August 01, 2026

スタンスの基本

 

1930年に過去現在を通じて唯一人年間グランドスラムを達成した名人Bobby Jones(ボビィ・ジョーンズ、1902~1971)の深慮。

'Bobby Jones on Golf'
by Bobby Jones (Broadway Books, 1966, $18.95)

「一般ゴルファーがドライヴァーで通常より数ヤードでも飛距離を伸ばしたいと考えると、スタンスを広げようとする衝動に勝てない。いつもより余分の努力をするのだからしっかりと固定された支えが必要だと感じるのは自然と云うべきだし、ソリッドな足場を作るために、まるでピアノでも持ち上げるように地面を使いたくなる考えも判らないではない。こういうゴルファーはハードに打つ準備をしているのだが、実際には彼は出発点から間違っているのだ。

普通のゴルフ・スウィングでパワー源となるものには、腕・手首・肩・腰などがあり、それら全てがボールの直近で爆発すべく共同作業を行う。理想は、これらの要素がショットの正確性を損なうことなく、それぞれがバランスよく貢献することである。これらのどれか一つが欠如したり悪く働くと、スウィング全体のパワーを失う原因となる。

[stance]

あまりにもスタンスを広げると、飛距離に重要な要素としての腰の回転を邪魔してしまう。スタンスを広げると下半身を完全に固定してしまうので、肩の回転さえも困難にしてしまう。ゴルファーがスタンス幅を広げる度合いによって結果が変化する。

アドレスの主眼は、楽に、快適に、リラックスした構えであることだ。かてて加えて、緊張した筋肉によって続発する障害を生じることなくスムーズにスウィングをスタートさせられなければならない。ゴルファーは用心深く、衝動に敏感で、どちらの方向にでも自由に動けなくてはならない。

この時点で重要なのは、誰かの真似をするのではなく、自分自身にとって自然なものかどうかである。快適でないと感じられるポスチャーはどこかに緊張を作り出し、必ずやぎくしゃくした動きの原因となるものだ。もし、クラブを手に、自然に立って普通の会話をしながらボールの近くにクラブをセットしながら屈むことが出来れば、それがいいポスチャーだと云ってよい。

程度の差こそあれ全てが静止したこの状態は、スウィング全体の中で最も容易に視認出来るものであり、初心者が先ず最初に注目すべきものだ。ゴルフ・スウィングは難しいものだが、出発点が正しくなかったらなおのこと難しくなる。

スタンス(両足の位置)を定めることは熟慮すべきことだ。ボールにアドレスする前に最も重要なことは、スウィングのどの部分においても身体の動きを妨害してはならないということである。たとえスタンスがオープンであろうとクローズであろうとスクウェアであろうと、ゴルファーが快適であることが第一である。

優秀なプロたちは例外なく右足を飛行線と直角に構える。右爪先をごく微かに外側に開く人はいるが、それ以上開く選択肢は見たことがない。逆に左爪先はやや外側に開かれる(内側に向ける人はいない)。

この位置からならスウィングを楽に達成出来るので、これが正しい位置である。右足をほぼ真っ直ぐにしておくことによって、腰が後方に回転すると右膝を最高の支柱にする。もし足が適切な位置よりもどちらかに開いていると、脚の動きが腰の回転に従えず、バックスウィングかダウンスウィングのどちらかで邪魔をすることになる。右爪先を外側に開くと右脚の支柱を使えなくしてしまうし、左爪先を外側に開くと左脚の右回転を制限するため充分にバックスウィング出来なくなる。

自然に直立して立てば両足の間は約30センチになり、これは普通に歩く時の歩幅であり、身体は完全なバランスを保つので、バランスを崩さずに左右どちらへも楽にスウイング可能である。腰と肩は捻れて回転し、腕は振られ、上体はどちらの方向にも等しくイーズィに回転出来る。これこそ、ボールにアドレスした時に達成すべきもので、両足の位置が重要な理由である。自然に立てば立つほど、よりよいスウィングが出来るようになるのだ。

両足との関係におけるボール位置は、いの一番に重要というわけではない。重要なのは体重を右足に乗せてはいけないということだ。どちらの足にもほぼ公平にかけるべきだが、どちらが体重を支えるかと云えば否応なく左足ということになる。スウェイについて云々されることとは無関係に、ゆったり、そしてリズミカルにスウィングするためには左から右へ、そして右から左への明瞭な体重移動が必要である。右足の上に体重をかけ過ぎていては、これは不可能だ。

最も一般的なボール位置は左踵の前方、あるいはその数センチ右側である。ボール位置が左足を越えてはならないということは、体重の配分が右足を越えないことと同じように必須条件である」

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非常に長々と書かれていますが、要点を絞ると次のようになります。

・スタンスは歩幅(約30センチ)に開く。
・ボール位置は左踵の前方。

Bobby Jonesのスタンス幅はかなり狭いものでした。彼のスウィングを解説したBen Crenshaw(ベン・クレンショー)によれば、「Bobby Jonesは肩も脚もフルに捻転したかったので、両足を肩幅に開く狭いスタンスを好んだ。広いスタンスだとそれは不可能だったのだ。現在主流のインストラクションは、腰は45°、肩は90°だが、そうするにはスタンスを広くせねばならない。どちらがいいか、両方試してみて選ぶべきだ」そうです。

(August 01, 2026)

Jackson Koivun(ジャクスン・コイヴーン)

 

[Koivun]

先週の3MオープンのTV中継を何も期待しないで見ました。シェフラーと松山の優勝争いになるかと思ったら、最終日はとんでもない21歳の新人が数打差でトップに躍り出ていて驚きました。

Koivun(コイヴーン)って妙な名前だし、聞いたこともない名前だと思ったら、大学を出てプロになってツァーに参加したのは今年からで、3Mオープンは三戦目。フィンランド系の名前だそうです。

聞くと大学時代の戦績が凄い。カレッジ・ゴルフの主なもの四つを全部複数回優勝し、Tiger Woods(タイガー・ウッズ)が持っていたNCAAスコアリング・レコードを破り、母校オーバーン大学を二度にわたって全米一の座に着かせた立役者でもあったとか。

道理で新米の癖におどおどせず、落ち着いている筈です。何度も真剣勝負をくぐり抜けて勝ち抜いて来たわけですから、百戦錬磨のプロを相手にしても動じないのです。かなり激しいスウィングをするのですが、滅多に乱れず、ストレートな球筋でぴたぴたとグリーンに寄せていました。世界一のシェフラーに三打差をつけての優勝でした。

今後の活躍に目が離せないし、どこまで伸びるのか楽しみです。

(August 01, 2026)

シニア・シャフトに替えてみた

 

多めのロフト(12°)、軽いヘッド(トゥ側1グラム、ヒール側1グラム)では弾道が高くなり過ぎます。以前にテストした時の快打は再現出来ません。で、ロフト10.5°のヘッドでラウンドしていたのですが、どうにも満足出来る距離が得られません。ま、以前と違って筋力も体力も衰えているわけですから、昔の飛距離を再現するのは無理だとは思います。しかし、飛ばないゴルフは全然面白くありません。

飛距離を増す選択肢が一つ残っていることを思い出しました。シニア・シャフトです。

[Fujikra]

もうあと何年もゴルフ出来るとは思えないので、これが「最後の贅沢だ」と考えて注文しちゃいました。

Fujikura Speeder 47グラム。”シニア・シャフト”ではなく、"Lite Flex"と表示されています。私の以前のシャフトは60グラムでしたから、13グラム軽いわけです。撓(しな)りの効果はどのくらいあるのか?実際にボールを打ってみないと判らない点がいくつもありました。

・本当にヘッドが軽い方がいいのか?(ヘッドに錘の重さを足す必要があるかも知れない)
・撓(しな)ると球筋が曲がらないか?(以前はトゥ側を軽めに、ヒール側を重めにしていたが、またそうすべきかも知れない)。

テストの日、フケ上がる12°ロフトは度外視し、10.5°ロフトだけ試しました。軽いヘッド(トゥ1グラム、ヒール1グラム)では全然飛びませんでした。

で、以前のようにトゥ16グラム、ヒール20グラムにするとやや飛距離は増しましたが、到底満足出来るものではありませんでした。シニア・シャフトは奇跡を生ずる妙策ではなかった。残念orz。

Google検索で「シニアにはヘッドが軽いドライヴァーがいいの?」と入力すると、「軽ければヘッドスピードが上がりやすく、楽にボールを遠くへ飛ばせる反面、軽過ぎると手先だけでクラブを振り回してしまうのでスイング軌道が不安定になる」とAIが答えました。

さらにGoogle検索で「シニアにはロフトの多いドライヴァーがいいの?」と入力したら、「シニアにはロフト角が多め(10.5度~12度以上)のドライヴァーが適している」と云うではありませんか。「え?12°じゃ上がり過ぎるんだけど?」と思ったのですが、シニア・シャフトと12°の組み合わせは全く試していませんでした。私は「抜け」があるのが嫌いな性分なので、ダメ元で試すことにしました。

アウトを全部12°のヘッドとシニア・シャフトで打ってみました。鋭角に打ち下ろすとフケ上がるのは必至なので、浅いUの字のスウィングの軌道を心掛けました。これが功を奏したのでしょうが、まあまあの(でも物足りない)距離に飛びました。No.9では近来稀なところまで飛んだので思わずニッコリ。このホールは急な上りなので、高めの弾道がよかったのだと思われます。

副産物ですが、他のウッドやアイアンでもUの字のスウィングをしたら、見事に正確なショットが沢山出ました。私の日頃のスウィングは、あまりに急角度なダウンスウィングだったようです。

インは全て10.5°とシニア・シャフトを使用。飛距離と方向は可もなく不可もなし。で、ロフト対決第一ラウンドは12°も10.5°も引き分けという感じ。

やはり、実際のラウンドでの比較ではなく、私の私設ドライヴァー試打場であるNo.14(360ヤード)パー5で、五発ぐらいずつ交互に打って比較しなければ結論は出せないと思われました。

No.14のフェアウェイ右側にグリーンまで残り190ヤードの目印の一本の木が立っていて、私はこの木を越えるのを目標にしています。しかし、ドライヴァー・ヘッド対決では、どちらもこの木を越えられませんでした。

つまり、私にとってはどちらのヘッドでも大差ないという結論です。間違ってもフケ上がらないということで、しばらく10.5°のヘッドでラウンドすることにしました。錘の配分をトゥ8グラム+ヒール10グラムにしてみましたが、軽めのヘッドにした効果は全くありませんでした。で、以前のトゥ16グラム+ヒール20グラムと重めの配分に戻しています。

(August 01, 2026)


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