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Life

『エディ&マーティンの逃亡人生』

[Video]


・原題をクリックするとamazon.comのInternet Movie Databaseの詳細データが見られます。邦題をクリックすると「allcinema」のデータが見られます。

・Part 2は普段は隠れていて、クリックするとJavaScriptによるウィンドウにて表示されます。取り扱いには十分お気をつけ下さい。

公開:1999
監督:Ted Demme
地域:ミシシッピ州
出演:Eddie Murphy、Martin Lawrence、Obba Babatund、Nick Cassavetes、Ned Beattyほか
範疇:ドラマ/コメディ/無実の罪/終身刑

私の評価 :☆

【Part 1】

1932年、ニューヨーク市ハーレム。禁酒法時代のスピークイージィ(違法酒場)にスリのEddie Murphy(エディ・マーフィ)がやって来る。彼がカモとして目を付けたのは裕福そうな客Martin Lawrence(マーティン・ローレンス)だった。Martin Lawrenceは連れの女性から結婚を仄めかされプッと酒を吹き出してしまい、トイレに拭きに行く。二人連れの追いはぎが現われ現金を全部抜き取って行く。遅れて来たEddie Murphyが財布をスるが、当然空っぽ。Martin Lawrenceは無銭飲食でオーナーから折檻される。Eddie Murphyは「あいつと二人でミシシッピ州に行って密造酒を仕入れて来られる」とオーナーに持ちかけ、Martin Lawrenceを助ける。

[the South]

オーナーが用意したトラックで二人はミシシッピ州に南下する。北部出身の彼等は南部の「白人オンリー」のレストランに面食らう。36ケースの密造酒を購入し後は帰るだけだったが、近くの酒場で博打が出来ることを知ったのが運の尽き。Eddie Murphyはイカサマ博打で父の形見の銀時計まで巻き上げられてしまう。

相手のイカサマ師は、若いシェリフが立ち退きを命じていた黒人だった。シェリフの恫喝にも屈せずイカサマ師はシェリフを殴りつける。檄高したシェリフはイカサマ師を撃つ。酒場から戻ったEddie MurphyとMartin Lawrenceがイカサマ師の死体を見つけたところを数人の白人に見咎められ、二人は殺人容疑で逮捕される。簡単な裁判で二人は終身刑となり、ミシシッピ州の刑務所に入れられてしまう…。

黒人トップ・コメディアン二人が組んだ意欲作。Eddie Murphyは製作も兼ねています。刑務所に入って40年も経つお話なので、二人の老けが見もの。メーク担当がアカデミー賞候補になったくらいなので、これはよく出来ています。特に髭もじゃで老けるMartin Lawrenceは、一見同一人物に思えないほど。

黒人ばかり服役している刑務所というのは珍しいような気がします。昔からどこでも刑務所の予算は少なく、経費を捻出するために色々な産業とのタイアップが考えられました。刑務所内での家具製造とか、農園労働、鉄道建設など。これらは「囚人リース・システム」と呼ばれました。しかし、南部ではミシシッピ州、テネシー州、ルイジアナ州の三つが20世紀に入るまで「囚人リース・システム」を採用しなかったそうです。

原題が'The Life'でもなく'A Life'でもないのは、誰の人生でもなく"Life"一般を指すようです。ここでは"Life in prison"という感じ。

悪ふざけをするコメディではなく、淡々とした「監獄人生」の物語。二人とも真面目に演技しています。撮影も丁寧、演出にも難はありません。

入所してすぐコーンブレッドを巡って喧嘩になりますが、コーンブレッドは南部の名物の一つ。現在はアメリカ全土で食されているようですが、もともとは黒人農民が飼料のトウモロコシを碾いてパンの材料にしたものと云われています。特に黒人が愛好します。パサパサしたカステラという感じ。

(July 05, 2002)




Poster shown above is a courtesy of Nostalgia Factory.
なおIMDbはamazon.com、「allcinema」は株式会社スティングレイの登録商標です。




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