以下の名言集は当サイトが独自に収集・翻訳したものです。無断転載・引用を禁じます。
'The Gigantic Book of Golf Quotations' 「偉大なチャンピオンは桁外れの誇りを持っている。ずば抜けた人々は世界に自分を見せつけ、自分がいかに凄いかを証明したがる」 「幸福とはパターを手にして長い距離を歩くことだ」 「ゴルフは以下のものの妥協の産物である。すなわち、エゴが唆(そそのか)すこと、経験が示唆すること、そしてあなたの精神力がさせること」 「ゴルフはスポーツのエスペラントである。世界中のゴルファーが同じ言語を話し(そのほとんどはナンセンスで印刷出来ない類いのものだが)、同じ失敗に耐え、パットに関する絶対の秘密を発見し、同じ実体のない喜びを共有する」 「ゴルフは、本質的に屋外で遂行されるマゾヒズムである」 |
「ゴルフは恋愛のようなものだ。真剣に考えなければ楽しくないし、それは心の痛みを伴う。苦しんではいけないが、ひょっとしたら…という可能性と戯れるべきである」
Louise Suggs(ルイーズ・サグズ、LPGA設立者の一人)
「あなたは潔い敗者だ。勝者と握手しながら、それが彼の喉頚(のどくび)だったら…と願わないなら」 「私は勝つことを、敗北とそれを嫌悪することから学んだ」 「あなたがゆっくり打とうが、ソフトに、あるいはハードに打とうが、誰もがテンポを必要とする。テンポはゴルフ・スウィングの全ての要素を一緒にくっつける糊である」 「お粗末なショットで頭に来てはいけない。怒り狂ってはならない。真のスクランブラー(急場を見事にしのぐ人)は厚顔である。彼らは常に泣き言を云う輩を叩きのめす」 「このゲームで何よりも先ず必要なものは、平静な心の状態にあることだ」 「誰も14本のクラブを必要としない。本数を減らしてもスコアには何の影響もないだろう。Francis Ouimet(フランシス・ウイメット)は七本のセットで1913年のU.S.オープンに優勝したのだ」 |
(January 03, 2018)
●ゴルフ笑言集 Part 7
「1番アイアンはほぼプレイ不能である。それをバッグに入れているのは本棚にドストイエフスキー全集を並べているのと同じだ。いつの日か試そうという朧げな心覚えである。その日まで、それはあなたの友人たちに強い印象を与える役目をする」
Tom Scott(トム・スコット、英国のゴルフ・ライター)
「私のスウィングは、Yシャツのアイロン掛けのようなものだ。片側をスムーズにして引っくり返すと、反対側が皺だらけになっている。そっちにアイロンを掛けて引っくり返すと、反対側がまたまた皺くちゃになっている」
Tom Watson(トム・ワトスン)
「三週間ゴルフを休んで、その後永久にやめれば?」
Sam Snead(サム・スニード)【註:原文"Lay off for three weeks and then quit for good." どうせ永久にやめるのに先ず三週間休めというナンセンスが可笑しい。これは誰でも知っている冗句です。果たしてSam Sneadのオリジナルかどうかは定かでありません】
「ゴルフは子育てに似ている。次は絶対うまくやろうと思い続ける」
Roy McKie(ロイ・マッキィ、イラストレーター)
「ボウリングがゴルフに勝っている点の一つは、ボウリングでボールを失くすことは滅多にないってことだ」
Don Carter(ドン・カーター、プロ・ボウラー)
「ゴルファーがバーディを射止めた時、走り廻って歓声を挙げるのなら、ボギーを出した時にはグリーン上に突っ伏して泣きじゃくるのが正しいと思うがね」
J.C. Snead(J.C.スニード)
「おむつをチェックしろ。それが濡れていたらカジュアル・ウォーターの救済が得られる」
Bob Murphy(ボブ・マーフィ、彼の同伴競技者のボールがベビーカーに入った時に)
「どうしてあたしに聞くんです?あんたはもう二回もあたしに聞いて、あたしの意見を無視したじゃないですか。自分でクラブを選びなさいよ」
Dow Finsterwald(ダウ・フィンスターウォルド)のキャディ(1960年のU.S.オープンにて)
「サー、あっしのお勧めは4時5分の汽車に乗ることでさあ」
Harry Vardon(ハリィ・ヴァードン)のキャディ(Vardonの「ここからどうしたらいい?」という質問に答えて)
「ゴルフはアメリカの二千万の成人男性によってプレイされており、彼らの奥さんたちは夫たちがゴルフ場で楽しんでいると思い込んでいる」
Jim Bishop(ジム・ビショップ、アメリカのジャーナリスト)【編註:奥さんたちは夫が泣いたり怒ったり罵ったりしているとは知らない】
「金をいくら持ってるかって?それを知ってたら、大して持ってないということにならないかね?」
Joe Jemsek(ジョー・ジェムセック、大恐慌時代にキャディからゴルフ場オーナーとなった成金)
「Titleist(タイトリスト)は、私に彼らのボールを使わないでくれと多額の契約金をオファーして来た」
Bob Hope(ボブ・ホープ、右図)【編註:下手っぴに使われると逆宣伝になるから…という冗談】
(January 03, 2018)
●ミスから学べ
インストラクターDr. T.J. Tomasi(T.J.トマシ博士)の『ゴルフの基本』講座の一つ。「ミスを犯したら、それをいつまでも反芻していないで、すぐ忘れるべきである」と説くインストラクターやスポーツ心理学者が多いのですが、Dr. T.J. Tomasiは「ミスをすぐ忘れてはいけない」と主張します。
'It's Good for Your Game' 「インストラクターの中には、まずいショットについて語るのを避ける人々がいる。彼らは、生徒たちがもしミスについて意識的に考えると、それに影響されて彼らがお粗末なプレイをするだろうと信じているからだ。ミスについてくよくよしない方がいいことに疑問の余地はない。しかし、あなたの脳はあなたが身体に遂行させたいことと、遂行させたくないことの峻別を効果的に行う。だから、スウィングの何かを正しく行うことを学ぶためには、何が悪いものか、そしてその反対についても知っておくことが助けとなり得る。 バックスウィングでの正しい体重移動を学ぶことを例に挙げよう。多くのゴルファーにとって、1) 肩をターゲットから遠ざけて回転させること、2) 体重を後方の股関節に移すこと…の二つの動作を組み合わせるのはなかなか難しいようだ。最も一般的な落とし穴は体重を移すことなく上体を回転させることだ。これだとプレイヤーは、バックスウィングのトップで体重を左側に残して立ち往生してしまう。その結果は、ダウンスウィングで体重が左から右に移り易い(望ましい体重移動の正反対である)。 新しい正しい体重移動を学ぶには、間違った体重移動をしながら『ノー!これは間違い』と自分に語りかける。次いで正しい体重移動をしながら『イエス!これが正しい』と自分に云う。こういう風に自分に語りかけると、あるアクションに聴覚による付箋をつけることが出来る。何かがいけないぞと自分に語りかけると、そのアクションに『使用不可』のレッテルを貼り付けられるのだ。反対に、何かがいいことだと自分に宣言すれば、それは繰り返す価値があるというレッテルを貼ったことになる。 |
だから、この次あるエラーを特定したら、すぐ忘れ去ってはいけない。間違った動作を、正しい動作を身に深く染み込ませる道具として使い、その後で忘れるのがよい」
(January 03, 2018)
●スウィングではなくターゲットに集中せよ
「体型別スウィング」の共著者(三人)のうち、インストラクターMike Adams(マイク・アダムズ)とDr. T.J. Tomasi(T.J.トマシ博士)の二人が執筆したゴルフ全般の教本から、何に集中すべきかについて。
'Total Golf'
by Mike Adams & T.J. Tomasi with Kathryn Maloney (Triumph, 2000, $19.95)
「偉大なプレイヤーたちは、スウィングする時、右肘をこうしてとか、左膝をああして…などと考えない。スウィングする際、意識的に何かを操作するなどというのはよくない考えだ。それは多分ゴルファーが犯す最大のミスであろう。アマチュアの多くは、意識的にそういう想念に注意を払うことで頭を一杯にする。上手にプレイするには、その反対でなくてはならない。意識されない技能を利用すべきなのだ。
偉大なプレイヤーたちが、"don'ts"(こうすまい)という否定形ではなく、"do's"(こうする)という肯定形で考えるとしたら、彼らはどのようにプレイするのか?その答えは、彼らはターゲットによってプレイする…というものだ。どのショットもターゲットとプレイヤー間の相互作用であり、あなたは自分の感覚によってターゲットと結びつけられる。
あなたがターゲットと結びつけられた時、あなたの感覚はフィーリング、視覚、リズム、調子などを生み出し、それらは自動的に動作的反応に変換される。言葉を替えれば、あなたの身体は、あなたの感覚が得たデータに基づいて、ボールをターゲットに送るに必要な正しい距離と方向を生み出すのである。
あなたの意識する心(脳)は衝動的である。それは『遂行する』ことに集中する。それはまた短期間にのみ現れる。あなたのメンタルな画面に映るものは、行動への瞬間的な目標であり、極小の課題である。この意識する心(脳)を表現するとしたら、『準備OK、レッツ・ゴー!』である。
あなたの潜在的な心(脳)は、あなたの個人的な経験の全てを蓄えている。だから、この潜在意識は大規模なデータベースだ。これは熟考し、判定を下す。この潜在的な心(脳)は長期的なものである。これは目の前の状況への挑戦に対するあなたの力量と手段の妥当性を査定する。これは筋肉運動の動作と意識されない技能の基盤との調停役と云える。あなたの意識する心(脳)は、効果的にことを遂行するために潜在的な心(脳)の同意を必要とする。この潜在的な心(脳)を表現するとしたら、『査定するから、一寸待て』であろう。
意識する心と潜在意識が意見の一致をみた時、あなたのシステム(筋肉、神経、視覚等々)全てが合意に達する。この心・脳・身体の一致は『ゴー・サイン』を点灯したと表現出来る。
『ゴー・サイン』を得たからといって、常にいいショットが可能なわけではないが、いいゴルフが出来るチャンスは増える。絶え間ない『ゴー・サイン』の連続こそ安定したゴルフの基盤である。『ゴー・サイン』の流れは、ゾーンへとあなたを運んでくれる潮流で、ゾーンは意識しない能力のコントロール下で、手放しで自動運転するような超人的パフォーマンスが可能な状態である」
【参考】
・「潜在意識に打たせよ」(tips_164.html)
・「左右の脳を使い分ける」(tips_57.html)
・「ゴルフを左右する左右の脳の働き」(tips_162.html)
【おことわり】画像はhttps://www.golftipsmag.com/にリンクして表示させて頂いています。
(January 07, 2018)
●ゴルフクラブの働き
筆者Enid Wilson(エニード・ウィルスン、1910〜1996、英国)は、全英女子アマに三年連続優勝した強者。 'Secrets of the Golfing Greats' 「クラブヘッドによって描かれる弧は、シャフトの長さとプレイヤーの左腕の長さによって決定される。クラブヘッドはターゲットラインと平行に斜めのプレーンで動く。そのプレーンから逸れたり、ターゲットラインからの脱線はスウィングのリズムを損ない、正確さを台無しにする。 『どう打つのか?』その答えは、ゴルファーは打つのではなく、クラブヘッドによって成し遂げられる働きだということだ。スウィングの最中、プレイヤーが今何が起っているか知ったり考えたりすることが少なければ少ないほど、クラブが達成しようとしている仕事の目的を果たさせるチャンスが増大する。クラブヘッドに仕事を遂行させるためには、リードさせねばならない。正しくスウィングされる時、プレイヤーは自分の手・腕・肩・腰・膝・足に何が起っているか意識しない。それらの動きはストロークのリズムに融け込んでいる。完璧にタイミングが合ったスウィングはエフォートレスであり、分析・検討することは不可能である。それを分解しても、バラバラな部品の集合体にしかならない」 |
(January 07, 2018)
●最初の直感を信頼せよ
"swing key"(スウィングの鍵)とか"swing thought"とか呼ばれるプロたちの「留意事項」を集大成した本より。今回はPGAツァーで活躍したAndrew Magee(アンドルー・マギー、1962〜)の巻。彼はPGAツァー他で六勝しています。
'Swing Thoughts' 「古い諺に『最初の直感は、常に正しい』というのがあるが、私はそれがゴルフにも当てはまると思う。パットのラインを見る時、最初に見た時のラインが正しかったということはよくあることだ。ゴルファーは(上手であれ、下手であれ)その事実を無視してミスに陥ったりする。 上の事実は、特に難しいショットに直面した時に該当する。あなたは直観的に自分が打ちたいように視覚化するのだが、かなりの頻度でそれを否定し、異なるプレイ(快適でないと感じるショット)に突き進んだりする。 1991年のBay Hill(ベイヒル)クラシックの三日目のNo.16、私は、何かコトを起さなくてはならないと感じていた。いいティーショットを打ったのだが、そこで長い時間待たされることなった。フェアウェイに立っていた私は、いくつかのオプションを考慮した。最初の直感は3番アイアンで木越えのフェードを打ち、二打でグリーンに乗せ、イーグルを射止めるというものだった。それはリスキーであり、ボールを林に打ち込むか、もっと悪いことにはグリーン手前の池でボールを溺死させる恐れもあった。7アイアンで刻み、ウェッジで乗せ、バーディを狙うのが安全策。 考えれば考えるほど、私は落ち着かなくなった。なぜなら、どっちつかずの想念が、私の自信と集中心をかき乱し始めたからだ。最後に、私は3番アイアンを引き抜き、まさに自分が最初に計画したように打った。私はイーグル・パットを沈め、二打差先行で三日目を終え、最終日が雨のため中止となったため、優勝は私に転げ込んで来た。 |
最初の考えを信じよというのは、急いで決断せよということではない。クラブを引く抜く前に、あらゆるオプションを考慮するのは重要である。だが、あなたの数々のラウンドを振り返ってみてほしい。うまくいったショットと、そうでないものとを思い起こす。賭けてもいいが、あなたの直感を信じた時、あなたはベストのショットを打っている筈だ」
【参考】「スウィング・キイ大全集・前篇、後篇」(tips_46.html)
(January 07, 2018)
●男女の重心の違い
デトロイト地区女子アマ三回優勝、ミシガン州女子アマ四回優勝、国際試合代表、インストラクターなど、抜きん出た経歴を持つMrs. Stuart Hanley(スチュアート・ヘンレィ女史)のスウィング理論。 'The Best Advice Ever for Golfers' 「女性の身体の重心は男性よりも低い。女性の体重の中心は腰にあり、男性のは両肩にある。男性の腰はスウィングの間リズムを損なうことなく動くことが可能である。一方、女性が両肩を自由に動かすには、体重を右足にかける必要がある。女性がそうする際、骨盤付近一帯を傾げて、背中の大きな筋肉に自由な行動を許す。その体重移動は膝や腰の回転なしで、クラブが戻り始めるのに同期した単なる体重の移動でなくてはならない」 【参考】 |
(January 10, 2018)
●弱きものよ、汝の名は女の手
筆者Enid Wilson(エニード・ウィルスン、1910〜1996、英国)は、全英女子アマに三年連続優勝した強者。
'A Gallery of Women Golfers'
by Enid Wilson (Country Life Ltd., 1961)
「手は女性ゴルファーの最も弱い部分である。一般ゴルファーたちをご覧なさい。正しくクラブを持っている人なんて滅多にお目にかかれない。クラブをぐらつかせないでスウィングのトップへ行ける人、クラブヘッドがボールと接触する前にグリップを再び締められる人も少ない。この現象についていくつかの説明はあるのだが、一般的原因は指と手の強さに欠けるからである。
国際的アマチュアゴルファーの女性は、シニア・ゴルフで競い合う際、もっと飛距離が必要だと痛感した。彼女は手の鍛錬を始め、スカッシュ・ボールを握り締めたり、新聞紙を丸めたり、布切れを絞ったりした」
LPGAプロのNatalie Gulbis(ナタリィ・ガルビス)は米櫃(びつ)に手を突っ込んで、前腕を前後に捩ると手首が強くなると云っています。
【参考】
・「飛距離を伸ばすトレーニング」(tips_13.html)
・「パワーをつける」(tips_61.html)
・「前腕部を鍛える」(tips_95.html)
(January 10, 2018)
●能力の限界内でプレイせよ
"swing key"(スウィングの鍵)とか"swing thought"とか呼ばれるプロたちの「留意事項」を集大成した本より。今回はLPGAで活躍したSally Little(サリィ・リトル、1951〜、写真)の巻。彼女はメイジャーに二勝、計16勝を挙げています。
'Swing Thoughts' 「私は常に良いスウィング動作を身につけていたので、特別なスウィングの鍵に頼る必要性を感じなかった。でも、それはとても助けになると確信するけれど。 その結果、プレッシャー下で私はいつもグリップとアライメントがが正しいかどうかの確認に立ち戻った。そして、クラブをボールからゆっくり離し、いいテンポでスウィングするよう努めた。 私のツァー15勝のどれでも、私は自分の能力の限界内でプレイすることに焦点を合わせた。かっこ良いことをしようなどとせず、単にフェアウェイに打ち、グリーンに乗せることに集中し、フェアウェイでもグリーンでも真ん中を狙った。 私は現在形に留まるように努力した。人々はマッチやトーナメントに勝てる位置につくと、往々にして仕事を成し遂げる以外のことを考え始める。残りのホール数とか、お金、トロフィに刻まれるであろう自分の名前…など未来形に想念をさまよい出させる。逆もまた真だ。前のホールが良かろうが悪かろうが、過去に留まるのは避けるべきだ。物事の核心は、あなたは過去も未来をもコントロール出来ないということだ。あなたが扱えるのは目前の業務だけである」 【参考】 |
(January 10, 2018)
●長いクラブを短く持って楽に打て
Helen Alfredsson(ヘレン・アルフレドソン)はスウェーデン生まれのLPGAツァー・プロ。LPGAツァーその他で全23勝を挙げている。
'A Woman's Golf Game'
by Shirli Kaskie (McGraw-Hill Companies, 1983)
「アイアンを目一杯の力で打ってはならない。これは初級・中級のゴルファーにとって、特に重要なことだ。彼らは完璧なショットを放つことを期待してクラブを選ぶからだ。そうではなく、必要だと考えるその一つ上のクラブを選び、もっと楽にスウィングしようと考えるべきだ。私自身は私の半生を練習場で過ごしているから、そのルールを守るわけではない。だが、もしグリーン手前にトラブルがある場面で中間クラブを打たねばならない時、あるいは軽い向かい風がある時など、私は一つ上のクラブを選び、それを短く持ち、イーズィにスウィングする」
(January 10, 2018)
●自宅で出来るトレーニング
ジムのトレーナーに「バランスを良くする運動はないか?」と聞きましたら、床の高さを上げる器具を取り出して来て、「これに片足を掛け、前方の足を大きく踏み出して腰を落とせ」という指示。何度もよろめきましたが、次第に出来るようになり、「いいじゃないか!」とおだてられました。しかし、その後三日間も太腿の痛みが消えず、この運動はとても過激に思われました。
よく考えると、それは片方の太腿の筋肉だけに重点を置いたスクァットに他なりません。スクァットだったら、何も道具は要らないわけです。家でも出来ます。 ゴルフ・インストラクターであり、ストレッチングのトレーナーでもあるRoger Fredericks(ロジャー・フレデリックス)は次のように云っています、「ゴルフのパワーを身につける鍵は下半身の機能の強化である。強靭でフレキシブルな下半身がパワーを導く。骨盤の回転は基盤(いいフットワーク、強靭な両脚)によって可能となるものなので、ゴルフは下半身のゲームである。大抵のゴルフ・インストラクションは上半身をターゲットに行なわれているが、実は下半身が弱ければ上半身の動きを支え切れないのだ」 ・スクァット 相撲取りの四股を踏むポーズが、'Sumo squat'(スモー・スクァット)という英語になっています。これならジムに行く必要もなく、ダンベルさえも要りません。簡単至極。このYouTubeヴィデオの場合、両足を肩幅より広げ、爪先を45°に開きます。そして、左右の太腿が床と平行になるまで腰を落とす。膝小僧が爪先を越えないよう、尻を後方に突き出します。1セットを12回とし、太腿が三日も痛くならない程度のセット数を実行します(^^;;。 |
・Wall sit(ウォール・スィット)
壁に背中を押しつけ、足を壁から60センチほど離し、両足の間隔を6インチにします。膝が90°、太腿が床と平行になるまで上体をずり下げます(「見えない椅子」に座っている形)。そのまま30〜60秒間続けます。これを、少なくとも10回リピート。この運動は大腿四等筋(太腿前面の筋群)と膝の後ろの腱を鍛えます。ここまでは普通。
上の"Wall sit"をさらに進めて、片方の脚を床と平行になるまで上げます(左図)。数秒経ったら元に戻す。これを脚を替えて交互に行う。なお、この運動は脚や太腿に痛みを感じているような時に行ってはいけないそうです。
・三頭筋の鍛錬
スウィングのパワーを増強するためには、三頭筋を鍛える必要がありますが、これもジムの機器を使わずに可能です。右下図のように、椅子やベッドに両手を掛け、腕を伸ばしたり縮めたりします。これも12回を1セットとし、腕の筋肉が痛まない程度のセット数を繰り返します。
・ご注意
Johnny Miller(ジョニィ・ミラー)は「ウェイト・トレーニングはゴルフの敵だ」と云っています。彼自身、最盛期に胸板を厚くし体重を増やしたら、その後全く優勝出来なくなってしまいました。ですから、ヘヴィなウェイト・トレーニングはやめ、上のような腕や太腿だけに絞っての筋肉強化に留めるのが賢明のようです。野球、テニス、フットボール、アイスホッケーなどのプレイヤーでゴルフが上手い人は大勢いますが、元重量挙げの選手のゴルフ名人というのは聞いたことがありません。
筋肉を鍛える場合、毎日鍛錬してはいけません。多くて一日おき、少なくて週二回に留め、中間の日に筋肉の組織細胞を安定させて、次の鍛錬にスタンバイさせるべきだそうです。過ぎたるは及ばざるがごとし。
【参考】
・「ワークアウトの勧め」(12/06)
・「Butch Harmon(ブッチ・ハーモン)推奨の筋肉鍛錬法」(tips_178.html)
・「体型別フィットネス運動で飛ばす」(tips_186.html)
【おことわり】画像はhttp://www.xaluan.com/とhttp://www.indianworkouts.com/にリンクして表示させて頂いています。
(January 17, 2018)
●筋力トレーニングの成果
三頭筋を鍛えて約三ヶ月。私は300ヤード飛ばせるようになったでしょうか?もちろん、なりません。しかし、次のようなことが判りました。
トレーニングの成果を見たいものだと、自信満々でドライヴァーを振ると、やたらフックしました。どうも三頭筋がパワフルになり過ぎて、引っ張ってしまうようなのです。で、次にリラックスしてスコーンと打ってみました。真っ直ぐ、しかもこれまでの最長不倒距離を10ヤード越えました。大した差とは云えませんが、それがシャカリキになって打った結果ではなく、軽く打った結果であることに意味があります。
トレーニング以前の私は大人同士で相撲を取っていたような感じで、真剣かつ目一杯の体力で相手を土俵外へ押し出そうとしていました。しかし、トレーニング以後は子供相手の相撲に近くなったのです。相手が子供だと、こちらは腰を低くしてただ立っているだけでよく、子供に私の身体を動かすことは出来ません。適当にあしらった後、吊り出して子供を土俵の外へぽんと置くだけ。そういうリラックスした気持ちの打ち方で済むようになったのです。
(January 31, 2018)
●バランス・テスト
私は飛距離を伸ばすために上腕三頭筋を鍛えています。しかし、土台もしっかりさせないと駄目だそうなので、脚の筋肉も鍛えています。
私の脚の鍛錬には、ゴルフとは別の理由があります。私の周囲で、転倒し手術に至る人が多く、私も他人事ではないと思うようになったからです。何故なら、以前は片足で立ったまま問題無く靴下(ソックス)を履いたり脱いだり出来たのに、今は身体が盛大にぐらつくからです。私も転倒予備軍(>_<) 。
たまたま、健康法として片足で立つ運動を奨励しているサイトにぶつかりました。そのサイトでは、先ず目を開いて片足で立つ、次に目を閉じて片足で立つことを実行させ、うまく出来ない場合のトレーニング法まで解説されています。
「片足で立てない人の初級トレーニング」
https://placebo.co.jp/experiments/training-for-single-leg-standing/
「開眼片足立ち(かいがん・かたあしだち)」
https://placebo.co.jp/how-to-use/single-leg-standing-with-open-eyes/
「閉眼片足立ち(へいがん・かたあしだち)」
https://placebo.co.jp/experiments/single-leg-standing/
このサイトによれば、年齢により以下の秒数で閉眼片足立ち出来るのが理想だそうです。
■ 閉眼片足立ち基準値
20代 70秒
30代 55秒
40代 40秒
50代 30秒
60代 20秒
70代 10秒
開眼であれば私にも何とかこの秒数をクリア出来るものの、閉眼ではすぐよろけてしまいます。私には、バランス感覚もさることながら、ふくらはぎの筋肉の弱さが原因ではないかと思われました。上記「片足で立てない人の初級トレーニング」と共に、ジムのトレーニングにふくらはぎの筋肉の鍛錬も加えることにしました。
(January 21, 2018)
●Gary Player(ゲアリ・プレイヤー)の時差ぼけ防止法
南アを根拠地にして、世界中で活躍しているプロ・ゴルファーGary Player(ゲアリ・プレイヤー)が公開する時差ぼけ解消の秘法。
'How to overcome jet lag'
by Gary Player {'Golf Digest,' July 2006)
「旅客機のパイロットと宇宙飛行士を除けば、私は世界の誰より飛行機の旅を経験している。時差は健康によくない。唯一、自制心のある食事の仕方と運動が、私の入り組んだスケジュールを実行可能にしてくれる。
以下が秘訣である。
・朝の便に乗る場合は、ジムで運動をし、機内で眠れるようにしておく。このためには、夜の便を予約することが肝心だ。
・機内では酒を呑まず、パンや肉も摂らないこと。果物と野菜だけにする。
・喉が渇いていなくても、多量の水を飲む。高度が脱水症状を招くからだ。
・空気が再循環する客室は黴菌が繁殖し易いことを忘れてはいけない。搭乗する前にガーリックを一片よく噛んでおくと、黴菌を予防出来る。その臭いを消すには、小さじ一杯のハチミツを飲む。こうしておけば、隣りの客とお喋り出来る。
・うとうとする前に、背を伸ばし弓なりに反らすこと。
・着陸後、早急に熱いシャワーを浴び、その後冷たいシャワーを浴びる。これは血液の循環を良くする。
・その後、戸外で運動をする。私の場合は、即座に18ホールのラウンドをする。不自然な明かりに照らされていたあなたの体内時計は、それをリセットする現実の何かを必要としているからだ。
1963年にフランスでのトーナメントを終えた私は、パリからニューヨーク経由でロサンジェルスに向かい、ハワイとシドニーを経てメルボルンで開催されたオーストラリア・オープンに、トーナメント開始の二時間前に到着した。私には初めてのコースだったが、私はそのトーナメントに優勝した。私の生涯でも偉大な勝利であった」
(January 21, 2018)
●ゴルフはターゲットのゲームである
Craig Wood(クレイグ・ウッド、1901〜1968)は二つのメイジャー優勝を含む全27勝を挙げたプロ。
'Craig Wood tells how he did it' 「私は突然認識した、ゴルフは単純にターゲットのゲームである…と。どんなショットも心の中で何らかの目標を定めてプレイされるべきだと。 どんなゴルファーもグリーン目掛けてプレイする際はそれを認識する。バンカーに挟まれた狭い花道、あるいはピンそのものなどもターゲットである。だが、多くのゴルファーが忘れてしまうのは、ティーからもフェアウェイのどこかをターゲットにすべきであるということだ。 (私を含む)あまりにも多くのゴルファーが、ティーからは飛距離を得ることだけを求める。彼らは、自分の平均飛距離次第で225〜275ヤード飛ばし、それがフェアウェイに留まれば成功だと考える。それは間違いだ。ティー・ショットは、第二打がカップを目指せる場所に打たれたのでなければ成功とは云えない」 …と云われても、私のレヴェルではドライヴァーでピンポイントで狙ったところに飛ばせるなんて夢のまた夢。残念ながら「フェアウェイに留まれば成功」の口です。ま、ドッグレッグ・ホールではフェアウェイの右か左を狙いますが、成功率は30%に満たないというところ。 しかし、市営ゴルフ場のNo.9(270ヤード)急な上りのパー4で、私はティー・ショットをほぼ毎回狙った通りグリーン手前左へ飛ばせます。このホールだけはなぜか自信があり、大抵誰よりもグリーン近くへボールを運べます(第二打は9番アイアン以下)。大方のゴルファーはフェアウェイ右に行くのですが、そちらからはピンの天辺しか見えない。しかし、左側の私の着地点だとピンの半分が見えるので、距離感が得易い。ま、第一打がうまく行っても第二打もうまく行くとは限らず、常にバーディ・チャンスとはならないのが口惜しいですが。 |
(January 31, 2018)
●マッチに点火せよ
伝説的インストラクターHarvey Penick(ハーヴィ・ピーニック)のスウィング指導法の一つ。これはダフり、トップで悩んでいるゴルファーに最適の治療法です。 'The Game for a Lifetime' 「私が用いた教材の一つは、台所用の一箱のマッチである。 大学のゴルフ部員をアスファルトの駐車場に連れて行き、マッチを撒き散らす。そして、彼に7番アイアンのスウィングでマッチに火を点けろと告げる。これはダフりの確実な治療法であると同時に、どこを狙って打つかの集中心を助ける素晴らしい方法だ。 もし、心が彷徨い出したら、あなたは手首を痛めたり、クラブの底部に無惨な傷跡をつけることになる。 私はこのマッチ・レッスンをBetty Jameson(ベティ・ジェイミスン、1919〜2009, LPGAツァー全13勝)が最初に習いに来た時に用いた。また、後にMickey Wright(ミッキィ・ライト、1935〜 、LPGAツァー全82勝)にも使った。二人とも、駐車場のアスファルトの上で花火大会をしたものだ。この二人は、他の誰よりも精密にスウィング弧の底辺でボールを打つ。だから、マッチに火を点けるのはいとも簡単なのだ」 【おことわり】画像はhttps://daybreaksdevotions.files.wordpress.com/にリンクして表示させて頂いています。 (January 31, 2018) ●タイミングを回復するコツ(ある有名インストラクターの生涯の秘訣)
'Practical Golf' (1972、邦訳『パーフェクト・ゴルフ』)の著者John Jacobs(ジョン・ジェイコブズ、1925〜2017)は、英国生まれでヨーロッパで最も高名なインストラクター。アメリカだけでも29のゴルフ・スクールがあります。
(February 14, 2018) ●20分限定バンカー練習
(February 21, 2018) Copyright © 1998−2022 Eiji Takano 高野英二 |