March 09, 2023

クラブを短く持って打つ

 

[Ko]

「えっ?何云ってんの?少しでも遠くへ飛ばしたいのに、短く持つだとーっ?」と云う声が聞こえるような気がします。

私は飛ばし屋ではないのですが最近のある日のラウンドのNo.16(200ヤード、上りのパー4)であわやグリーン手前のバンカーに入れそうになったのです。シニアでも若く体格のいい飛ばし屋はグリーン・オーヴァーすることもあるのですが、通常私はバンカーから20ヤード(ピンまで50ヤード)手前まで飛べばいい方でした。一時、「飛距離が落ちたのは齢のせいか?」などと思っていたのですが、そうではなく正しいスウィングをしていなかっただけだったようです。私だってまだまだ飛ばせるのです。しかしバンカーに入るのはまずい。その5ヤード手前、いや10ヤード手前でもいい…と思いました。

《クラブは1インチ(2.5センチ)短く持つと距離が10ヤード減る》という法則があります。私の場合、10ヤード手前に刻むのであればクラブを2.5センチ短く持って打つことになります。クラブを短く持つとスウィート・スポットで打てる確率が増えるため、方向性が良くなることで知られています。

写真のLydia Ko(リディア・コゥ、LPGA)は常時クラブを短く持って打ちます。アイアンが多いですが、写真のようにドライヴァーの場合もあります。多額の賞金を獲得するためには、10~20ヤード遠くへ飛ばすよりもラフやバンカーを避けるべきだという信念でしょう。

「待てよ?」私は思いました。この飛距離減作戦はNo.13(184ヤード、パー3)でも役に立つのではないか?このホール、ここのところドライヴァーを目一杯長く持って打ってもショートし、それどころか右や左の旦那様が普通だったのです。ドライヴァーを短く持てば少なくとも右や左の旦那様だけは回避出来るのではないか?

私の想念はさらに膨らみました。もし短く持って方向性が改善されるのなら、どのホールのティー・ショットでも短く持つべきではないか?ま、10ヤード減るのは勿体無いので1.25センチ短く持って5ヤードを犠牲にし方向性を得るという作戦が考えられます。5ヤードぐらいグリーンに近くても遠くても大勢に影響はないし、アプローチ・ショットで5ヤードぐらい難なくカヴァー出来ます。5ヤード長く飛ばして左右にバラけるよりはフェアウェイ中央(あるいは狙ったところ)にボールを飛ばす方が望ましい。

ある日のラウンドで、全てのパー4とパー5で5ヤード減作戦を実行してみました。全体的にはいつもと変わらない飛距離が得られました。私に今回のヒントを与えてくれたNo.16では、ピンまで50ヤードに打てました。短く持っていつもと変わらない距離に届き、なおかつバンカーに入る恐れはないという望ましい結果でした。

二つのパー3でもドライヴァーを短く持って打つことにしました。No.4(140ヤード)をドライヴァーってのは老人というより老女のゴルフみたいですが、私が持っているクラブで最もストレートに飛ぶのはドライヴァーなのですから、パー3にはぴったりなのです。5センチ短く持って穏やかに打ってもたまに飛び過ぎることもありますが、ハイブリッドで打つより乗る確率が高くなっています。

No.15(パー4)は下って登って砲台に乗せる難しいホールです。COVOD-19の前はジム通いで筋肉を鍛えていたので2オンも出来たのですが、最近は全然乗りませんでした。ここの二打目では3番ウッドを使うのですが、試しに3番ウッドを短く持って打ってみました。何と、乗っちゃいました。正確にはエッジでしたが乗ったも同然です。これにはびっくりしました。ドライヴァーにせよ、3番ウッドにせよ、短く持つと正確に打てるだけでなく、飛距離も伸びるのです。

結論:《クラブを短く持って打つ》は正解です。5ヤードを諦めるのは「損」ですが、障害物を避けフェアウェイをキープするという多大な「得」を得ることが出来ます。以前、"Less is more."という文句を紹介したことがあります。「控え目にすることが逆に大きい成果を上げる」という意味です。クラブを短く持つとより遠くへ飛ぶというのは、まさに"Lass is more."の典型です。

【参考】「手軽に飛距離を伸ばす」(tips_90.html)

(March 09, 2023)

ヘッドカヴァー着用でパワーをつけよ

 

これは女性インストラクターKaren Palcious-Jansen(カレン・パルシャス=ジャンセン)のtip。

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'100 Classic Golf Tips'【LPGA version】
edited by Christopher Obetz (Universe Publishing, 2008, $24.95)

「子供のブランコを思い描いてほしい。後方に向かったブランコは方向転換の前に頂点で一瞬停止し、勢いと速度を増しながら下降する。それは流れるような一つの動作であり、ギクシャクした動作ではない。

ゴルフスウィングも似たような動きであるべきで、インパクト・ゾーンで加速されたクラブヘッドは中断もギクシャクもせずフィニッシュへと向かう。

クラブを加速させてインパクトを通過し、バランスのよいフル・フィニッシュをする方法を学ぶには、ヘッドカヴァーを着けたドライヴァーでスウィングすることだ。クラブヘッドに追加された重さは、インパクトからフィニッシュへと全身を使ってパワフルにスウィングすることを強制する。これはさらにクラブヘッド・スピードとパワーを生むテンポはいかにあるべきかも教えてくれる」

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ドライヴァーに練習用ドーナツを噛ませても同じ結果が期待出来ますが、ヘッドカヴァーの方がドライヴァー・ヘッドを痛める心配もなく、ドーナツの上下運動に煩わされることもありません。

現在使用中のR11sのヘッドカヴァーは汚したくないので、一世代前のR11のヘッドカヴァーを使いました。重さを計ると、何と200gもあります。ドーナツは製品によって145~300gという重量ですから、ヘッドカヴァーも充分ドーナツの代わりになるわけです。

振ってみると、「たかがヘッドカヴァー」と馬鹿に出来ない重さです。本気で腰のリードでクラブを振らないといけません。これは筋肉増強の運動としても役立ちそうです。

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しかし、ラウンド前のウォームアップとしてこの方法を使うことはお勧め出来ません。ドーナツや二本のクラブを一緒に振る方法もいけません。https://www.youtube.com/watch?v=0_vR8U_KrhY&t=436s というyoutubeヴィデオでは、野球でもゴルフでも重い道具を使うウォームアップはその直後のパフォーマンスを損なうということを証明しています。254ヤード飛ばしたプロがクラブ二本で何回か素振りした後は30ヤードも飛距離減となっています。

ですから、ヘッドカヴァーを使う練習は、1) 下半身でリードするスウィングの習得、2) 筋肉増強のため…と考えるべきで、ウォームアップには向いていません。

【参考】「ヘッドカヴァーをつけて素振りせよ」(tips_129.html)

(March 09, 2023)

新・頭の研究【パート4】

 

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伝説的トップ・アマ中部銀次郎は次のように云っています。【『ゴルフの大事』by 中部銀次郎・三好 徹、ゴルフダイジェスト社、2006】

「どうしたら頭を動かさないで済むかと考えるから難しくなる。そうではなく、逆に頭が動かないといういうのはどういう状態かを知るべきだ。

私は壁に頭をつけて(クラブ無しで)フル・スウィングを練習してそれを体得した。前後に頭が動けばごつんごつんと壁に当たって痛い、左右に動けば皮が引っ張られてとてもスウィング出来ない。

この感覚、どういう状態が頭が動かないことなのかを知って覚えることが先決」

上の方法はインストラクターDavid Leadbetter(デイヴィッド・レッドベター)が’示唆する練習法と同じです。こちらはクッションを壁につけて頭で抑え、両手を胸の前で組んでスウィング動作をします。

私の、鏡に映る頭の位置に印をつけてスウィングするというアイデアもあります。どの方法をとっても結果は私が学んだことの追認になるでしょう。《左膝をボール方向に押し出しながら、背骨を軸として上体を捻転する》 これが正しいバックスウィングなのだ…と。【横移動は無しです】


(March 09, 2023)



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