November 01, 2026
●2秒でスウィングする
過去に紹介したtipの一つに、《2秒でスウィングせよ》というものがあります。これは100余名の有名プロのスウィングを分析して最大公約数を導き出した本から得たものでした。
'Swing Like a Pro'
by Dr. Ralph Mann and Fred Griffin (Broadway, 1998)
この本のある章に「われわれの研究で発見された驚くべき新事実の一つは、スウィング全体がいかに急速なものかということである。長い間、スウィングというものは長く、ゆったり、そして慎重なものであるべきだと云われて来た。しかし、プロたちのスウィングは平均するとアドレスからインパクトまではたったの1秒なのだ。フォロースルーにプラス1秒。全体で計2秒しかかからない」という箇所があったのです。
【右のGIFアニメは現在のPGAツァー最速のヘッドスピード57.0 m/sでスウィングするGary Woodland(ゲアリ・ウッドランド)】
私はずっと「長く、慎重な」スウィングをするゴルファーでした。上の記事を紹介した後でも、2秒でなどスウィング出来ませんでした。「1and 2(ワン・アンド・トゥー)でトップ、3(スリー)でダウン」の3秒という感じでした。ゆったりしたスウィングです。
しかし、最近目に見えて飛距離が落ちて来たので、「距離を稼ぐにはスウィング・スピードを早めるしかないか?」という気がして来ました。そこで、携帯に'Smart Metronome'というメトロノームappをインストールし、それをBGMとして部屋の中で素振り。それだけでなく、実際のラウンドでもカートでメトロノームを響かせながら打っています。これは公式競技ならルール違反で失格の行為ですが、どうせ同伴競技者もいない、ただの”健康のための”ゴルフなんですから構わないのです^^。
否応なく2秒でスウィングしているわけですが、まだ飛距離に変化はありません。筋力がなくなったせいでしょうか?ダンベルを使う運動は続けているのですが…。
《2秒でスウィング》の第二ラウンドでも飛距離に変化は無し。がっかり。
スウィングを急ぐあまり、私に不可欠な《長く水平なインパクト》を忘れやすく、それがいけないのかと思ったので、第三ラウンドは《長く水平なインパクト》を忘れないで2秒でスウィングすることを心掛けました。打感は格段に良くなりましたが、飛距離は全然伸びませんでした。
タメはダメ、自然落下も駄目、《2秒でスウィング》も駄目。さあ、次は何にトライしよう?だんだん選択肢が少なくなって来ました。
(November 01, 2026)
●ゴルフ・スウィングに教科書ってあり得るのか?
Johnny Miller (ジョニィ・ミラー)の'I Call the Shots'という本を再読しました。彼はメイジャー・トーナメントに二勝、欧米のツァーで計38勝し、NBC-TVのゴルフ中継の解説を29年間勤めました。
'I Call the Shots'
by Johnny Miller with Guy Yocom (Gotham Books, 2005, $15.00)
これはTiger Woods(タイガー・ウッズ)全盛時代に出版された本ですが、「タイガーはJack Nicklaus(ジャック・ニクラス)のメイジャー優勝回数を越えられないだろう」と予言したり、TV中継の裏話、彼の好きなコース10選とか、ゴルフ・ルールの改定案など多岐にわたって忌憚のない意見を連ねており、中々読み応えがあります。
その中に’Golf's Greatest Generation'(ゴルフの偉大なる世代)という当時の代表的プロたちのプロフィールを列挙した章があります。
登場するのは、Jack Nicklaus、Lee Trevino(リー・トリヴィノ)、Greg Norman(グレッグ・ノーマン)、Tom Watson(トム・ワトスン)、Nick Faldo(ニック・ファルド)、Seve Ballesteros(セヴェ・バレステロス)、Hale Irwin(ヘイル・アーウィン)、Gary Player(ゲアリィ・プレイヤー)、Lanny Wadkins(ラニィ・ワドキンス)、Raymond Floyd(レイモンド・フロイド)、Hubert Green(ヒューバート・グリーン)、Billy Casper(ビリィ・キャスパー)など。
ジョニィ・ミラーは彼らのそれぞれとラウンドしたことがあり、スウィングの特徴や癖を熟知しているわけです。ご承知の通り、誰もが独自のスウィングをしており、共通点などほとんどありません。ジョニィ・ミラーは、それをプロの視点で解剖しています。ところが驚くべし、Hubert Greenを除く全員がスウィングに関する本を出版しているのです。それも”私の方法”などという謙虚なタイトルではなく、堂々とスウィングの教科書であるかのような書名で。
Bobby Jones(ボビィ・ジョーンズ)自身の本は'Bobby Jones on Golf'(ゴルフについて)、Jack Nicklaus(ジャック・ニクラス)のは’Golf My Way’(ゴルフ:私の方法)、Tiger Woods(タイガー・ウッズ)の本は'How I Play Golf'(私のゴルフのやりかた)、Annika Sorenstam(アニカ・ソレンスタム)の本は"Golf Annika's Way'(アニカのゴルフ)…と、真の一流プロは「これは単に私の方法です」と謙虚な表現をしています。決して「これを教科書にしなさい」とは云っていません。
一般ゴルファーが、自分に似た体型のプロや、スウィングが似た筆者を選べばともかく、単に有名プロだから…という理由で本を購入すると、非常に特殊なスウィングを学ぶことになります。
フックに悩んだBen Hogan(ベン・ホーガン)が遂にフェードを修得してそれが正しいスウィングであるかのような本を出版し、素人ゴルファーたちにスライス病を蔓延させたことはよく知られていますが、上のプロたちも大なり小なり同じようなことをしている恐れがあります。
私は上掲書で触れられたプロの中ではジャック・ニクラス、リー・トリヴィノ、グレッグ・ノーマン、ニック・ファルドらのスウィングに関する本を持っていますが、ニクラス以外の本はほとんど参考にしていません。
我々が学ぶべき教科書って存在するのだろうか?という疑問を抱かせてくれた契機でした。
私はBobby Jones(ボビィ・ジョーンズ)を敬愛し、彼の書いたものを信じていますが、それは彼が年間グランドスラムを達成した唯一の人間だからという理由だけではなく、彼のゴルフ理論が理に叶っていると思うからです。少年時代からの長いゴルフ経験に加えて、彼はジョージア工科大学を卒業していますので、物理の法則を熟知してもいるわけです。これは他の有名プロに見られない特質です。そして、英米での大トーナメントに耐え抜いスウィングでもあるので、彼の理論の多くは妥当であると思っています。
ジョニィ・ミラーは、当サイトの「プロのようにスウィングせよ」シリーズで紹介したような、トップ・プロ100人以上のスウィングを分析してコンピュータで最大公約数を導き出した「モデル・スウィング」を嫌っています。それは自分がやっていたスタイルを無視されたからか…と思っていたのですが、そうでないことに気づきました。
スウィングというのは、ゴルファー個人個人によって異なるべきなのです。簡単な話、スウィング・スピードが早い人と遅い人ではスウィングが違って当然です。「ゆっくり振れば飛ぶ」という理論を真に受けて、私のように遅いスウィング・スピードのゴルファーが更にゆっくり振ったのでは飛距離は落ちる一方。慌ててスウィング速度を早めたら元に戻りました。「モデル・スウィング」では「バックスウィングとダウンスウィング合わせて2秒でスウィングせよ」と云われています。早いのが大勢なのです。
ゴルフ・インストラクションはマン・ツー・マンでゴルファーの個人的特質に合わせて指導されなくてはならないでしょう。体型・手脚の強さ・動きの速さ等…に合わせて。万人向けの教科書なんて存在しないと思います。
(November 01, 2026)
●「安田流」ドライヴァーの打ち方・まとめ
これまでインストラクター安田泰道プロのYoutubeヴィデオを集中的に視聴させて頂きました。主にドライヴァー関連の約50数本のヴィデオから学んだことで、私が実践すべきことは次のような項目になりました。
・アドレスで股関節から上体を前傾させる
・ボールとの距離はドライヴァーのヘッドからグリップの間の長さ
・フックグリップをする
・手首を柔らかく使う(指で引っ掛ける程度)
・前傾姿勢のまま背骨を軸に身体を廻す
・テイクアウェイで左手首を押し下げる(自然にコックを生む)
・(右肘は地面を指したまま)右手を出来るだけ伸ばす(大きいスウィング弧を作る)
・クラブを右人差し指の付け根で支えながらトップを形成(正しい角度のトップになる)
・トップから手元を「自然落下」させる(身体の回転はその後)
・お尻を後方に突き出す(=スクワット)
・グリップエンドを自分の右太腿(もも)に向けて落とす(タメの維持)
・右肘をお臍(へそ)に向けて引き下ろす(これもタメの維持ですが、私にはてんぷらになるのでダメ)
・両足の真ん中にボールがあると考えて打つ(アッパーにボールを打つ手立てなのでしょうが、私にはてんぷらレシピ)
・左脇を空けないインパクト~フォロー
ま、これら全てを直ぐに実践出来るとは思えませんが、一つ一つ思い出しながら身につけたいと願っています。
(November 01, 2026)
|
Copyright © 1998−2026 Eiji Takano 高野英二 |