August 01, 2024

《左腕を伸ばすインパクト》は鉄則である

 

「かっ飛ばそう!」というのでなく、「快打を放とう!」とすると予想以上に飛ぶことがあります。ホームランではなく二塁打を狙ったような感じ。結果は三塁打であったり、ホームランということもあります。

[LPGA]

そういう時私は、「どうでもいいから、左腕を真っ直ぐにして打とう!」と考えています。いつもはそんな想念は湧かないのですが、「快打を打とう」とすると自然に左腕を伸ばしてスウィングし、それが実際に快打に結びつきます。

私の信念ですが、ゴルフはスウィート・スポットで打つことが必須のゲームであると思います。パッティングしかり、チッピングしかり。スウィート・スポットで打たないとボールは真っ直ぐ飛ばず、左右どちらかへミスします。ボールの中心にクラブフェースの真ん中でアドレスしたら、ダウンスウィングでその状態に戻さなくてはならないのですが、多くの場合そうはならない。原因は何か?

体重移動の間違いで右に移った体重がダウンで左に戻らないこと、あるいは戻し過ぎてしまうことも原因の一つです。しかし、私は左腕が伸びておらず、左肘が折れているままのインパクトがミスの根源であると考えます。アドレスで伸びていた左腕がインパクトで折れていればスウィング弧の半径が短くなるわけで、当然スウィート・スポットをミスしてトゥで打つことになり弱々しく右へ飛ぶボールになります。

左腕を縮めた(左肘を折った)アドレスをして、ダウンで左肘を伸ばすと逆にスウィング弧の半径が長くなるので、今度はボールをヒールで打つことになり距離は稼げません。

これらを防ぐには左手・腕を真っ直ぐ伸ばしたアドレスをし、インパクトでそれを再現しなければなりません。スウィングの間中左腕を折らないためには、手・腕でクラブを上げるのではなく左肩を廻すことによって上げるという方法があります。肩がリードし腕がついて行くだけなら無理して肘が折れる心配はなくなります。

もちろん、左腕を真っ直ぐな棒のようにしようとすると肩の筋肉が強張り、ギクシャクしたスウィングになってしまいますから、あくまでもリラックスしたまま左腕を伸ばす必要があります。

Bobby Jones(ボビィ·ジョーンズ)はどう云っているでしょうか?

'Bobby Jones on Golf'
by Bobby Jones (Doubleday, 1966)

「バックスウィングで左腕を折るゴルファーは、紛れもなくスウィングの幅とパワーとを犠牲にしている。こうしたゴルファーのスウィングは幅が狭いので正確さを欠いてしまう。伸ばした左腕は直接パワーを生むわけではないが、左腕を伸ばすことが出来る人にとってはバックスウィングのスウィング弧を規定する適切な要素である。その結果、左腕が真っ直ぐであればスウィング弧も可能な限りの幅を持ち、何度でも容易く繰り返すことが可能なスウィングとなる。スウィングの幅を減らすことはクラブヘッド・スピードを上げるかも知れないが、左腕を折ることは正確さを失うという欠陥がある。

[Harry Vardon]

バックスウィングで左腕を頑なに伸ばそうとする人はいない。私は左腕でクラブを後退させる意識を好むが、これは適切に左腕を伸ばすのに役立つからだ。しかし、左腕が完全に真っ直ぐになるのはダウンスウィングの開始に当たって腰がボールに向かって逆転してからである。

バックスウィングを目一杯の長さでしかも左腕をほぼ真っ直ぐにして完了するためには、腰と胴の動きが良くなくてはならない。当然だが中年以降のゴルファーで胴の柔軟性を失った者には腰の回転は容易ではない。彼らには肘を折る選択肢しかない。

大事なポイントはインパクトの瞬間に左腕が伸びていればいいということだ。かのHarry Vardon(ハリィ・ヴァードン、1870~1937、英国、全英オープン優勝六回、全米オープン優勝一回、ヴァードン・グリップの創始者として有名、左図)が60歳を越えてから撮影された映画を見ると、彼はバックスウィングのトップで90°も左肘を曲げている。だが、ダウンスウィングの腰の回転によって真っ直ぐな左腕でインパクトを迎えている。だから、トップで左腕が折れているのは致命的欠陥ではないと云える。

大事なのは完全にリラックスすること。タイミングとリズムがパワーの源である。バックスウィングでもダウンスウィングでもクラブをスムーズに振り、硬直するのを防ぐことだ」

なお、《インパクトで胸を張れ》というtipを実行することも左腕を伸ばしたインパクトを助けてくれます。二塁打を狙ってインパクトで胸を張ると、飛距離がおまけでついて来てホームランになります。

(August 01, 2024)

なぜシャンクするのか?

 

面白い記事を見つけました。インストラクターZach Allen(ザック・アレン)執筆によるシャンク防止法です。⇒https://www.4moles.com/users/raw?class=Weeklytip&column=description&id=94

「アイアンのヘッドはシャンクするように出来ている。シャフトとクラブヘッドはセンター・シャフテッドではなくズレているのでフェースをオープンにし易い。

また、アイアンヘッドの重量の大部分はトゥにある。この構造もフェースをオープンにし易く、インパクトでスクウェアに戻すのを難しくする。

アイアンの望ましいショットは手・腕主導でスウィングするのではなく、身体を回転させるスウィングをし、常にクラブフェースを僅かにクローズに保つことだ。これがムラのないショットを打つ秘訣である」

常にフェースをクローズにし続ける…というのは初耳ですが、クラブの構造からすればもっともな話です。

(August 01, 2024)

リズムとテンポの研究【1. 序奏】

 

踊れる人も踊れない人も「ワルツは三拍子である」ということは知っています。「ズンチャッチャ、ズンチャッチャ」ですね。スーザに代表される行進曲は二拍子です。これは行進に合わせた音楽ですから、「イチニ、イチニ」でなくてはなりません。こういう「拍子」がリズムです。

[LPGA]

ワルツも必ずしもゆっくり演奏されるとは限らず、早めの演奏も可能ですし、行進曲であっても「葬送行進曲」のように遅めの曲もあります。演奏の早い遅いを定義するものがテンポです。同じベートベンの『運命』でも、指揮者によってテンポが異なります。イタリアの指揮者トスカニーニ(速い)が振ったのとドイツのフルトヴェングラー(遅い)が振ったのでは、全所要時間が数分も違いました。

ゴルフの場合、《テンポは人それぞれが持って生まれた固有の速度》というのが定説です。歩く時の速度、喋る速度…これらが早めの人はゴルフ・スイングも早めであり(例:ニック・プライス)、遅めの人はゆったりとスイングします(例:アーニー・エルス)。音楽では音符の組み合わせ(拍子)が決まれば自動的にアクセントが決まります。ワルツであればズンチャッチャの“ズン”にアクセントがあるように…。しかし、ゴルフの場合、三拍子だとしても最初の一拍にアクセントはありません。アクセントは最後の一拍、つまりインパクト前後のヒッティング・エリアにある筈です。そういう意味では同じ言葉を使っていても音楽とゴルフは完全には一緒には出来ません。

朴セリが1998年にこう云っています。「プロ・アマの日に私より強靭な男性達とプレイするけれど、私のドライブの方が彼等より飛ぶ。理由は私がいいテンポでスイングするから。ゴルフ・スイングの秘訣はテンポとリズム。1998年に当時のLPGA最小スコア記録の61で廻った時に何を考えていたかというと、完璧なテンポ、完璧なリズム。スイングが完璧でもテンポが良くなければ、何の足しにもならない。いったん自分のテンポが蘇ったら、どのショットもピンに近寄って行く」

次はヘイル・アーウィンの言葉。「私はどの段階のゴルファーにも、『テンポを第一に考えよ』と云う。スイングの留意点は諸々あるとしても、テンポはそれら全ての面倒を見ることが可能なほど大切な要素だ。二つ以上の留意点を持ってはいけない。テンポと何かあと一つ。あるいはテンポだけ」

プロ、アマを問わず、テンポとリズムが重要であることは分りました。では、われわれはどうやってそれを習得したらよいのか?実はこれが難しいのです。1977年に59で廻るというPGAツァーの当時の新記録を作り、Mr. 59と呼ばれたアル・ガイバーガーの本に'Tempo'(テンポ、 1980)というのがありますが、肝心のテンポについての具体的な解説はありません。フレッド・カプルズのビデオ'Couples on Tempo'(カプルズ、テンポについて語る、1988)というビデオでも、実際にはテンポの奥義というようなものは何も語られません。恐らくテンポの説明というのは誰にとっても至難の技なのでしょう。

だからといって、本格的に誰かがリズムとテンポについて本やビデオを出してくれるまで待っているわけにはいきません。私たちの現在のゴルフにすぐ役立つ解答がほしい。では、数々の本に散らばっている片言隻句を手がかりに、ゴルフのためのリズムとテンポ、その実像と習得法までを研究してみましょう。

(August 01, 2024)

本格的ゴルフ復帰

 

退院後数ホールの練習ラウンドは数回しましたが、18ホール廻ったことはありませんでした。しかし、何とかプレイ出来そうなのでシニア・グループのゲームに復帰しました。

グループは月・金・土とスクランブル・ゲームをします。ほとんどが、飛ぶけれどショート・ゲームは下手、飛ばないがショート・ゲームはまあまあ…な連中なので、スクランブルでチームによる勝ち負けを楽しもうとするわけです。スクランブルは一番飛んだ誰かのボールをみんなで打ち次ぐゲームなので、個人のスコアは数えられません。

水曜日だけがベスト・ボールの日で、この日もチームとしてのスコアを競うものの、個人個人のスコアを申告し、チームの誰か一人の最少スコアを合計して競うので、個人のゲームとチームのゲーム双方が一度に楽しめます。

私はベスト・ボールの日だけグループに加わります。昨日(07/31)、約一ヶ月ぶりでグループに復帰しました。まだ脳卒中の後遺症で左半身が疲れやすいので、どんなプレイが出来るのか不安でした。しかし、この日のメンバーはいずれも正確なショットが出来ず、私だけが(飛距離は短いものの)フェアウェイをキープする有り様でした。

No.11(252ヤード)パー4でバーディを得た時、「ああ、これでチームのお役に立てた」と安心しました。ところが何とNo.14(360ヤード)パー5の私の三打目は転がってピンに当たってカップインし、イーグルとなりました。

脳卒中を英語で"stroke"(ストローク)と云いますが、私はストロークを患った後、1バーディ、1イーグルで3ストローク節約したことになります。複雑な気分です。

(August 01, 2024)



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