていますので、浅い角度でボールを捉えるには他のウェッジの方が向いていると思います。

(May 15, 2001、改訂January 06, 2019)


ボビィ・ジョーンズの法則+1

'The Game for a Lifetime'
by Harvey Penick with Bud Shrake (Simon & Schuster, 1996, $10.00)

「Bobby Jones(ボビィ・ジョーンズ)は『テンションはゴルフの最大の敵である』として、自由なスウィングのための六つの法則を作った。

1) クラブを軽く握る。主に(掌ではなく)指で。ヘッドの重みを感じられるかどうか確認。

2) アドレスは可能な限り自然で快適な姿勢をとる。

3) バックスウィングの初めは両脚と腰を使う。両手・両腕でクラブを持ち上げるのではなく、スウィングで振り上げるように。

4) バックスウィングは長めに。そうすれば、ダウン・スウィングはスピードを増す時間が得られる。

5) ダウンス・スウィングはのろのろと始める。急いで振り下ろすことなく、スムーズな加速と自然さを伴うように。

6) 打つ瞬間がやって来ても、ボールに跳びついてはいけない。スウィングを続け、ボールがフェアウェイへとスタートし、クラブヘッドの仕事が終わるまで待つ。

私(Harvey Penick)は一般ゴルファーのために、もう一項加えたい。

7) 肩がターゲット・ラインにスクウェアであることを確認せよ」

(May 21, 2001)


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