Golf Tips Vol. 51

ゴルフ笑言集 Part 2

以下の笑言集は当サイトが独自に収集・翻訳したものです。無断転載・引用を禁じます。

「大抵のアマチュアに相応しい最適のウッドは鉛筆である」
Chi Chi Rodriguez (チ・チ・ロドリゲス)

「ジキル博士をハイド氏にする近道は、人にドライヴァーを手渡すことだ」
Lew Fishman(リュー・フィッシュマン、ゴルフ・ライター)

「ある病理学の教授がWalton Heath G.C. でホール・イン・ワンを出し、ラウンド開始からのスコアは4371444となった。彼の疑問は『歴史上、こういう人間が他にいるだろうか。この数字は私の電話番号だ』というものだった」
Henry Longhurst(ヘンリィ・ロングハースト、英国のゴルフ・ライター)

「クラブで競争相手の頭をひっぱたいてはいけない。ルール上、そのクラブは交換出来ないから」
H. Thomson(H・トムスン)

「所得税はゴルファーの数以上の嘘つきを増やした」
Will Rogers(ウィル・ロジャース)

「Arnold Palmer(アーノルド・パーマー)が若い頃はゴルフ・クラブを投げるのが下手だったので、私は彼に投げ方を指導したものだ。彼は純真で、クラブを後ろに放り投げた。私は、『それだとクラブを拾いに後戻りしなくてはならないから疲れる。プロとしてやっていくつもりなら、前に投げなくてはいけない』と説明した」
Tommy Bolt(トミィ・ボルト、怒ってクラブを投げるので有名)

「私は新しいドライヴァーを手に入れた。パーシモン・ヘッド、グラファイト・シャフト、12゜のロフト。これは10ヤード飛距離を増して、今まで投げたクラブとしては最高だった」
Alan Egford(アラン・エグフォード)

「クラブから目を離さないように。クラブを投げた後で、パートナーに『どこへ飛んだ?』と聞くほど恥ずかしいことはない」
Glen Waggoner(グレン・ワゴナー、スポーツ・ライター)

「週末休暇がほしいてんでツァー・プロがストライキしたって聞いたことないだろ?え?」
Tommy Bolt(トミィ・ボルト)

「Byron Nelson(バイロン・ネルスン)の対抗馬に賭ける気はないね。彼がフェアウェイにいなかったのはおしっこに行った時だけだよ」
Jackie Burke(ジャッキィ・バーク)

「観客整理のロープはOBにすべきだよ。観客の中でプレイするスポーツってゴルフだけだぜ」
Lee Trevino(リー・トレヴィノ)

「馬を池に引っ張って行くことは出来るが、馬に球を拾って来させることは出来ない」
Henry Beard(ヘンリィ・ビアード、ユーモア作家)

(January 01, 2001、改訂January 01, 2017)


脱テンション練習法

'Lighten up'
by Chuck Winstead ('Golf Tips,' December 1997)

「ショート・アイアンかミドル・アイアンでボールを打つ。テイクアウェイもフォローも腕は腰の高さ。どちらの場合も腕とクラブがL字(直角)になり、グリップ・エンドが爪先を結ぶ線の延長線上を指すように注意。数個打つだけで、緊張が解け、クラブヘッドのスピードが増すことに気付く筈だ」

(January 03, 2001)


[Tire]バランス・エイド(古タイヤ利用の練習法)

'Golf Digest'(ゴルフ・ダイジェスト)誌に'Control your ball'という特集があり、丸太を縦割りしたような非常に素朴なベンチの上で素振りしている写真がありました。私もバランスのよいスウィングの重要性を感じていたところでした。フィットネス運動を始めたのも、半分は下半身を安定させるためです(あと半分は肩と腕の鍛錬)。運動の次に必要なのはそういう練習道具でした。

うちのカミさんは木工のヴェテランなので、早速「こういうのを作って!」と頼んだのですが、「家には丸太を切る道具が無い」と云います。「バランスを取るために使うんだから、丸太でなくて角材でもいい」と云うと、「じゃあ、裏庭にどっかから拾って来たベンチがあるから、あれを使えば?」とのこと。その拾って来たベンチというのは、地面にしっかりと埋め込まれていて全くグラつかず、これではバランスの練習にはなりません。

物置周辺を徘徊していて、素晴らしいものを見つけました。自動車の古タイヤです。丸太のベンチに較べると数倍手強そうですが、工作の手間がかかりません。直径の一番長いところは私には広過ぎるスタンスになるので、やや中心から下に乗るようにしました。最初は恐いですが、バランスよくスウィング出来れば、恐いこともなくなるでしょう。

古タイヤの無い方はファイアストーンの代理店を訪れると、リコール製品をタダで貰えるかも知れません:-)。

'Control your balance'
by Tim Mahoney with Roger Schiffman ('Golf Digest,' February 2001)

「丸太転がしを見たことがある人には、あれは身体が丸太の上にバランスよく張りついたように見えた筈だ。ゴルフのアドレスでも同じで、誰かに押されてもビクともせず、スウィングの途中で落下せずに止まることも出来なくてはいけない。“体重移動”というのは言葉の間違いで、代りにバランス良く身体を回転させるように考えること。スウィング、ターンそしてクラブが全部一緒にフィニッシュを迎えるように」

【追記】古タイヤにはもう一つの利用法があります。正しいインパクトを学ぶために丈夫な材質で出来た「インパクト・バッグ」を打つという練習法があるのですが、インパクト・バッグは$30〜$60もします。古タイヤならタダです。

(January 05, 2001、追補May 30, 2015)


寒気に克つ

'Warming up is crucial in cold winter months'
by Rich Baudry ('Tee to Green,' December, 2000)

「寒気は予期せざる身体的故障をもたらす。いいプレイと障害予防のための準備が必須である。

先ず、適切な衣服。部厚いものでなく、何層かに分けて着る。一番下には体温を維持する、身体に密着した伸縮自在なもの。次は暖かさをもたらす層。編んだヴェストか、袖なしの何か。これらは胸周辺を暖かくし、なおかつ腕の動きを妨げない。一番上のウインド・ブレーカーの類は、温度を保ち、自由な動きを保証してくれる。

寒い場合、身体は柔軟ではない。ウォームアップには時間がかかる。先ず、出発前に家で軽いストレッチングを行なう。腰、背中、肩などの、比較的大きい筋肉のストレッチングを実施すること。10分間の速歩とか柔軟体操が出来れば、もっと良い。

コースには早めに到着し、いつもより多く練習ボールを打つ。多めに重ねた衣類に慣れること。衣類の追加は緊張を招き、故障の原因となる。ハーフ・スウィングとかクォーター・スウィングでリズムを構築し、オーヴァー・スウィングを予防する。時間があれば、周辺を歩き回る。身体の硬さをほぐすいい方法である。

最初の数ホールでは大きめのクラブを選び、コンパクトなスウィングを心掛ける。これは身体を次第に順応させ、故障が起きる可能性を減らす。

冬のゴルフは、多めのスコアと同義である。だからといって、多めのスコアに付き合う必要は無い。寒さに備えることによって、競争相手に差を付けるようにしなさい」

(January 05, 2001)


続々・池越えの秘訣

私が通っているコースのNo.1は、325ヤードPar 4の池越えです。これまで、5番ウッドなどで安全に渡ろうなどとしたこともあったのですが、最近はドライヴァー専門です。何故か?

この150ヤードぐらいの池を挟んだ地形は、ティー・グラウンドも向こう岸も同じ等高線です。5番ウッドの高い軌道は、失敗すると100%失敗で水没します。ドライヴァーの低めの軌道は、失敗しても“水切りの術”によって渡れる可能性が高いのです。

「ゴルフはパーセンテージでプレイするもの」と云われます。“水切りの術”を期待するのはちとセコいですが、私がセコいかどうかは他の人には伺い知れない筈です。うまく行けばロング・ドライヴ、まずくても“水切りの術”。間違っても水難に遭うことは無いとなれば、これを使わないテはありません。

(January 08, 2001)


クラブ投擲レッスン

'Extraordinary Golf'
by Fred Shoemaker with Pete Shoemaker (Perigee Book, 1996, $12.95)

筆者Fred Shoemaker(フレッド・シューメイカー)はゴルフ・スクールを経営しているティーチング・プロです。そんじょそこらのインストラクターと違い、非常に洞察力に富んだ目で物事を見据え、思索的発想を展開します。彼の信条は自由さの追求で、ゴルフ・ゲームへの対処法も極めてフレキシブルです。

クラブを放り投げる話は「ゴルフ笑言集 Part 2」にいくつか出て来ました。あれは笑い話。Fred Shoemakerのは非常に真面目な話です。

Fred Shoemakerはレッスンの合間に楽しみのためにボールを打っていました。たまたま、ボールを打った直後にクラブから手を離したところ、20ヤード真っ直ぐに飛んで行きました。続くレッスンの際、彼は生徒に同じことをやって貰いましたが、クラブは左へ飛ぶ一方。で、ボール無しでクラブだけ放って貰うと、クラブは真っ直ぐ飛びました。両方をヴィデオ撮影した結果、Fred Shoemakerは驚くべき事実を発見します。彼は老若男女、ローハンデ、ハイハンデ、全てを取り混ぜてヴィデオに撮りまくりました。そして一般化出来る結論を得たのです。

Fred Shoemakerの結論は、「アマチュアが普通にボールを打った場合、誰しも何らかの欠点(トップから打ちに行く、アーリイ・アンコック、チキン・ウィング、掬い上げ、貧弱なフォロースルー等)を露呈するが、クラブを放ることに専念した場合、ほとんどプロと見分けがつかないような完璧なスウィングをする」というものです。レイト・ヒットの角度が保持され、インパクトでは真っ直ぐな左腕がクラブをリードし、大きいフォローが実現。これはアマチュア数人の分解写真によって証明されています。

「我々はゴルフ・ボールがターゲットだと騙されていたのだ。ボールはターゲットに向うスウィングの道筋にある何ものかに過ぎない。

比喩を使わせてほしい。家の中一杯に幼児の群れがいるとする。あなたは彼等全部を外に出したいとしよう。一つのやり方は、家中から一人一人を集め、出口を指さすことだ。彼等は注意散漫だし常にあちこち動き廻るので、あなたは牧羊犬のように走り廻って誘導しなければならない。これは可能ではあるが、とてもしんどい仕事だ。別な方法は、冷蔵庫からアイスクリームを取り出し、子供達を集めたい方向に歩く。そして、『アイスクリーム!』と叫ぶ。数秒で、全員があなたの周りに群がることだろう。

最初の方法は大抵のゴルファーがやっていることだ。あらゆるエネルギーとスウィング・メカニクスを使ってボールを正しい方向に誘導しようとする。第二の方法は、勿論ターゲットをチェンジする方法に対応する。

『ボールを見ながらターゲットに意識を集中出来るものか?』という疑問があるかも知れない。自動車を運転する場合、ダイレクトな注意は道路状況の把握にある。しかし、常に目的地(ターゲット)が脳裏にあり、それが正しい道へと誘導する。ゴルフでも同じことだ。

【クラブ投擲マスター手順】

この練習をするためには、その場所が完全に無人でなければならない…後方すらも。クラブは後方にも飛ぶからだ。フル・スウィングのためには、前方に少なくとも50ヤードは必要だ。左へ飛ぶ可能性大であることに注意。

1) 先ず、チッピング。どれでもいいから、アイアンを一本手にする。チッピングのスタンスをとり、25ヤード先にターゲットを設定し、ボール無しでチッピングのスウィングをしてクラブをターゲットに向けて放る。トスする動きとターゲットの関係、後方に動く手の振幅、ヘッドがスウィング中間部を過ぎる時の手の位置、身体の動きなどを感じ取る。これを20〜30回行う。

2) 次に、同じことを目を閉じて行なう。これも20〜30回。出来、不出来を評価したり、修正しようとしないこと。ただ、事実を認識する。

3) 今度はチッピング用クラブを手に、目はターゲットに向けたまま、同じような投擲スウィングをするが、今度はクラブを離さない。どんな感覚を味わうだろうか?

4) 実際にボールを使い、上と同じ距離にチッピングをする。クラブ投擲とどう違うだろうか?違いを認識する。

Part 2として、上の1〜4と全く同じことをするが、ここではタイミングを感じ取ることに専念する。自然のスウィング(クラブ投擲)とボールを打つ場合に違いがあるのか否か。身体の各部の動き、スウィングの長さ、どこで加速するか、ダウンスウィング開始のタイミング等に注目する。

Part 3も、同じことを繰り返すが、身体のバランスに注目する。クラブを投げる時に、どのように身体の中心が据えられるか、どこへ体重が移動するか。どこで安定し、どこで不安定になるか?

以上を終了したらピッチングに移る。30〜50ヤードのピッチングなので、十分な場所が必要。同じ手順でテクニック、タイミング、バランスを確認する。ピッチングやフル・スウィングでは、当初クラブは真っ直ぐに飛ばないかも知れない。長く掴み続けて、フックし易い。ターゲットに焦点を合わせ続けていれば、間もなくストレートの軌道になる。

これらの練習の目的はボール、クラブ、身体、ターゲットなどの関係を認識することにある。ゴルフはたった一つの部分ではなく、全ての部分の関係で成立する。ボールではなくターゲットが目的という視点に変更するのが、この練習の鍵である」

[Club throwing][Club throwing]

・テスト・リポート

やってみました。試しにやってみただけなので、回数は十分ではありません。当家の裏の空き地がフルに必要でした。間違いなく、最初は左へ飛びます。慣れて来ると前方に最低50ヤードは必要です。

ヴィデオに撮ってみました。トップまでとダウンスウィングの途中までは普通と同じなので省略。David Duval(デイヴィッド・デュヴァル)のように、顔がターゲットを向いたところからです。インパクト直前までコックが維持されていて、インパクトでは左腕とクラブが一直線になっています。確かにこれはいい形です。なお、目を閉じたスウィングの方がいい結果でした。右の×印の写真は、普通にボールを打っているもの。ひどいインパクトです。Fred Shoemakerによれば、このクラブ投擲のタイミングがゴルファーにとっての“自然な”タイミング(リズム)だそうです。私はまだそこまで掴み切れていません。継続してやってみたいとは思いますが、しかし、これを目撃した人は私のことをクレイジーだと思うでしょうなあ:-)。

(January 10, 2001)


御意見箱
[Opinion Box]

at Lakeview G.C., Meridian, Mississippi

【註:これは池であり、洪水があったわけではありません。つまり、いつも手が届かないのです】

(January 12, 2001)


両手の向きとグリップ

ダラリと両手を下ろして下さい。自然に、力を入れずに。で、あなたの掌はどこを向いていますか?身体の後方を向いているでしょうか(A)?それとも、身体の横に面しているでしょうか(B)?

[hands]

'One Move to Better Golf'
by Carl Lohren with Gene Borek (Best Film & Video Corp., $12.95, 1982)

このヴィデオの中で、Carl Lohren(カール・ローレン)とアシスタント役のレッスン・プロが並んで立ち、自然に下ろしたそれぞれの掌の向きが違うことを示します。Carl Lohrenの両手の掌は身体の横を指していますが、レッスン・プロのは後方を向いています。「へええ!そういう違いがあるのか!」とびっくりし、私自身のを調べました。私のは若干ですが後方を向いていました。

Carl Lohrenは、「このように各人の手の自然の状態は異なる。これを無視すると自然なスウィングを導くグリップが形成出来ない」と指摘します。では、それぞれの違いにどのようなグリップが用意されているのでしょうか?なんと、Ben Hogan(ベン・ホーガン)流のグリップ一種類です。ヴァリエーションは説明されません。がっかり。竜頭蛇尾の見本みたいなものです。

フル・スウィングのアドレスで、「ダラリと下げた両手を合わせてクラブを握る」というメソッドは多くのプロやインストラクターが説くところです。これだとダウン・スウィングでは自然にその位置に帰って来る。身体から離したアドレスの場合、元の位置へ両手を戻すには非常に難しい調節が必要になる…というものです。これは間違いなく一理あると思います。同じように、両手の向きも何か重大な意味があるように思えます。Carl Lohrenはいいところを衝いたのですが、解答を用意するまでに至りませんでした。

'The Golf Swing'
by Cary Middlecoff (Burford Books, 1974, $18.95)

「イギリスのリサーチャー達はBen Hoganのグリップ・メソッドを容認しなかった。このグループは、各人の肉体的、およびクラブを握る時のフィーリングの違いにより、一人に正しい方法が他人にも正しいとは云えないという見解だった。私見だが、Hoganは他の理論家と異なり、より高度な、純化された水準で理論化しようとした。Hoganにとっては、ものごとは正しいか間違いであり、ほぼ正しいとか、大多数のゴルファーに何とか適用出来る…などというものは存在しなかった」

'Perfectly Balanced Golf'
by Chuck Cook with Roger Sciffman (Doubleday, 1997, $25.00)

この本では、緊張しないで立ってクラブをぶら下げたグリップが、その人に自然な形であると書かれています。著者がそのようにクラブを握っている写真が掲載されています。しかし、私のように“自然に”フック・グリップになったりする可能性もあるのですが、いいのですかねえ。

まだ発見出来ませんが、生得の掌の向きに合わせた正しいグリップという理論が、どこかにあるような気がします。

(January 14, 2001、改訂January 06, 2017)


Dr. Middlecoff(ミドルコフ)の叡智・上

Cary Middlecoff(ケアリ・ミドルコフ)はU.S. Open二回、Masters一回を初め、数々のツァー優勝を果たしたプロです。医者の家に生まれ、自分も陸軍の歯科医として勤務、除隊後数年は開業していたという歴とした本物のドクターです。彼のバックスウィングはかなり短いにもかかわらず、当時ロンゲスト・ヒッターの一人と云われたとか。

[Cary]

'Advanced Golf'
by Cary Middlecoff (Burford Books, 1957, $16.95)

'The Golf Swing'
by Cary Middlecoff (Burford Books, 1972, $18.95)

【練習】

ショットの良し悪しに関係なく、一打毎に結果とその原因を分析すべきである。悪いショットについて考察するのは大事だが、同じように良いショットもどうしてそうなったか考えるべきだ。多くのゴルファーは良いショットは当然の如く素通りし、悪いショットだけを分析する。この傾向には一考の余地がある。

何の考えも無しにボールを打つのは、それは練習ではなく“運動”に過ぎない。

グリップの練習だけでも驚くほど効果がある。エクサイティングには聞こえないだろうが、理由以下の通り。先ず、グリップはショット毎に勝手に変化するものであることを認めなくてはならない。その変化は気が付かないほど微妙なのだが、しかしその微妙な違いがショットに多大な影響をもたらす。だから、自分のグリップに十分慣れ親しんでいる者は、そうした微妙な違いを感じ取ることが出来るため、紛れも無い利点になるというわけだ。

ボールを打つばかりでなく、素振りも重要だ。これはヒッティング・エリアでの最大限のリリースを容易にしてくれる」

【スウィング】

「Harry Vardon(ハリイ・ヴァードン)は長くて分厚い指をしていて、クラブに手をあてがうのが大変だった(これがヴァードン・グリップ発明の母胎)。だから、Vardonは手の小さい人は指を重ねたりしなくてよいと云っていた。

『遅らせてはいけない』とHarry Vardonは云った。しかも、かなり強調して。その云わんとするところは、バックスウィングの終りとダウンスウィングの開始までの間にそれと分るような間(ま)があってはいけないというものだ。うむむ、私は遅らせたクチである。これには疑問の余地が全く無い。私の全盛期には、他の成功したゴルファーの誰よりも長い間があったのは確かだ。ほとんど一秒に近い間があった。コースにおいてベストのプレイをした時、いつもより間が長かったと人々は私に云ったものだ。

ゴルフの諺に、『理想的な対戦相手は、速いバックスウィングと分厚い財布の持ち主だ』というのがある。

正しいスウィング・プレーンではあるが、バックスウィングで身体の回転が90゜以下のゴルファーは、シャット・フェースのプレイヤーである(90゜以上廻さないとオープンにならない)。

プレイヤーが自分は正しいクラブを手にしていると自信を持ってボールに向ってスウィングの準備を始めた場合、その自信は後のスウィングに確実に反映する。反対に、プレイヤーが短いクラブ(あるいは長いクラブ)を持っているのではないかと疑心暗鬼でスウィングを始めた場合、このグラついた心理もスウィングに影響する。通常のスウィングである限り、実際にはショートしてもグリーン手前のエッジ、オーヴァーしても向こうのエッジに着陸するだけであり、大怪我でも何でもない。ここでのトラブルの主たるものは、クラブ選択それ自体ではなく、ショットの結果が証明するようにプレイヤーの確信の無さである。クラブを選択する際、全ての疑念を追い出さないと、スウィングの遂行に集中出来ない。グリーンをオーヴァーした場合とショートした場合、どちらに危険が待っているか判断し、クラブ選択をするのが賢明である。

【おことわり】画像はamazon.comにリンクして表示させて頂いています。

(January 16, 2001)


Dr. Middlecoff(ミドルコフ)の叡智・下
[Cary]

'Advanced Golf'
by Cary Middlecoff (Burford Books, 1957, $16.95)

'The Golf Swing'
by Cary Middlecoff (Burford Books, 1972, $18.95)

【ウォームアップ】

「ラウンド前のウォームアップは30球で十分だ。それ以上だと最終ホールで疲れが出てしまう。ウォームアップではスウィングに大きい変更を加えたりしてはいけない。

ウォームアップの最初の局面では“スウィングを考え”、最終局面では“ゴルフを考え”ること。

不幸にして練習場が満員の場合、二本のクラブを一緒に振るか、ヘッドカヴァーをつけたままウッドを振る。ゆっくり、イーズィに、テンポを獲得するように。これを五、六回(それ以上は無用)行う。

【パッティング】

湿っぽい気候でグリーンに水分が多く含まれている場合、ブレイクはそう見えるほど曲がらない。

ショート・パットにおいて、微妙なブレイクがあるかどうか定かでない時、どちらかというとしっかりと("firmly")パットする方がいい。のろのろ転がるボールはブレイクの影響を受けるが、活き活きと転がるボールはそうではないからだ。

ホールに近づける最良の方法は、ホールに入れようとトライすることだ。

簡単に入る距離を失敗するのは、あまりにも長くアドレスしたからに違いない。二、三秒以上じっとアドレスしたままだと、緊張やどこかの筋肉が引き攣(つ)る原因となってしまう。そういう緊張や引き攣った筋肉で正確なパットをするのは不可能だ。

多くのゴルファーに見られることだが、ラインをあまりに長く、あまりに注意深く読むのも、パットを失敗する原因である。

フル・スウィング同様、パッティングの間中体重は踵(かかと)にあるのが重要である。

パットの名手Paul Runyan(ポール・ラニャン)は、パット練習の時間のかなりの時間を、パターがボールに接触した瞬間の音を聞くことに集中していたものだ。誰でも知っているように、しっかり打った時は特別の音がするもの。彼は、しっかりヒットした音を安定して出せるように努めていたのだ。

Arnold Palmer(アーノルド・パーマー)のグリーン上での態度は非常にハッキリしていた。彼はパットを成功させることだけ考え、ミスした場合のことは頭からシャットアウトしていた。

イギリスの科学者のグループがあるパッティング・マシンを開発した。これは一定のライン上で一定のスピードであればとても安定していた。このマシンとプロ・ゴルファー集団のテストが行われた。6フィート(1.8m)では機械が98%の成功率で、プロは55%成功しただけだった。20フィート(6.1m)からでは、機械は50%成功しただけで、プロはたった10%。60フィート(18.3m)離れると、機械は80%ミスし、プロは97%ミスした。明らかに、長いパットでは正しいストロークばかりでなく、運も必要ということが分る。

【おことわり】画像はamazon.comにリンクして表示させて頂いています。

(January 28, 2001)


芸術点

もう大分前のことですが、あるサイトの掲示板の発言に「ゴルフには芸術点は無い」というのがありました。「ウェッジでバックスピンをかけても、寄らなければ意味が無い」という趣旨でした。「(どんな打ち方でも)寄れば官軍」というのは同感です。しかし、「芸術点が無い」という点はどうでしょうか?

私も「名言集」の一つに「スコアカードに『結果はトリプルボギーだったがドライヴァーはストレートに300ヤード飛んだ』と書くスペースは無い」というのを採録しているくらいです。これも「結果が良ければ、クラブや打ち方は問題にならない」ということを意味しています。

しかし、果たしてゴルフは結果だけでしょうか?プロセスはどうでもいいのでしょうか?“妙技”や“神懸かり的ショット”は不必要でしょうか?だとすると、我々はトーナメントのTV中継を観る必要は無く、翌朝の新聞で結果を知るだけでいい筈です。「またTigerが12打差で勝ったワ」で終り。本当にそれで満足でしょうか?

五時間もTVの前に座っているのは、優勝争いの鍔(つば)迫り合いもさることながら、300ヤードのロング・ドライヴ、ピンそば6インチに寄るロング・アイアン、チップ・インするバンカー・ショットなどを観たいからです。そのプレイヤーが優勝しなくても、「凄いショットを観た!」と興奮します。これはまさに“芸術点”に当たるものです。そういう“妙技”の集積がそのトーナメントの記憶として残ります。

ド素人の私でさえ、たまには絶品の寄せやロング・パットを決めることがあります。当人の驚き(!)と喜びもひとしおですが、周囲の賞賛の声も嬉しいものです。これらがその後の自信につながり、さらなる精進を決意させる因になると思うのですが。

(January 16, 2001)


クラブ投擲レッスン・応用篇

明石市にお住まいのsugiさんからメールを頂きました。場所によっては危険とも云えるクラブ投擲は誰にでも手軽に出来るものではありませんが、sugiさんはクラブに代るいいアイデアを提供して下さいました。

上の記事の「クラブ投擲レッスン」は私もやってみました。'Extraordinary Golf'は『奇跡のスイング』(土屋安衛訳、PHP研究所刊、1998年)として日本語訳が出ています。

昨年の夏読んで、近くの公園でトライ。最初は左どころか左肩の後ろへ飛んで行きました。いろいろやって真っ直ぐ飛んだときに分ったことは、それまでの私のスウィングよりもフラットに振ったときに真っ直ぐ飛ぶということでした。今から考えれば思いっ切り大根切りにアウトサイドインに振っていたようです。クラブ投げはスウィングが正しく振れているかどうかの証明法になると思います。

公園で誰もいないときにやっていましたが、やはり危険ですね。それで思いついたのがロープ投げです。3mほどの長さの太いロープ(直径2cmほどの化学繊維製)を二つ折りにして、先から結び目をいくつも作り60cmほどに縮めます。自分の振りやすいバランスになるまで何度か作り直しました。これなら人にぶつけてもあやまって済むぐらいになりました(ぶつけたことはありませんよ)。慣れれば部屋の中で立てかけたベニヤ板を的にして練習出来ます。なお、化繊よりも木綿のロープの方が同じ径なら重くていいようです。

(January 18, 2001)


スウィッチ
[Switch]



【註】当家で使用しているわけではありません:-)。

(January 20, 2001)


[Grip]凶器準備集合罪予備軍

「ウェッジの極意」のMarshall Smith(マーシャル・スミス)は、冬の間、TVの近くにウェッジを置き、CMの間にコック、アンコックの感覚を維持する練習をしているそうです。

私は「振れる特製グリップ」を作りました。折れた5番ウッドのシャフトがあったので、そのグリップ部分だけ切り取りました。ヤスリでゴリゴリ二、三周やると、意外に簡単に折れるものです。

それだけ振ってもいいのですが、軽すぎて何か物足りません。大きな金物店へ行き、重そうなボルトとナットを探しました。直径1/2"(1.27cm)、長さ12"(31cm)のボルトとそれに合うナットを一個。これがグリップを挟む本体で、やや緩いナット二個を重りとして先端に填めます。全部で$2.36ですから、$1.00=107円として総支出253円でした。

グリップの後ろ端を切り落とし、重りのナットを填めたボルトをグリップに通し、お尻をピッタリ合うナットで締めます。これで完成(早い!)。

ボルトが抜ける危険性も無く、適度な重みがあって非常にいい感じです。レイト・アンコックの練習に最適です。これを使っていて早速発見したこと。同じMarshall Smithが「レイト・ヒットの研究・練習篇」で「両手を落とすには、ダウンスウィングで右手の内側によって右ポケットを擦り切らすように考える」と主張していることを紹介しました。そして、私の感想:「右ポケットに触るのは難しくて現実的ではない」も付け加えました。しかし、このグリップで練習していて、「右ポケットを擦り切らすことは可能である!」という結論に達しました。まだ擦り切れるほど練習していませんので、これについては後日リポートします。

特製グリップですが、運転台に乗せておけば、信号待ちでも練習出来ます。ドライヴに疲れたら、肩叩きにも使えます。不審な男が近寄って来たら護身用の武器になります。確かに、これは紛れも無く凶器の一種なので、職務質問の結果逮捕されても当方は責任を持ちませんから、そのつもりで:-)。

(January 22, 2001)


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