August 01

三角形を崩さずにパットする練習法

 

[triangle]

左右の手・腕と肩で形成される三角形を崩さずにストロークすることは、パターフェースをターゲットにスクウェアに向け続ける最良の方法です。

三角形を保つ練習法を開発しようと思いましたが、既にいい方法がYoutubeで公開されていました。’The Golf Channel'(ゴルフ・チャネル)の『ゴルフの学校』の講師Martin Hall(マーティン・ホール)が紹介するアイデアです。

アライメント・スティック二本の下端を、パターシャフトの下方にガムテープなどで括り付けます。そのスティックの上端を左右の脇の下に挟みます(写真右。スティックは長いので上端は身体の背後に突き抜けます)。アライメント・スティックで形成される三角形を維持しながらストロークします。手首の角度を変えず、肘の角度も変えないで。

アライメント・スティックは新規購入すると11~30ドル(約1,500~3,800円)もします。高い。どっかの藪に行って篠竹を切って来てもよかったのですが、日曜大工の店で直径6ミリ、長さ1.2メートルの細い木の棒を二本2.1ドル(約300円)で購入し、少し短くしました。これで充分です。たった300円でパットが巧くなるのなら、こんなうまい話はありません。

[clock]

300円すら出したくない場合は、パターなしで両手を合わせて左右に動かすだけでもいい練習になります。やる気があるかどうかの問題です^^。

三角形の角度を維持するストロークをするには大時計の振り子と同じ動きをしなければなりません。すなわちパターヘッドはバックストロークのトップで少し上がり、インパクトで最も低い位置まで下がり、フィニッシュでまた少し上がります。パターヘッドを上げないストロークは三角形を歪めるか、身体を左右にスウェイするしかなく、ボールとの正確なコンタクトを損なう可能性が増大します。

左肩を下げながらバックストローク、左肩を上げながらフォワードストロークをすれば三角形を維持し、理想的なインパクトが期待出来ます。【短・中距離のパットの場合です。ロング・パットは別】

練習グリーンでこの練習道具を用いて2メートルのパットを試みました。約一時間でこの三角形を崩さないストローク法に慣れました。パターから棒を外して1.5メートルのパットに挑戦すると、三角形を意識しなかった時よりはずっといい結果が得られました。さらに、「パットの方向性を良くする裏技」(tips_195.html)に書いた左肘を軽くロックする手順を加えると連続してパットに成功するようになり、感覚的に「おれのパッティングは良くなった!」という自信が得られました。

【参考】
・ ヴィデオ https://youtu.be/Z7MeLpphgXc『ゴルフの学校』
・「純粋振り子式ストローク法の実像」(tips_193.html )

(August 01, 2023)

Brian Harman(ブライアン・ハーマン)の全英オープン2023

 

初日のTV中継は見逃しましたが、二日目から最終日までは切れ目なくTV観戦しました。なんと二日目を終えてBrian Harman(ブライアン・ハーマン、36歳)が大量リードしているではありませんか。

[Harman]

私がBrian Harmanの名を知っていたのは、もう数年前のことですが何か(ホールインワンのような)いいことがあった時、彼が記者団のところへビールを何ダースも届けたという逸話からでした。誰にでも出来ることではありません。「いい奴なんだなあ!」と思わされました。また、彼の温和で明るい顔も好感が持てました。

ただし、彼はいいプレイをするものの、華々しい成果はこれといってなく、常に上位に食い込むもののPGAツァーで二勝していただけで、メイジャー優勝はゼロでした。ですから、今回もトップ引きに過ぎなくて三日目か最終日にいくつかのちょんぼによって五位ぐらいに後退するだろうと思われました。

ところが、彼は三日目もトップを数打差で維持し、最終日へとなだれ込みました。彼は興奮もしておらず、悲壮な表情もしていません。自信たっぷりというわけでもなく、終始淡々とプレイしている感じ。数々のロング・パットを難なく成功させ、見事優勝してしまいました。初のメイジャー優勝。

当地の新聞に彼の優勝についての記事(AP通信)が載りました。そこに興味深い一行がありました。「彼は新しいパット練習器具を見つけ、それがフックするパットを封じる助けとなった」

「どんな練習器具なのだろう?おれにも買えるような代物だろうか?」私は必死にググりました。そして詳しい説明を見つけました。The Quadrilateral (https://quadrilateral.substack.com/p/brian-harman-wins-the-open-championship) そしてAP通信の内容が間違いであることを発見しました。

[aid]

「Brian Harmanは彼のパットの大成功の秘訣について、トーナメント終了まで語るのを避けていた。彼の言によれば、それは納屋の奥にしまい込まれていた練習道具で、それをツァーに携行するようになったのだ。『それは一見馬鹿げた鏡だが、リリースのパターンを改善してくれるものだ』いつの頃からそれを使い始めたか、彼は覚えていないと云う。彼は云う、『私はパットを過度にカットする癖があった。長い時間をかけて、パターでほんの少しドローを打つフィーリングを心掛けたところ、先月あたりからとっても良くなったんだ』」

鏡のように反射する金属板を地面に置いて、頭が動いていないかどうかチェックする道具は沢山売られていますが、実際の鏡を使った練習道具だとすると珍しい。まして、リリースの方向まで教えてくれるものというと見当がつきません。

推測の域を出ませんが、私がネットで見つけたのはPutting Alignment Mirror(パッティング・アライメント・ミラー)というものです(左図)。これは表面全体が鏡になっていて頭だけでなく肩のアライメントも映ります。40ドル。

そのうちゴルフ雑誌かゴルフチャネル、あるいはどっかのウェブサイトが正しいものを紹介しくれるでしょう。

いずれにしても、Brian Harmanのこともなげにスコンスコン長いパットを成功させる姿には惚れ惚れさせられました。

(August 01, 2023)



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