June 20, 2025
●《インパクトで胸を張れ》の効果
ある日のラウンドのテーマを《インパクトで胸を張れ》に絞ってみました。
'The Best Driving Instruction Book ever!' なんと脳卒中を患う以前の飛距離が蘇りました。この日用いたのはどこかで見つけたNikeのボール。Nikeは2016年以降ゴルフ・ボールの製造・販売を止めていますから、かなり古い。その古いボールが飛んだのですから驚きでした。 《インパクトで胸を張れ》を実行すると、満身のエネルギーがインパクト時のクラブヘッドに凝集する感じ。また、胸を張ると自動的に両手が伸びるので、正しくスウィートスポットで打てます。振り抜きも大きくなる。そうなると打球音も変わります。スコーン!でなく「バシッ!」という力強い音になります。 前半はバーディ一つ、パー四つで3オーヴァーで廻れました。後半は乱れて、ダボを二つも叩いてしまいました。全てのグリーンにエアレーションが施され、砂が撒かれているので、芝目の影響が無くなるのはいいのですが砂の上を転がす距離感が難しかった。 |
No.15(300ヤード)パー4、この日のティーがかなり前方だったせいもありますが、胸を張ったティー・ショットはよく飛び、よく転がって残り100ヤードに到達。このホールは急激に下ってかなり高い砲台へと打ち上げるレイアウトなので、長めに見積もらないと届きません。私は24°ハイブリッドを選んでやや短く持ち、例の《アイアンはアウトサイド・インで打て》を実行しました。ハイブリッドでもヒットダウンしますからアイアンの一派なのです。ボールは惚れ惚れするような弾道で真っ直ぐピンに向かいました。「やった!」と思ったのも束の間、ボールはグリーンを縦断して5ヤードほど外へこぼれてしまいました。方向は良かったのですが、飛ばし過ぎでした。寄せワンでパー。
【参考】
・「義父の秘伝」(tips_43.html)
・「左脇を締め挙げろ」(tips_94.html)
・「アイアンはアウトサイド・インで打て」(June 01)
・「《左腕を伸ばすインパクト》は鉄則である」(tips_213.html)
(June 20, 2025)
●《インパクトで胸を張れ》とはどういうことなのか?
インパクトで胸を張るといいショットが生まれ飛距離も伸びます。
それはいいのですが、では胸を張るというのはどういうことなのでしょうか?後方に反っくり返ることではありません。屈んでいたポスチャーを真っ直ぐ伸ばす?屈んでアドレスしたのなら、インパクトでもその体勢を保つべきであって途中で変えたりしてはスウィート・スポットで打てなくなります。
そもそも、100冊以上のゴルフ本、25年間にわたって購読したゴルフ雑誌で、《インパクトで胸を張れ》に似たようなtipにお目にかかったことは皆無でした。Bobby jones(ボビィ・ジョーンズ)もBen Hogan(ベン・ホーガン)も、Byron Nelson(バイロン・ネルスン)も誰一人そんなことを云っていません。
世界中にゴルフ・プロおよびインストラクターはごまんといるのに、「胸を廻せ」という言葉はあっても、彼らの誰も「胸を脹れ」なんて云っていないのです。
私がこのtipを知ったのは、このサイトの読者・志茂さん(東京)からのメールが切っ掛けでした。とても役立つ内容だったので記事として書き直して頂きました。内容は志茂さんのハンデ8(当時)の義理のお父さんが教えてくれたいくつかのtipに関するもので、志茂さんご自身が一番役に立っていたのは《インパクトで胸を張れ》であると書いておられました。
志茂さんの義理のお父さんは、これをご自分で発見したそうです。凄い!このtipは当サイトの至宝とも云えるものです。日本が世界に誇れるtipと云っても過言ではありません。
志茂さんの義理のお父さんの言では、「左腕は伸ばそうと思って伸びるものではなく、スイングの形によって自然に伸びる。左腕を無理に伸ばそうとすると、左に引っかける。曲がったままだと右に行く。プロ野球を見ていると、ホームランバッターは胸を張っている。ゴルフも同じだ。左肩を後ろに引かないこと。胸を張り、右の胸を目標方向に出す。そうすると左腕は胸の横に密着し、伸びたままでスイング出来る」…とのこと。なるほど、納得。
【参照】「義父の秘伝」(tips_43.html)
(June 20, 2025)
●プロのように左脚を伸ばしてスナップで飛ばすこれはインストラクターScott Munroe(スコット・マンロー)のtip.
'Play Like a Pro'
edited by David Denuzio (Time Home Entertainment, 2013, $29.95)
「アマチュアが飛ばそうと思うとヒッティング・ゾーンで左脚をターゲット方向にスライドさせる。これはパワーとクラブヘッド・スピードを損なう原因である。
私の助言:以下の数ステップで、軽い素材を使ったインパクト・バッグ目掛けて打ち込む。アイアンで練習し、その感覚をドライヴァーに応用する。300ヤードを越えることは出来ないかも知れないが、あなたのゴルフ人生で最長の飛距離を生むスピードが得られるのは確実だ。
・ステップ1
体重を右脚に移しながらバックスウィングする。バックスウィングの際に体重を左脚に残したままにするのは完全な間違いで、パワーを制限するものだ。
・ステップ2
ダウンで腕を落としながら、左膝を僅かにターゲット側にキックする。これが爆発的インパクトをお膳立てする。
・ステップ3
インパクトにかけて左脚を真っ直ぐ伸ばしながら【ただし、上体を持ち上げてはいけない】、左腰を左に廻す。この時、左脚(とクラブヘッド)はインパクト・バッグにスナップする感覚を得るはずだ。これは、左脚を錨のように地面で踏ん張っている時だけ得られる感覚である。
インパクト・バッグによる練習を終えたら、即座にボールを打つ。ボールを打ちながら先ほどの練習で得た感覚を再現させる」
スナップとはインパクト・ゾーンで緩い手首を素早く水平に動かすことです(緩いのは手首だけあって緩いグリップではないので注意)。アンコックとスナップを併用すれば、かなりの飛距離増が期待出来ます。
《左脇を締め挙げろ》というtipの筆者がこう云っています:「猛スピードで走る車が煉瓦塀に激突したら、シートベルトをしていない運転者は衝撃と反動によってフロント・グラスを破って前方に飛び出してしまうだろう」と。つまり、左脚を伸ばして踏ん張るとそれが煉瓦塀の役割をし、スナップによる急速なクラブヘッドの動きによってボールに爆発的衝撃を与えることになる…という筋書きです。上のアニメの大谷翔平は、左打席なので右脚を踏んばっています。
【参考】「左脇を締め挙げろ」(tips_94.html)
(June 20, 2025)
![]() |
Copyright © 1998−2025 Eiji Takano 高野英二 |