March 10, 2025
●デリケートなチッピング
名手Billy Casper(ビリィ・キャスパー、1931〜2015)によるチッピングのコツ。
'100 Classic Golf Tips'
edited by Christopher Obetz (Universe Publishing, 2007, $24.95)
「繊細さを必要とするチッピングには9番アイアンかピッチング・ウェッジを用い、ペットのカナリアを包むように(ソフトに)グリップし、チップ・ショットする。
体重はターゲット側の足に乗せ、ボールはスタンス中央、アドレスは両手がボールに先行したハンド・ファーストの構え。
ターゲットにスクウェアになるようにクラブフェースを持ち、短く後退・前進させる。ソフトなショットなので、ボールを掬い上げたり打ってすぐ止めたりしがちだが、重要な考え方はスウィング・ダウンしながら打ち抜くことだ」
私のチッピングは60°ロブ・ウェッジを使うのですが、ボールの後端(ターゲットの反対側)の接地面めがけて、まさしく「スウィング・ダウンしながら打ち抜く」ようにしないと、適切な距離が得られません。上昇軌道で打ったりしたら、良くてボールが上がり過ぎてショート、悪くてトップしてホームランです。インパクト後は地面を撫でるようにフォローを出します。こうすればクラブのロフトを活かした軌道が得られます。
(March 10, 2025)
これはインストラクターBrad Brewer(ブラッド・ブリューアー)のtip。
'The Best Instruction Book Ever!'
by Golf Magazine's Top 100 Teachers (Time Home Entertainment Inc., 2012, $29.95)
1. 胸の真ん中から一本のクラブを垂らして、身体の重心を見つける。
2. その重心より少し後方にボールを置く。こうすればクラブシャフトがターゲット側に前傾した下降するスウィングを可能にしてくれる」
この方法は、バンカーでクラブヘッドを砂に突入させる地点を確認するためにも使えます。体重を左右に動かさない限り、重力の作用でスウィング弧の最低点は背骨の真下と決まっていますから、その地点がボール後方数センチになるように立てばいいわけです。(上のチッピングtipとはボール位置が逆になります)
最近の私は、ボール後方からボールの前方にかけて数10センチの範囲の砂を、鍋物の灰汁を掬うようにこそげ取ってピンハイに寄せています。
(March 10, 2025)
●チッピングでも身体を廻せ
ショートゲーム専門インストラクターStan Utley(スタン・アトリィ)のtip。
'100 Classic Golf Tips'
edited by Christopher Obetz (Universe Publishing, 2007, $24.95)
「多くのゴルファーが腕だけを使ってターゲット・ライン後方へとバックスウィングする。そうではなく、身体のカーヴに沿って自然なプレーンでクラブヘッドを動かすべきだ。 私は前腕を回転させ、右肘を畳んで僅かな旋回運動をする。下半身の動きは自然で滑らかである。 私の腕は後方へは引かれない。私がするのは膝と腰の若干の旋回運動と前腕の回転だけである。前腕の回転は、初めてトライする時には行き過ぎのように思えるかも知れないが、その努力の結果を見れば驚嘆すること請け合いである」 Stan Utley(スタン・アトリィ)はパッティングでもストレートではなくアーク(円弧)の軌道のストロークを教えています。インサイドに引いてスクウェアに打ち、またインサイドにフォローを出す…というメソッド。ストレート・パッティングか、アーク・パッティングのどちらが役に立つかは人それぞれで、どちらがいい・悪いと云うものではないでしょう。 ![]() |
ここで学ぶべきは、手・腕だけのバックスウィングをするのではなく、膝・腰を使ったバックスウィング、そしてダウンスイングでも(手・腕ではなく)下半身を使うということです。これはしっかりしたインパクトを生むだけでなく、クラブフェースをスクウェアに保ってくれます。うまく行けばチップイン!
(March 10, 2025)
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