Golf Tips Vol. 128

お手軽パンチ

この記事には「パンチ・ショットは、5番アイアン以下サンドウェッジまでの間のクラブで実施されるのが望ましい」と書かれています。知らなかったorz。私はハイブリッドでもパンチ・ショットを試みたりしていました。ハイブリッドはボールを上げ易く改良したクラブですから、それで低く打とうというのは確かに本末転倒でした。

'Painless punch'
by editors of 'Golf Magazine' ('Golf Magazine,' October 2009)

「パンチ・ショットは短いディセンディング・ブローによって、低い軌道でボールを飛ばす方法である。これは林からの脱出、向かい風のショット、中間クラブ対策、難しいライからなど、様々な場面で利用出来る。

1) 肩幅より少し狭いスタンスで、両足を結ぶ線はターゲットの若干左を向く。
2) ボール位置は通常よりかなり後方。
3) 体重は左寄りに。
4) クラブを1インチ(約2.5センチ)ほど短く持つ。
5) 体重を左サイドに保ち続けること。
6) 3/4のバックスウィング。
7) ダウンスウィングでは、両手がクラブヘッドに先行してボールに向かうように。
8) インパクトで、過度に手首を返さないこと。インパクト後も手の甲がターゲットを指し続けるように。
9) 短いフォロースルー。
10) 適度なディヴォットを取ること。

パンチ・ショットにはディセンディング・ブローが不可欠なので、浅いスウィング弧で打つべきロング・アイアンを使うのは望ましくない。パンチ・ショットには、5番アイアン〜サンドウェッジまでの間のクラブのどれかを選択すべきである」

(August 04, 2010)


シャープなヒットダウンは無用である

インストラクターの世界No.1として長く君臨するButch Harmon(ブッチ・ハーモン)のピッチングtip。【この本が出版された当時、Greg Norman(グレッグ・ノーマン)はButch Harmonの生徒でした】

[Butch]

'The Four Cornerstones of Winning Golf'
by Claude "Butch" Harmon, Jr. and John Andrisani (Simon & Schuster, 1996, $15.00)

「シャープなヒットダウンによってバックスピンをかけ、3〜6メートルもボールを転がり戻すのは正しいピッチショットのあり方ではない。ボールをスピンバックさせるにはグリーンの傾斜も読まねばならない。1986年のPGA選手権最終日の最終ホール、Greg Normanはボールをピン手前に着地させたが、ボールは盛大にスピンバックしてラフへと転がり込んでしまった。Bob Tway(ボブ・トウェイ)がバンカー・ショットをチップインさせ、Greg Normanは涙を飲んで敗退した。彼のボールが着地後ぴたりと止まっていたなら、まだ勝敗は分らなかったろうに。

Greg Normanほどの才能・技量・経験・練習量に恵まれていないアマチュアが、シャープにヒットダウンしたらどうなるか?シャープであればあるほどボールとのソリッドなコンタクトが困難になる。ディセンディング・ブローの早期にボールを捉えると、クラブのリーディング・エッジがボールの天辺を叩くため、ロフトの効果はゼロとなり、ボールはグリーンをオーヴァーする結果となる。

上の例よりも頻度が高いものに、シャープなヒットダウンによってボールの後ろの地面を叩くミスがある。これは実際にボールが打たれる前に草か土を捉えてしまう。ダフったショットにより、ボールはグリーンの遥か手前に着地する。

私のお薦めは浅い角度でヒットダウンすることだ。ウェッジなら、浅いヒットダウンでもかなりのバックスピンがかかり、ボールを高く上げ、着地後直ちにボールを停止させることが出来る。浅いヒットダウンであれば、多少ファットに打った場合でもボールはグリーンまで到達するし、少々ダフり気味ではあっても、ボールとクラブフェースの間の夾雑物の量が少ないため、ミスの影響は弱い。

浅くヒットダウンするには、垂直下降するダウンスウィングではなく、もっと長いクラブを使う時と同様、身体を水平回転させる動きが必要だ。Greg Normanはこのスウィングに変更し、PGAツァーの年間平均スコアに素晴らしい記録を残すことが出来た」

【おことわり】画像はamazon.comにリンクして表示させて頂いています。

(August 07, 2010)


チッピング、プロとアマの違い [Butch]

インストラクターの世界No.1として長く君臨するButch Harmon(ブッチ・ハーモン)のチッピングtip。

'The Four Cornerstones of Winning Golf'
by Claude "Butch" Harmon, Jr. and John Andrisani (Simon & Schuster, 1996, $15.00)

「プロは容易な位置から1パット出来る地点を目標にチップする。それはカップの低い側である。

平均的アマチュアはピン傍にボールをつけようと鼻息荒くチップし、カップを通り越して高い側へと転がしてしまう。それは仲間からは『凄いチッピングだ!』と賞賛されるだろうが、実際には厄介なダウンヒル・パットを残した愚かなチッピングに過ぎない。

低い側に残したプロには寄せワンを達成する大きなチャンスがある。しかし、上のようなアマチュアにとっては、タフな下りのパットという観点から見て、寄せワンの確率は五分五分でしかない。

簡単なパットが残るよう、打つ前に考えよ」

【おことわり】画像はamazon.comにリンクして表示させて頂いています。

(August 10, 2010)


パッティングのヒント集成

'The Best Golf Tips Ever'
edited by Nick Wright (Contemporary Books, 2003, $24.95)

「・機会ある毎に、友人や同伴プレイヤーにパッティングのアライメントをチェックして貰うとよい。ストレートなラインで身体の向きをチェックして貰ったら、パター・フェースの向きがカップの左右・真ん中などを正しく狙えるように練習する。

・LPGAツァー・プロのJackie Gallagher-Smith(ジャッキー・ギャラガー=スミス)は『パットがショートする主な原因の一つは、パターを固くグリップし過ぎることだ』と云う。『固く握り過ぎると、パターの重みを感じ取れなくなる。パターをコントロール出来る範囲でソフトにグリップすること』

・インストラクターのDavid Williams(デイヴィッド・ウィリアムズ)によれば『ボールのタイプ(2ピース、3ピース、飛距離優先、スピン優先など)によってパットした時の転がる距離が異なる』そうだ。『常に同一のボールを使うのが理想だが、そう出来ない場合でも同じタイプのボールに限定するように』

・『右手一本でパターを持ってはいけない』とHarvey Penick(ハーヴィ・ピーニック)は主張する。『左手・左腕はパター・シャフトの延長と考えるべきだ。ツァー・プロの中にも右手でパターをボールの後ろに置き、やおら左手を添える人がいるが、これだと自動的に狙いが変わってしまう。左手(あるいは両手)で持ったパターをボールの後ろに置くようにするべきだ』

・インストラクターGary Smith(ゲアリ・スミス)は次のように断言する。『ためらいがちなパットになる原因の一つは、ストロークのリズムを一定にしようとあまりにも神経質になるせいだ。Tiger Woods(タイガー・ウッズ)などは、ボールの後部をポン!と弾くリリースをしている。ボールがパターフェースを急速に離れた場合、グリーンの凸凹をものともせずに真っ直ぐ転がって行く。ゆっくり転がるボールだとラインから逸れてしまうのと対称的だ』

・いい練習法がある。左足の前8〜10センチのところにクラブを一本置き、短・中距離のパットをする。フォロースルーを短縮し、パターフェースが寝かされたクラブを越えないように集中するのだ。これはインパクトで若干攻撃的にパットすることを強制するもので、ボールが活き活きとターゲットに向かって転がるようになる。

 

・インストラクターMark Arnold(マーク・アーノルド)の抜け目ないアイデア。『グリーンに上がったら、率先してピンを抜くように。同伴者を待たせずに自分のボールからピンまでのラインと傾斜を調べ、ピンを抜いた後、ラインの反対側を歩いて戻ることによって可能な限りの情報を集められるからだ』【編註:ピンを抜く時に、カップの縁もつぶさに観察します。どこか一方の縁が壊れかけていれば、その方向に向かってブレイクがあると考えられる】

・Lee Trevino(リー・トレヴィノ)は『常にパターのスウィート・スポットでボールを打つべし』と云う。『スウィート・スポットで打たれなかったボールはショートする』

・『短いパットのバックストロークを8センチか10センチに制限せよ』とNancy Lopez(ナンシー・ロペス)は云う。『(フォワードストロークでは)フェースをスクウェアに保ちつつ、ターゲット目掛けて加速する』【編註:長いバックストロークだと「強過ぎるのではないか?」と減速しがちになるが、短いバックストロークをした場合は加速するしかない】

・Bobby Jones(ボビィ・ジョーンズ)は『練習グリーンでは特に(カップなどの)目標を決めず、ただ単にボールを転がすのがよい』と云う。『これは純粋にあなたのテクニック、タッチ、そしてリズムにフォーカスを当てる練習になる』」

(August 13, 2010)


ボールを忘れよ

'Remove the ball from the equation'
by Kip Puterbaugh ('Athlon Sports Golf 2006')

「誰でも知っているように、素振りは実際にボールを打つ時よりも数倍素晴らしい。素振りの時は緊張感もなく、バックスウィングもフォワードスウィングも自在に動きを展開出来る。あなたの意識はスウィングそのものに集中している。何故なら、そこにボールはないからだ。

いよいよ打つ段になると、あなたの意識はスウィングからボールに移行してしまう。この過度のボールへの集中は緊張を生み出すため、固く早い手と腕の動きでボールに挑みかかることになる。

『ボールを見続けろ』、『ルックアップするな』、『頭を下げ続けろ』という言葉はよく聞かれるが、本当に頭が問題なのだろうか?

高名なインストラクターHarvey Penick(ハーヴィ・ピーニック)が、ある日Ben Hogan(ベン・ホーガン)に聞いた。『打つ時、ボールのどこを見ているか?』と。Hoganは答えた、『分らない。おれにとっちゃ、ボールは完全にぼやけてるから』。ツァー・プレイヤーがお粗末なラウンドや問題の一打を振り返って、『頭が動き過ぎた』とか『ボールを見ていなかった』とか云うのを聞いたことがあるだろうか?

プロのスウィングを計測するとトップからインパクトまでに0.3秒、そこからフィニッシュまでも0.3秒である。トータルは非常に忙しい0.6秒となる。この間、トップ・プロがボールのことを心配してると思いますか?

練習場へ行き、そしてコースに出、自由なスウィングのことだけ考るべきだ。ボールは動きの途中に存在するものだと思うこと。もし、ボールを思考から追い出せるなら、よりパワフルで安定したショットが出来るようになる筈だ」

(August 16, 2010)


チッピングに公式なし [Butch]

インストラクターの世界No.1として長く君臨するButch Harmon(ブッチ・ハーモン)のチッピングtip。

'The Four Cornerstones of Winning Golf'
by Claude "Butch" Harmon, Jr. and John Andrisani (Simon & Schuster, 1996, $15.00)

「本や雑誌で、『チッピングにおける正しいクラブ選択』というような公式にお目にかかったことがあると思う。例えば、7番アイアンはキャリーが1/4でランが3/4とか。ピッチングウェッジならキャリー1/2でランが1/2とか。これらの公式は大筋において間違ってはいない。しかし、洗練されたショートゲーム巧者になろうと思うなら、そんなものに惑わされず感覚的にプレイする必要がある。

グリーンとその周囲のチッピング・エリアは人間の顔と同じで、一つ一つ他と異なる特徴と隆起があるものだ。チッピングに必要な行程で、地形は平坦な部分、登り坂、下り坂などとめまぐるしく変化し、場所によって速さも変わり、地面の硬軟も異なる。これらの要素が全てキャリーとランに影響するのだ。

だから、チッピングを公式で処理することなど出来っこない。あなたは異なるライ、異なるピンへ異なる角度でチッピングの練習をするしかなく、最高の結果をもたらすクラブの感覚を身につけるべきなのだ。状況に応じ、2番アイアンからロブウェッジの間のどれかで適切にチッピング出来るように…」

【おことわり】画像はamazon.comにリンクして表示させて頂いています。

(August 22, 2010)


ホームラン防止策

バンカーからのホームランは恥ずかしい。一打でバンカーから出られないのと同じ失敗の筈ですが、ホームランは見た目に派手だし、何しろグリーン上で皆を待たせる時間が長い。ホームランが恐いと思うと、つい砂を多めに取ってしまってザックリになります。そこで特効薬。ホームランを防止するグリップです。

[grip]

'The Anti-skull Grip'
by Editors of 'Golf Magazine' ( 'Golf Magazine,' October 2003)

「バンカー・ショットは簡単なのだが、クラブヘッドをボールの下で滑らす代わりに、ボールを掬い上げようとする衝動がホームランを生じさせる。これを防ぐグリップがある。先ず、左手で通常のグリップをする。右手で写真のように左手を覆う。このグリップだと手首を返してボールを掬い上げるような動きが不可能になり、ホームランの原因であるトップを防ぐことが出来る。

このグリップで数回練習したら通常のグリップに戻し、右手が練習と同じ状態を保つように注意する」

「信ずる者は砂地獄から救われる」(tips_70.html)では右手だけで練習しました。右手だけの練習は手首を返さず、確実にボールを上げる方法。こちらの左手主体の練習は、つい掬い上げようとする右手を殺す方法と定義出来ます。両方試しておくと安心です。

このグリップは、手首を返そうとしても返せません。しかし、一本腕ではないので右腕のパワーは充分利用出来ます。非常に賢いアイデアだと思います。

私は実際のグリーンサイド・バンカーでこのグリップを使ってみました。三個のボールを砂の上に置き、7メートル離れたピンに向かってこのグリップで二個打ってみたところ、どちらも1メートル以内に転がりました。びっくりしました。最後の一個を通常のグリップで打ってみたら、これは大幅にショート。上の記事では「このグリップは練習用」みたいに書かれていますが、本番でも充分使えます。

(August 30, 2010、改訂June 04, 2015)


30ヤード・ロブ

'Learn the 30-yard lob'
by editors of 'Golf Magazine' ('Golf Magazine,' October 2009)

「パット数を減らす早道はピッチとチップの上達である。30ヤードのロブ・ショットはパーセーヴの助けとなり、短いパー5でバーディ・チャンスを与えてくれるものでもある。バンカー越えやクリーク越えにもなくてはならぬ手段だ。これはまた、飛距離の落ちたシニアには、若者のパワーに対抗する救いの手とも云える。

30ヤードのロブ・ショットのセットアップはバンカー・ショットに似ている。
1) オープンスタンスで、両足を結ぶラインはターゲットのかなり左に揃える。
2) クラブフェースは、リーディング・エッジがターゲットのかなり右を向くぐらいオープンにする。
3) ボール位置はスタンスのかなり前方(ターゲット寄り)。
4) スタンス・ライン(両足を結んだ線)に沿って、ゆっくりスウィングする。

クラブフェースを開けば開くほどボールは高く上がりソフトに着地する。【編註:高く上げれば距離も減ることに注意】このテクニックは時間をかけて練習すること。次第にクラブフェースの開き加減と飛距離の関係についての感覚が身について来るだろう」

私の方法も付け加えておきます。私はボールをスタンス中央に置き、クラブフェースはスクウェア。トップは20ヤードで両手が腰の高さ、30ヤードであれば両手は胸の高さです。シャフトは飛行線に揃え、下半身主導のダウンスウィングをしながらターゲットに向かって振り抜きます。特別の工夫をしなくてもうまく行っています。

(September 05, 2010)


パット、四つの遵守事項

パット名人と謳われたDave Stockton(デイヴ・ストックトン)は、二人の息子とともにゴルフ・スクールを経営し、特にパッティング・コーチとしてPhil Mickelson(フィル・ミケルスン)、Justin Rose(ジャスティン・ローズ)、Adam Scot(アダム・スコット)、Yani Tseng(ヤニ・セン)、Morgan Pressel(モーガン・プレッセル)他のツァー・プロを指導しています。

'4 things you should do, but don't'
by Dave Stockton with Ron Kaspriske ('Golf Digest,' October 2010)

「No.1:左手でリードせよ

あなたがフリースローを右手一本で行なうとしても、左手をガイドとして必要とすることは認識していると思う。グリーンでパットする際も同じことだ。左手は方向を司る手であり、右手と同じように重要なのだ。

No. 2:叩くのでなく、転がせ

距離をコントロールするには、打つのではなくボールを転がすことだ。これを行なうには、オープン・スタンスを取り、体重は若干左足にかけ、パター・シャフトはターゲット方向に傾げる。

オープン・スタンスは、左手がターゲット方向に進むフィーリングを容易にお膳立てしてくれる。前方に傾け、4°のロフト減となったパターフェースは、ボールをスムーズに転がしてくれる。

ストロークを行なう時は、パターヘッドを低く保ちながらインパクトを迎えること。パターはやや上昇するだろうが、ボールを上向きに叩かないように。誰が上向きに叩けと云ったにしろ、それは間違いだ。上向きに叩くとボールはぴょんと跳び上がってしまう。

No. 3:フィンガーでグリップせよ

左手の役割の邪魔をしない限り、どんなグリップをしても結構。だが、必ずフィンガーでパターを握ること。クラブフェースのコントロールのためにはシャフトは生命線に沿うのだが、パターグリップとはフィンガーで接触せねばならない。右手の人差し指をシャフトに沿わせてもよいが、その指でパターを操縦しようとしないように。パームではなく、フィンガーでフィーリングを得ること。

No. 4:スポット・パット

アドレスであまりにも長くボールを見つめていると、脳はボールに囚われてしまい、パットは失敗する。これを避けるには、ボールを見ないことだ。ボールのターゲット方向で、ボールが通過すべきスポット(点)を見つけ、そこを見るべきだ。練習グリーンでは、ティーを埋め込んでスポットの代わりにするとよい。この方法を取ると、ストロークの機械的動作ではなく、ターゲットに心を集中させてくれる」

(September 11, 2010)


総括・Dave Stockton(デイヴ・ストックトン)のパッティング

これまでに紹介したDave Stockton(デイヴ・ストックトン)の技法の骨子を要約してみました。

[Stockton]

・スタンス、ボール位置、体重のかけ方、グリップ、ポスチャーなどは、全て「左手主導のストローク」をするための準備である。
・身体を安定させるため、両脚をガニ股(O脚風)にする。
・(パターに充分ロフトがあれば)フォワード・プレスをパッティング開始の切っ掛けとする。
・バックストロークではどの方向にパターを引こうと構わない。
・「ボールを低く転がす」のが原則。バックストロークで"hooding"(フッディング、フェースを伏せ目にする)を行なうのが最も簡単。
・機械的ではなく、リズミカルでスムーズな左手主導のストロークを実行する。
・ターゲットに向かってフォワードストローク。

私にとっては、これまでやっていたことの正反対のポイントが多い。
・両手ともフィンガーで握る点。【私はパームで握り、手と手首の動きを殺している】
・左足体重(60%)。【私は50:50】
・爪先に体重をかける点。【踵にかけている】

ストレートのパッティングで左肩を基点にバックストロークすると、自然に"hooding"のようになるので、これは抵抗ありませんでした。

(September 11, 2010)


低くティーアップすべき理由

インストラクターBrady Riggs(ブレイディ・リグズ)が明かすホット・スポット神話の崩壊。

'New secret to longer drives'
by Brady Riggs ('Golf Magazine,' October 2010)

「460ccのクラブヘッドが登場して人気が高まった当初、PGAツァー・プロのようにクラブヘッド・スピードが高いゴルファーたちは、高くティーアップし、スウィートスポットの上部でボールと接触させると、低いスピン率によって高く長く打てることを発見した。ほどなくして一般ゴルファーたちもそれを聞きつけて、真似をし出した。

しかしながら、このメソッドはあなたがロンゲスト・ドライヴを打つのに最適のものでないというのが真相だ。クラブ・メーカーの責任者でさえ、上のようなツァー・プロの方法を用いるべきではないと云っている。TaylorMadeの主任技術担当役員Benoit Vincent(ベノイト・ヴィンセント)によれば、クラブフェースの真ん中から遠く離れたところでボールと接触すると、特にクラブヘッド・スピードの低いゴルファーの場合、ボールの速度を著しく低下させ、許容度も減らすとのことだ。

Benoit Vincentはさらに云う、「高くティーアップする戦術は、ドライヴァーを下降中にボールと接触させるスウィング(これは一般ゴルファーには望ましくない)をする人だけが採用すべきだ」と。

だから、ベラボーに長いティーを用いて、ボールがクラブのクラウン(ヘッド上端)の遥か上に出るようなティーアップではなく、ボールの少なくとも半分はクラブフェースの中央に当たるようにするべきだ。【写真では、ボールの20%程度だけがクラウンの上に出ている感じ】これはやや上昇気味のスウィングで、スウィートスポットによってボールを打つという考え方である。あなたのスウィング速度が44.7m/s以下であるなら、上のようなティーアップをするのがストレートで長い飛距離を得る最上の方策である」

偶然ですが、最近私はドライヴァーを打つ時に中サイズのティー(6.4センチ)を使っていました。それも少し地面に埋め込む感じで。何故かというと、ポップアップが恐いからです。ポップアップの原理は知っており、予防策もわきまえているのですが、打つ時の心理状態(飛ばそう!とか)や身体のバランス(過度の体重移動など)によって、ややもするとポップアップが出現します。「低いティーの効果」(tips_125.html)に「ティーの高さは物理的条件を変えるものではなく、あなたのス ウィングを変更させるものだ。低めのティーはクラブヘッドの水平な動きを強制する」とあるように、低いティーだとポップアップの原因である下降気味の軌道でボールを捉えるような動きにはなりません。

しかし、低いティーアップがわれわれアマチュアの多くに相応しいものだとは知りませんでした。「高くティーアップして、スウィートスポットより上のホット・スポットで打つのが最大飛距離を得るコツ」と喧伝したのはゴルフ雑誌で、われわれはそれに踊らされたわけですが、まことに馬鹿馬鹿しい限りです。

(September 15, 2010、改訂June 04, 2015)


芝目は無視して傾斜だけ読め

The Golf Channel(ゴルフ・チャネル)のPGAツァー中継で、パットの予想ラインが表示されることがあります。あのコンピュータ・プログラムAimPoint(エイム・ポイント)を開発したのが、この記事の筆者Mark Sweeney(マーク・スウィーニィ)です。

'Play smarter'
by Mark Sweeney ('Golf Magazine,' October 2010)

「我がAim Point Technologies社は、洗練されたレーザー・スキャン・プログラムと、重力・グリーンの早さから勾配・勢いに至るまで、グリーンの全てにまつわる公式を用いてグリーンの3-Dモデルを創り上げる。このシステムは、どのグリーンのどの部分からのパットに関しても、どんな風にパットが転がるかを正確に予測する。このデータは多くのグリーンの転がり方について、独特の考え方を私に教えてくれた(私は、大方の熟達した読みの名人でさえ知らないことも知っている)。我が社のコンピュータは、長い間信じられていた芝目および読み方についての重要ポイントとされている他の事柄が間違いであることを証明したのだ。

・芝目は日没方向には伸びない

われわれの3-Dモデルは、芝目は日没の方向とは無関係に、勾配の下に向かって伸びることを示す。これが、順目のパットが逆目のパットより早い理由である。順目は常に下り坂のパットとなるからだ。

・芝目はブレイクに関与しない

芝目はブレイクではなく、グリーンの早さに影響する。前項で述べたように、順目のパットは下り坂のパットであることを意味しており、転がりの早い下り坂では当然弱くストロークしなければならない。弱く打たれたボールは、強く打たれた場合よりブレイクが大きくなる【傾斜の影響を受けやすい】ものと相場が決まっている。逆もまた真である。

・『水源に向かってブレイクする』とは限らない

 

もう一つ、『山から遠ざかる方向にブレイクする』というのもあり、これらは正しい場合もあるのだが、そんなものに頼るよりは、『パットは常に下り坂に向かってブレイクする』と考えた方がよい。遠くの地形を考えるより、グリーンの最も低い地点を探す方が正確にブレイクを読むことが出来る」

(September 19, 2010)


続・芝目は無視して傾斜だけ読め

前回、AimPoint(エイム・ポイント)開発者であるMark Sweeney(マーク・スウィーニィ)の'Golf Magazine'誌10月号の記事を紹介したのですが、偶然'Golf Digest'誌10月号にもMark Sweeneyについての記事が掲載されています。

こちらの記事は編集者David Owen(デイヴィッド・オーウェン)が、あるゴルフ場でMark Sweeneyからグリーンの読み方を教わるという趣向です。Mark Sweeneyはハンデ8だそうですが、パットはとても上手だそうで、Padraig Harrington(パドレイグ・ハリントン)やBo Van Pelt(ボー・ヴァン・ペルト)などが、現在Mark Sweeneyの読み方を採用しているそうです。彼が率いるAim Point Technologies社は「グリーンの読み方セミナー」も商売にしています(www.aimpointgolf.com)。

'The new way to read greens'
by David Owen ('Golf Digest,' October 2010)

「Mark Sweeneyのシステムを理解する第一歩は、"Zero Line"(ゼロ・ライン)を見極めることだ。"Zero Line"とは下り坂と登り坂の接点である。もしボールがZero Lineの右にあれば、上りのパットは左にブレイクし、Zero Lineの左にボールがあれば右にブレイクする。重力の法則の通りである。Mark Sweeneyは『これを理解すれば15〜20フィート(約4.5〜6メートル)以内のパットの方向性は間違えようがなくなる』と云う。

The Golf Channel(ゴルフ・チャネル)のPGAツァー中継で使用される彼のコンピュータ・プログラムは、ポケットサイズのチャートに全てが詰め込まれている。そのチャートは時計状に描かれていて、20フィート(6メートル)の真っ直ぐな上りのラインは6時からスタートし、20フィートの真っ直ぐな下りのラインは12時からスタートする。スティンプ値が9で全体のスロープが2%のグリーン(これはほぼ平均的なグリーンと云える)について、彼のチャートはZero Lineに対して時計の文字盤で2時か10時の位置からの15フィート(約4.5メートル)の下りのパットは、カップの縁から14インチ(約2.5センチ)外側を狙うべきだということを示す。私はMark Sweeneyの助けで、15フィートのパットを二回続けざまに成功させることが出来た。

私がMark Sweeneyのシステムを、充分時間をかけてマスターするかと云うと、多分そうはならないと思う。だが、私は既に彼のシステムの核である理念を知ってしまった。特にブレイクの総体的方向を見定める極めて有益な部分を…。それは重力なのだ!

Pine Valley G.C.のあるキャディは、大雨の最中に各グリーンで雨水がどの方向に流れるか見て廻ったという。Mark Sweeneyはその努力を高く評価する。彼は、グリーンの傾向を感じ取る良い方法は、泥にまみれて元気のない草に覆われた一帯を探すことだと云う。そこに水が溜まった最低地点であることを示す証拠だからだ。あなたのパットが、そこから20フィート離れた3フィート(約1メートル)のパットであっても、その最低地点を知っていることは重要なことなのである」

(September 22, 2010)


二つのスウィングで武装せよ

Dr. T.J. Tomasi(T.J.トマシ博士)はPGA of Amaricaのインストラクターであり、Keiser(カイザー)大学の教授兼ディレクターでもあります。10冊以上のゴルフ・インストラクション本を執筆し、新聞連載のコラムも持つ人気インストラクター。

'Make solid contact'
by T.J. Tomasi ('Golf Magazine.' October 2010)

「ドライヴァーがいいと、アイアンが駄目。アイアンがいいと、ドライヴァーが曲がる。その原因は、あなたがたった一つのスウィングだけ練習しているからだ。必要なのはそれぞれに相応しいスウィングである。

1) アイアン、ウェッジ、フェアウェイウッド

アドレス時、両手は肩からだらんと下げた位置でクラブを握る。ボールに近く立っていることを自覚せよ。このアドレスは急角度でアウトサイド・インのスウィングをするのに最適なのだ。

ボールはスタンス後方(ただし、無意識に過度に後方にならないように注意)。オープンスタンスにするが、クラブフェースはターゲットを向いていること。これが必要なアウトサイド・インのスウィング軌道を作り出す。

【編註:上のオープンスタンスとスクウェアなクラブフェースの関係は、フェードを打つ手法です。Jack Nicklaus(ジャック・ニクラス)ほか、大成したプロにはフェード打ちが多い】

2) ドライヴァー

両手が顎の下になるようにする。この体勢だと、ボールから離れて立つことになり、自動的にフラットなスウィング軌道(理想的なインサイド・アウトのスウィング・プレーン)を作り出す。

ボール位置は左肩の前方。ターゲットの右を狙うクローズド・スタンスを取るが、クラブフェースはターゲットにスクウェア。これが正しいインサイド・アウトのスウィング軌道をお膳立てする。

【編註:上のクローズドスタンスとスクウェアなクラブフェースの関係は、ドローを打つ手法です。ドローは飛距離を伸ばすために最適なので、ドライヴァーに向いているわけです】

・注意 クラブがセットアップ(アドレス)を規定し、セットアップがスウィング軌道を規定する。あなたは二つの全く異なるタイプの武器を装備するのだから、二つのセットアップと二つのスウィングが必要なのだ」

Ben Hogan(ベン・ホーガン)も「アイアンでは左脚を中心に回転するスウィング、ウッドでは右脚を中心に回転するスウィング」と云っていました。上昇軌道でボールを捉えるドライヴァーと、下降軌道でボールを捉えるアイアンに異なるスウィングを適用するのは当然で、上の記事の骨子が正しいことは疑えません。

「ドライヴァーがいいと、アイアンが駄目。アイアンがいいと、ドライヴァーが駄目」というのは、本来二つの異なるスウィングをすべきなのに、両方ごっちゃにして(あるいはテレコにして)打っているからです。私も、ある日のNo.1のティーショットをプルしたところ、ヴェテランのシニアから「もっとフラットに打ちなさい」と云われて、その日一日いいドライヴァー・ショットが打てるようになりました。

【参考】
・「ウッドとアイアン、重要な相違」(tips_100.html)
・「ドライヴァーとアイアン、体重で打ち分ける」(tips_120.html)

(September 25, 2010、増補May 26, 2015)


あなたのトップの限界

御存知のように、クラブヘッドが背中側に垂れ下がるようなJohn Daley(ジョン・デイリィ)風トップは過去のものとなっています。Steve Stricker(スティーヴ・ストリッカー)が奇跡のカムバックを果たして以来、安定したショットを連打可能な短いトップが望ましいとされる時代なのです。下の記事は各人のトップの限界を知る方法です。

'Drive it longer'
by Steve Atherton ('Golf Magazine,' October 2010)

「1) 左手でドライヴァーのハンドル、右手でそのホーゼル(ヘッドの付け根)を持つ。【編註:右利きの場合は、どちらの手の親指も右を差すように握ること】

2) セットアップ(ボールを打つ体勢)をし、両手を身体の前で伸ばす。

3) 両手の位置はそのままで、あたかもボールを打つかのように、身体を(快適な状態を保ちながら)回転させる。

4) 快適な状態という条件下だと、もうこれ以上身体を廻せないという限界がある筈だ。そこで捻転をストップし、右手をスライドさせてグリップ部分まで下ろす。

5) その体勢が、あなたが今後ドライヴァーを打つ時に必要なものである」

やってみると、これはかなりコンパクトなトップです。しかし、私の場合ですと、ちゃんとドライヴァーのシャフトは45°の角度になっており、決してショート過ぎるということはありません。どこにも無駄がなく、力が漲(みなぎ)るトップという感じ。方法も明解だし、非常に役立つ名tipだと思います。

(September 29, 2010)


レフトハンド・ローでチップ

'Two more chip grips'
from 'Golf Magazine's Complete Book of Golf Instruction'
by George Peper et al. (Harry N. Abrams, Inc., 1997, $45.00)

「インストラクターJim McLean(ジム・マクレイン)は、ソリッドなフィーリングが得られるチッピング練習法として『レフトハンド・ローのグリップ』を生徒たちに勧めて来た。これは右手首を正しくコックし続けながら、左手首が勝手に(外側へ)折れてしまうのを防ぐのに効果的だった。

生徒たちが練習の時だけでなくコースでもこのグリップを用いて成功を納めたため、Jim McLeanはこのグリップを本番用の修得科目として教えるようになった。

これは、特にボールを上げられない人や、チップを左に転がしてしまう人に最適である」

(September 29, 2010)


Butch Harmon(ブッチ・ハーモン)のピッチングべからず集

インストラクターの世界No.1として長く君臨するButch Harmon(ブッチ・ハーモン)のピッチングtips。

[Butch]

'The Four Cornerstones of Winning Golf'
by Claude "Butch" Harmon, Jr. and John Andrisani (Simon & Schuster, 1996, $15.00)

「人によってピッチングの定義は異なる。私は、ウェッジのどれかを用いた20ヤード以上のキャリーが必要なショットをピッチングと考える。

【基本】

・ワイド・スタンス(両踵間が約20〜25センチ離れる程度)。
・体重はややターゲット方向。
・身体のアライメントは若干オープン。
・ボール位置はスタンス中央かボール一個分ターゲット方向。
・3/4スウィング。
・両手・両腕・両肩で出来る三角形を崩さず、低いテイクアウェイ。
・手首の動きを制限すること。

【べからずNo.1】

アマチュアばかりでなくプロの中にも、ボールをシャープにヒットダウンしようと、スタンスのかなり後方に置く人がいる。これはダフる原因でしかない。ボール位置を後方にして良いのは、低いピッチ・エンド・ランをしたい時だけだ。

【べからずNo.2】

上の症例より多いのが、手と手首でボールを掬い上げ、宙に浮かべようと努力する過ちである。これは先ずボールの後ろの地面を打って、ダフる結果となり易い。さらに上昇軌道でボールの真ん中を叩いてトップする結果ともなる。クラブのロフトがボールを空中に上げるのだから、ウェッジのロフトを信じるべきだ。ウェッジの仕事を助けようなどと考えてはいけない。

【べからずNo.3】

かなり高い軌道のボールを打ちたいのであれば、ボール位置をスタンス中央から5〜7センチほどターゲット方向に移して良い。しかし、あくまでもボールの下に適度なクッションがある場合である。そうでなければ諦めること」

【おことわり】画像はamazon.comにリンクして表示させて頂いています。

(October 04, 2010)


フラットなインパクト・ゾーンの拡張

'Flatten out your angle of approach'
by editors of 'Golf Magazine' ('Golf Magazine,' October 2010)

「ドライヴァーを打つ名人たちは、クラブヘッドを地面にほぼ水平な角度でインパクト・ゾーンに向かわせる。そのフラットなインパクト・ゾーンの最終段階で、クラブが上昇し始めた時にボールとの接触がなされる。

フラットなインパクト・ゾーンの御利益は、ボールの後ろにクラブヘッドのパワーを一直線に叩き込め、ターゲット方向に低いスピン率の突き刺すような軌道を生み出せることである。ボールは、単に真っ直ぐ遠くに飛ぶだけでなく、着地後のランが増え、飛距離増に繋がる。フラットなインパクト・ゾーンを実現するには次のようなドリルがある。

[Sam]

・がに股ドリル

インパクト・ゾーンでスィングをフラットにするためには、ダウンスウィングの開始で体重をターゲット方向に横移動させ、次いで左腰を回転させなければならない。この時に起りがちな問題がある。下半身が横移動を続けたり、頭がボールを通過してしまったりしかねない。これらは腕を急角度に突くような動きになる。

上のような泥沼に入り込んでいる人は、以下のがに股ドリルを実行されたい。ドライヴァーを手に、通常のアドレスをし、両膝を広げる。それによって、体重は両足の外側に配置される。その体重をキープしながらハーフ・スウィングをする。このがに股スタイルだと、頭はボールの後ろに留まり、腰は動かず、ターゲット方向への横移動と、その後の身体の回転を助けてくれる。

・拡張ドリル

インパクトで両腕を折ったり、両腕を身体に引きつけるようなスウィングは、クラブヘッドの軌跡を鋭くしてしまい(フラットなインパクトの反対)、最大のエネルギーをボールに伝えられない。クラブヘッド・スピードと飛距離を増すためには、両腕をフルに伸ばしてボールを掃くような動きが必要だ。

このドリルでは、ボールを左足の外側(ターゲット方向)にティーアップする【通常は内側】。ボールをソリッドに打つには、クラブヘッドが左足を越えるまでフルに伸ばさなければならない。両腕の拡張に失敗した場合、空振りか、よくてボールをかすめるような結果にしかならない」

(October 08, 2010、改訂January 14, 2016)


肩の回転でフェード/ドロー

'Golf Digest'誌選定世界No.3のインストラクターDavid Leadbetter(デイヴィッド・レッドベター)の、フェードとドローを打つ際のシンプルなイメージ。

'The easy way to hit fades and draws'
by David Leadbetter ('Golf Digest,' September 2010)

「フェードとドローの打ち方は結構色々あるが、インパクトにかけて肩の動きで軌道をコントロールするのが最も簡単な方法である。

・フェード

 肩はインパクト・エリアで下に向かうべきである。肩は遊園地の大観覧車のように縦に回転すると考えてほしい。これはクラブフェースをインパクトの瞬間にややオープンに保ち、右へのカーヴのお膳立てをする。

・ドロー

 右肩を高く保持したまま、ターゲット方向に回転させる。この場合、肩は、遊園地のメリーゴーラウンドのように水平に回転すると考えてほしい。これはクラブフェースをインパクトでクローズ目にするので、左へのカーヴを作り出す」

(October 17, 2010)


50ヤードのエクスプロージョン

この記事には「ゴルフの最も難しいショット」という題がついています。LPGAのNo.1プレイヤーだったLorena Ochoa(ロレナ・オチョア)の方法は明解です。

'Golf's Toughest shot'
by Lorena Ochoa with Rafael Anderson + Topsy Siderowf ('Golf Digest,' October 2009)

「40〜50ヤードのバンカーショットで、私は9番アイアンを使う。ウェッジだと砂を取り過ぎてショートしたり、ボールの真ん中を叩いてホームランを出したりしやすい。9番アイアンのバウンスで砂の中をスライドさせれば、エラーの許容範囲が広くなる。

私は9番アイアンをサンドウェッジのエクスプロージョン・ショットと同じように使う。スタンスとクラブフェースをオープンにし、クラブを短く持つ。スタンス・ラインに沿ってクラブを引き、アウトサイド・インの軌道で打ち抜く。インパクトの瞬間に左腕を固くする。これは手首を返すことを防いでくれる。

ボールはかなり低い軌道で飛ぶので、結構ランを見込まなくてはならない。だから、この方法はピンがグリーン奥にある場合に最も効果的だ。私はこのショットを猛練習しているので、長いエクスプロージョン・ショットをする際に恐怖を感じることはない」

この記事には、Lorena OchoaのトレーナーであるCaroline Nichols(キャロライン・ニコルズ)の「バンカー・ショットのための訓練法」が付属しています。

「バンカー・ショットではバランスをとることと、スウィングの間じゅう下半身を動かさないことの二つが必須である。バンカーショットに上達するためには、私のクライアントLorena Ochoaが実践している以下の運動をお勧めする。

ボールにアドレスする姿勢をとり、両手を胸の前でクロスさせ、手の反対側の肩に当てる。ゴルフの体勢のまま一本足でバランスをとりつつ、上半身をゆっくりとバックスウィングの位置まで回転させ、次いでフォロースルーの位置まで廻す。常に下半身を静止させておくこと。

このドリルを足を替えて十回ずつ繰り返す。このドリルは、バンカー内でバランスを取ることと下半身を動かさずにスウィングすることの双方に役立つものだ」

(October 17, 2010)


腕を垂らしてフル・パワー

'Golf Digest'誌選出「40歳以下のベスト・インストラクター40人」の一人に選ばれたDarren May(ダレン・メイ)のtip。

'Image: arm hang'
by Darren May ('Golf Digest,' November 2010)

「ゴルフ・スウィングからスピードとパワーを奪う最大のものは、手・腕・肩の過度の緊張である。その緊張を解く方法の一つは、手と腕が重いロープのように肩から垂れ下がっていると想像することだ。

上のように考えることは、スウィング・スピードを生む身体部分のテンションを最少限にし、あなたの秘められたパワーを100%発揮することを助けてくれる。

このゆったりした感覚はアドレス時にのみ必要なものではなく、スウィングの間中感じ続けるべきものだ」

私は、ドライヴァーでもアイアンでも、上に述べられているように(イメージだけでなく実際に)手・腕が肩から垂直に下がるポスチャーを採用しています。それが最も自然な構えであり、重力の助けでアドレスの位置に手・腕を確実に戻す最もシンプルな方法だと思うからです。

しかし、ことドライヴァーだと(飛距離が欲しいせいでしょうが)PGAツァーでもLPGAツァーでも拳一つ分くらい手を前に伸ばしてアドレスするプロが結構います。アマチュアにはかなり多い。「長いシャフトのドライヴァーは飛ぶ→手を伸ばせば同じ原理で飛ぶ」と考えているのでしょうが、正確なスウィングを目指す場合、それは安易に過ぎると思うのですがどうでしょうか?手・腕を伸ばすと緊張も生じますし、アドレス時の手・腕の角度に完璧に戻せないかも?という不安も生じます。プロは練習量で手・腕を元の位置に戻せるようマスル・メモリを鍛えているとしても、練習などほとんどしていないアマチュアのこういうアドレスを見ると、「ちゃんと戻せるのだろうか?」と心配になってしまいます。

(October 20, 2010)


フェアウェイ・バンカーでハイブリッド

'Golf Digest'『ゴルフダイジェスト』誌選出「40歳以下のベスト・インストラクター40人」の一人に選ばれたGreg LaBelle(グレッグ・ラベル)のtip。

'Hybrid from sand'
by Greg LaBelle ('Golf Digest,' November 2010)

「ボールを上げ易くしたハイブリッドのデザインは、フェアウェイ・バンカーからのショットに最適である。このバンカー・ショットの鍵は、クラブの広めのソールで砂の上を掃くように滑らすことだ。

ボール位置はスタンス中央からほんの少し(5〜7cm)ターゲット寄り。そして、通常よりほんの一寸(1 inch=約2.5cm)顎を上げる。 顎を上げることによってボールへの攻撃角度を浅くすることが出来る。

75%のパワーで打つように心掛ければ、不安定な砂に抗してボールを水平の角度で捉えられる」

少し顎を上げれば浅い攻撃角度が得られるのなら、バンカーばかりでなく、ポップアップを回避する手段としても有効ではないでしょうか。これは面白いtipです。

(October 23, 2010)


Butch Harmon(ブッチ・ハーモン)のトラブルtips

インストラクターの世界No.1として長く君臨するButch Harmon(ブッチ・ハーモン)の、トラブル対策に関するtips。

[Butch]

'The Four Cornerstones of Winning Golf'
by Claude "Butch" Harmon, Jr. and John Andrisani (Simon & Schuster, 1996, $15.00)

「・ラフの上に座っているボール
  これはポップアップし易い危険なライである。実際の距離に必要なクラブよりも長いクラブを選び、クラブのソールをボールの底部に揃えて掃くようなスウィングをする。両腕でコントロールすること。

・松かさの上のボール
  ボールを動かしてペナルティを課されるのを防ぐことが第一。ボール後方やあなたの足元の松かさを取り除く時も、ボールを動かさないように注意。打つ段になったら、コンパクトなバックスウィングをし、両手・両腕がボールに向かうようにリードすること。

・クローヴァーの中のボール
  クローヴァーの草むらからのショットは、普通のフェアウェイの草から打つよりも少なくとも10ヤードは多く飛ぶ。クローヴァーの葉の水分が、ボールとクラブフェースの間に否応無く介在するからだ。その障害を克服するため、短く、ロフトの多いクラブを選ぶように。

・ディヴォット・ホールにあるボール
  アドレスで両手をターゲット方向に寄せ、その先行した両手をインパクトまで保ち続けること。

・かなり遅いグリーン
  凄く遅いグリーンの場合、ボールをスタンスの前方(ターゲット方向)に移す。これは自然にボールの上半分を打つことに繋がり、ボールにオーヴァースピンを与えることになる」


【おことわり】画像はamazon.comにリンクして表示させて頂いています。

(October 26, 2010)


フォロー無しのチッピング

インストラクターRick Smith(リック・スミス)は「長いフォロースルーは無用」と主張します。

'Make a quick stop'
by Rick Smith ('Golf Digest,' November 2010)

「今年のPebble Beach(ペブル・ビーチ)におけるU.S.オープンの間、われわれは、1982年のTom Watson(トム・ワトスン)の有名なNo.17でのチップインのヴィデオを何度も見せられた。このテープを注意深く見ると、Tom Watsonが非常に短いフォロースルーをしていることが分る。あなたがグリーン周辺でしくじることが多いゴルファーなら、このTom Watsonのテクニックを使ってみるべきだ。

なぜ、この方法がいいか?先ず、短いショットの場合に長いフォロースルーは無用である。インパクトで減速するというよくあるミスを防ぎ、加速することが出来る。

数フィート(60〜90センチ)だけテイクアウェイしながら若干手首を折る。その手首の角度をインパクトまで保持する。そしてこのショットの鍵:《ボールがクラブフェースから飛び離れるのを感じた瞬間にスウィングを止める》」

(October 26, 2010、改訂June 04, 2015)


パットのボール位置

'Golf Digest'誌選出「40歳以下のベスト・インストラクター40人」の一人に選ばれたAlex Murray(アレックス・マレイ)のtip。

'Pinpoint putting'
by Alex Murray ('Golf Digest,' November 2010)

「人々はショートゲーム、特にパッティングの際のボール位置の重要性について議論する。ほとんどの場合、それはスタンスのどこに置くべきかとして語られている。しかし、問題はスタンスに定められた幅というものは存在しない点である。スタンスを前提にボール位置を云々するのは正確ではない。

《ボールを左耳の下に置く》ということに焦点を合わせよ。

ボールをあまりにもターゲット寄りに置くと、左にミスし易い。過度に後ろに置くと右にミスする」

確かにスタンスの幅は人それぞれです。非常に広いスタンスでパットするPadraig Harrington(パドレイグ・ハリントン)と他の人間を一緒には出来ません。ボール位置は身体の部分を尺度にして表現すべきだというAlex Murrayの趣旨には賛成です。

ただ、「ボールを左耳の下に置く」を試してみましたが、ボールがカップの左に逸れることが多いという結果でした。私の場合は《ボールを鼻の下に置く》普通のアドレスがいいようです。プッシュすることが多い日であると察した場合には、ボールを左耳の下に置くのもいいでしょうが。

(October 29, 2010)


自動操縦でパットせよ

パット名人で、最近PGAツァーのPhil Mickelson(フィル・ミケルスン)、Justin Rose(ジャスティン・ローズ)、Adam Scott(アダム・スコット)、LPGAツァーのYani Tseng(ヤニ・セン)、Morgan Pressel(モーガン・プレッセル)、Michelle Wie(ミシェル・ウィ)などのパッティングをコーチしているDave Stockton(デイヴ・ストックトン)のセオリー。

[Stockton]

'The 5 Secrets to holing more putts'
by Dave Stockton. Sr. and David DeNunzio ('Golf Magazine,' January 2010)

「パットを成功させようと懸命になると、失敗する確率が高くなる。ゴルフというスポーツは潜在意識で行なうものなので、オートパイロット(自動操縦)の心境の時にベストのプレイが出来るのだ。

練習の際にテクニックからプレパット・ルーティーンまでをおさらいしてあり、グリーンの読みに自信があるとすれば、もう何も一生懸命になる必要性は残っていない。単純にパットし、結果を待つだけである。お粗末な読みやお粗末なルーティーンを誤魔化せる手段など何一つないのだから、懸命になっても無駄である。

1945年のPGAツァーで11連勝したByron Nelson(バイロン・ネルスン)に、私はその秘訣を尋ねたことがある。彼は『シーズンの初めに、たった一つの"swing thought"(スウィングの鍵)を見つけ、それだけを守って快適にボールを打っただけだ』と云っていた。ゴルフはByron Nelsonのケースのように簡単には行かないものだが、彼の例は本質を衝いている。懸命になるのではなく、快適にプレイすることが重要なのだ」

パットを成功させようと懸命になると次のようなことが起りやすくなります。
・「失敗は許されない」という心理的プレッシャーがかかる。
・屈み込み過ぎるポスチャーになる。
・手・腕を初め身体全体が緊張し、動きがギクシャクする。
・痺れて大幅にショートする。
・強ばった身体により、ボールの手前の地面を叩く。
・結果が気になるのでインパクトの前に頭と肩がターゲットを向くため、ボールをプッシュする。

PGAツァーのパットの名手Brad Faxon(ブラッド・ファクソン)も同じことを云っています。「パットを成功させることにこだわらない場合にベストのパッティングが出来る」…と。

「単純にパットし、結果を待つだけ」というのは「云うは易く…」の典型なのですが、でも次のような場面と同じだと考えれば実行可能な気はします。
・ラヴ・レター(精魂込めて書いて投函したら、後はもう待つしかない)
・試験の答案(能力の限りで答えを書き終え、答案用紙が回収されたら、もう待つしかない)
・馬券(日頃の研究をもとに資金を注ぎ込んだら、後は待つしかない)
・宝くじ(好みの組や数字を決めて買ったら、後は運を天に任せて待つしかない)
・福袋(一万円に値するかどうかは開けてみないと分らない)
・結婚(伴侶選びが正しかったかペケだったかは、一緒に暮らしてみないと分らない)
・映画(名監督の映画であっても、凡作かどうかは観てみないと分らない)
・中国製食品(中毒を起すかどうかは食べ終って、しばらく待たないと分らない)
・飛行機(墜落するかも知れないが、搭乗し離陸しちゃった以上、もうどうしようもない)
・その他

(November 03, 2010)


パワフルなアドレスの作り方

この記事の原題は「飛距離50ヤード増のための25の方法」というものです。普通はせいぜい10〜20ヤード増を謳うのに、一気に50ヤードというのはかなり大胆不敵。記事中の25の方法全部を実行したら50ヤード増えるという趣旨ですが、既に実践中のものがいくつかあれば楽勝です。要チェック!

この記事は次回以降の「パワフルなバックスウィングの作り方」、「パワフルなダウンスウィングの作り方」へと続きます。

'25 ways to add 50 yards'
by Steve Atherton with David DeNunzio ('Golf Magazine,' November 2010)

「飛ばすためにはスピードが最重要である。しかし、クラブを力一杯振ればスピードが上がるというものではない。必要なのは、以下に述べる25の方法をスウィングに取り入れることだ。一つの方法につき1 mph(約0.45 m/s)のスウィング・スピードが増加する。御存知の通り、1 mphの速度は2〜3ヤードの飛距離増に繋がる。だから、全ての方法を完全に遂行すれば最低50ヤード増が期待出来るという寸法である。

1. 股関節から上体を折れ(ベルト・バックルがボールを差すように)。

2. 拳半分前に出してグリップせよ
 肩から自然に垂らした時の右手のグリップを記憶する。その位置まで左手を前に突き出してグリップする。結果的に、拳の半分だけ前に伸ばしてアドレスすることになる。

3. 左爪先を僅かにターゲット方向に開く。

4. ストロング・グリップをせよ。
 次の簡単なテストを試みよ。何でもいいから手近にあるものを掴んでほしい。その時の手は伏せ目になっている筈だ。あなたの身体は伏せ目の手が最もパワフルであることを知っているからだ。スウィング・スピードを上げるにはパワフルなグリップが必要。左手の三つのナックルが見えるストロング・グリップをすること。

5. 左腰を上げたセットアップをせよ。
 左腰を上げれば右肩が落ち、上体が右に傾ぐ。背骨をターゲットから遠ざけるのが飛距離を増す秘訣である。

6. 両方の前腕部の高さを揃えよ。
 どちらの前腕部が上に出てもスウィング・プレーンを破壊する。前腕部を揃え、その後右肘をリラックスさせて、バックスウィングで自然に右肘が折れる準備を完了させる。

7. 腰と踵の距離のバランスを保て。
 壁にお尻を当ててアドレスする。その時の踵の距離を測ってほしい。その距離が10〜15センチであれば完璧に近い。よく見る過ちは15センチを越える【お尻から踵までの距離が離れ過ぎている】立ち方で、この悪いバランスだと前のめりのスウィングになり易い」

(November 06, 2010)


凄く短いバンカー・ショット

'Master the super-short bunker shot'
by editors of 'Golf Magazine' ('Golf Magazine,' July 2010)

「ピンがバンカーのすぐ傍にあるとしても、そこへ寄せるために魔術師の秘法は必要ではない。

・普通のバンカー・ショットのセットアップで、サンドウェッジのフェースを通常よりもう少しオープンにする。
・急角度のバックスウィングをし、ボールの約5センチ後ろの砂に強めに打ち下ろす。
・インパクト後30センチ過ぎたところでクラブを止める。【これが短いバンカー・ショットの鍵】
・必ずフェースが空を向いているフィニッシュを取ること。【これも短いバンカー・ショットの鍵】」

(November 06, 2010)


パワフルなバックスウィングの作り方

この記事は「パワフルなアドレスの作り方」の続編で、次回の「パワフルなダウンスウィングの作り方」へと続きます。全部で25のポイントを完全に実行したら50ヤード増えるそうです:-)。

'25 ways to add 50 yards'
by Steve Atherton with David DeNunzio ('Golf Magazine,' November 2010)

「8. 両手を遠ざけ続けよ。
「パワフルなアドレスの作り方」のNo.2(拳半分前に出してグリップ)で出来るスウィング弧を維持すること。

9. 背骨を軸に回転して体重を右に移せ。
「パワフルなアドレスの作り方」のNo.5(左腰を上げたセットアップ)で出来た、右へ傾いだ背骨の角度を維持し続けると正しい体重移動が出来る。次のように考えよ。頭の天辺から背骨にかけて太い串が刺さっている…と。この串を中心に身体を廻す。これは早い回転と正しい体重移動をするための最も簡単な方法である。

10. 早めに回転と傾斜を済ませよ。
 ツァー・プロのほとんどは、バックスウィングを開始しクラブが地面と平行になった時点で、55°左肩を後方に廻し、26°左肩を傾斜させて右肩より下に落している。つまり、彼らはバックスウィングの早期に回転と傾斜を済ませているのだ。それが過度にインサイドに引くことになるのではないか?と恐れる必要はない。正しく肩を廻し、左肩が顎の下に来るようであれば、必ず正しいスウィング・プレーンが得られる。

11. 右膝を柔軟に保て。
 バックスウィングでの体重は右足に内側の端にかかるべきである。そこを越えてしまうとテコになるパワーが失われしまう。右膝を柔軟にして腰を正しい位置に収めれば、体重は望んだ通りの場所にかかる。

12. アドレスのポスチャーを維持せよ。
 トップに至るまでにアドレス時の背骨の角度を変えてしまうと(=右や左にスウェイすると)パワーは失われる。壁に頭を付けてスウィングし、頭皮に余計なプレッシャーがかからないバックスウィングを身につけるように。

13. 肩を充分に廻せ。
 肩を廻せば廻すほどパワーが充填され、パワフルなインサイド・アウトの軌道を準備する。左肩がボールの後方を差すまで捻転することが望ましい。

14. さらにコックせよ。
 ロング・ヒッターはトップでの方向転換の際に再コックする。これはテコの作用をさらに強め、インパクトでのスピードとパワーに繋がるものだ。しかし、アマチュアに簡単に出来ることではない。再コックが無理なら、少なくとも手首を柔軟に保つこと。これでもテコの作用は得られる」

(November 10, 2010)


パワフルなダウンスウィングの作り方

この記事は「パワフルなアドレスの作り方」と「パワフルなバックウィングの作り方」の続編です。全部で25のポイントを完全に実行したら50ヤード増えるそうです:-)。

'25 ways to add 50 yards'
by Steve Atherton with David DeNunzio ('Golf Magazine,' November 2010)

「15. 逆の回転と傾斜で始めよ。
 「パワフルなバックスウィングの作り方」のNo.10(早めに回転と傾斜を済ませよ)で形成した回転と傾斜を逆転させる。ベルトバックルをターゲットに向けて回転させ、右肘を右腰に落下させる。これは腰を先行させ背骨をボール後方に留めて、手打ちを防ぐ最善の方法である。

16. クラブを身体から遠ざけるように振れ。
 ダウンスウィングでクラブを身体から遠ざけるように振るとスピードを生むことが出来る。手打ちはクラブを身体に近い方に振るわけだが、その反対である。野球で目標をセンターと想定した場合、『二塁手に向かって振り抜く』と考えればよい。

17. 急速に振りほどけ。
 急速に身体を回転させればクラブヘッド・スピードも増す。そのためには身体を鍛えなくてはならない。あなたが身体鍛錬したくないタイプなら、No.11(右膝を柔軟に保て)のように正しく体重移動を行なえば、より早く回転出来る。

18. 左手首をフラットにせよ。
 左手首の後ろ(甲の側)でボールを打つように。これがスクウェアなコンタクトで、スピンの少ない適切な発射角度をもたらしてくれる。

19. 腰からダウンスウィングを始めよ。
 肩を置き去りにして、肩の動きを最後まで我慢すると、スピードを増す要素であるスナップを利かせたインパクトが迎えられる。ダウンスウィングの最初の動きは『腰だけで行なう』と考えるべきである。腰が肩を引っ張るまで、肩は待たなくてはいけない。

20. 手を鍛えよ。
 手首は柔軟に保つべきだが(No.14参照)、グリップ・プレッシャーは強い方がスピードを増すことが出来る。現在のきつめのグリップが、手を鍛えた後の緩いグリップと同じ強さになるようにすべきだ。手を鍛える道具や方法は、巷にゴマンと揃っている。

21. ポスチャーを維持せよ。
 No.12(アドレスのポスチャーを維持せよ)で述べたことと同じである。立ち上がったり沈み込んだりしてはいけない。壁に頭を付けてスウィングし、頭皮に余計なプレッシャーがかからないダウンスウィングを身につけるように。

22. 地面を使え。
 アドレスで右足内側の端に体重を乗せたわけだが、今やその部分で地面をプッシュすべき時である。それが下半身をターゲットに向かわせ、急速な逆転運動をもたらす。

23. 腰でフェースをスクウェアにせよ。
 急速にスウィングしている間に手でフェースをスクウェアにするのは困難である。手ではなく、腰の回転を使うのだ。ダウンスウィングで、クラブが地面と平行になった時に一時停止してみてほしい。そこからゆっくりと腰(手ではない)を廻して、インパクトでフェースがスクウェアになっていることを確認せよ。簡単ではないか!この方法は、ドライヴァーが地面と平行になった際に、トゥがやや伏せ目になっている場合に有効である。

24. タイミングを重視せよ。
 ツァー・プロ達のスウィングがスムーズに見えるのは、彼らのタイミングが素晴らしいからだ。身体の動きを競馬に譬えれば、腰→肩→腕→クラブヘッドの順にゴールしなければならない。このタイミングを身につけるにはドライヴァーのネックの部分を持って素振りをし、グリップが『シューっ』という音を立てるのを聞く。ボールを30センチほど過ぎたところで、最も大きい音がすれば完璧なタイミングと云ってよい。

25. 努力せよ。
 以上の動きをあなたのセットアップやスウィングに取り入れ、基盤としてガッチリするまで練習を重ねたら、クラブを力一杯振ることが実際に飛距離に結びつく日も来るであろう。飛距離増の量はあなたの努力の量に等しいと云ってよい」

(November 13, 2010)


グリップ圧の誤解

筆者のインストラクターMartin Hall(マーティン・ホール)はThe Golf Channel(ゴルフ・テャネル)のレギュラー講師。

'Grip it for power'
by Martin Hall ('Golf Magazine,' July 2009)

「『流れるようなスウィングをし、エフォートレスなパワーを得るにはグリッププレッシャーを軽くせよ』とよく云われる。

しかし、軽いグリップをすると、スウィングの最中にコントロールを失いがちになってしまう。木材に釘を打つためトンカチを使う時、トンカチを軽く握るものだろうか?親指が釘に近い場合には、軽く握るなど飛んでもないことだ。

しっかりしたグリップ・プレッシャーが望ましい。特に指の部分において。クラブを完全にコントロール出来、しかも手首は自由に動く程度にきつく握るべきである。《手はきつく、手首は緩く》…が良いグリップの秘訣と云っていい。これを達成するベストの方法はワッグルをすることだ。ツァー・プロたちは常にアドレスでクラブを前後に揺らす。手首のコック、アンコックを数回繰り返し、クラブをボールの後ろにセット、そしてスウィングする。コントロールと加速の度合いは素晴らしいものになる筈だ」

(November 13, 2010)


ディヴォット・ホールでハイブリッド

'Don't dig: The hybrid will get the ball out'
by Don Hurter ('Golf Digest,' February 2009)

「ハイブリッドの良さは、ほぼどんなライからでも打てる点にある。ディヴォット・ホールからでさえ問題ない。正しくスウィングされれば、ハイブリッドのソール(ヘッド底部)は地面の凹みにクラブが引っ掛かることを防いでくれる。

大抵のアマチュアは、ボールをディヴォット・ホールから掘り出そうと急角度のスウィングをして、貧弱なコンタクトしか得られない結果に陥りがちだ。あなたがすべきなのは、ディヴォット・ホール上でクラブを滑らすことである。ソリッドにボールを打つには、インパクト前後で両肩が水平である感覚を抱くこと。その感覚がスウィング弧の底辺を水平に保ってくれる。

左肩が右肩より低いようなインパクトを迎えてしまったら、それは地面を掘り返そうという動きをした結果である」

(November 16, 2010)


体験入学・Stockton(ストックトン)親子塾

Phil Mickelson(フィル・ミケルスン)のパッティングが低調だった2009年、彼はキャディのJim "Bones" Mackay(ジム “ボーンズ” マカイ)に「(このスランプを)何とかしなくちゃ。どうしたらいいと思う?」と尋ねました。Jim "Bones" Mackayは「Dave Stockton(デイヴ・ストックトン)に会ってみたら?」と示唆しました。Dave Stocktonは、Solheim Cup(ソルハイム・カップ)におけるMichelle Wie(ミシェル・ウィ)の素晴らしいパッティングの蔭の功労者でしたし、Yani Tseng(【米】ヤニ・セン、台湾)にもパッティングを教えていました。Phil Mickelsonは直ちにカリフォーニア州に飛び二日間のレッスンを受けました。十日後、彼はTour Championship(ツァー・チャンピオンシップ)に優勝し、プレス・インタヴューでDave Stocktonへの感謝の言葉を述べました。その直後からDave Stocktonの家の電話は、パットに悩めるプロ達からの問い合わせで鳴り止なくなったそうです。

[Stockton]

現在Dave Stocktonは、長男Dave Stockton, Jr.(デイヴ・ストックトン二世、PGAツァー優勝経験有り)と次男Ronnie(ロニー、Nationwideツァー優勝経験有り)の三人でショートゲームを教えています。Dave Stocktonの授業料は一時間$500(最低二時間)、息子達は一時間$100だそうです。この記事によれば、Dave Stocktonは受講生との短期間の付き合いを望んではおらず、ツァー・キャディのように生徒が稼いだ賞金から歩合で授業料を貰いたいと希望しているそうです。凄い自信とビジネス精神です。

'Golf Magazine'『ゴルフ・マガジン』誌はパッティングに悩んでいた'Sports Illustrated'(スポーツ・イラストレイテド)誌のライターMichael Bambarger(マイケル.バンバーガー)をDave Stocktonの親子熟に送り込みました。Dave Stocktonは秘訣の全ては公開したがらないようで、このライターもある部分をぼかして書いています。私も推理しますが、読者の皆さんの推理もお聞きしたいところです。

【この記事の筆者について】Michelle Wie(ミシェル・ウィ)がプロ・デビューした2005年のSamsung World Championship、彼女は土曜日のラウンドでアンプレイアブルを宣言しドロップしたのですが、それが「ホールに近い方へドロップした」と裁断され、「スコア誤記」で失格を宣告されました。それは日曜になってから、あるゴルフ雑誌のライターがLPGAツァー役員たちに告発した結果でした。そのライターは土曜日にMichelle Wieとキャディの傍でドロップするシーンを見ていたそうですが、なぜか当日ではなく翌日になってLPGAツァーの役員たちに告げ口したのです。おかげでMichelle Wieは日曜日に18ホールプレイし、終了後前日の咎で失格になりました。その張本人のライターがこの体験入学の主、Michael Bambargerです。【お察しの通り、私はこのライターを快く思っていません:-)】

一時間$500(最低二時間)のレッスンとはどういうものか、それを垣間みることが出来るのがこの記事のメリットです。また、他の記事からは窺えないDave Stocktonティーチング・メソッドのディテールを知ることも出来ます。

'The man who fixed Phil'
by Michael Bambarger ('Golf Magazine,' January 2010)

「*『最低4°のロフトがあるパター無しでは来ないでくれ』とDave Stocktonは云った。
*私が持って行ったパターは、彼の気に入らず、彼のTaylorMade Rossaを持たされた。そのヘッドはPING Anserに似ていた。
*親子三人のインストラクターが見守る中で、15フィート(約4.6メートル)のパットをさせられた。
*Dave二世が私の肩に掌を当て、危うく私を簡単によろめかせるところだった。彼は、『もっとお尻を突き出せ』と云った。
*もっとスタンスを広げろ、とも。
・素振りをするな。
・ボールの後ろにパターヘッドを置き、パッティング・ラインに身体を揃える。カップを見、必要ならパターフェースの向きを調整する。カップをもう一度見、パターに目を戻す。ストロークせよ。
・パターヘッドをインサイドに引くとか、アウトサイドに引くとか悩むな。ストレートにだけは引かないように(Dave Stocktonは、ストレートに引くのを毛嫌いしている)。
・ストローク直前にフォワード・プレスせよ。
*トゥを下げ、ヒールを上げよ。
・55%の体重を爪先方向にかけよ。
・短く、低いフォローをし、パターヘッドを地面にトンと落せ。
・左にミスしたら両手を高く構えればよい。
・ボールの半インチ(約1.27センチ)先の中間目標に向けてボールを転がせ」

「『何がパターヘッドを引くと思う?』とDave Stockton(デイヴ・ストックトン)の次男Ronnie(ロニー)が尋ねた。私は『右手?』と答えた。次に『何がフォワード・ストロークをスタートさせる?』と聞かれた。『左手?』と私。『間違い』とDave Stockton。彼は答えを教えてくれたが、誰にも明かしちゃいけないと念を押した。それはDave Stocktonの指導の核なのだ。身体の一部であり、狙いをつけるものではあるが、目ではない。Dave Stocktonは『TVの解説者たちはPhil Mickelsonのパッティングを見ていながら、この秘密を嗅ぎ付けた者は一人もいなかった』と云った」

【編者独白】私のDave Stocktonの秘密についての推測は、「左肩」だと思います。腕.手でバックストロークするのではなく肩で始め、フォワード・ストロークも左肩で始める…というもの。肩も狙いをつける身体の一部ですし…。この項執筆後にDave Stocktonの著書'Putt to Win'でチェックしてみます。あなたも答えを考えておいて下さい。

'Golf Magazine'誌が出してくれた$500による、ライターMichael Bambarger(マイケル・バンバーガー)のStockton親子塾・体験入学は終りました。彼は、D.S.というイニシャルがついたTaylorMade Rossaをお土産に貰ったそうです。

「レッスンを終えた私は、親しい友人と名門コースPine Valley G.C. でプレイした。この日のこのコースのグリーンは、PGAツァーの平均よりも早かった。私の進歩は目覚ましいとまでは云えなかったものの、長いバーディ・パットを三つ、そして下りの20フィート(約6メートル)を沈め、60フィート(約18メートル)を2ストロークで収めた。私の友人は『これまでのあんたのパットでは最高の出来だよ』と云った」

前回のチェック・リストで*印をつけていない項目は、全てDave Stocktonの著書に書かれていることです。*印のある項目は概ねライターの今回の個人的体験に過ぎません。$500出して教われるのは、Dave Stocktonの22ドルの本に出ていることばかり…ということになります。「スタンスを広げろ」ですが、本では「短いパットの場合、踵間の距離を10〜14インチ(約25〜36センチ)の広さ」となっています。36センチはかなり広いです(私は25センチ)。「トゥを下げ、ヒールを上げよ」だけは初耳でしたが、これについてはあるサイト(http://www.jsonline.com/sports/golf/98382309.html)にDave Stocktonの言葉が出ていました。「私はSteve Stricker(スティーヴ・ストリッカー)のストロークのシンプルさが好きだ。彼のパターのヒールが上がっているのは、左手がカップに向かいやすいのでいいと思う。もし逆にトゥが上がっていると、多分右手がしゃしゃり出ることになるので好ましくない」

さて、謎解きを完結させる時間がやって参りました:-)。今、本にざっと目を通してみたのですが、答えは出ていませんでした(ショック!)。ググってみたら、The Golf Channel(ゴルフ・チャネル)のフォーラムに「Dave Stocktonの秘密って何?」という質問があったので、回答の数々を読んでみました。 http://www.thegolfchannel.com/golf-forum/dave-stockton-putting-secret-172911/2/?go=1&dz=4F622975-5CBF-4FC9-B12D-FD22A1219072 二人ほどが「肩だ」と云っていますが、あとはまちまちです。なお、Dave Stocktonのクリニックに参加した人の証言によれば、彼のパターのロフトは6°だそうです。

6°のロフトはフォワード・プレスによって1〜2°に減ります。Dave Stocktonのメソッドはフォワード・ストロークでフェースをややかぶせ気味にしますから、この時点でロフトがゼロになるという勘定です。彼は「フォワード・プレスでマイナスのロフトになってはいけない」と云っています【ボールを圧し潰すように打つことになってしまい、いったん芝に沈んだボールはぴょんと跳ね、距離と方向を台無にしてしまうため】。自分のパターのロフトを知らずに、Dave Stocktonのメソッドを適用するのは危険だということになります。

他のフォーラムも見てみましたが、(http://www.golfwrx.com/forums/topic/324349-stockton-mickelson-article-in-golf-magazine/)Stocktonの秘密については様々な憶測が出ているだけで、決定的なものはありません。以下はその数例:
・ダブル・オーヴァラップ・グリップの人差し指
・左手甲
・左肘
・左肩
…など。

参加者の意見には「すぐ解るようなものだったら“秘密”なんて云わないだろ」、「$500出さない奴に“秘密”は明かさないという商魂だ」、「DVDを売ろうという魂胆に違いない」、「Dave StocktonはTaylorMade(テイラメード)から金を貰っているんじゃない?」、「パッティングは個人的なスタイルとテクニックでいいわけだから、秘密なんてゴルファーの数だけ存在する筈だ」、「Phil Mickelsonを復活させたDave Stocktonの秘密を探る趣旨の記事なのに、その秘密を書かないというのは馬鹿げている」などがありました。

私は最後の意見に【最近の若者言葉で云うと】“激しく同意”します。何せ、(当日ではなく)翌日になってLPGAにタレ込んで、Michelle Wieの最終日の一日の労働を無にさせて失格に追い込んだ、ヤな男ですからね。“馬鹿げた”記事であっても驚いてはいけません。【私は特にMichelle Wieのファンというわけではなく、このライターの性格と見識を疑問視しているだけです】

(November 19-22, 2010、改訂June 04, 2015)


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