October 10, 2026
●方向性テストはバックストローク無しでパット
英国のインストラクターSteve Newell(スティーヴ・ニューウェル)は'Golf World'誌のインストラクション・エディターで、Ernie Els(アーニィ・エルス)と共著の本その他の著者でもあります。
’The Golf Instruction Manual'
by Steve Newell (Dorling Kindersley Book, 2001, $25.00)
「この練習はあなたのパッティングについて鍵となる二つの情報をもたらしてくれる。1) パターフェースの向きが正しいかどうか、2) あなたのストローク軌道がラインに正しく沿っているかどうか。世界有数のプロたちがこの練習法を採用している。1992年の全英オープン優勝者Nick Faldo(ニック・ファルド)もその一人である。
1) 練習グリーンで真っ直ぐなラインのカップまで1メートルの距離に立つ。
2) 通常の方法でアドレスし、パターフェースをカップにスクウェアに狙う。
3) バックストロークは全く無しで、スムーズな動きでフォワード・ストロークし、ボールをカップに送り届ける。
ボールがどこに転がるかがあなたのパッティング・ストロークの是非を伝えてくれる。
もし、ボールがカップの真ん中へ向かったのなら、ストロークはオンラインであり大成功と云える。
もし、ボールがカップの左へ向かったなら、アドレスでパターフェースがクローズになっていたか、ストロークの間にあなたがパターをプルしたか、どっちかである。
もし、ボールがカップの右に向かった場合は、アドレスでフェースがオープンだったか、パターを右に向けてストロークしたに違いない」
(October 10, 2026)
●ゴルフ・スウィングの変遷
Johnny Miller (ジョニィ・ミラー)はメイジャー・トーナメントに二勝、欧米のツァーで計38勝し、NBC-TVのゴルフ中継の解説を29年間勤めました。
'I Call the Shots'
by Johnny Miller with Guy Yocom (Gotham Books, 2005, $15.00)
以下は上掲書の第六章'For Better or Worse'より。
「・彼らは大きな筋肉によるスウィングを好む
スウィングのスタイルには流行り廃(すた)りがある。私の現役時代、多くのプロは(ヒッターではなく)スウィンガーだった。彼らは主に腕と手でクラブヘッド・スピードを生み出した。彼らはインパクトにかけてクラブヘッドをターゲットにストレートに向け、スウィングの勢いがクラシックな”リヴァースC”のフィニッシュ(背中が飛行線後方に弧を描き、頭は腹よりもターゲットから遠ざかる姿勢)を形成した。【右の写真参照】私、Tom Weiskopf(トム・ワイスコフ)、Jack Nicklaus(ジャック・ニクラス)、その他大勢がこのスタイルだった。
その流行は1980年代半ば、Nick Faldo(ニック・ファルド)がDavid Leadbetter(デイヴィッド・レッドベター)の指導の下でスウィングを変更した時に完全に変わった。ロング・ヒッターではあったがやや不安定なゴルファーだったニック・ファルドは、コントロールされたムラのないスウィングを追求した。ファルドはスウィングをシンプルに、引き締まったものにし、効率のよいものにしたのだ。彼はスウィングの間じゅう腕を身体の近くで動かし、クラブヘッド・スピードを主として腰と肩の逆転で生み出した。彼は幾分飛距離を失ったものの、ここ20年で最高の正確さを身に着けたのだ。彼の成功は他のプロやインストラクターたちに多大な影響を与えた。ファルドが決して実行しなかった二、三の変化はありながらも、1990年代初期から誰もが大きな筋肉によるスウィングを採用した。そして、その弱点も顕在化した。
議論を進める前にハッキリさせておくが、レッドベターは単細胞のインストラクターではない。彼は知的な柔軟性を備えており、ゴルファーの強みと弱点によって教え方を変えた。私は彼を尊敬しているし、彼がファルドに与えたスウィングは医師の処方のように正しかったと思う。彼らのコラボはレッドベターを世界的に有名にし、最近の歴史の中で最高の師弟関係として評価されている。
ファルドの成功にもかかわらず、”大きな筋肉スウィング”は万人のものとは云えない。特にアマチュアにとって問題がある。”大きな筋肉スウィング”はシニアやずんぐりした体型のゴルファーが持っていない腰や肩の柔軟性を必要とする。それはまた腕と手が提供する瞬発的速度を除外するため、一般ゴルファーから飛距離を奪ってしまう。私が思うに、”大きな筋肉スウィング”は一般ゴルファーたちを助けるものではない。
今日の”大きな筋肉スウィング”の変化型は、ファルドが用いたものとは幾分異なるものだ。最近のプロたちはそれを一捻りしているので、信じがたいパワーを生み出している。これは”大きな筋肉スウィング”と左手のストロング・グリップを組み合わせたDavid Duval(デイヴィッド・デュヴァル)やFred Couples(フレッド・カプルズ)に当てはまる。ファルドと違って、少なくともインパクト・ゾーンでの腕と手の回転に関する限り、彼らはクラブフェースをスクウェアにしたりしない。彼らは単純にダウンスウィングで人間に可能な最高の速さで身体を逆転させ、単に必死でクラブを握り締めているだけだ。彼らはこれを方向の乱れたボールを打つ恐怖を感じないで行う。なぜなら、最近のボールはあまりスピンがかからないので、そう簡単にフックしたりスライスしたりしないからだ。
ゴルフ・コースは長くなり、グリーンは堅くなり、クラブやボールの性能が良くなったので、それらがゴルファーにさらなる飛距離を求めさせる誘因となっている。疑いもなく今日のプロたちは遥か遠くにボールを飛ばす。最近のツァー・プロたちは私がプレイした1980年代よりも平均30ヤード長く打てる。1980年当時270ヤード打つとツァーで第7位だったが、いまやその距離では189位(ビリから二番目)でしかない。
”大きな筋肉スウィング”の極めて重要な問題点は、それが精密さに欠けることだ。インパクトで爆発的にパワーが炸裂するので、それを弱めるのは至難の業なのだ。例えれば、高速道路で高速で走っている車を減速させるようなもので、時速260キロと240キロの区別がつけ難いのに似ている。逆に主に腕と手によるスウィングだと速度調整による飛距離のコントロールはとても簡単である。ハーフ・スウィングやスリークォーター・スウィングの実行も容易(たやす)い。”大きな筋肉スウィング”は、ドローやフェード、ノックダウン・ショット、フロップ・ショットなどを意図的に打とうとする際、全く多芸とは云えない。力強いけれども、芸術的ではない。だから、私には偏見がある。私は(私がやっていたような)スウィンガーの技法が戻って来ると思う。ゴルフの流行は周期的であり、前述の”リヴァースC”のフィニッシュが見られるのも、そう遠い将来ではないだろう」
学生ゴルファーとして大活躍し、2026年にプロ入りしたJackson Coivun(ジャクスン・コイヴン)のスウィングをご覧ください。【写真】彼は178 cm、73 kgですが、平均307.5ヤード飛ばすそうです。”リヴァースC”だけでなく、両踵を浮かしたインパクトなど、昔のGary Player(ゲアリ・プレイヤー、南ア)そっくりです。彼に関する限り、ジョニィ・ミラーの予言は的中したと云えそうです。
(October 10, 2026)
●「安田流」ヘッドスピードを上げる方法
インストラクター安田泰道プロのヴィデオ『スイングスピードが遅い人はこの方法を試してみてください』(https://www.youtube.com/watch?v=iVYsi_LlyKY)より。
・「腰は回転するのではなく、地面に向かって沈み込む(後は惰性で身体を開くだけ)」自分から身体を開こうとすると振り遅れてしまい、ヘッドがしっかり返らないのでボールは右へ飛び、距離も出ない…とのこと。腰を落とすのはSam Snead(サム・スニード)が有名にした”スクヮット”です。ダウンスウィングでスクヮットするとダフってしまうのではないかと心配ですが、これは毎日の身体の捻転運動に取り入れてみます。
同じく安田プロのヴィデオに『60歳を超えても260ヤード飛ぶ人のスウィングはこれ』というがあります。そのポイントは…
・フック・グリップをする(ボールをしっかり掴まえられる)
・フラットなスウィングをする(インサイド・アウトでボールをしっかり掴まえられる)
・ドライヴァーを短く持つ(ボールをしっかり掴まえる。飛距離は減らない)クラブを短く持てば距離は減ります。私はそれで距離調節をしています(ハイブリッドやアイアンですけど)。
・左右の爪先を開く(捻転し易くなり、インサイド・アウトのスウィングになる)
『手首が上手く使えないのは左手で振ってるから』(https://youtu.be/_URzI4pQRwQ?si=umIXBvtzQuEwATux)というヴィデオで、安田プロは「飛ばない人の多くは左手を使ってスウィングしているから」と指摘します。私の脳にはゴルフ・スウィングというのは左サイドで行うものと刷り込まれているので、これには驚きました。なぜ、左手ではコックを維持するのが難しいか、なぜ右手ではそれが楽に出来るのか?その説明は見事です。納得。「左手は添える程度、テイクアェイで上げた時に、左手を下に押し込んで角度(タメ)を作る」べきだそうです。これはアーリィ・コックですね。
「支点が止まって初めてヘッドが走るのであって、支点を動かしてはエネルギーは生まれない。スウィング中に支点を止める必要がある」そうです。なるほど。
『ゆっくり振ると飛ぶ原理』(https://youtu.be/X6Dr8yDGkAc?si=gVgqQanlqhCVGthC)では、「ヘッドスピードというのは『ヘッド』のスピードであって手元の速さではない。ゆっくり振ると、ヘッドが手元を追い越す。この瞬間がヘッドスピードを生む瞬間であり飛距離が出る」なるほど。ヘッドスピードを上げろと云われると、手を早く動かさなきゃいけないのだろうと考えてしまいます。またも目から鱗が落ちました。《ヘッドを加速させるには、手元を遅くしてヘッドを速くする》べきだそうです。その練習法としては「連続素振り」が推奨されています。(興味のある方はヴィデオを参照して下さい)
『飛ぶ人、飛ばない人の違いとは』(https://youtu.be/R8GFYwLofSk?si=wBe5pqcsa6ftWRff)「切り返しで力むと手が前に出てしまう。そうではなく、手が地面と水平の高さになるまで力まず重力で落下させて、そこから素早くダウンスウィングする」これはJack Nicklaus(ジャック・ニクラス)が「一般的なダウウィンスウィング開始は、釣り鐘の紐を引いて鳴らすように両手を落下させる動き」と云っていたように、珍しい手法ではないんですが、名人級だけに出来る高嶺の花に思えていました。しかし、安田プロに云われると自分にも出来そうな気がします。出来るだけやってみようと考えています。
【おことわり】画像はhttps://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/にリンクして表示させて頂いています。
(October 10, 2026)
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