April 10, 2024

グリーンのゼロ・ラインを見つけてパットせよ

 

『ゴルフ・チャネル』のTV中継で、プロが打つ前にパッティング・ラインを予告表示するAimPoint(エイム・ポイント)テクニックを開発したMark Sweeney(マーク・スウィーニィ)による科学的なグリーンの読み方。彼はこの方法を「簡単至極」と云っています。

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「これは魔法ではなく、科学である。

以前、私はあなた同様複雑なグリーンを読むのに困難を感ずるのが常だったが、TV中継用グリーン・マップ作成チームの一員として最新のレーザー技術を用いることによってパットがどう転がるかを明らかにした。

[zero line]

直面しているパットの左右のバランスの中心を見出し、勾配とボールの転がりへの影響の謎を解くことが鍵である。それはまたPGAツァーの数千のグリーンの情報に基づいてAimPoint技術を当てはめた私の読みのテクニックの基礎でもある。その中心線をZero line(ゼロ・ライン)と呼ぶ。臆せずに云えば、ゼロ・ラインによる読み方は、ここ数十年で最も重要な発見である。あなたの任務はゼロ・ラインを見つけ、それをグリーンの形によって少し修正した後、正しく狙って打つことだけだ」

【編註】筆者は言明しておりませんので、以下は私の解釈であることをご承知置き下さい。「ゼロ・ライン」を山の尾根かと考えた時期もあったのですが、どうしてもMark Sweeneyによるブレイク(曲がり)の説明と合致しません。最終的に山並みの間を流れる渓流のイメージが相応しく、これならブレイクの方向が合致することが判りました。事実、ゼロ・ラインは雨水や散水された水が流れる道筋でもありますから「水路」と考えるのが妥当だと思います。

「ゼロ・ライン」とは完璧なバランスを保った、ブレイク(曲がり)がゼロのラインである。カップがこのライン上にある場合、カップ目掛けてストレートに打てばよい。

・グリーン全体の勾配を分析する必要はない。カップの近くの6メートルのゼロ・ラインに注目すればよい。

・【原則 No.1】
[1-1] ゼロ・ラインの左からのパットは全て左から右へブレイクする。(図参照)
[1-2] ゼロ・ラインの右からのパットは全て右から左へブレイクする。

これはあなたにとって革新的な読み方だと思う。これをマスターすれば、もうどっちにブレイクするか迷うことはない。

・【原則 No.2】
ゼロ・ラインから遠ざかるにつれてブレイクの幅は大きくなる。 云わずもがなであるが、ゼロ・ラインに近いパットはブレイクが少ない。これはどんなグリーンにも当てはまる原則である。

・【原則 No.3】
カップの上(ゼロ・ラインの上部)を時計の文字盤の12時とすれば、ゼロ・ラインの低い方は5時と7時の間である。2:30と9:30へのパットはゼロ・ラインとの関連において、最大のブレイクがある。

私が初めてゼロ・ラインをテストした時、3メートルを超える八回のパットの六つを沈めることが出来た。これは75%の成功率であるが、ツァー・プロでさえ25%を成功させるのにもがき苦しむのが実情なのだ。また、私はワン・ラウンドにつき6メートルのパットを数回沈めるが、これはゼロ・ライン発見以前にはごく稀だったことだ。

・ゼロ・ラインの見つけ方の練習

練習グリーンで明確に角度のついた勾配の4メートルのラインを探す。カップの最も高い地点と最も低い地点を見定める(それが正反対の位置にない場合はカーヴする)。高い地点からカップ目掛けてボウリングのような動作でいくつかのボールを転がす。うまくカップインすれば、その立っている地点がまさしくゼロ・ラインの上部(の延長線)である。同じことを低い地点からも繰り返す。

ゼロ・ラインの低い側に立ち【原則 No.1】が正しいことを確認せよ。1)上りの左から右、2)上りの右から左、3)下りの右から左、4)下りの左から右。【原則 No.2】で触れたように、ブレイクの幅はボールがゼロ・ラインから離れれば離れるほど大きくなる。

・ラウンド中のゼロ・ラインの見つけ方

多少の経験を積めば、これはそう難しいことではない。カップから6メートル離れて三歩か五歩歩き、勾配が上りから下り(あるいは下りから上り)になる地点を探す。その高低が変わる地点がゼロ・ライン(の下端)である。

カップが平坦な地域に切られていると、高低差を見つけにくい。その場合はカップの高い側に立ち、カップ目掛けてホースで水を撒くところを想像する。水流はカップ方向へ、さらにグリーンの外へと向かう。これが大雑把なゼロ・ラインである。

実際のラウンドでは、ボールをマークする時、真っ直ぐボールに向かうのではなく高低差が変わる地点を探しながら歩けばよい」

【参考】
・「グリーンの水路を見つけてラインを読め」(03.01.2024)
・「細貝さんの『パット・エイミング教本』」(tips_124.html)

(April 10, 2024)

グリーンの三つのタイプ

 

『ゴルフ・チャネル』のTV中継で、プロが打つ前にパッティング・ラインを予告表示するAimPoint(エイム・ポイント)テクニックの開発者Mark Sweeney(マーク・スウィーニィ)グリーンの型の分析。

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edited by David DeNunzio (Time Home Entertainment Inc., 2010, $32.00)

「ゴルフ場のグリーンには三つの典型的なタイプがある。

・平坦型

[Type 1]

East Lake C.C.(イーストレイクC.C.、毎年末の「ツァー選手権」会場)のように、高い部分が一つで低い部分が一つのグリーン。多くのピン配置はこれである。


・鞍型

[Type 2]

凹んだ部分が二つの背中を作る。Pete Dye(ピート・ダイ)のようなコース設計家は複数の背中を持つ複数の鞍をデザインする。

鞍型がトリッキィなのは二つのゼロ・ライン(鞍を縦断するゼロ・ラインと、高い部分を横断するゼロ・ライン)があることだ。普通この型のゼロ・ラインは時計の文字盤の12:00と6:00、10:00と2:00を十字のようにクロスする。


・王冠型

[Type 3]

Pebble Beach G.L. (ペブルビーチ・ゴルフ・リンクス.)のNo.16のように、中央が盛り上がっているグリーン。これは肉眼では平坦に見えるため大抵の人はミスし易い。鞍型と同じように、王冠型も二つのゼロ・ラインを作り出す」

(April 10, 2024)

Flatball(フラットボール)とは何か?

 

[Flatball]

スーパーWalmart(ウォルマート)のスポーツセクションで、'Flatball'(フラットボール)というゴルフ練習器具を見つけました。直径は本物のボールと同じですが、厚みは約6ミリ。ゴムで出来ているので打っても割れたりしません。これが六個一組で$7.99。

どう使うかですが、下のリンクのヴィデオによれば「正しいアイアンのスウィングを身につけるため」だそうです。この”ボール”(?)を練習マットの上に置いて打つ。ボール後方の地面を先に打つようなスウィングの人は空振りしていまいます。アイアンではボールを打ち下ろすべきなのに、逆に打ち上げるような人も空振りです。カッチリとこの”ボール”(?)を打ち、次いで地面を打つように心掛けなくてはなりません。

マイナス要素としては、「本当のボールを打つフィーリングが得られない」、「高さや軌道が本物のボールと違うので、どういう結果が得られるのか見当がつかない」と云われています。

実際に打ってみると、きちんと打てたかどうかはわかるものの、確かにどういう結果になったのかが判りません。ちゃんと打つと10メートル飛んだりしますが、超低空飛行です。どう飛ぶか判らないので、室内では使用しない方がいいようです。

強いて利点を探せば、本番のラウンド中、地面の上のボールを打つ前に「これを、'Flatball'のつもりで打て。いいな?」と自分に云い聞かせ、薄っぺらなFlatball'を打つつもりになると、嫌でもきちんと打たなければならなくなることです。ま、これはティーを地面に深く刺して打つ練習をすることでも、同じ効果が得られることですが。

(April 10, 2024)



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