Golf Tips Vol. 72

パットは1-2

Champions TourプロTom Watson(トム・ワトスン)のパッティング・リズム。

'Getting Up and Down'
by Tom Watson with Nick Seitz (Random House, 1983, $14.00)

「私はこう云うことにしている、『どんな頓馬でも、二つまで数えられればスムーズなストロークが出来る』と。 その心は、"one"でバックスウィングし、"two"でフォワード・スウィングするということだ。練習の際、私は自分で"one-two"と数える。結構大きな声で。

あなたは"one"と"1/2"でパットしていないだろうか?メトロノームの音の繰り返しを思い出し、折り返し地点で乱暴な動きにならないように。それが理想のパッティング・ストロークである」

私のスウィングは"1-2-3"ですが、パットではこれは通用しないことが分りました。字余りというか、とても間が持てないのです。Tom Watsonの"1-2"が正解のようです。"1-2-3"のスウィングに若干の「トップの間(ま)」があるように、"1-2"のパットでも折り返し地点で.1秒ぐらいの間(ま)があるといいようです。時計の振り子でも、折り返す時には一瞬止まるように見えますが、まさにあの程度。

(March 03, 2003)


ショート病への処方箋

'Golf Magazine's Handbook of Putting'
by the Editors of Golf Magazine (Harper & Row, 1973)

「ロング・パットのほとんどがショートし、あなたが'Never-up, never-in'の信奉者なら、次のような手段がないわけではない。これは『一割増のシステム』と呼ばれるものだ。例えば、3mのパットならカップの上30cmを狙う。6mなら60cm、10mなら1m上である。距離が12mを超える場合、風呂桶大の円形を視覚化し、ボールをその中に入れる。

もし、ボールがホールを越えたとしても、それが止まるまで凝視すること。返しのパットを成功させるヒントを見逃してはいけない。

このメソッドは下りの早いグリーンでは使えない。こういう場合はホールで息絶えるパットをするのがスマートである。

次のことを忘れないように。『バーディをボギーにしてはいけない』」

(March 11, 2003)


“短尺ドライヴァー”の効用

「短尺ドライヴァー」を購入したわけではありません。クラブを短く持つだけです:-)。

最近、フェアウェイ・ウッドは指二本分残して持つという工夫で、85%はそこそこの飛距離と軌道を得られるようになりました。85%グリーンを捉えられればいいのですが、ただグリーン方向に飛ぶ程度です。それにしても、チョロや大きく曲がるボールが出ないので大助かり。

「ドライヴァーにも応用したらどうか?」という案が閃きました。ある日、ドライヴァーのシャフトを指一本半分残して打つということを試みました。指二本でなく、一本半というところにまだ飛距離への未練が滲み出ています:-)。これはいい結果でした。パートナー達は毎度毎度"Good ball!"と褒めるのにくたびれた感じでした。

確かに距離はいつものナイス・ショットより10ヤードほど短いですが、シャフトの長さ一杯に持ってこの日ほど毎回ナイス・ショットが出たことはありません。たまのエクストラ10ヤードを取るか、連続ナイス・ショットを取るかという決断になります。

私の推論ですが、短く持つという選択をし、その短さ加減を目で確認した時、目からの情報、グリップの感触、脳の判断などが潜在意識に確実に伝わるのだと思います。短く持って大振りするのはナンセンスですから、潜在意識は大振りの準備をしません。「あ、オレの主人は確実さを選択した。じゃあ、フェアウェイど真ん中にボールを運ぶ準備をしよう」と動き始めるのでしょう。云い換えれば、クラブを短く持っただけでコンパクト・スウィングをマスター出来るということになります。

これまで様々なスポーツ心理学の本を読んで来た経験から云えば、上の推論は間違っていないと思います。たとえ推論が間違っていたとしても、いいショットが出る事実には影響しませんから問題ではありません:-)。

是非、一度お試し下さい。

(March 14, 2003)


Paul Runyan(ポール・ラニャン)のパッティング戦略

「ネヴァー・アップ、ネヴァー・イン」はポピュラーな格言ですが、ショート・ゲームの達人Paul Runyanはこれにどう対処していたでしょうか?【写真は別項の記事のリサイクルです。赤線は無視して下さい】

[Runyan]

'The Short Way to Lower Scoring'
by Paul Runyan with Dick Aultman (Golf Digest/ Tennis, Inc., 1979, $9.95)

「絶対入れる!と決意した場合は、パットの長さに関係なくネヴァー・アップ、ネヴァー・イン理論を適用すべきだ。攻撃的なパッティングは確実にホールに到達するだけでなく、カップの周りのスパイク・マークや踏みあとなどの障害も乗り越えるのを助けてくれる。

・ショート・パット

短くても速いグリーン、ダウンヒル、急なサイドヒルでは、ネヴァー・アップ、ネヴァー・イン理論は適用しないが、10フィート(3m)までの距離なら、通常私はネヴァー・アップ、ネヴァー・イン理論を当てはめる。この距離では、ボールがカップの向こう側の壁に当たって落ちる様子を視覚化する。

2〜3フィート(60cm〜約1m)の距離の場合、3パットの危険を避けるため、向こう側の壁に当てるのではなく、こちらの壁を越えて直に底に落ちるところを視覚化する。

・中距離のパット

10〜20フィート(3〜6m)の距離ではネヴァー・アップ、ネヴァー・インの適用を調節すべきである。私は20フィートのパットで数インチ残っても悔しいとは思わない質だ。この距離だと、パットの80%はホールに到達するように打つべきだろう。向こう側の壁に当てるほど強くなく、こちらの壁を越えてすぐカップ・インするところを視覚化する。

多少のオーヴァーは返しのパットが読みやすいということも考慮に入れるべきだ。

中距離以上の長さでは両手のグリップをしっかりさせる。

・ロング・パット

30フィート(約9m)以上の距離でネヴァー・アップ、ネヴァー・インを当てはめるのは無鉄砲である。確実に3パットが待っている。

30フィート(約9m)以上の距離のパットは入れるのではなく、3パットを避けるというのが正しい。カップの周りに3〜5フィート(1〜1.5m)の円をイメージし、その中で止まるようにパットする。これは3パットを防いでくれる。実際はカップに入れようとすると失敗し、円内で止めようとしてカップに入るケースが多い。この方法は、方向ではなく距離に意識が集中するのが利点。

方向はすべてのパットで大事だが、距離が長くなるに従い、適切な距離がより重要になる。3パットの多くは、ファースト・パットが大幅に行き過ぎたか大幅にショートするからであって、大きく右や左に行くからではない。

ロング・パットでは必ず旗を持って貰うように。その必要がない場合でも、旗と人は距離を感じるのに大きな助けとなるものだ」

(March 23, 2003)


最適のテンポを見つける

'Set Your Speed Limit'
by Editors of 'Golf Magazine' ('Golf Magazine,' September 1990)

「あなたのベスト・スウィングは素振りである。それは"effortless"で(力まず)、バランスがとれていて、よく制御されている。しかし、いったんボールが目の前に現れると『速いスウィングをしろ』という悪魔の囁きが聞こえ、あなたは自分のいいテンポを失ってしまう。

ボールの存在を忘れる方法をお教えしよう。

1) プラスティックかスポンジのボールを打つ。これらは重量がゼロに等しいので、インパクトの感覚が得られない。だから、『ボールを打つ』のではなく『スウィングする』ということに立ち返らざるを得ない。

2) 5番アイアンを手に、腰の高さまでテイクアウェイする。そこでストップし、ついでボールを通過して高いフィニッシュへと続ける。手打ちにならないように、ちゃんと両脚で勢いをつける。距離を得るためには、“ボールを打つのではなくボールを貫通してスウィングしなければならない”ことを悟る筈だ。

しばらくこういう練習をした後フル・スウィングへと戻る。ヒッティング・ゾーンの正しい感覚が身についていることを実感するだろう」

(April 07, 2003)


リップ・アウトを減らす方法

ボールがカップの周りを廻って出て行ってしまうのを"lip out"(リップアウト)と云います。次の記事は「リップアウト」は単なる不運ではないという内容です。

'Golf Magazine's Handbook of Putting'
by the Editors of Golf Magazine (Harper & Row, 1973)

「簡単そうに見えて入らなかったパット、あるいはリップアウトを、ゴルファーは不運の一言で片付ける。実際にはフック・スピンやスライス・スピンを与えたためであって、それがボールのカップインを妨げたのだ。

練習グリーンに行き、練習ボールの筋をホールに向けてパットして貰いたい。もし、ボールの筋が真っ直ぐ転がらず揺れ動くようであれば、あなたはボールにサイド・スピンを与えていることになる。

このエラーを克服するには、手首のアクションを最小限にする。ストロークは終始低めに保つ。ボールの赤道の下の一点に集中し、釘を打つような注意深さでストロークする」

(April 07, 2003)


スローなグリーンを制圧する

早いグリーンのコースでプレイしている人が遅くふかふかのグリーンに出会うと、距離感が合わず行ったり来たりすることも珍しくありません。しかし、パッティングの方法を変えずに、一寸微調整するだけでスローなグリーンを制圧する方法があります。

'When Greens Aren't Up to Par'
by Editors of 'Golf Magazine' ('Golf Magazine,' July 1998)

「早めのグリーンでは水平のストロークや、ややディセンディングな(下降する)ストロークも問題ないが、ふかふかのグリーンでそういうストロークをすると、ボールは芝にめり込むかポンと宙に飛び上がることも珍しくなく、いずれにしてもラインに沿って転がるということは期待出来ない。

ソフトなグリーンで重要なことは、アセンディングな(上昇する)ストロークをすること。それは、たった一つの簡単な調整で可能になる。

アドレスで両目はターゲット・ラインの真上にあるのが定石だが、その両目がボールのお尻を見るようにする。両目(頭)を若干ターゲット・ライン後方に位置させるということは、胸骨をも自動的に後方にスライドさせる。これはストロークの最低点をボール後方に移動させるので、ボールはアセンディングに打たれ、正しい転がりが得られる。ツツーッと滑ったり、ジャンプしたりすることも避けられる。

この方法はグリーンの凸凹の影響をなくすものではないが、いい転がりがボールをライン上にキープしてくれることは十分期待出来る」

(April 13, 2003)


テコで飛ばす

インストラクターPhil Ritson(フィル・リットスン)の飛ばし方。

'The Power of Leverage'
by Phil Ritson ('Golf Magazine,' November 1999)

「テコの作用を作り出すには、卵が立っているような急角度のスウィングではなく、卵が横たわっているような楕円形のスウィングが必要だ。バックスウィングの間、右手を伸ばし、ワイドで掃くような外観を得る。次いで、ダウンスウィングではクラブヘッドを可能な限りボールから遠ざけることに集中する。これは浅く、楕円形の角度を作りだす。

バックスウィングで右手を折ってしまうと、スウィング弧は狭くなってしまう。アドレスの際、右手の生命線で左手の親指を押しつける。この動きは自動的にワイドなバックスウィングにつながる。このグリップ・プレッシャーをダウンスウィングでも維持し、右手を伸ばし続けるように。

ダウンスウィングでは左側の引っ張る力が優勢となる。左腕を身体の近くに寄せ続けること」

(April 17, 2003、改訂May 31, 2015)


握りの強さの使い分け

インストラクターMike McGetrick(マイク・マゲトリック)のグリップ圧のセオリー。

'Squeeze Play'
by Mike McGetrick ('Golf Magazine,' February 2001)

「グリップ・プレッシャーを五段階と想定する。1はクラブがポロッと手から落ちる程度、5は誰にもクラブがもぎ取れないように握った強さ。

【プレッシャー2】

五段階の2の程度にソフトなグリップは手首が返りやすいのでドローを誘発する。軽いグリップは、筋肉をリラックスさせ、長くフリーなスウィングとクラブヘッド・スピードによって、長い飛距離も生み出す。

軽めのグリップは感覚とタッチが得られるので、寄せにも最適である。

グリップ・プレッシャーが少ないと梃子(テコ)の作用を発揮出来るので、バンカー・ショットやロブなどの高くソフトなショットに必要な、クラブを正しくバックさせスウィング・プレーン上に保つ助けともなる。

プレッシャー2がふさわしい場面:ドロー、パット、チッピング、バンカー、ロブなど。

【プレッシャー4】

五段階の4の程度にきつく握ると、左手の返しを許さないのでフェースはインパクトでオープンになり、ボールは左から右へと飛行する。これはラフでも役に立つ。密生した草はホーゼルを絡めとりクラブフェースをシャットにしやすい。グリップ・プレッシャーを少し増すことによって、フェースがクローズになるのを防ぎ、真っ直ぐ打つ確率を上げることが出来る。

プレッシャー4がふさわしい場面:フェード、密なラフ、フェアウェイ・バンカー、ノックダウン・ショット、バンプ・エンド・ランなど」

(April 17, 2003、改訂May 31, 2015)


グリップするタイミング

A) ある時、ごくゆるく保持したウェッジをボールの後ろの地面にトンと下ろし、快適なスタンスを取り、それからしっかり(本格的に)クラブを握りました。ナイス・ショットでした。私は目が覚める思いでした。

B) それまで私は、太さの触感がお馴染みの位置で(本格的に)グリップし、それをボールの後ろに下ろしてアドレスしていたのです。

上の二つの例には大きな違いがあります。Bのようにやっている方は要注意です。

われわれのアドレス姿勢はいつも同じようにやっているつもりでも若干の違いがあるようです。疲れや心理状況によって背筋が伸び縮みし、身体が起きたり屈みがちになったりします。ゴルフ場へ行く時は適切な角度だったバックミラーが、帰りには角度を直さなければいけなくなったという経験がおありでしょう。ミラーの位置は不変なので、これはラウンドで疲れて身体が沈んだ結果です。とすれば、肉体や心理状況によってアドレス姿勢が知らず知らず変化するということも納得出来るでしょう。

つまり、いつも同じ位置でグリップしていてはいけないのです。身体が屈みがちになっていれば、シャフトは結果的に長くなってしまい、自然にボール位置が足から遠いアドレスとなり、それはプレイヤーにとって快適な位置ではないかも知れません。多少なりともスウィングはフラットになるので、いつものスウィングにならない恐れがあります。こういう場合、ボールとの正しい距離を保つには、シャフトを短く持つ必要があります。

ドライヴァーからロングアイアンなどまでは、まあ問題ないでしょうが、ピンを狙う段階になったらボールと身体の距離は重要です。パッティングの時に「目はボールの真上」と云われるのが、その一番いい例です。あわよくばチップインを狙うピッチやチップもパッティングに準じ、ボールと身体の距離は厳密でなくてはならないでしょう。

ラウンドのスタートから最終ホールまで無難にグリップするタイミングは、先ずクラブをゆる〜く握ってアドレスし、アドレスが快適になったところで初めてしっかり握る。こういう風にグリップ位置を可変とすれば、ボールとの位置関係は常に一定に保たれる…というアイデアです。

(April 20, 2003)


砂と戯(たわむ)る

中堅インストラクターBill Moretti(ビル・モレッティ)による砂の分析と対処法。

'Turn Three Shots Into Two'
by Bill Moretti with Mile Stachura (Andrew McMeal Publishing, 2002, $19.95)

「プロたちを良く見ると、彼等はそうとう慎重に砂の中で靴をモゾモゾさせる。第一の理由、バランスの良いポジションを得ようとしている。これは誰の目にも明らかである。第二の理由は砂の硬軟の度合いを調べているのであり、これはアマチュアも見習うべき重要なポイントだ。

もし、あなたの足が沈み、さらさらしているような砂であれば、クラブヘッドは努力しないでもスムーズに抜け、十分なスピンがかかる。一般的にはフェースをオープンにすれば容易に脱出できる。ただし、スウィング・スピードを維持しなければいけない。広いスタンスでボールから若干離れて立つと、ヘッドが浅い角度で砂の中を抜け、砂に突き刺さったりすることが防げる。

砂が硬い時は、上のように砂の中を滑らす代りに、急角度のスウィングが必要となる。ボールの近くに立ち、体重は左側。硬い砂ではあまりスピンがかからないので、通常よりランが大きいと考えること。

かなり硬い砂の場合、バウンス【註】の少ない60゜のウェッジが役に立つ。バウンスの多いサンドウェッジは、ボール手前の地面でハネ返りトップを招きやすい。

あなたのホーム・コースの砂が重く、盛り上がったグリーンが多いなら、バウンスが小さくロフトが多く、スウィング・ウェイトの軽いサンド・ウェッジがお薦め。もし、柔らかいグリーンが多く、ラフがきついコースであれば、55゜ぐらいのロフトで10〜12゜ぐらいのバウンス、D-5以上のスウィング・ウェイトが望ましい」

【註】"Bounce"(バウンス)なので「バンス」と書くのは日本方言。

(April 25, 2003、改訂May 31, 2015)


他人のパット

'Golf Past 50'
by David Chmiel and Kevin Morris (Human Kinetics, 2001, $16.95)

この本は50歳以上のゴルファーを対象にしたものだけあって、U.S.シニア・ツァーの錚々たるメンバーがコラムを執筆しています。次のはパット名人のDave Stockton(デイヴ・ストックトン)担当の「パッティング」の一部。

「他人のパットに影響されるな。

大抵のゴルファーは、似たようなラインの他人のパットからヒントを得ようとする。私は、『自分で読め』と云いたい。理由?他のゴルファーがどの程度の強さでストロークするか分らんでしょう。あなたのラインが同じようにブレイクするとは云い切れない。

加うるに、あなたの同伴競技者がスウィート・スポットでソリッドにヒットしたかどうかも分らない。あなた自身の読みとストロークを信じなさい」

(May 09, 2003)


パットの方向性を調べる

Ernie Els(アーニィ・エルス)によるパット・ミスのチェック法。

'The Complete Short Game'
by Ernie Els (Broadway Books, 1998, $27.50)

この本は'How to Build a Classic Golf Swing'(HarperCollins, 1996, $27.50)の姉妹編。両著ともデザイナー、カメラマンは同じですが、印刷所と発行元が違っています。'The Complete Short Game'も数多の本より数段美しいとはいえ、イタリアで印刷されて落ち着いた画調だった前作に較べると、妙に写真がギラついています。私は英国で印刷されたせいではないかと疑っています。

「短かめのパットに失敗することが多ければ、次のどれかが原因に違いない。

1) パター・フェースのアライメント(向き)が悪い
2) ストロークの軌道がズレている
3) 上の両方

簡単にチェックする方法。4フィート(1.2m)の完全にストレートなラインを探す。いつものようにアドレス。グリップはソフトに。通常のストロークの代わりに、そのままボールを払う。バックスウィングしてはいけない。ちょっとでも後ろへ動かさないこと。単にフォロースルーをするだけ。

このパットに失敗するようであれば、上に挙げた三つのどれかが原因である。何度か試すうちに成功したとすれば、あなたが正しいラインに沿って払ったからに他ならない。

後ろに位置した友人からフェースの向きが正しいかどうかチェックして貰えれば、ミスの要素の一つを取り除くことが出来る」

(May 14, 2003、改訂May 31, 2015)


スウィングを変えないで飛距離を伸ばす

インストラクターButch Hamon(ブッチ・ハーモン)の飛距離増の隠し技。

'How You Can Close the Distance Gap'
by "Butch" Harmon ('Golf Digest,' May 2003)

「高めのボールでキャリーを増やそうという場合、一番簡単なのはスタンスを広げることだ。右足を1インチ(約2.5 cm)飛行線後方に引く。この変更は背骨をターゲットと反対の方向に傾斜させ、頭をボールからかなり離すことになる。

この方法でインパクトでは頭がボールの後ろに留まり、ボールを通過して振り抜くフィーリングが得られ、ボールを発射し易くなる。これはTigerとの作業が始まった時に教えたことの一つだ。

ティーを若干高めにし、ターゲット方向に前進させる方法もあるが、多分スタンスを広げるだけで充分だろう」

(May 21, 2003、改訂May 31, 2015)


点と線

インパクト・シールによるテストで、私のインパクトは身体が沈む障害があるということが判りました。性格的にそういう障害を抱えたまま生きて行くことは出来ません:-)。

Jack Nicklaus(ジャック・ニクラス)の昔のコーチは、後ろに立ってJack Nicklausの髪の毛を掴んでいたそうです。「あれは痛かった」と述懐していますから、Jack Nicklausも沈みがちなスウィングだったようです。私には髪の毛を掴んでくれるコーチも友人もいませんが、いたとしてもそんなことを続けると丸禿げになってしまう恐れがあります:-)。私にはレーザー・ポインタ利用の「ヘッドダウン矯正器」という立派な発明がありますので、それを使って室内で沈み込み防止の練習をした後、練習場に出かけました。Butch Harmon(ブッチ・ハーモン)の「スウィングを変えないで飛距離を伸ばす」を取り入れながら、大きく振り抜くことに意識を集中しました。インパクト・テープによるチェック結果は改善されつつあります。

身体が沈みこむのは意識がインパクト、つまり「ボールをヒットする」という一点に集中しているからのようです。その一瞬に力をこめようとするから沈むのです。「大きく振り抜く」ことに集中した場合、もはや焦点は「点」ではなく水平な「線」になり、沈む意味がなくなります。Butch Harmonの「スタンスを広げ、頭を飛行線後方に位置させる」というtipは、自然に「大きく振り抜く」ことを促します。これも「線」です。

…と理解は深まりましたが、毎回上手く行くわけではなく、まだたまにヒールで打つショットも出現します。身につくまでには時間がかかるようです。

(May 23, 2003)


ボールを見る方法

レーザー・ポインタ利用の「ヘッドダウン矯正器」を使ってパットしてみました。驚いたことに、アドレスでボールに当たるべきレーザー光線は、トンでもないところを指していました。身体の前方、お臍から数メートルも離れたところです。私はかなり「下目遣い」でボールを見下ろしていたわけです。

理由は簡単、「誇り高きパター」のセオリーの「背筋を伸ばせ、頭も上げろ」というのを実践していたからに他なりません。しかし、「誇り高きパター」は「首が胸に埋まるような姿勢は良くない」ということを強調しているのであり、下目遣いでボールを見ろとは云っていませんでした。背筋を伸ばすのはいい、しかし、頭を上げて下目遣いになるのはどうも良くないと直感しました。

試しに、背筋を伸ばし、頭も上げる、しかしレーザー光線がボールを指すように首を直角に曲げ、ボールを真上から直視する姿勢をとってみました。これで絨毯の上でパットしてみると、驚くべし、ボールは狙ったラインに真っ直ぐ出るようになりました。私の最近の傾向はボール一個カップの右や左に逸れるというものでしたが、その症状を克服出来そうです。

パッティングの際の目の位置をチェックするには、「ボールにアドレスし、もう一個のボールを両目の間から落とす」という方法があります。落ちるボールが下のボールに当たらなければ、目の位置はライン上に無い…ということが判る仕組みです。しかし、これにも落とし穴があるようです。私が過去にやっていた下目遣いのアドレスと真上から見下ろすアドレスでは、少なくとも3 cmぐらい目の位置に差があるからです。パッティングという繊細・微妙な作業における、この3 cmは大きいと思われます。

新方式を実践しにコースへ行きましたら、丁度「日例トーナメント」を終えたJ.B.(ジェイビー)とその仲良しグループが、9ホールのスクランブルを始めようとしていました。私も参加することになり、新方式は練習抜きで即本番ということになりました。J.B.は「あんたがパッティングに上達すれば、本当にタフな(手強い)ゴルファーになるんだが…」と云うのが常でしたが、この日私のパットが好調なのに驚いているので、「実は新発見があったんだ」と云うと、「ゴルフというのは、今日いいものが明日には消えてしまうものだけどね」と笑っていました。

確かに、単なるストローク法のtipなら消えてしまうこともあるでしょうが、私のはポスチャーです。プレショット・ルーティーンとして、「背筋を伸ばし、首を直角に曲げてボールを真上から直視する姿勢」を定着させてしまえばいい筈です。ただ、これはラインに忠実に打ち出す助けというだけであり、距離のコントロールとは無関係です。ショートしない強さのストロークをマスターする必要を感じています。

【参考】「首・頭を地面と平行にしてパット」(tips_155.html)

(May 26, 2003、改訂May 31, 2015)


爪先上がりのショット

インストラクターMike McGetrick(マイク・マゲトリック)による難しいライ・第一弾。

'The Scrambler's Dozen'
by Mike McGetrick with Tom Ferrell (HarperCollins, 2000, $25.00)

Mike McGetrick(マイク・マゲトリック)はJuli Inkster(ジュリ・インクスター)やMeg Mallon(メグ・マロン)などのコーチで、そのメソッドは非常に明解です。

「平らでない地形でスウィングする場合、『ボールは傾斜に沿って飛ぶ』と覚えておく。爪先上がりでは左に向かって飛ぶ。

爪先上がりのショットは否応なくフラットなスウィングになってしまう。それはインサイドからのインパクトを生じ、フェースを自然にクローズ目にし、クローズ目のフェースはロフトを減少させ、ボールを低く左へ飛行させる結果を招く。

1クラブ短いものを選ぶ。低く距離を増すショットになるので、十分なロフトが必要だ。

1〜3インチ(2.5〜7.6 cm)ほど、クラブを短く持つ。

ボール位置は通常のライにおけるショット同じ。前方に出し過ぎないように。

クラブフェースはターゲットの右を狙い、身体の向きもそれに揃える。

体重は両足の真ん中にセットし、やや背を伸ばして立つ。

あたかもティーアップしたボールを打つように、『掃(はら)うようにスウィングする』のがベスト。野球のスウィングのイメージが望ましい」

(June 01, 2003、改訂May 31, 2015)


爪先下がりのショット

インストラクターMike McGetrick(マイク・マゲトリック)による難しいライ・第ニ弾。

'The Scrambler's Dozen'
by Mike McGetrick with Tom Ferrell (HarperCollins, 2000, $25.00)

「平らでない地形でスウィングする場合、『ボールは傾斜に沿って飛ぶ』と覚えておく。爪先下がりでは右に向かって飛ぶ。

クラブを長めに持ちアップライトな姿勢をとる。両膝を緩やかにして通常よりボールに近めに立つ。スタンスは肩幅の広さ。

バランスを失うとトップやシャンクを出し易い。腕と肩による3/4のバックスウィングで、下半身を極力使わないようにする。同じ傾斜の地点を選び、素振りを数回繰り返し、リズムとテンポ、スウィングの長さ、地面と接触する最低点を確認する。

ボール位置は通常のライにおけるショット同じ。クラブフェースはターゲットの左を狙い、身体の向きもそれに揃える。

私がコーチしているプロの中には、フェード・ボールでなく、クラブフェースをクローズ目にしスクウェアに狙う人もいる」

(June 15, 2003、改訂May 31, 2015)


加速のゲーム

私のロブ・ウェッジは70ヤード以内の伝家の宝刀とも云えるような、かなりの頻度でピン傍に寄るクラブだったのですが、最近どうも錆び付いてしまったようでした。「リズムだろうか?」、「狙い過ぎだろうか?」と、あれこれ模索していたのですが、先日やっと原因が分りました。私は加速していなかったのです。加速しないとスピンが十分にかからない。スピンが十分にかからなければ適切な高さの軌道が得られない。適切な高さの軌道が得られなければピン傍で止まらない…と、こういうことだったのです。力まないテイクアウェイは悪くなかった。リグリップするダウンスウィングも悪くなかった。しかし、加速しないインパクトが悪かったのです。

パッティングでも加速が必要です。加速しないパッティングでは、ボールが活き活きと転がらず、地面の傾斜や凸凹の影響を受けやすい。特にカップ周りの"Lumpy doughnut"(ランピィ・ドーナツ=ドーナツ状の凸凹)によってストップされ、「あと一転がり」というところでショートするアクシデントに遭いやすいものです。短いバックストローク、長いフォローが加速を実現します。

バンカー・ショットの失敗は、加速しないため十分なフォロースルーまで行かずにスウィングが中絶してしまう結果です。この場合、重い砂を運ぶための“勢い”と云う方が適切かも知れませんが。

フル・スウィングにおいても加速が必要です。Bobby Jones(ボビィ・ジョーンズ)は「ダウンスウィングはのろのろと始めなくてはならない。それが、スウィングのバランスとタイミングを損なわずに徐々にスピードを増す秘訣である」と述べています。トップから最高速度にしようとすると、インパクト以前に息切れしてしまう。大事なのはインパクト前後で最高速度を得ることなので、「徐々にスピードを増す=加速する」必要があるわけです。

つまり、どの局面をとっても加速が必要なのです。《ゴルフとは加速のゲームと見つけたり》

(June 01, 2003)


右にミスするパット

Johnny Miller(ジョニィ・ミラー)のパット・ミスの傾向。

'Johnny Miller Talks Golf'
by Johnny Miller with Guy Yocom ('Golf Digest,' June 2003)

「通常のパッティングにおいては、バックストロークでパターフェースがオープンになり、戻って来てインパクトではスクウェアになる。

しかし、U.S.オープンのような最高に緊張する大会においては、パターフェースがスクウェアに戻るとは限らない。プロが左右どっちにミスするかに御注目。断言出来るが、カップの右に切れるミスを沢山見ることだろう。U.S.オープン 2001でRetief Goosen(ラティーフ・グーサン)が最終ホールで冒したミスがそれだ。

勿論、このミスをカヴァーしようとして左にミスするケースもあり得る。しかし、プッシュするミスが断然多い」

(June 08, 2003、改訂May 31, 2015)


ホールを見ながらパット

'Every Shot I take'
by Davis Love III (Simon & Schuster, 1997, $24.00)

Davis Love III(デイヴィス・ラヴ三世)の父親Davis Love, Jr.(デイヴィス・ラヴ二世)は、Bob Toski(ボブ・トスキ)と共著の本も出しているほどで、ゴルフの世界ではコーチの第一人者として知られていました。しかし、残念ながら1988年に航空機事故で他界。この本はその父親が遺したノートを土台に、Davis Love IIIが自分の経験も加えて一冊の本にしたものです。

ここに紹介する一節は"Swing Thoughts"というタイトルで、「スウィングの際、何も考えないのがベスト」という父親のセオリーの根拠のいくつかなのですが、私はパッティングのユニークな方法として読みました。

「私の父が新しい生徒を迎え入れる時、いつも行う最初の“儀式”は、父が広げた両手にボールを放らせることだった。大半の生徒は一瞬も考えずに、それを成功させた」

これは他のインストラクター達も使う手法です。ここで生徒は「その距離に到達させるためには、どの程度振りかぶって、どの程度の強さで投げるか」などと考えません。そういうものは既に生徒の脳内データベースに格納されており、目から送られた距離データに本能的にアジャストするだけで済みます。これは"eye-hand coordination"(目と腕の共同作用)と呼ばれます。

Davis Love IIIの弟Mark(マーク)を御存知でしょう。例の1997年PGA選手権の虹の最終グリーンで優勝した時に、兄のバッグを背負ってキャディを勤めていたのがMarkです。

「私の弟Markはアマチュアだが、私を打ち負かすこともあるスクラッチ・ゴルファーだ。彼がパットする時、距離に関係なく、彼はボールを見ずにホールを見る。彼は“ボール投げ”の原理を論理的に発展させているわけだ。目標はターゲットであり、ターゲットだけに集中することによって雑念を排除出来る」

驚きました。「ホールを見ながらパット」というのはパット練習の極めつけとでもいうべきものですが、Markは練習法としてではなく実際のラウンドでやって成功しているのです。

“Tipsのモルモット”ともいうべき私は、早速これを試してみました。勿論、最初は距離が合わなかったり、パターの隅で打ったり…でしたが、慣れるとこれは素晴らしい。先ず、同伴競技者が腰を抜かさんばかりに驚きます:-)。これは冗談。"Eye-hand coordination"(アイ=ハンド・コーディネーション、目と手の協調作業)により、絶妙な距離感が生まれます。3パット無しのラウンドが達成出来る可能性大です。

ラウンドで実行する、しないはともかく、一度練習グリーンで試してみて下さい。「ホールを見ながらパット」を10分ほど実施した後、普通にボールを見ながらのパットに戻ってみると、いつの間にか距離感が抜群に良くなっていることに気付くでしょう。これだけでもプラスです。

(June 26, 2003、改訂May 31, 2015)


[chip_putt]元祖・チッパット

「超ロングパット対策」において「Dave Pelz(デイヴ・ペルツ)は長距離パット対策として"Chiputt"(チッパット)なるものを考案しました」と書きましたが、彼の'Putting Bible'『パッティング・バイブル』(2000)のずっと前に出版された本で「私が開発した'Chip-Putt'(チッパット)」とNick Faldo(ニック・ファルド)が云っています。ただし、二人のメソッドは若干違います。どちらも試してみられることをお薦めします。

'A Swing for Life'
by Nick Faldo with Richard Simmons (Penguin Books, 1995, $19.95)

「グリーンをミスした時、当たり前のようにサンド・ウェッジに手を伸ばしていたことがあった。しかし、転がす方がずっと安全である。以下は、グリーンエッジから数メートルという場合、パッティングの動きに基づく寄せ方である。

1) ミドル・アイアンからショート・アイアンのどれかを使う。
2) クラブを短く持ち、通常のパッティング・グリップで握る。プレッシャーはソフトに。
3) ボールは右足に近い後方。両目はボールの真上。
4) 狭く、ややオープン・スタンス。体重はターゲット方向。
5) 肩はスクウェア。
6) 着地点はグリーン・エッジを1m過ぎたあたり。
7) パットのように振り子式ストローク。

ボールは一度だけジャンプし、後はホールめがけて転がる。

三つのクラブを練習することを勧める。6番アイアンだとボールは低く出て9m〜12mくらい転がる。8番アイアンは一寸高い軌道で転がりは短め。ウェッジはソフトに飛び上がって急速に止まるので、ホールが3m〜4.5mあたりにある時は最適の選択である」

上のようにクラブを短く持ち、しかもボールが目の下となると、クラブのヒールが浮き上がり、自然にトゥの部分でボールをストロークすることになります。しかし、これでいいのだそうです。これによってインパクトが弱まるので、転がりの長さが予測可能になるということです。

(June 26, 2003)


[posture]パッティングの際の頭の角度

今回は坂田信弘調でやってみます。

ボールを見る方法を貴兄はどう読まれたであろうか?無視されたかも知れぬ。正しく理解されなかったかも知れぬ。図解しなかったですからね。

で、今回は図解でお見せすることにしたわけだ。図のOldは「誇り高きパター」で、インストラクターのTodd Sones(トッド・ソーンズ)が示した姿勢であります。彼は「胸を張って背筋を伸ばせ」と説く。私もそれに倣った。しかし、これに落し穴があったのです。

背筋を伸ばすのは結構。だが、首筋まで伸ばし、ボールを下目づかいで見ちゃならんのです。ボールは直視するべきものとお考えください。これは鉄則であります。図のOldとNewの目の位置は、人によっても違うだろうが、数ミリから優に数センチの差はあるでありましょう。数ミリの差で、ホールに入るかリップアウトするかという違いを生じるパッティングにおいて、この差甚大であります。

私はもともとパットが下手な方ではない。しかし、ツァー・プロのようなロングパットを成功させることはごく稀であった。ところが、この秘伝「ボール直視法」を採用するに至って、日に少なくとも二回は超ロングパットが入るようになった。パートナーたちが、「どういう練習をしたんだ」と好奇の目で尋ねるほどであります。練習ではない。ボールの見方一つなのであります。もちろん、それだけとは云い切れん。パッティングはラインの読み、強さなども重要ですからね。ただ、いくらうまく読み、適切な強さで打ったとしても、構えが悪ければ入るものも入らんのです。最初からレールに乗っていない機関車は、暴走するしかないと知るべきです。

「ボール直視法」に以下の二点を加えます。先ず、「加速する」であります。加速なきパットは勢いがない。従って狙った通り転がらぬ。ショートします。曲がります。

もう一点。この前のU.S. Open。私はパットするツァー・プロの頭だけを見ておった。インパクト後、すぐボールを目で追う者など一人もおらん。さすがであります。アマチュアもそれは知っている。が、できんのです。ボールの行方を追う者が後を断たぬ。目で追う、肩が開く、プルであります。あるいはそれを警戒してのプッシュか。いずれも百害あって一利なし。「目で追わぬこと」肝に銘じられよ。

「読み」、「強さ」は練習と経験が必要であります。だが、「ボール直視法」、「加速する」、「目で追わぬこと」、これらは考え方に過ぎないので明日にでも、いや今日からでも実行できることと申せましょう。貴兄のパッティングのさらなる飛躍のためにお役立てください。

【参考】「首・頭を地面と平行にしてパット」(tips_155.html)

(July 04, 2003、改訂May 31, 2015)


バンカーからピン傍へ

'Finish High to Stop Deceleration'
by Jennifer Folino ('PGA Tour Partners Club,' May/ June 2001)

「大抵のアマチュアのバンカーでの失敗は、彼らがスウィングを完了させないからだ。彼らはバックスウィングは十分だが、クラブが砂に接触する段になると減速し、インパクト直後にスウィングが止まってしまう。

バンカー脱出の鍵は、クラブを左肩の上に挙げた完全なフォロースルーを取ることだ。こうすると減速を防ぐことが出来る」

最近、私はバンカー・ショットには自信を持っています。Paul Azinger(ポール・エイジンガー)の「手首を返さないスウィング」で「ナイス・アウト」は実現できるのですが、それだけではピン傍に行きません。

私の74歳の友人Jack(ジャック)のバンカー・ショットを真似だしてから、よりピンに近く脱出できるようになったのです。彼のバンカー・ショットは「エイ、ヤッ!」という感じの二拍子で、ホームランになりそうな大きなテイクアウェイ、大きなフォローが特徴です。結果は単に「ナイス・アウト」でなくピン傍につく名人芸。彼の二拍子はスウィングに勢いをつけ、“思い切り良く”大きいフォローへと誘導する要素でもあります。私の通常のスウィングは"1-2-3"の三拍子ですが、これだとつい理性が働き、「そんな大きなフォローを取ったらホームランだろう」と腰砕けのスウィングになりがちです。やはり、Jackの「エイ、ヤッ!」でなくてはなりません。それが理性を封じ込め、異常に大きな(しかし正しい)スウィングを実現させてくれます。

週刊朝日百科『坂田信弘の最新100レッスン』No. 16の「井上透の感覚レッスン」において、井上氏は「(テイクアウェイを)ゆっくり上げてはいけない」と主張しています。これはフル・スウィングについて述べておられる箇所ですが、当然バンカー・ショットにも当てはまるはずです。氏は「ゆっくり上げると、プレイヤー、つまり人間の意志が入る要素がある。スイングに意志は入れたくない。頭ではなく体を反応させたいわけですから」と説いています。また、「ゆっくり上げた場合、人間は無意識に急いでダウンスイングを行おうとする」とも指摘しておられます。全くその通りだと思います。氏は「徐々に上げるのではなく、『勢いよく、一気に』上げるべきだ」と云われていますが、これはJackの「エイ、ヤッ!」という二拍子に通じるものです。Jackの二拍子を真似することにより、以前よりピンに近づくようになりました。

【参考】「バンカーからピン傍へつける“三倍の法則”」(tips_155.html)

(July 04, 2003、改訂May 31, 2015)


[acceleration]パターを加速させる

長いバックストローク、短いフォロー…これが多くのゴルファーの過ちです。これはパターの動きを減速させるため、ボールはショートします。ラインをうまく読んでも、ボールに勢いがないのでアマチュア・サイドに外れてしまいます。パターは加速しなければならない。これが大原則です。

'Accelerated Putting'
by Editors of 'Golf Magazine ('Golf Magazine,' August 1991)

「どうすればあなたがパターを加速していないと判るか?10フィート(3m)の平坦なラインを選んでボールにアドレスし、バックストロークの終点で停止する。パター・ヘッドはボールから18〜20cm以上あってはならない。もしそれ以上あれば、あなたはパターの自然なスピードを妨げ、減速させてしまう。

短いバックストロークで加速したパッティングは、ミスが起る余地を少なくし、スムーズなスウィングを可能にし、フェースをスクウェアに保つ。この習得のためには、次の三つの練習法を試しなさい。

1) 後退抑止練習

15フィート(約4.6m)程度の平らなラインを探し、ボールの背後6インチ(約15cm)のところにティーを一本刺す。バックストロークでパターがティーに触れて折り返すように、何度かパットを繰り返す。ボールがホールに到達するには、加速されねばならない。実際のラウンドでは6インチでは不足だろうが、練習グリーンで加速のフィーリングを身につけるには十分である。

2) なぎ倒し練習

この練習はボール不要。2インチ(約5cm)間隔でティーを四本、直線に並べて刺す。一番端のティーをボールに見立て、3インチ(約8cm)のバックストロークで四つのティーをなぎ倒す。四つ目のティーを倒すには加速していなければならない。バックストロークの長さを確実にするには、五本目のティーを後方停止装置として刺すとよい。

3) フル・フィニッシュ練習

練習グリーンで、パットの度ごとにパターがあなたの腰の高さになるフィニッシュを作り、そこで止める。このフル・フィニッシュは加速しないでは作れない。ボールはホールを遥かに越えるかもしれないが、あなたはじきに正確で加速されたストロークを身につけるはずだ」

(July 09, 2003)


3ウッド・チッピングの全て

中堅インストラクターBill Moretti(ビル・モレッティ)によるウッドでチップのコツ。

'Turn Three Shots Into Two'
by Bill Moretti with Mile Stachura (Andrew McMeal Publishing, 2002, $19.95)

「Tiger Woods(タイガー・ウッズ)がポピュラーにした3ウッドを用いるチッピングだが、これはウェッジが使えないタイトなライからの手法として前に先駆者があった技法であり、完璧に論理的なメソッドであると思う。ただし、この技法にはプラス面、マイナス面がある。

【長所】

・ボールを空中に上げずに済む。空中に上げるとリスクが大きい。
・慣れたパッティング・ストロークが使える。
・3ウッドの広いソールは楽に地面を滑る。
・ごく僅かのロフトによって目の前の長めの芝を越え、地面を転がすスピードを維持するのが容易。

【短所】

・ラフやハザードを越える場合には不可。
・パッティング・ストロークを使うには、大幅に短く持たねばならず、違和感が大きい。
・クラブをアップライトに持つので、スウィート・スポットで打つのが難しい。

異常な方法ではあるが非常に効果的なので、十分な練習の後に試すこと。以下は3ウッド・チッピングのハウ・ツー。

1) パターの長さに持つ。普通3ウッドは42インチ前後であり、パターの平均的長さは34インチ前後。そして典型的グリップの長さは8インチである。ということは、グリップの下を持たねばならないということだ。

2) 左手はパームで握る。シャフトはパターのようにアップライト。

3) 胸骨、体重、シャフトは左側にセットする。

4) しっかりグリップしパッティングのようにストロークする。バックスウィングとフォロースルーの長さを同一にする。これが手堅く攻撃的なストロークを確実にする」

なお、本家タイガー・ウッズがどう云っているかですが、「インパクトで絶対に減速してはいけない」とのこと。彼は通常のチッピングより早めに加速するそうです。

(July 27, 2003、改訂May 31, 2015)


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