Golf Tips Vol. 18

スマート・ゴルフ

'Smart Golf'
by Hale Irwin with R. McMillan and J. Hartley (HarperCollins Publishers, 1999, $24.00)

[Irwin]

Hale Irwin(ヘイル・アーウィン)の初めての本です。彼は最近不調です。"Paralysys by analysis"(分析することによって身動き取れなくなる)という言葉があり、これはHale Irwin自身も何度も使っています。ゴースト・ライターに委嘱する場合は別ですが、誠実に自分で原稿を書くとすると、自分のプレイ(スウィング、戦略)の良し悪しをつぶさに分析しなくてはなりません。その結果“分析による麻痺”が筆者の身に降りかかることもあり得るのではないでしょうか。

Hale Irwinのこの本はスウィングに関するものではなく、如何にsmartに(賢明に)準備し、立ち回るかを書いたものです。道具の選び方、食事メニュー、練習方針などに始まり、ルールの有効利用、トーナメントでの戦略まで網羅されています。

「プレイし過ぎないのもスマートな方法だ。プレイし過ぎは、肉体的にも精神的にも疲れ果て、明晰に思考出来なくなる。自分の持てる最高のレヴェルが発揮出来ないのは間違いない。

ボール・コンプレッションは色々あるが、90が最もポピュラーだ。コンプレッションの数字はインパクトでボールが平らになる量を示す。コンプレス( 圧迫)されるほど反発が大きく、それだけ遠くへ飛ぶ。簡単に云えば、数字が大きいほど圧迫されない、というか、圧迫するためにパワーが必要になる。トップ・プロは100を使うが、彼等はスウィング・スピードが速いからで、低いコンプレッションは彼等にはソフト過ぎる…というのが伝統的知恵だったが、最近は多くのプロが90を用いるようになった。こちらの方がフィーリングが良く(特にショート・アイアンで)、100は反応が鈍いと考え出したからだ。特別な理由がない限り、あなたも90で完璧に満足出来る筈だ。

あなたがメンタルに強靭であれば、次の偉大なショットはたった一歩先で待っていると思うべきだ。

暑い日には30分おきに少なくとも8オンス(0.24リットル)の水分をとるべきだ。大した量ではないようだが、5時間のラウンドなら計80オンス(2.37リットル)になる!練習も軽めに切り上げること。

煙草を吸ってはいけない。

カフェインはあなたの中枢神経に衝撃を与える。もしパットを重要視するなら、ラウンド前とラウンド中のコーヒーや他のカフェイン含有物の摂取は避けるべきだ。

入念に打たれた50発のショットは、単なる500発の練習に優る。練習ボールを近くにぶちまけ、ボールをかき寄せ、打ち、またかき寄せ…の繰り返しは感心しない。一打毎にスウィングを考える短い休みを設け、アドレスをし直すべきである。

正確さは正確さを生む(自信と同じ)。

私はサンドウェッジの20ヤード・ショットで練習を開始し、偶数のクラブを打つ。次の日はピッチング・ウェッジで始め、奇数のクラブを打つ。30〜45分練習したら、ピッチとバンカー・ショットを少し打って、残り5〜10分をパッティングに使う。

アヴァレージ・ゴルファーは、練習時間の45%を打ちっ放しに使い、55%をグリーンとその周囲で使うべきだ。

私はどのレヴェルのゴルファーにも、テンポを第一に考えよと云う。バック・スウィングからダウン・スウィングへのスムーズな推移が重要。スウィング・キイは諸々あるが、テンポはそれら全ての面倒を見ることが可能ほど大切な要素だ。二つ以上のスウィング・キイを持ってはいけない。テンポとあと一つ。あるいはテンポだけ。

向かい風で強打しても飛距離に繋がらない。余分なスピンがボールを舞い揚げて飛距離が減り易い。向かい風では力一杯打たず、普通のスウィングをキチンと実行することだ。

刻むのならハザードの十分手前に刻むこと。安全でなければ刻む意味が無い。

通常、パッティング・ラインの最初の一瞥がどう処理すべきかを教えてくれる。分析し過ぎると、実際には存在しないブレイク(迂回巾)などが見えて来たりする恐れがある。

大抵のゴルファーはラインの読みが上手い。しかし、スピードを読み間違える。私は全てのパットでスピードを優先する」

【おことわり】画像はvickiesullivan.comにリンクして表示させて頂いています。

(May 07, 1999)


Be positive(ポジティヴにいこう!)

U.S.オープン三回をはじめ、プロとして83勝を挙げているHale Irwin(ヘイル・アーウィン)による、気の持ちようでゴルフがよくなる…という発想。どうせやるなら陰気なゴルより陽気なゴルフ。

'Smart Golf'
by Hale Irwin with R. McMillan and J. Hartley (HarperCollins Publishers, 1999, $24.00)

「ある種のゴルファーはコップの水が半分空だと認識し、他のゴルファーは同じ量なのに半分一杯だと考える。“半分一杯”のゴルファーは(私もその一派だが)常に努力に励み、困難なことに挑戦する。他方、“半分空”のゴルファーは難破する場所を探している。彼等は梯子を上がろうともしない。ツァーにおいて彼等の優勝を阻んでいるのは、Tiger(タイガー)や私ではなく、彼等自身の考え方である。1998年のThe Masters(マスターズ)と同年の全英オープン優勝のMark O'Meara(マーク・オメラ)は、コップが“半分空”だとは思わなかった。オーガスタでの最終ホールのパットの前に、彼は突如コップが“半分一杯”だと感じた。最後のパットによって、彼は次元の異なるゴルファーに変貌したのだ」

'The New Golf Mind'
by Dr. Gary Wiren and Richard Coop with Larry Sheehan (Simon & Schuster, Inc., 1978, $9.00)

「オクラホマ州立大のゴルフ・コーチだったLabron Harris Sr.(レイブロン・ハリス・シニア)はチームのメンバーにこう指導していた、ポジティヴに考え、ポジティヴに話せ、と。誰かが“スリー・パット”とか“シャンク”と口走ろうものなら、彼はこういう輩をコース中追い回したり、部屋から追い出したものだ。

病気の話、不景気やビジネスの問題点についての会話は良くない。前の組のスロー・プレイについてこぼすのも、悪い結果をもたらす。

あなた自身にこう語りかけなさい。
○「グリーンの真ん中に付けよう」
×「左のバンカーを警戒しよう」(バンカーに入れるのがオチ)

○「このホールでパーがとれるかどうか試そう」(バーディーになるかも知れない)
×「またダブルボギーは御免だ」

○「ホールの間近に寄せよう」(入ることだってある)
×「ショートするなよ、馬鹿者め」

拙かったスウィングを追体験してはいけない。そういう行動は拙いスウィングの再登場の土台を作るようなものだ」

'The Golfing Mind'
by Robert Brown, Ph.D. (Lyons & Burford, Publishers, 1994, $22.95)

「自分が感じていることに正確に、ポジティヴに反応すべきである。ナーヴァスになっているのに、俺はナーヴァスになっていないと自分に語りかけても効果がない。No.1ティーに立った場合なら、「準備OKだ。やるべきことはスムーズにスウィングし、大脳辺縁系にボールを長く真っ直ぐに飛ばさせることだ」と語りかけるべきである。“大脳辺縁系(情動を司る部分)”というような専門用語も、いいスウィングのキッカケとして使える」

'Masterstroke'
by Harry Alder and Karl Morris (Judy Piatkus, 1996, $13.95)

「一度達成出来たことは、何度も何度も達成出来るのだということを忘れないように」

(May 09, 1999、増補May 29, 2015、修正June 29, 2017)


ゴルフと健康

'Focus on Fitness'
from "Vim & Vigor" Spring 1999

「悪習慣があなたに与える衝撃を考慮しましょう。スウィングにはドミノ効果があります。エネルギーは足首から脚、背中、肩、そして最後に手首へと伝わります。悪習慣、たとえば背中を丸める、腰を前方に動かすために骨盤を回転させるなどは膝、腰、背中を痛める原因になります。肩を反らし、骨盤を(前方へではなく)後方に傾ける、そして背骨を真っ直ぐに、膝を若干曲げてリラックスさせることが大事です」

これは他人事ではないのです。隣家のBob(ボブ)は連日ゴルフに行くような引退老人ですが、膝を痛めてほとんどプレイ出来ない状態がしばらく続いていました。アメリカの人は猟だの釣りだの、色々楽しみを知ってますからいいようなものの、ゴルフ一筋の私などだったら困ってしまいます。

“背中を丸める悪習慣”なんて無いよ…と思われるかも知れません。車の運転をする方は経験がある筈ですが、朝ゴルフ場へ行くまでは後ろがキチンと見えたバック・ミラーも、ラウンドを終えて帰る際にはいやに上の方を向いていて、よく見えない。これ、バック・ミラーが勝手に上を向いたわけではなく、実は疲れて背中が丸まっているから見る角度が変わるのですね。インに入ったら、意識して背中を伸ばす必要がありそうです。

「十分に水分を補給すること。暑いシーズンには前の晩から始める。

帽子を被って日焼けから身を守りなさい。耳と首の後ろに日焼け止め(少なくとも15 SPF*)を塗る。暑くても長袖シャツを着る。

ゴルフをする20分前に、炭水化物を多く含み、脂肪や消化に時間のかかる蛋白質の多くない軽い食事をする。高エネルギーのスナックを携帯し、プレイの合間に食べる。

乗用カートを利用せず、可能な限り歩くこと」

*SPF=Sun Protection Factor

(May 11, 1999)


続・スポーツ心理学

私がなぜスポーツ心理学にこだわるか説明しておきます。

多分何方も同じでしょうが、ワン・ラウンドの半分以上は結構満足出来るショットです。時にはプロ顔負けの寄せだって出来ます。しかし「ここぞ!」という時にダフったり、トップしたりするミス、あるいはベラボーにパットをショートするようなミスが出たりして、全てをぶち壊します。

そう練習熱心というわけではないので、コンスタントにいいスウィングが出来るわけではありません。しかし贔屓目かも知れませんが、実力は備わっている、ポカミスさえ減らせばいいとこ行くと思えるのです。常時80を切るのは無理としても、82、83辺りでは廻れる力があると確信しています。

何故、それが達成出来ないのか。ポカミスは集中心の欠如であったり、期待と欲望によるテンションで起るものだと思われます。“いいとこ行く”実力を自分自身のメンタル部分が邪魔をしているという構図です。とすれば、メンタルな訓練抜きで肉体的訓練をいくらやっても、飛躍はしないでしょう。しんどい肉体的訓練をさぼって、メンタル面の改善で楽して上達しようという作戦ではないかという御比判もあるでしょうが、実はそう思って頂いて結構なのです:-)。出来れば汗を流さないで、いい結果を得たい。私は怠け者でして。

次に御紹介するのは、あるスポーツ心理学の本の著者による抜粋を要約したものです。如何に世界のスポーツ界で古くからスポーツ心理学の応用が盛んであったかが分ります。

'Mental Training for Peak Performance'
by Dr. Steven Ungerleider

「1988ソウル・オリンピックの前に私と共同研究者の二人で、次のような調査をした。オリンピック出場資格を得た1,200人と、予選で失格になった人々の違いは何か。どちらのグループもほぼ似たようなものだった練習量、食事、睡眠も、アルコールや興奮させるものを避ける点も、筋肉同様脳を使う点も。唯一異なる点は、オリンピック選手になった人々がメンタルな練習を多めに実行していたということだ。彼等はメンタル・チューンナップを終え、オリンピック本番での競技のための準備が整っていたのだ。この調査結果から、成功する人にとってメンタルな準備とそのタイミングが重要な鍵であることを我々は学んだ。

上記ソウル・オリンピックの選手になったほぼ全員がイメージ・トレーニング、視覚化、メンタルな練習などについて聞いたことがあり、コンセプトを理解していた。驚くなかれ、調査した633人中524人(83%)が、何らかのメンタル関連のメソッドを実施していた。イメージ・トレーニングと視覚化に限っては、もはや暗黒時代では無くなっていた。

メンタルな練習:イメージ・トレーニングとほぼ同じだが、こちらは身体を動かすことなく繰り返す練習。

イメージ・トレーニング:五感の全てを動員して心の中に経験を作り出す練習。メンタルな練習を特化し、極度に集中するタイプ。

視覚化:イメージ・トレーニングの一部。

ウィンブルドンのAndre Agassi(アンドレ・アガシ)を観た後、彼のサーヴを真似しようとした友人が、結構ちゃんと成功することを我々は知っている。NBA決勝戦を観た後、シュートが次から次と成功して驚くこともある。では、達人のゲームを観ることと、目を見張るようなスポーツ的芸当を模倣することは関連があるのか?答えはYESである。

イメージ・トレーニングは学習段階のダイナミックな要素になりつつある。運動選手達は他の選手のアクションを模倣する。彼等は他の選手の活動を心で“写真に撮り”、自分達のパフォーマンスのモデルとして使う。こうしたメンタルな“撮影”の後なら、誰でも肉体的パフォーマンスの手本に出来る。イメージ・トレーニングは記憶に基づくもので、心の中で外部の出来事を再構築し、内的にそれを経験する。

旧東ドイツでは、トップ・クラスの運動選手にとってのメンタルな訓練という戦略は、1960年代からごく普通のトレーニングの一部だった。東側諸国の専門家達がコーチ陣を指導し、コーチ達がそれぞれの選手達を指導した。

我々は、競技の前の正しい呼吸とリラクセーションが必須であることを知っている。自信と健康な感覚とチューンナップされたフィーリングが、運動前の準備の全てであることも知っている。

テニスのトップの一人Pete Sampras(ピート・サンプラス)は、自分が必要なのはプレッシャー下で集中するトレーニング・プログラムであると確信している。彼はいかにテンション、プレッシャー、そして疲労などに対処するかを、心の中とコートにおいて練習する。スコアの如何にかかわらず、平静でリラックスした状態に留まることに注意しつつ、現在形でリハーサルを行なう。彼を含む他のプレイヤーにとって、イメージ・トレーニングには浮き沈みのバランスも欠かせない要素だ。これには『悪いショットから立ち直ろう』、『先に進もう』といった沢山のキイ・フレーズが含まれている。テニスは集中のゲームであると同時に、(ミスに安住してはいけないが)自分自身にミスを許すゲームでもある」

(May 12, 1999)


三浦さんの「80を切った、その日」

三鷹市の三浦さんが、80を切るどころか70も切ってしまおうかというラウンドの秘訣を公開して下さいました。三浦さん、ありがとうございました。誰にでも実行可能な方法ばかりです。お役立て下さい。

間に数年のブランクはありますが、ゴルフは始めて30年弱になります。初めてクラブを握りボールを打った時は空振りの連続だったのを鮮明に覚えておりますが、静止したボールが何故当らないのか…コンチクショウと意地になってクラブを振り回したものです。

スイングの解説書はベン・ホーガンの著書(題名は忘れました)を何回か読みました。グリップとスタンスがスイングの基本と書いてあった様に記憶しております。始めた当初は(20才前半)鎌倉に住んでおりましたが、七里ヶ浜の練習場に週一通いで、海を眼下に夢中で400球程打っていたのを懐かしく思います。半年ほど練習場通いの後初コース(鎌倉パブリックG.C.)に出、O.B.を7発打ち48、54だったのがスコア・カードに残っておりました。 その後暫くはバーディも(たまに)出るがO.B.も(頻繁に)打つというゴルフで楽しんでおりましたが、 34才で大阪に転勤になり、仕事上でもコンペに出るようになるにつれ、持前の負けん気がムラムラと燃え上がり、ゴルフをライフ・ワークとする羽目になりました。練習場のアシスタント・プロと懇意になり、昼夜を問わず(昼はコース、夜は?)励んだ時期もありましたが、なかなか教えてはくれないものです。但し、随分と小技を盗みはしましたが。海外出張の折りに手に入れたジャック・ニクラウス著の'Play Better Golf'(ペーパー・バック)を今も時々眼を通し、プレーの反省に役立てております。

80を切るプレイは勿論ゴルフをする者、特に我々サラリーマンにとっては、一つの目標だと思います。これまでのベスト・スコアは3バーディ、1イーグルがタイミング良くまとまった70(1995年8月5日、大阪の伏尾G.C.南・西コース、パー72)でしたが、プレーに際し、私が常に心掛けている点を列記します。

1. プレーのリズムを作る

・ラウンドの3日前から精進を心掛ける
・プレーの日は早起きし、脳と身体を目覚ませる
・ コースまでの車中(運転中であっても)は煩い音楽は耳にせず、良いスイングをイメージ出来る音楽を聴く(私の場合、演歌はOK)

2. プレーの準備

・コースについたら50球程(これ以上打っても無駄の様です)ショート・アイアンで身体を解きほぐす
・必ずパターの練習をするホールに向かい4方向から5〜6mを数回、2m前後を数回

3. プレーに際して

・ティ・ショットの前に得意クラブ(7か5番アイアンがベスト)で素振りをする
・各ショットの前に必ずクラブの芯でヒットするイメージを持つ
・ラウンド中ミスショットが出たら(必ず出ますが)好きな歌でも口ずさみ、次ぎのショットに集中する
・ ミス・パターが出た次のティー・ショットの前は(大きなポイントです)上記3点の*印を必ず実行する

これを全て実行したからといって常に80は切れませんが、半分特に2、3は実行してみて下さい。必ず効果は上がります。自信を持ってボールを打ち、ミスが出た場合の対処方法(精神的な)を身に付けるのがスコア・メイクのポイントです。私のゴルフ上の座右の銘はウォルター・ヘイゲンの言った『繊細に、且つ、大胆に攻める』です。今も週に一度は200球程打つようにしています。

皆様のご健闘をお祈りしております。

P.S. 連休のベスト・スコアは残念ながら81(43、38)でした。(軽井沢72東入山コース)

(May 13, 1999)


一意専心

'The Complete Golfer'
by Tom Dorsel, Ph.D. (Allyn and Bacon, 1996, $19.00)

三浦さんの「80を切った、その日」に「各ショットの前に必ずクラブの芯でヒットするイメージを持つ」というTipが出て来ます。これに似たようなスウィング・キイを用いて成功した、別の例も御紹介しておきます。スポーツ心理学者トム・ドーセル博士は「バーディ・ゴルフ」で“攻撃的ゴルフの勧め”を説いていた人です。

「ある時、18ホールのラウンドの間一つのことに専念出来るかどうか試したことがある。どのショットでも【クラブヘッドがスムーズにボールを通過する様(さま)を見る】(Seeing the clubhead pass smoothly through the ball)ということを、集中する焦点に選んだ。ボールがどこへ飛ぼうが、スコアがどうなろうが気にしないようにした。私の唯一のゴールは、クラブヘッドがスムーズにボールを通過する様(さま)を見ることだった。

当時パー71のコースでハンデ8だったので、4ラウンドに一回は79、あるいはもっといいスコアを期待していた。このコースでの私のベストは77だった。OUTでは1ボギーで、後はパー。INは6ホールで5つのパー。あと3ホール残して2オーヴァー・パー。ここで、『おい、ベラボーにいいスコアで廻ってるぜ!』と考えた。私の真剣な集中心は躓いてしまい、続く2ホールで3オーヴァー・パーとしてしまった。最終ホールでパーに再会し、結果は76。

普段79で廻るのに必死になっていた男が、自己ベスト77のコースで76を出したわけだ。しかも、躓かなければ73か74が現実的に可能な状況下で…である。

私は実際にどれだけ【クラブヘッドがスムーズにボールを通過する様(さま)を見る】を実践したか、記録をつけていた。全ショットの86%だった。

一つのことに専念する方法により、私のハンデは8から6になり、以前のベスト・スコアは何でもない当り前のスコアになってしまった」

(May 13, 1999)


続々・無

「無」というのが抹香臭いようでしたら、これはどうでしょう。

"Use the Force, Luke."「フォースを使え、ルーク」

映画『スター・ウォーズ』でオビ・ワンがルーク・スカイウォーカーにテレパシーで呼びかける言葉。それまでコンピュータ画面に頼って爆弾投下のタイミングを計っていたルークは、コンピュータをオフにし“フォース”によって使命を遂行します。

フォースとは「生きとし生けるもの全てによって創られるエネルギー・フィールドである。それは我々を取り巻き、我々にしみ込む。それは銀河系を束ねるものでもある」解りましたか:-)。

"Remember, the Force will be with you...always." (Obi-Wan Kenobi)

(May 16, 1999)


[Perfect Curve]Tigerの帽子

Tiger Woods(タイガー・ウッズ)の帽子のベロ(ひさし)の部分って、どうしてあんなに格好良くカーヴしてるのか不思議でした。彼が、年中手で曲げてるようにも見えないし…。Nikeに特注してるのかと思っってましたが、ちゃんと癖をつける道具を売ってるんですね。図の'PerfectCurve'がそれ。

プラスティックの土台に、布・ゴム混紡の紐があるだけで仕掛けは簡単。土台には三種類の刻みがついていて、好きな曲がり具合(角度)を選べます。

この製品を普通に使っても、カーヴは半日が限度で、どんどん緩めに戻ってしまいます。一番いいのは自動皿洗い機に'PerfectCurve'をセットした帽子を入れて洗浄・乾燥させるんだそうですが、当家には皿洗い機なんてありません。しかし、帽子を洗濯した後、'PerfectCurve'をセットした状態で天日で乾かすと、結構カーヴが長持ちします。私は現在二つ持っています。

(May 16, 1999)


[P3]P3(心と身体の統合)・パッティング篇

'Integrating Mind & Body for Better Golf: Putting'
by Dr. Nick Rosa (Peak Performance Psychology, 1998, Audio Tape, 25', $19.95)

Dr. Rosa(ドクター・ローザ)の"Peak Performance Psychology"(P3による「パッティング篇」。

構成は「ドライヴィング篇」と殆ど同じです。'Trigger gesture'(引き金となる仕草)は今度はどういうものかと興味津々でした。「ドライヴィング篇」では左手(左利きは右手)のみによるグリップの模倣でしたが、パッティング・グリップは一様ではありません。で、何だと思います?左手(左利きは右手)の親指と人指し指、中指をくっつけるのです。これだけ。何か意識的に作った手指の形が、その時に頭に吹き込まれた状態(リラックスし、生理学的にバランスがとれ、自信を持って、濃密に意識を集中しつつ、しかも流動的動きが出来る状態)を呼び起こすので、つまりはどんな形でもいいわけですね。おまじないに近い。あまり珍奇な仕草はコースで目立ち過ぎ、頻繁にやると気味悪がられるかも知れません:-)。

私にとって面倒なのは、この'Trigger gesture'を活かすには、グリーンに上がる度に手袋を取らないといけないことです。プロはアプローチ・ショットを打つとすぐ取りますが、私は無精していました。手袋無しの方が、いいタッチが得られることは分っていたのですが…。仕方なく、現在はプロと同じにしています。

「で、効くの?」という御質問が待っている筈ですが、これは間違いなく効きます。パットが絶不調だった時に購入したので、このテープの御利益はよく分ります。テープの中でも云われていますが、これは中級〜プロのレヴェルです。持てる能力を最高に発揮するための支援ソフトなので、全くの初心者には役立ちません。ある程度経験と実力がないと無駄です。英語のリスニングが可能な方は、このままで“秘密兵器”となり得ます。日本語版発売の予定はまだありません。

(May 18, 1999)


P3・ドライヴィング篇補遺

書籍の通信販売 Amazon.comは、読者の批評文を受け付けていて本の説明と一緒に表示してくれます。私も上記「P3・パッティング篇」の感想を寄せました。満点の星五つを添えて。

驚いたことに、すぐさま作者のDr. Rosa(ドクター・ローザ)から感謝のE-mailが届きました。丁度いい機会なので、折り返し「ドライヴィング篇」についてのいくつかの疑問を質しました。

質問その一:「グラヴを着用してプレイするゴルファーであれば、グラヴをはめてテープを聴くべきか?」

Dr. Rosa:「グラヴを着用して聴く方が効果的です」

質問その二:「指だけで'Trigger gesture'を作るのではなく、実際のクラブを握ったらどうなのか?」

Dr. Rosa:「クラブを使った方がベターです。但し、以下のようにして下さい。'Trigger gesture'としては普通のグリップでなく、一寸“風変わりな握り方”を選び、テープを聴きつつその“風変わりグリップ”で握って10〜15秒後に普通のグリップに戻す。これをテープを聴きつつ繰り返す。

ゴルフ場でショットやパットの前にこの“風変わりグリップ”で握ると、それがピーク・パフォーマンスを発揮する引き金になります」

私は“風変わりグリップ”として、Ben Hogan(ベン・ホーガン)の左手のみのグリップを選びました(図参照)。本格的グリップではないが、そこへ行くまでに一度はやっておいた方がいい確認でもあるので、一石二鳥だと思ったわけです。

Dr. RosaはP3テープ日本語版の製作・販売を希望しています。関心のある方はDr. RosaにE-mail(nrosa@email.msn.com)で直接コンタクトして頂くのが一番ですが、もし助力が必要であれば私にE-mailして下さっても結構です。

(May 18, 1999)


飛距離コンプレックス

'The New Golf Mind'
by Dr. Gary Wiren and Richard Coop with Larry Sheehan (Simon & Schuster, Inc., 1978, $9.00)

男性一般の大きな障害物は飛距離コンプレックスである。「どれだけ遠く飛ばすか」という哲学は、多くの若い男性ゴルファーを駄目にして来た。女性は飛距離に拘らないので、これは“男のビョーキ”と云える。この病の患者にとっては、ライヴァルのボールを数ヤード通り過ぎるのが“至福の絶頂”である。

あなたの心に巣くっている飛距離病を治すには、キチンとボールを前進出来ることが証明済みのクラブ(4ウッド、5アイアンなど)でティー・ショットする試みを、数ラウンド実行することである。ボールをコントロールすることが、即ちスコアをコントロールすることだと知って、心地よい驚きを味わうだろう。

(May 19, 1999)


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