November 10, 2024
●リコッキングの重要性
これはインストラクターTom Ness(トム・ネス)のtip。
'Classic Golf Instruction'
edited by Christopher Obetz (Rizzoli, 2005, $39.95)
「(下半身のリードではなく)トップから真っ先に手・腕でクラブを振り下ろすのは、初心者のスウィングの癌である。これをやるとパワーを失うだけでなく、正確さも奪い去られてしまう。
右の本の表紙のイラストは手打ちを防ぐ方法を示している。トップで作り出された腕とシャフト(上に薄く描かれたクラブ)の角度は、ダウンスウィングの動きにつれてさらに角度が減る(下に濃く描かれたクラブ)。
ダウンスウィングでのリコッキング(二度目のコック)によってコックを強めるのは、手打ちを防ぐ最良の方法である。この図のような理想的な切り返しをするには、ムラのない軽いグリップをしていなければならない。きついグリップをしていると、トップからクラブを投げ出すことになってしまう」
「これだっ!」と思いました。私はリコッキングどころか最初のコックも充分していない感じだったのです。ヴィデオに撮ってみないとハッキリ云えないのですが、トップで水平はおろか、多分45°ぐらいの角度でクラブが立っていたでしょう。これじゃ飛ばないはずです…orz。
【参考】「Fred Couples(フレッド・カプルズ)のリコッキング」(tips_1.html)
(November 10, 2024)
●Bobby Clampett(ボビィ・クランペット)のチッピング
元ツァー・プロ、元CBS-TV中継解説者、現インストラクターBobby Clampett(ボビィ・クランペット)は、チッピングでもヒットダウンすべきであると説きます。
'The Impact Zone' 「チップショットする間、スウィング弧が最低点に達し地面に届く前に下降する動きでボールを打つ。クラブはボールの先(ターゲット側)4インチ(約10センチ)の地点まで下降を続け、スウィングを完了する。 "Aiming Point"(照準ポイント、ボールの先10センチ)は心理的に手をボールの前方に進める。スウィング弧の最低点とボールの先でディヴォットを取るためには、スウィングの間、両手でボールの前方を狙わなければならない。【註】Bobby Clampettは「10センチというのはあくまでも目安であって、身長やクラブの長さなど個人の条件によって変更すべきものだ」と云っています。 最も重要なことは左手首のコックがあまりにも早期にほどかれるのを防ぐことだ。要するに、ボールの後ろでアンコックするのではなく、ボールのターゲット側でアンコックせよということだ。 ピヴォット(旋回)と呼ばれる僅かな身体の動きを用いよ。より明確に云うと、チッピングのバックスウィングでは肩が腕・手・クラブを動かし、フォワード・スウィングでは腰の動きを使うということだ。 |
【参考】
・「インパクトの研究(チッピング篇)」(tips_114.html)
・「なぜディヴォットが取れないのか?」(tips_131.html)
(November 10, 2024)
●真剣にプレイする心構え
これまで様々な心構えを試しながらプレイして来ましたが、どれもあまり役に立ちませんでした。
・これが生涯最後のラウンドだと考える
・一打一打、薄氷を踏む思いでプレイする
・自分が日本代表と想定してアメリカ人たちとプレイする
・一球入魂
上のどれも二ホールぐらいまではその気になるんですが、そのうち真剣味が薄らいでしまいます。本当に生涯最後だったり氷の上でプレイしているようには思えなくなってしまうからです。リアリティがないというか。
そこで新たな心構えを考えました。それは《恥をかきたくない、恥ずかしいプレイをしたくない》…というものです。
アメリカの文化人類学者ルース・ベネディクト女史の名著『菊と刀』で指摘されていることですが、日本人が最も恐れることは恥をかくことなのです。ですから、恥をかきたくないというプレッシャーが最も真剣になれる要素ではないかと思われました。
中級者であれば、初心者のような馬鹿げたミスを犯すと恥ずかしいですよね。例えば一つのホールで数回木に当てたり、ボールを上げようとするチッピングでゴロを打ってしまうなど。上級者の場合なら、バンカーから一打で脱出出来ないとか、3パットしてしまう…など。これらは中級・上級のランクにあるまじき失態というほかありません。周囲から「なにやってんだ!」と思われてしまいます。これは恥です。
そういうミスを犯して恥をかきたくない…と思ってプレイすれば一打一打に真剣になれるのではないか?
ある日のラウンド、No.1では長いパットに失敗してボギーにしてしまいましたが、No.2、No.3、No.4、No.5と連続パーでプレイ出来ました。年季の入ったゴルファーとして恥ずかしくないプレイをしようという決意が功を奏したのです。
仲間の一人が「ずっとパーじゃない。凄いね」と云いました。それがいけなかった。私も「今日は好調だな」と思い初めていたところへ、この賛辞です。もはや恥をかくまいという枷が外れてしまいました。No.6の二打目、三番ウッドでゴロを打ってしまい、このホールはダボ。堤防決壊。その後、ちらほらとパーがありましたが、「好調」だなどと云えないゴルフになり下がってしまいました。
しかし、「恥をかくまい」という心構えは正しかったと思っています。「好調だ」などと喜んだりしなければよかったのです。次回もこの路線で行くつもりです。
(November 10, 2024)
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