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公開:1982
監督:Clint Eastwood
地域:オクラホマ州、テネシー州
出演:Clint Eastwood、Kyle Eastwood、John McIntire、Alexa Kenin、Verna Bloomほか
範疇:原作もの/ドラマ/音楽もの/道中もの
私の評価 :☆
【Part 1】
Clint Eastwood(クリント・イーストウッド)の9本目の監督作品。この記事を執筆している時点で、彼は24本演出しています。甥として共演している少年は息子のKyle Eastwood(カイル・イーストウッド)です。
『センチメンタル・アドベンチャー』とは、また付けも付けたりという邦題ですが、"honkytonk"(ホンキートンク)が一般に伝わらないと心配したのでしょうか?ジャズでは「ラグタイムによるピアノ演奏」だそうですが、アメリカ南部、中西部ではC&W(カントリー&ウエスタン)の酒場兼ダンスホールを指します。これは、そうしたホンキートンクで歌う歌手を主人公にした映画です。
オクラホマ州。ある農家を砂嵐が襲う。一家が家の中で嵐の通過を待っていると、一台の車が乱れた運転でやって来て井戸の風車を壊して停まる。運転していたのは妻の弟で、ひどい酩酊状態だった。
その男Clint Eastwoodはテネシー州ナッシュヴィルにあるC&WのメッカGrand Ole Opry(グランド・オール・オープリィ)のオーディションに向う途中だった。泥酔から醒めた彼は、自動車を磨いてくれた甥(14歳)のKyle Eastwoodに感謝する。二人は近くの町のホンキートンクへ出掛け、Clint Eastwoodが歌って僅かなお金を得る。それではメンフィスに行く資金に足りず、二人で養鶏場から40羽の鶏を盗んで売り飛ばす。しかし、養鶏場の主人が車の特徴を通報したため、Clint Eastwoodはシェリフに逮捕されてしまう。機知に富んだ甥のKyle Eastwoodは、策略で叔父を無事脱出させる。
シェリフの追跡を恐れたClint Eastwoodは、早々に町を出る決意をする。甥との間には友情が芽生えていたので、メンフィスへは甥に運転手として同行して貰えないかと姉夫婦に頼む。一家はカリフォーニアへ移住する直前だったし、夫婦は幼い息子を都会にやることを渋る。しかし、Clint Eastwoodが結核を病んでいることを察していた姉は、彼一人でメンフィスに向わせることは出来ず、息子の同行を許す。Kyle Eastwoodの祖父John McIntire(ジョン・マッキンタイア)も同行することになる。
Kyle Eastwoodは車の運転ばかりでなく、作詞家の才能もあり、道中で二人合作の唄「ホンキートンク・マン」を完成する。しかし、メンフィスに着くまでには様々な紆余曲折があり、Clint Eastwoodの病状も悪化するばかりだった…。
甥のKyle Eastwoodが童貞を失ったり、他人の吸っているマリファナ煙草の煙でふらふらになってしまったり、この物語は少年の成長過程を描いたものとも云えます。'The Reivers'『華麗なる週末』(1969)のあどけない成長記と較べると、かなり異なります。生臭い体験をリアルな現代風と評価するか、メルヘンの出来損ないと考えるかは、人それぞれの観点の違いによるでしょう。
(March 09, 2002)
Poster shown above is a courtesy of Nostalgia Factory.
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