May 01, 2024

Bobby Clampett(ボビィ・クランペット)のラグ

 

[Bobby]

元ツァー・プロ、元CBS-TV解説者、現インストラクターBobby Clampett(ボビィ・クランペット)は、ラグ(=レイト・アンコック)こそゴルフ・スウィングの基本であると説きます。

'The Impact Zone'
by Bobby Clampett and Andy Bruner (St. Martin's Press, 2007, $24.95)

「ラグは単にダウンスウィングの一部分ではない。それは両手が真っ直ぐとなるフォロースルーに至るまで、ダウンスウィングのナンバー・ワンたる優先事項である。

純粋に説明的観点で云えば、ラグとはインパクトからフォロースルーまでクラブヘッドが身体・腕・手・クラブシャフトに絶えず引きずられる状態である。ラグは左腕・手首・手とクラブシャフトの間の角度のサイズとしても説明出来、そのサイズを計ることが出来る。

いかにラグを築き上げるかを学ぶと共に、身体の働き、すなわちピヴォット(旋回)の動きを磨き上げる必要がある。もしラグをインパクトに向かう大事な積荷であるとそれば、旋回はインパクト・ゾーンへと品物を運ぶ輸送手段である。それが旋回をゴルフ・スウィングの貢献者と呼ぶ所以だ。

私がツァーに参加した当初、私のスウィングが批判された理由の一つは私のラグが過大だと云うものだった。あるリポーターが私のコーチBen Doyle(ベン・ドイル)に「過大だと思いますか?」と尋ねた。Benはこう答えた、「愛が過大であるなんて云えるかい?」それは、いいものが過大であるなんてあり得ないという意味だった。

ラグを維持し、旋回が前方へと身体を動かすのがスムーズであればあるほど、またラグの角度が真っ直ぐになるリリースが起こるのが遅ければ遅いほど理想的である。実際のところゴルファーの目から見た場合、右足と右肩以外の全ての身体の部品は、インパクト・ゾーンでボールの前方にあるべきである。

ラグの基盤であるコックの仕方は様々だ。
1) Nick Faldo(ニック・ファルド)、Corey Pavin(コリィ・ペイヴィン)、Ryan Moore(ライアン・ムーア)などはバックスウィングの初期にコックする。
2) Tiger Woods(タイガー・ウッズ)、Vijay Singh(ヴイジェイ・シン)、Luke Donald(ルーク・ドナルド)、そして無数のプロは次第にコックを始めバックスウィングの途中でコックを完了させる。
3) Jack Nicklaus(ジャック・二クラス)、Payne Stewart(故ペイン・スチュアート)、Sergio Garcia(セルジオ・ガルシア)などはバックスウィングの最終段階でコックを完了する」

【参考】「インパクトの研究(レイトヒット篇)」(tips_131.html)

(May 01, 2024)

ドライヴァーの重さを変えてみる

 

[r11s]

人間の欲は切りが無いもので、もっともっと飛ばしたくなるものです。

ドライヴァーのヘッド重量を軽くしてみることにしました。私のTaylorMade R11sはヘッドのトゥ部分とヒール部分の錘(おもり)を替えることによって、重量とボール軌道を変えられるのです。これまではトゥに18g、ヒールに20gという配分だったのですが、これをトゥ16g、ヒール18gにしてみました。

日本のゴルフサイトの多くは「重いクラブの方が反発力で飛ぶ、軽いクラブはミスを多発し易い」と解説しています。

しかし、Bobby Clampett(ボビィ・クランペット)はその著書'The Impact Zone'で「クラブが軽ければヘッドスピードが平均して2~5 mph増す。ヘッドスピードが1 mph(0.447 m/s)増す毎に、ボールスピードは1.5倍増える。ボールスピードが1 mph増す毎に、2ヤード遠くに飛ぶ。つまり、ヘッドスピードが5 mph(2.24 m/s)増えれば、ゴルファーは15ヤードの飛距離増が見込めるわけである」と述べています。彼はCBS-TVの解説者を務めたこともあり、現在はインストラクターで、クラブメーカーの研究所にも出入りしていますからこの説明は信用出来ます。

軽くしたドライヴァーで何度かラウンドしてみました。駄目です。会心の当たりでも以前ほど飛びません。

[weights]

ついでなので、トゥ20g、ヒール20gと私が選べる最も重い設定にしてみました。以前はやや右へ行く傾向だったのでトゥを軽くしていたのですが、最近のスウィングだとどうなのか興味がありました。

数発打っただけでは良くても悪くても参考にならないので、この重量配分で9ホールだけラウンドしてみました。悪くありません。トゥ16g、ヒール18gよりは飛びます。ま、それでもたかが10ヤードぐらいですが。

このテストで悟ったのですが、私は「ヒッター」ではなく「スウィンガー」だということです。『体型別スウィング』(tips_54.html)では「テコ型」と分類されています。腕力で打つのではなく、身体のバネ(捻転・逆転)を使ってクラブフェースの反発力で飛ばすタイプなのです。年齢的にはシニアですが、スウィングはジュニア・ゴルファーのような感じ^^。「飛ばそう!」と思って力むと飛びません。「いいスウィングをしよう」と思うと飛びます。

過去の記事を読み返し、最も飛んでいた時期はトゥ16g、ヒール20gだったので、再度その設定にしてみました。ラウンド前に何発か打ってみたところ、飛ぶ時は飛ぶがフェアウェイ左に激しくプルすることが多く、「こりゃ駄目だ!」となり、結局元通りトゥ18g、ヒール20gに戻すことになりました。

【参考】「R11ドライヴァーの可動式錘と戯れる」(tips_175.html)

(May 01, 2024)

間違いなく飛距離増(続・脱力のゴルフ)

 

前回、「脱力のゴルフ」として、いくつかのホールで以前より飛距離が増したことを書きました。それは「まぐれ」ではありませんでした。

[flying start]

No.5(280ヤード)パー4でティー・ショットが残り60ヤードまで飛んだ時、我ながら驚いてしまいました。計算上ラン込みで220ヤード飛んだことになるわけですが、こんなことは初めてでした。

力まないことを大前提としてスウィングしていますが、次のようなポイントもあります。ボール後方27センチにヘッドを置いて構え、そのヘッドの前を「仮想ボール」位置とする(下図の青丸)。「仮想ボール」を見つめながら右アニメの赤矢印まで先行捻転。バックスウィングで左肩が「仮想ボール」の真上に達したのを確認し、そこで一瞬停止。廻そうと思えばもっと肩は廻るのですが、私の場合、「仮想ボール」を越えてまで左肩を廻すとプルになるので抑制しています。【参照「先行捻転セオリーの利用」(tips_201.html)】

[flying start]

左肩が「仮想ボール」の真上に達したらブレーキをかける感じなので、慌てたような切り返しにはなりません。トップに達したら先ず左膝をターゲット方向に送って、力まずにダウンスウィングします。

一緒に廻っていた仲間が「スムーズだ」「いいスウィングだ」と云ってくれました。

グリップ・エンドを垂直に引っ張り下ろすこと(=ラグ)は大きな課題ではあるので練習はしています。しかし、意識的にそれを実行しようと無理をしてはいません(無理をすると方向が悪くなるので)。でも、無意識にそれが達成されていて、コックがインパクトまで保たれたのでしょうか?

No.11(232ヤード)パー4では残り45ヤードのフェアウェイまで飛びました。理想的到達地点であり、187ヤード飛んだ計算になります。(前回は残り40ヤードだったので、ラン込み192ヤードでした)

No.14(360ヤード)パー5では残り150ヤードのフェアウェイ。210ヤード飛んだことになります。これも新記録。

この日、ドライヴァーもボールもボール位置もティーの高さも、以前と何一つ変えていませんでした。このところ雨はなく地面は乾いていましたが、真夏のカラカラに乾いた地面でもこれほど飛んだことは皆無。

長年の研鑽の甲斐あってプロのようにラグが保たれているのだろうか?と半信半疑でスウィングをヴィデオ・カメラで高速度撮影してみました。超幻滅。ダウンスウィングで左腕が地面と平行になった時コックは既にほどかれ、クラブは(90°が理想的なのに)120°ぐらいになっているじゃありませんか。落第ですorz。

いや、待て待て!私がもし本格的にラグをマスターしたら、もっと飛ぶということじゃないですか\(^o^)/。夢は大きく膨らむのであった^^。

(May 01, 2024)



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