【Part 2】
Burt Reynoldsの役は自分で「おれは大衆のヒーローなんだ」と云うほどで、娘っこたちと記念写真に納まったり、コンヴォイの助けがあったりで、もう前作のような追われる弱者ではありません。Jackie Gleason演ずるシェリフも前作ほど憎々しくなく、要するに物語を推し進めるエンジンが弱い。前回のビールは金と欲にからむ物品でしたが、今回の荷物は象で、否応なく人情がからんでしまう。その通り、物語はセンチメンタル以外の何物でもない方向へと進んで行きます。
フロリダ〜ダラス(目的地)の間に砂漠などないのに、この映画最大の山場は砂漠が舞台です。パトカー軍団対コンヴォイの対決は当然ながらコンヴォイの圧倒的勝利。しかし、こんなことをしたトラック野郎たちは全員免停になって、おまんまの食い上げになると思われますが、いいんでしょうか?
Burt Reynoldsの最後の台詞は、「重要なことを発見した。金は諦める。おれたち以外に大切なものはない」とSally Fieldに語りかけるもので、彼のイメージ(特にBanditのイメージ)にそぐわないふやけたもの。こんな台詞を喋っても、実生活ではSally Fieldに去られるわけですから、なおさら情けない。
(May 06, 2003)