September 10, 2023

Tom Watson(トム・ワトスン)の 加速してパットすべし

 

[Tom]

'Getting Up and Down'
by Tom Watson with Nick Seitz (Random House, 1983, $14.00)

「パッティングの問題の多くは、インパクト時に減速するせいで起こる。減速するとパターは揺れ、ラインを逸れてしまう。この傾向に抗するため、私はパターヘッドがボールを打ち抜くように加速する。

動作的には、あるパットにどれだけ遠くまで打つか、バックストロークの長さを決定する。もちろん、色んな要素がある—グリーンの早さ、芝目、ラインが上りか下りか等々。必要な距離をボールを加速して進められるバックストロークの長さを見つける必要がある。

早いグリーンでは、リズムは変えずに通常より短いストロークをする。

大抵のお粗末なゴルファーは、パターをあまりにも遠くへパターを引き、ボールに向かって減速してしまう。

バックストロークの長さを抑制することによって、ボールに向かってパターを加速させ、しっかり断固とした一撃を与える。こうしたボールとのコンタクトは、たとえミスしてもムラがない。

加速し、ボールを打ち抜くことは、私がいいパットをするための重要な鍵である」


(September 10, 2023)

パターのスウィート・スポットを見つける

 

[sweetspot]

’Golf Magazine's Complete Book of Golf Instruction'
edited by George Peper et al. (Harry N. Abrams Inc., 1997, $45.00)

あなたのパターのヘッドの真上に印があろうがなかろうが、自分でスウィート・スポットを見つけて印をつけるべきだ。メーカーがつけた印は往々にして数ミリほど狂っていて、パット・ミスに繋がる。

二本の指でパターをぶら下げる。垂直ではなく実際にパットする角度に傾け、ヘッドのソールが地面と平行になるようにする。

フェースを何か金属の尖った(鍵のような)もので叩く。叩き続け、フェースがぐらついたり回転したりせず、ヘッドが真っ直ぐ前後に揺れる箇所を見つける。そこがスウィート・スポットである。その場所の真上にヤスリで線を彫り、ペンキを塗る。こうすれば、アドレスする時スウィート・スポットが見える」

【参考】「スウィート・スポットでパットせよ」(tips_137.html)


(September 10, 2023)

名人たちのパット練習法

 

ゴルフの百科全書とも云うべき本で紹介されているパット名人たちの練習法。プロたちでさえも苦労してパットをマスターしていることが解ります。

’Golf Magazine's Complete Book of Golf Instruction'
edited by George Peper et al. (Harry N. Abrams Inc., 1997, $45.00)

「ベストのパット練習法というものはない。良い練習法とは個人に特化した練習法である。

・Bill Rogers(ビル・ロジャース、1981全英オープン優勝者)

1メートル以内に焦点を当て、『この距離なら絶対ミスしない』と感じ始めるように務める。ボールがカップに転げ込むコロンという音を聞き姿を見ることが自信に繋がる』と彼は云う。

・Bobby Locke (ボビィ・ロック、南ア)

世界的にパット名人として知られている彼は、『パットはゴルフ・スウィングのミニチュア・ヴァージョンであり、他のクラブと同じリズムが必要だ』と云う。それで彼は15~50メートルという長い距離でパターを正しいリズムで動かすことに専念する。

・Tom Weiskopf(トム・ワイスコフ)

彼は練習を長短のパットに別ける。『私は6~12メートルの距離で距離感と、カップに近づける能力を開発する。また、グリーンをミスした時、ピッチやチップで1~2メートルに寄せてからのパットを練習する。私にとって、これらの長いパットも短いパットも練習すべき重要なパットである』

・Bruce Lietzke(ブルース・リツキ)

彼はアドレスでパターヘッドの10センチほど後方にティーを刺してバックストロークを制限する。省略されたバックストロークは加速としっかりしたボールとのコンタクトを生む。

・Gary Player(ゲアリ・プレイヤー)

彼は練習グリーンのカップではなく、刺したティーに向かってパットすることを薦める。このような小さいターゲットで練習しておけば、実際のカップは物凄く大きく見え、自信をつけてくれると云う。

・Bobby Clampett(ボビィ・クランペット)

[Dave and Rory]

彼はカップから30センチ離して、カップを取り巻くように六個のボールを置く。その全部をカップインさせた後、ボール位置を60センチ遠ざけ、またその全部をカップインさせる。この後は30センチずつ遠ざけて練習する。各段階であとの二つを成功させられるかどうかという時に感じるものは、実際のラウンドでのプレッシャーと同じものであり、それらを成功させた経験は自信を構築する。

・Dave Stockton(デイヴ・ストックトン、写真左)

二度PGA選手権に優勝し、パット名人として知られている彼は、主に4メートルの距離に専念する。彼は二個のボールしか使わない。『私は右から左に切れる4メートルのパットをした後、逆に切れる1メートルのパットをする。私は繰り返しの練習ではなく、フィーリングに重きを置く。実際のラウンドでは二度同じパットはないのだから、上のような練習法は実際に近いわけだ』

・Jack Nicklaus(ジャック・二クラス)

プレッシャー下のパットに強いJack Nicklausも、繰り返しでなくフィーリングの開発が有効であると云う。いったんリズムを獲得しボールをしっかり打てるようになったら、彼はそこで練習を止める。それ以上の練習は折角発見したリズムを悪化させるに過ぎないというのが、その理由である」

(September 10, 2023)



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