October 20, 2024

平らな左手首のトップで真っ直ぐ飛ばす

 

[left wrist]

最近の私は、スウィングのトップで左手首を平らにすることだけを心掛けています。これが真っ直ぐ飛ぶボールを打つ秘訣であり、右の林や左のOBには絶対に飛ばさない方法です。

先ず第一に「Bobby Jones(ボビィ・ジョーンズ)式トップの作り方【詳説】」(tips_207.html)に準拠した高さのトップにしますが、その際左手首を真っ直ぐ伸ばすのです(図)。これはクラブフェースを完全なスクウェアな45°にします。不思議なことに、トップでこの平らな左手首が構築されると「絶対真っ直ぐ飛ぶ!」という凄い安心感が生まれるため、自信をもってパワフルなダウンスウィングが出来るようになります。

ゴルフ本では「(左腕にはめた)腕時計に30センチの定規を挟んで練習せよ」というtipが紹介されています。定規につかず離れずの左手首でスウィングするわけです。ただし、これをマスターしても、リズムが狂ったり手打ちになったりすると方向性は保証されませんので、あくまでもいいスウィングが土台にあっての秘訣ということです。

この秘訣を知らないと初級者も上級者もショットが安定しません。「飛ぶには飛んだが隣のホール」になってしまい、二打目は木の間を縫って元のホールに戻すだけとなり、確実に一打損します。80が切れるか切れないかの瀬戸際の一打だったということもあるわけで、泣くに泣けないミスということになります。

私のシニア・グループに抜きん出た飛ばし屋が四人ほどいるのですが、彼らも常時真っ直ぐ飛ばすわけではなく、凄いフックやプッシュを打って林でキンコンカンすることが珍しくありません。彼らは《トップで左手首を平らにする》という鉄則を知らないのです。たまたま平らにした時だけ真っ直ぐ飛ぶのですが、それに幻惑されて野放図になるため失敗するようです。

私は「もったいないなあ!」と思うので、「トップで左手首を平らにしなさいよ」と喉まで出かかるのですが、思い留まります。「エイジ、どうすりゃいいんだ?」と聞かれた場合なら教えますが、聞かれてもいないのに講釈するのは要らぬお節介として嫌われます。

アメリカ人男性は人に道を聞かないことで有名です。「道を知らないでドライヴするなんて馬鹿じゃない?」と思われると嫌なのだそうで、絶対に人に道を聞かず自力で解決しようとします。ゴルフも全く同じで人に聞いて上達しようとはしません。彼らより飛ばず常に80を切るわけでもない私に「どうしたらいい?」などと聞くわけがありません。聞かれないのに私が偉そうに講釈したりしたら彼らのプライドを傷つけるでしょう。

私が好きなのはベスト・ボールというゲームで、チーム・プレイではありますが、よく飛んだボールの位置からみんなで打ち次ぐスクランブル・ゲームと違って、各ホールの誰かのベスト・スコア(パーとかバーディ)をチーム・スコアとして数えます。個人プレイとチーム・プレイを同時に楽しめるわけです。ただし、チームのメンバーは毎回変わります。前回は仲間だったが今回は敵ということはしょっちゅう起こります。ですから飛ばし屋に「トップで左手首を平らにしなさい」なんて云うと、むざむざ敵に塩を送ることになったりします。これは避けたい。私が口を噤(つぐ)むのはそういう理由からでもあります^^。

【参考】「Bobby Jones(ボビィ・ジョーンズ)式トップの作り方【詳説】」(tips_207.html)

(October 20, 2024)

ドライヴァーのスペックを変えて飛距離増

 

[driver]

卒中前の画期的飛距離増は道具のせいではなく、打ち方のせいでもないことが判りました。ずっと長らく使っているドライヴァー(テイラーメイドR11s)が突如飛び出したという感じなので、道具のせいでないことは明らかです。その時得られた(そしてその後失われた)飛距離を再現しようと色んな打ち方をしてみましたが徒労に終わりました。それで、道具でも打ち方でもなく、要するに頻繁にジム通いをして筋力を鍛えたせいだった…という結論に達したのでした。

しかし、R11sで私が気に入らないのはボールがあまりにも高く上がり過ぎる弾道で、このせいで高々度からほぼ真下にボールが落下するため、ランが少なくキャリー+ランの合計が伸びないに違いないと思われました。

私が購入したテイラーメイドR11sはロフト12°なのです。高く上がる方がキャリーが伸びるだろうという目算でした。これはシャフトの設定を"Lower”にしてもかなり高く上がってしまい長いランが得られません。ロフトが9.5°か10.5°だとどうなのだろう?と思いました。一世代前のR11を持っているのですが、そのロフトは10.5°なので飛距離ではなく弾道を調べるつもりで打ってみました。いいです。低過ぎず高過ぎずで、こんな風に飛んで欲しいと思う弾道でした。

[R11s]

私はR11sのクラブの微調整機能を愛しているので、数百ドルも出して10.5°の他のクラブを買うつもりはありません。試みにオークション・サイトeBay(イーベイ)で、”TaylorMade R11s 10.5”というキーワードで検索すると、なんと30ドルのブツが出品されていました。ヘッド突端に凹みがあるのが安い理由でした(写真)。フェースの凹みだと方向に影響しますが、凹みの場所はフェースではないので弾道とは無関係の筈です。このブツを「注目している」とブックマークした数日後、「いま注文すれば3ドル値引きします」という電子メールが届きました。税金と送料を含めても40ドル以下。注文しちゃいました。

ヘッドの凹みが空気力学的にスウィング・スピードを遅らせる作用があるのであれば、安物買いの銭失いになります。スウィング・スピードに影響しないならランが増えることでトータルの距離が稼げるでしょう。疑心暗鬼の状態でブツが届くのを待ちました。

やっとブツが届きました。薄汚れている上に錘(おもり)の穴は空っぽでした。オークション・サイトに「錘(おもり)無し」とは書いてなかったので、売り手の誠意の無さが感じられます。私は錘のセットを持っているので問題ありませんが、初めてR11sを使う人だと困ったでしょう。

打ってみました。いいスウィングが出来ればロフト10.5°は12°より約15〜20ヤード距離が伸びます。上昇軌道の頂点から緩やかな角度で落下するためランが増えるのです。実際のラウンドでは毎回いいスウィングが出来るわけではないので、距離が減ることもありますが…。

18ホール廻ってみましたが、驚嘆するような飛距離は出ませんでした。頻繁なジム通いもまだ始めたばかりなので筋力もついていないのでしょう。筋力がついていないのであれば、ヘッドが軽い方がいいか…と思い、ずっと18gを装填していたトゥ側の錘(おもり)を16gにしてみました(ヒール側は20gで固定)。

ロフト10.5°とトゥの錘を軽くした効果は覿面でした。ある日のNo.16(200ヤード)パー4のティー・ショットはグリーン真横(ピンハイ)に届きましたし(40ヤード増)、その後の同じホールのティー・ショットはガード・バンカーに入りました(30ヤード増)。こんなことは10年前、いや15年前にはたまにあったものの、最近ではとんとなかったことでした。私のスペック変更作戦が図に当たり、飛距離+ランが増えたのです。ハレルヤ!ロフト10.5°と重量を軽めにしたヘッドのお蔭でした。

(October 20, 2024)

Bobby Clampett(ボビィ・クランペット)のギア・アドヴァイス

 

元ツァー・プロ、元CBS-TV中継解説者、現インストラクターBobby Clampett(ボビィ・クランペット)の道具に関する助言。ウェッジの選択と打ち方は参考になります。

'The Impact Zone'
by Bobby Clampett and Andy Brumer (St. Martin's Press, 2007, $24.95)

「ツァー・プロDavid Ogrin(デイヴィッド・オグリン)はゴルフ・クラブの重要性について聞かれた時こう答えた、「ツァー・プレイヤーにとってゴルフ・クラブは、歯医者にとっての治療道具と同じように重要だ」。

ドライヴァーにゴルファーにとっての適切なシャフトがついていることを前提として、ロフトがあまりにも少ないと、インパクト・ゾーンで少ないロフトでボールを打ち上げようと右足に寄り掛かり易い。こういうリヴァース・ピヴォットはスウィングの原動力を破壊してしまう。誰かからドライヴァーを譲り受けた際にこの問題が発生する。ローンチ・モニターなどでテストすべきである。

ゴルフは複雑なゲームなのだから、出来るだけシンプルにすべきである。出荷時の適切なライ・アングルを維持すると、意識されないアライメントの問題も防げる。

 

ウェッジの使用に関して、ゴルファーは二つの種類に別けられる。
1) 急角度でボールに向かいターフを取る人々:この範疇のゴルファーはウェッジのバウンスの恩恵を受ける。なぜなら、リーディング・エッジが地面を掘るよりも、フランジ(下部の膨らみ)が芝の上をスライドするからだ。
2) 浅い角度で掃くように打つ人々:この人々はバウンスの少ないウェッジを選ぶ。もしフランジが盛り上がっていると、その丸々した腹が滑走して、ボールの赤道を打ってトップしてしまうからだ。

【参考】「インパクトの研究(道具篇)」(tips_113.html)

(October 20, 2024)



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