[Poison]

Swamp Water

『スワンプ・ウォーター』

【Part 2】

木を削って目印にするのもいいでしょうが、コンパス(磁石)を使えばいいだろうに…と思います。それにしても、どこからアリゲーターが現われるかもしれないので恐いですね。二人乗りの手漕ぎボートなんて、簡単に引っ繰り返されてしまうでしょう。アリゲーターはメキシコ湾岸(ルイジアナ州、ミシシッピ州、アラバマ州、ジョージア州、フロリダ州)などの淡水域に棲息しています。フロリダ州の汽水域(淡水と海水が混じった地域)にはクロコダイルが住んでいます。クロコダイルはシャイで、人を見ると逃げます。アリゲーターは獰猛です。

この映画の中でDana Andrewsは二回ほど蚊に刺されます。この記事を書いている時点(2002年9月)では、アメリカ南部にWest Nile(ウエスト・ナイル)という、蚊が媒介するウイルスが発生し各地で死者を出しているので、こういうシーンは恐いです。去年までなら何とも思わなかったでしょうけど。このウイルスは特に幼児、高年齢層では脳を冒して死に至らしめるそうで、高年齢層に入る筆者は防虫スプレーをしながらゴルフをしています:-)。

結局、Walter Brennanの冤罪は晴れますが、真犯人Ward Bondとその共犯者が秘かにDana Andrewsを後をつけ、Walter Brennanを殺害しようとします。しかし、Ward Bondは闇討ちに失敗したばかりか、仲間を底無し沼で失ってしまいます。茫然としている彼に、Walter Brennanが「俺だって長いことスワンプで生き抜いた。あんたにも出来るだろう。町へ帰って縛り首になるのが嫌なら、スワンプで暮せ」と云い、「どんどん奥へ行け」と命じます。Ward Bondは夢遊病者のようにスワンプの奥へ入って行くのですが、こう簡単にいくものでしょうか?いくら茫然としていても、飢え、病気、アリゲーター、毒蛇などが待っているところへ、素直に入って行く人間がいるとは思えません。よしんばこうなったとしても、こんな悪党がスワンプに潜んでいるとなれば、只でさえ恐いスワンプがもっと恐ろしくなります。桑原桑原。

(September 01, 2002)





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