Golf Tips Vol. 6

利き目の効き目

どっちの目が利き目か調べる方法は御存知ですよね?指を一本目の前に出し、両目で見ながらターゲット(ドア・ノブかスウィッチなど)に重ねます。指はそのままで、交互に片方の目をつぶってみて、指がターゲットに重なって見える方が利き目。ボールに対した時に左右どちらが利き目かによって、ゴルファーの取るべき道も異なる筈です。

生体力学の博士号を持つインストラクターDr. Jim Suttie(ジム・サッティ博士)による記事。

'Dominant EyeFocus On Better Shots'
by Dr. Jim Suttie ('Golf Illustrated,' August 1998)

【左目が利き目の人】(LED = Left-Eye Dominant)

「LEDのゴルファーはバックスウィングのトップでもボールを直視していられるので、全く問題無い。

LEDの人の自然な球筋は右から左へのフックあるいはドローなので、アドレス時に(ボールの背後から歩み寄るのではなく)左後ろ側から斜めに近寄るのが正しい。クラブをセットする場合、先ず左手で握ったクラブをセットアップし、ついで右手を添えることをお薦めする。また、ターゲットを確認する際、首の角度を変えず頭だけを回すようにすべきである。

パットする時、LEDの人は右から左へ切れるラインを読むのが得意。

【右目が利き目の人】(RED = Right-Eye Dominant)

教科書通りの大きいバックスウィングを取るとボールが見えなくなるため、目からの情報で保っている身体のバランスが崩れ、自然なスウィングが出来なくなる。REDの人は右目でボールが見られるように、首をかしげるべきである。REDのプロの例としてはTommy Armour(トミイ・アーマー)、Arnold Plamer(アーノルド・パーマー)、Paul Azinger(ポール・エイジンガー)、Corey Pavin(コーリイ・ペイヴィン)などがいる。

REDの人のアドレスはボールの背後から歩み寄る。クラブをセットする際、先ず右手で握ったクラブをセットし、ついで左手を添えてセットアップを完了させる。ターゲットを見る時は、頭を起して右目がターゲットを視認出来るように助ける。

REDの人はフルスウィングする際、かなり左を狙って右へ打つ傾向がある。

インパクトを迎える前から頭をターゲット方向に回しがちなので、一見ルックアップ(日本語の“ヘッドアップ”)のように見える。このテの例としてはDavid Duval(デイヴィッド・デュヴァル)とAnika Sorenstam(アニカ・ソーレンスタム)が挙げられる。この頭の動きが罪悪でないのは、二人の獲得賞金額が証明している。

REDの人は左から右へ切れるラインを読むのが得意」


私はREDなのですが、アドレスでJack Nicklaus(ジャック・ニクラス)風に顎を右肩方向に回すと、利き目ではない方でボールを見ることになることに気付いていました。本能的にこれは危険であると察し、Nicklausの真似はしていませんでした。パッティングなどでも目の扱いが重要であることは感じていましたが、上のような記事に巡り会わなかったたため、今までは相当いい加減であったと云わねばなりません。一例が、教科書に「ターゲットは首の角度を変えず頭だけ回す」とあるので、REDなのにずっとそうやって来たのです。ほんの一寸の角度でしたから、利き目じゃない方で見ていたわけです。もし、利き目の右目がターゲットを視認出来るところまで回したら、相当滑稽です(やってみて下さい)。

「先ず右手で握ったクラブをセットし」というのは、Greg Norman(グレッグ・ノーマン)やJustin Leonard(ジャスティン・レナード)などがパットの際にやっていますね。彼等がREDかどうかは知りませんが。

'Golf Illustrated'というのは総頁数76頁、定価$2.99という季刊誌ですが、上のような記事に出会えて¥400は安い!…と思う。

(June 25, 1998)


Ray Floyd(レイ・フロイド)の最初の一打

Tom Watson(トム・ワトスン)によれば、The Mastersに初参加したプロの会話を聞いていると、「どうやってティーアップしたか覚えていない」と口々に云っているそうです。プロだって上がるわけですから、素人は当然ですね。

'From 60 Yards In'
by Ray Floyd with Larry Dennis (HarperPerennial, 1992)

この本の序章にRaymond Floyd(レイ・フロイド)がThe Mastersに初参加した時の思い出が書かれていますが、最初のホールでティーアップする際に手がぶるぶる震えて、ボールを安定させることが出来なかったそうです。「やっとティーアップ出来たら、それだけでホッとして、もうティー・ショットがどこへ飛ぼうが関係無いという気になった」とか。Raymond Floydなんて心臓に毛が生えているような顔ですが、実際はそうでもないんですね。

数年後、The Mastersにも慣れて来た頃のこと。「最終日の朝は交通渋滞を避け早目に到着、記者達と談笑し、ロッカーからボール、グラヴなどを取り出し、キャディーと二人でドライヴィング・レインジに行き、そこでバッグに腕時計やボールを入れ、ウォーミングアップを始めた。その時初めて気が付いたのだが、スパイク・シューズを履いてなくて革靴のまんまだった!」場馴れした風を装っていても、結局興奮状態で上の空だったというわけです。

最初の一打の重圧を回避する方法の一つに、「まだ練習場にいると思え」というのがあります。100、150、200というような看板が点々と立っていると思い込むのです。「練習なのだから失敗しても構わない」、「あの200の看板方向へ飛べばよい」と考えるわけです。

(June 27, 1998)


「80を切る!」方法

'How to break 80'('Golf Magazine,' 1996, No.3)

図書館で雑誌のバックナンバーを読んでいたら、「80を切る方法」というそのものズバリの記事を発見しました。

「18ホールを6つの組に別ける。ひと組の合計パーが平均13になるようにアレンジし、組ごとに13以内に納めることを目標にプレイする。ある組のパーが4、4、5なら計13なので、3ホール全部パーが必要。パーが3、4、5なら計12なので一個ボギーがあってもよい。3、4、4なら計11なのでダブルボギーが一個あっても可。6組×13=78で、80を切れるのは必定。この方法なら、3ホールに一回はボギーが許されるので、プレッシャーが軽くなり、一打、一打に集中出来る」

これはいいかも知れません。毎ホールでパー・プレイに拘るのは、射撃で云えば連続して的のド真ん中を撃ち抜かなくてはならないプレッシャーと同じです。どだい無理だし、早めに落ち込む危険があります。3ホールの平均ということなら、多少の誤差が許されているわけで、確かに気分的に楽です。私の通っているコースは、たまたま頭から順に3つずつ、計13のパーの組み合わせになるので便利。この記事には次のような助言も付いています。

「最初の6ホールでは"Find your swing"(自分のスウィングを見出すこと)を第一にし、冒険は避け、フェアウェイをキープしながらボールを前進させることだけ考える。6ホール過ぎたら、'Swing Keys'(スウィングの鍵)の焦点をダウンスウィングの方法とターゲットに合わせる。最後の6ホールは'Swing Keys'が無意識に実行出来るようにする。グリップを軽めに、スムーズなテンポだけ考える」

(July 05, 1998)


チャンスに機会を与えよ

'Raise Expectations & Lower Your Scores'
by Dr. Richard Keefe (Golf Illustrated, August, 1996)

「誰かがアンダー・パーでのプレイを達成した場面を見たことはありませんか?あるいは初めて80を切った、90を切ったという場面に立ち会ったことは?当人にとっては至極大変なことでも、はた目には淡々とコトが成就したように見えるものです。こういうことはあなたにも起るのです、そのつもりになりさえすれば…。

こんな簡単に“偉業”が達成出来るわけがないとか、どうせ又失敗するんだとか、折角訪れたチャンスを自分からドアの外に閉め出してしまう人がいる。様々な理由で大成功を恐れるという心理的傾向の一つである。

1)本当に“偉業”を達成したいのか、自問せよ。当然Yesの筈だ。
2)チャンスにドアを開け。期待の度合を変更すれば、ドアは自動的に開く。
3)“偉業”を達成した自分を想像せよ。そこへ到達する第一歩を考え、踏み出せ。
4)一日を自分のものにせよ。ひたすらいいショットを積み重ねよ」

(July 06, 1998)


ゴルフ金言集 Part 2

以下の金言集は当サイトが独自に収集・翻訳したものです。無断転載・引用を禁じます。

「ルッキングアップ(日本語の“ヘッドアップ”)というのは、ひどいショットの原因を説明するために発明された最大の云い逃れである。何か過ちが犯された結果ルッキングアップするだけなのに」
Havey Penick(ハーヴィ・ピーニック)

「チップ・ショットはゴルフにおける偉大な倹約家である」
Bobby Jones(ボビー・ジョーンズ)

「ボールを“打つ”人は、“振り抜く”人に較べてリズムの感覚が欠けている」
Bobby Jones(ボビー・ジョーンズ)

「多くのショットが最後の瞬間に滅茶苦茶になる。あと数ヤード距離を伸ばしたいと欲張るために」
Bobby Jones(ボビー・ジョーンズ)

「ボールを目一杯飛ばそうという思惑は、速いスピードで腕を振るというプログラムを心の中に構築する。これは上半身の筋肉を強ばらせ、右半身によるヒットを余儀なくさせる。結果は短いショットでしかない。必要なのはリラックスした、優雅で柔らかい上半身だ。こちらの場合、得られる飛距離に驚嘆することだろう」
Carl Lohren(カール・ローレン)

「人が7番アイアンで打つところを8番アイアンで打ったからといって、それで賞金が出るわけではない」
Carl Lohren(カール・ローレン)

「トラブルに陥ったら、とにかく短い芝の方向へ戻れる安全で保守的な道筋を選ぶべきだ。それがたとえグリーンとは逆の方向であっても」
Dr. Bob Rotella(Dr. ボブ・ロテラ)

「バスケットボールの普通の得点以上のハンディキャップの人の助言は無視しなさい」
Dr. Bee Epstein-Shepherd (Dr. ビー・エプスタイン・シェパード)

(July 09, 1998)


['Vigor']Tiger Woods(タイガー・ウッズ)の自己催眠・成功例

'Tiger Woods: Mind on Winning'
by Lynne L. Hall ('VIM & VIGOR,' Summer, 1998)

これは大病院グループが無料で各戸に配布している、医療・健康情報誌。表紙と中の6頁を割いてTiger Woods(タイガー・ウッズ)の特集。

Tiger Woodsが13歳の時、Joe Brunzaというスポーツ心理学者がTeam Tigerに加わった。自己催眠と視覚化(打つ前にショットのイメージを脳裏に思い浮かべる)によって、Tigerのメンタルな技術を向上させることが目的。

「Tigerのメンタルな能力は目を見張らせるもので、スポーツ心理学者はTiger少年を一分とかからないで催眠状態に誘導出来た。Tigerの集中力はかなりのものとなり、しばしば不可能なショットを可能にした(当人は覚えていない)。これは彼が、スポーツマン誰しもが望ましいと考えるnirvana(解脱=げだつ)の境地にいたということで、最高のパフォーマンスを展開出来るのである」

あるドクターはこう分析する、「伝統的な西洋の考え方では心と身体は別物だった。最近浸透しつつある東洋文化に感謝しなければならないが、上の考え方は時代遅れだ。いまや、心と魂と身体を統合することなくして、運動能力を極限まで発揮することが出来ないのは常識である」。タイ人の母親の影響で仏教的精神も併せ持っているTigerには、心と身体は初めから一体のものだった。

別なドクターは、「Tigerが完璧なショットを視覚化し、それが可能であると自分自身に語りかけるように、我々も自分の行動をプログラム出来る。不幸なことに、我々の大半はものごとを失敗する方にプログラムしてしまう--体重を減らすのは不可能だとか、禁煙は失敗する等々。自分が成功する姿を視覚化出来ないのでは、文字通りそれは不可能でしかない。Tigerのような勝利者達は、それは可能だと自分自身に繰り返し語りかける。彼等は自分がそれを遂行しているところを視覚化し、そして実際に成功するのである」

(July 16, 1998)


「愚かなミス」全集

'Stupid Mistakes'
by Peter Morrice ('Golf Magazine,' 1997, No. 4)

・トラブルから更なるトラブルへ
フェアウェイから遠く離れたラフや林へ入った場合。カッカとしていると、無理をしがちで結局脱出不能。「とにかく気分を落ち着かせて、適切なクラブとスウィングを選択するべし」

どんどん深みにはまるのは“修正資本主義”のリカヴァリー・ショットではなく、“極左冒険主義”だからのようです。大博打は8とか9という数字への近道なので、「急がば廻れ」ですね。

・適切なクラブを取りに行かない
「本当はワンクラブ下げる(あるいは、上げる)べきだ」と思うが、カートはずっと遠くにあって戻るのは面倒という場合。こういうことにならないよう、「クラブを3本ぐらいまとめて持って行くべし」

私はアイアンを5本ぐらい持って行くことがあります。ライも見ないで決断は出来ないので、金物屋になるしかありません。

・不可能なショットを残す
障害物の後ろにボールを持って行ってしまうとか、闇雲に距離を詰めて行って難しい距離を残すとか。自分の所業なので誰にも文句は云えないが、「ワン・ショット先を考えつつプレイするべし」

コースマネージメントですね。戦略は立てられても、その通り打てない素人(私のこと)は悲しい。

・悪い予感を抱いたままスウィングする
「その予感は絶対的中するので、仕切り直しをしてよからぬイメージを消し去るべし」

脳はスウィングの前に考えたことを、ゴルファーの願望ととらえるそうです。明るい予感に切り替える必要があります。

・とにかく打ってしまう
グリップがおかしい、方向に疑問が湧いたというような場合。「単純に仕切り直しをするべし」

「ヘッドの溝を清掃しとくんだった」とか、「真後ろに立ってる奴が気になるなあ」、「靴の下に石ころがあるのが気持ち悪い」などと思うこともあります。汗が目に入りそうだったり、鼻水が垂れそうで落ち着かないこともあります。これではスウィングに集中出来ないので(失敗は完全保証)、先ず障害を取り除いて仕切り直しをする。

・不注意にホールアウトする
アプローチ・パットが失敗して動揺している時や他人のラインを踏まないようにと不安定な姿勢でパットする際に失敗しやすい。「暫時休憩するべし」

最近の私の体験ですが、マークしようと思っていたところ「入れちゃったら…」と云われて、本当は読みに時間をかけたかったのに慌ててパットして失敗したことがあります。率先して自分がパットする「お先に…」はあっても、他人に「入れちゃったら」と強制するのはマナーに反します。「自信が無いからゆっくりやる」と答えるべきでした。社交的すぎるのは禁物ですね。

・前のパーティを追い越す際に慌てて打つ
ギャラリーの前で固くなるとか、“早いプレイの上手なパーティ”に見せようとかで、つい急いで打ってしまう。「難しいホールで追い越さなくて済むよう、タイミングを考えて追いつくようにするべし」

タイミングを考えたからといって無事追い越させてくれるとは限りません(私の実体験)。エティケットに関して無知だったり、早く終了したいと焦っている連中は知らんぷりする場合があります。こういう時に腹を立てると、こっちのゴルフが滅茶苦茶になるので要注意。二個のボールでプレイするとか、アプローチやパットの練習をするとかで時間をつぶし、「追いつかない」というのも一つのテです。

(July 22, 1998)

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