April 01, 2023
●ラフからのチップ
これはTom Watson(トム・ワトスン)のtip。
’Getting Up and Down'
by Tom Watson with Nick Seitz (Random House, 1983, $14.00)
「私はラフからのショットではサンドウェッジかピッチングウェッジで、バンカーショットと同じようにプレイする。
ボール位置はスタンス後方か、少なくともスタンス中央。両足はオープンに構え、クラブフェースもオープンにする。
私は右手首を早期にコックしつつ、クラブを急速に持ち上げる【編註:縦に持ち上げる】。テイクアウェイで草との接触を出来るだけ避けるためである。
ダウンスウィングでは、左手の最後の三本の指でしっかりフェースをオープンにし続け、クラブヘッドをボールの下で滑らす。
バンカーショットのようにボールの後方を打っても、いい結果が得られる。
ラフから出たボールは通常のライからよりも遠くへ転がることを忘れないように」
(April 01, 2023)
●ラフの法則
ラフから打つ際に知っておくべきことを、ゴルフの百科全書とも云うべき本が教えてくれます。
’Golf Magazine's Complete Book of Golf Instruction'
edited by George Peper et al. (Harry N. Abrams Inc., 1997, $45.00)
「ラフの状態を読むにはちょっとした経験が必要だが、常にいくつかの法則がある。
もしボールがフライヤー・ライ【註】に入り込み、しかも草が朝露で覆われていたら通常より高く長く飛ぶことを覚悟すること。だが極端に湿った草はクラブの動きを遅らせるので、ややハードに打つ必要がある。
【編注】「フライヤー・ライ」(写真)というのは草あるいはその表面の水分がクラブフェースとの間に挟まってスピンを減らすため、7番アイアンで打ったのに6番か5番で打ったかのように飛んでしまうライを指す。
逆に極度に乾燥したラフでは、草の中にボールが潜っていても脱出は比較的容易である。
草がどちらに向いて伸びているかに注目せよ。もしターゲット方向に成長しているのなら、脱出はかなり簡単に出来る。フライヤーが超フライヤーになることはあるが。
伸び方がショットと反対の方向であれば、ボールを上げて飛ばすために余分の力を篭めないといけない。この場合、唯一の安全な方法はウェッジを使うことだ。
アメリカ南部で一般的なバミューダ・グラスのラフには警戒せねばならない。これは北部の草よりクラブに絡みついて手強いからだ。5センチのベントやライ・グラスであれば200ヤード飛ばせるかも知れないが、同じ長さのバミューダからは単にフェアウェイに戻すことだけ考えるのが上策である」
【参考】「ラフからの脱出(フライヤー・ライ篇)」(tips_135.html)
【おことわり】画像はhttps://2.bp.blogspot.com/にリンクして表示させて頂いています。
(April 01, 2023)
●グリーンサイドのラフから巧妙に寄せる
これはLPGAプロでインストラクターでもあったBetty Hicks(ベティ・ヒックス)のtip。 '100 Classic Golf Tips' 【LPGA version】 「ボールがグリーン近くの深いラフに入ったら、クラブフェースとボールとの間に草が挟まる量を最少限にするため、ピッチングウェッジを普通の攻撃角度よりも急角度にして打つべきだ。 ボールを打ち終えたら、即座に手首を折るように感じる。フォロースルーはバックスウィングと同じ幅にすること。 素振りは極めて重要である。ボールの近くで似たような長さと質感のラフの場所を探す。素振りをしながらどれほど草の抵抗があるかを調べる」 |
(April 01, 2023)
●右に行きたくないならグリップを緩めるべし
私がプレイするコースのNo.2(275ヤード、パー4)は下って急傾斜で登る難しいホール。しかも第二打でグリーンを右に外すと、ピンは旗しか見えないような崖下から打ち上げる寄せが残ります。グリーンの左は水平のライですから簡単なので、外すなら左一択です。そう考えているのに、なぜか右へ外すことが多く、われながら自分の不甲斐なさに呆れてしまいます。 「Bobby Jones(ボビィ・ジョ-ンズ)のインパクト~フィニッシュ」(tips_207.html)に次のような箇所があります。 「エクストラのパワーを与えようと努力すると、両手が強張って抵抗が生ずるため、動きは加速するのではなく減速してしまう」 これで判りました。私はフェードのコツを知っているのですが、その一つは両手を強張らせることなのです(フックを打つ時は逆にゆるゆるにする)。私のNo.2の第二打の失敗の原因は、真っ直ぐ打とうとする余り手を強張らせてしまうので、ボールが右に向かうための招待状を送っていたのです。今後、No.2での第二打では手首をゆるめにする必要があることが判りました。グリーンの左に飛んだとしても寄せワンが期待出来ますが、右ではボギー確実なのです。 こう悟ったある日のNo.2。グリップと手首をゆるゆるにし過ぎて、グリーンの遥か左に打ってしまいました。程度問題ですね。「ガチガチとゆるゆるの中間」でないといけないようです。 チーム・ゲームに参加したある日のNo.2。ピンまでの残り距離は152ヤード。急な上りなので21°ハイブリッドを選択。手首を緩め、グリーン左を狙った二打目は当人が驚くほど真っ直ぐ飛び、カップの手前1.5メートルで停止しました。仲間は「凄いっ!」と驚嘆しました。あと1.5メートル転がってくれれば、またもやパー4イーグルになるところでした^^。最近の研究が実っているようです。 |
(April 01, 2023)
Copyright © 1998−2023 Eiji Takano 高野英二 |