September 20, 2023

練習は、計画性と忍耐を伴うべし

 

[practice]

スポーツ心理学者Dr. Joe Parent(ジョー・ペアレント博士)執筆のメンタルtips集より。

'Golf: The Art of the Mental Game'
by Dr. Joseph Parent (Universe, 2009, $24.95)

「ゴルファーというものは常に秘訣を探し求めている。一つのtipによって一発で素晴らしいスウィングが得られ、その後『いつまでも幸せに暮らしましたとさ…』となることを夢見ている。

不幸なことだが、Ben Hogan(ベン・ホーガン)の秘訣でさえそんな具合にはうまくいかない。絆創膏的tipは剥がれ易く、長持ちしない。チャンピオンの腕前はそう簡単に真似出来るものではなく、ゴルフの基本を辛抱強くマスターすることが必要なのである。よいテクニックが身につくまでには懸命の努力が必須で、それに代わる方法はないと云ってよい。

Ben Hoganは練習する際、何を求めて練習したのか、何が達成出来たのか、毎日記録していた。計画を立てて練習せよ。懸命の努力は必ず実を結ぶものである」

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私のゴルフは忘却との闘いです。ある日、「そうか!そうなのか!」と悟ったとしてもそれを数週間で忘れてしまう。ある日、「そうか、そうやっちゃ駄目なんだな…」と自分への戒めを発見しても次のラウンドではすっかり忘れている。

Ben Hoganのように「目標と達成」の記録ではなく、私はあるラウンドで得た教訓を自分に伝達するメモをつけるようにしました。「自分への伝言」です。このメモが膨大に増えていくのか、当然守ることの繰り返しになるのかどうかは分かりませんが。


(September 20, 2023)

月一ゴルファーの苦闘

 

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殺人的猛暑に加えてその他の理由もあり、八月は全くゴルフしませんでした。今月に入ってプレイを再開しましたが、一ヶ月のご無沙汰によって「90を切るゴルフ」に挑戦しなければならない苦境に立たされました。

多くのミスは基本を忘れていることによるもので、私が気づいたことを列挙してみます。月一ゴルファーの参考になるのではないでしょうか。

・ボール位置

私は高い軌道で打って飛距離を稼ぐため、ボールから約27センチ後方にドライヴァー・ヘッドをセットし(そのフェースのすぐ前にボールがあると想定し)、その仮想のボール(ヘッドの前)に目を据えながらスウィングします(アイ=ハンド・コーディネーション)。

この方式を実行してもう二年になるので、その27センチは身についていると思っていました。そうではなかった。しばらくミスショットが続いた後、初心にかえって写真のように指を尺度にしたらナイス・ショット!!! 一ヶ月ご無沙汰すると何もかもリセットされてしまうようです。

【参考】「ティーアップの高さとドライヴァーのアドレス位置」(tips_201.html)

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・頭を動かさない

頭を動かさないことはボールをスウィートスポットで打つ基本的な要諦であるのに、一ヶ月で忘れ去っていました。バックスウィングで右へスウェイして、盛大なてんぷらをいくつか製造してしまいました。

太陽を背に、自分の影を見ながら頭を左右に動かさないスウィングを思い出し、てんぷらとおさらばしました。

【参考】「新・頭の研究【パート2】」(tips_207.html)

・下半身主導のダウンスウィング

方向が定まっても飛距離が出ませんでした。ゴルフから遠ざかってはいたもののジム通いは継続していたのでパワーを失った筈はありません(ジムは涼しいし^^)。それでは何故飛距離が落ちたのか?そうです、忌むべき手打ち病に蝕まれていたのです。

素振りを繰り返し、トップで一時停止し、左膝のターゲット方向への逆転でダウンスウィングを開始する手順を身体に思い出させました。方向も飛距離もバッチリになりました。

【参考】「ダウンスウィング開始のイメージ」(tips_205.html)

・左肘を伸ばす

しばらくプレイしていないと身体が伸び伸びと振る舞いません。おっかなびっくり恐る恐るのプレイになり、身体も縮こまり気味になります。左肘をちゃんと伸ばさないと長いショットも短いショットもトップしたり、インパクト・ゾーンで肘が捩れたりして方向性を悪くしたりします。

パッティング・ストロークの”裏技”として紹介した《左前腕を僅かにターゲット方向に捩じる》はアイアンの長いショットや短いショットにも効き目があります。「僅かに」という言葉が重要です。肘をあまりにがっちりロックすると柔軟性が失われます。

【参考】「パットの方向性を良くする裏技」(tips-195.html)

・低い軌道のチップ

久方のゴルフとなると、アイアンでボールを上げようという気になりがちです。ボールを上げるのはクラブフェースに備わっているロフトの役割なので、人間が努力すべきことはヒットダウンすることです。

ヒットダウンが難しければ、少なくとも低いフォローをすべきです。私もチッピングで一、二回ほど高めのフォローをしてしまい、反省してからはピン傍に寄るようになりました。

・ショットもパットも加速する

バックスウィングやバックストロークの最中に「? 何か変だな」とか「これでいいのかな?」などと思うと減速してしまいます。加速とはボールを過ぎた後フォロースルーまでアクセルを踏み続けている状態です。ボール位置でブレーキを踏んでしまうと正しい距離も方向も得られません

・ボールを見る

上の全てを実行しても、ボールを見ないで打つと失敗します。これこそ基本中の基本ですね。

かように一ヶ月のブランクとは恐ろしいものです。

(September 20, 2023)

安上がりで簡単なパット練習法

 

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「三角形を崩さずにパットする練習法」(8/1)はパター・シャフトに括り付けた二本の棒(あるいはアライメント・スティック)を両脇に挟み、三角形を崩さずにストロークするという練習法でした。これはとてもいい方法なのですが、長い棒をつけたり外したりするのが面倒でした。

'Wally Armstrong's Golf Training Tools'(2003)というDVDを見ていましたら、ベラボーに簡単な練習法を紹介していました。衣装箪笥に沢山ぶら下がっているハンガーの一本を使うのです。写真のようにハンガーの内側に両腕を通し、ハンガーが緩(ゆる)んで落ちないようにしながらストロークします。

手首を捩じらないようにすれば、この方法でも三角形を保つストロークを身につけることが出来ます。何より、長い棒を使わなくていいので楽ちん。

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この方法で練習してみました。悪くはありません。両腕を等間隔で前後させることは三角形を維持することに繋がります。

この練習法を用いる場合でも、私が発見した裏技である《ストロークする前に左前腕を僅かにターゲット方向に捩じり、左肘をソフトにロックする》ことをお勧めします。方向性が抜群に良くなります。左手首だけでなくグラつく左肘もボールの方向を変えてしまう要因なのです。

しかし、二本の棒を両脇の下に挟むほど有意義とは云えません。簡便ではありますが、棒二本ほどの効果はないと云えます。

(September 20, 2023)



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