September 16, 2022
●ミスを減らしてスコアを減らす 【パート1】
・スライスとフック
原因はスウィング軌道とか様々ありますが、最も重要なのはトップでの左手首の角度です。正しいトップは、写真の左手首のように平らであるべきで、これがストレートにボールを打つ基本です。左手首がフラットに保たれていれば、連動してクラブフェースもスクウェアなまま保たれます。この相関関係を知っていれば左手首の重要性が認識出来る筈です。
もし、左手首が甲側に凹型に折れるとスライスを生む可能性大になります。
もし、左手首が掌側に凸型に折れるとフックを生じる可能性大になります。
正しい角度を練習するには、左手に腕時計をはめ、30センチの物差しを挿入してそれに手首がぴったり添うようなトップを形成します。
・シャンク
シャンクの原因はボールに近く立ち過ぎていることだというのが定説ですが、それだけではありません。目一杯の力で打とうとか、ダウンブローにビシッと打とうなどと、ぎゅっと握り締めた固い手首でスウィングする時にもシャンクします。
下半身主導のスイングを忘れ、手打ちをした時にもシャンクが起こります。特にダウンスウィング早期に右手を伸ばしてしまうとシャンクが出ます。「ぴったりピンにつけよう!」、「しっかり打とう!」と必死になった時にシャンクが出るのは、打ち急いで右手主導になっているからです。下半身を動かさない方がいいのはパッティングだけと云ってよく、他の全てのショットでは下半身に引っ張られて手・腕が動くと正しい方向にヒット出来ます。
・ダフり、トップ
これらにはボールを上げようという意識が災いしています。ボールを宙に浮かべるのはクラブに備わったロフトの役目なので、スウィング軌道は上昇軌道ではなく下降軌道でなくてはなりません。プロはボール前方(ターゲット方向)10センチの地面を打つそうですが、われわれは左図のA地点あたりが打てれば上出来でしょう。
インパクトで手・腕が縮こまったり、体重が身体の背後に移るとボールのC地点を打つのがトップですが、ダフってもトップします。図のDの遥か後方を打った場合、クラブヘッドは地面で撥ね返されてCを打つことになり、ゴロになってしまいます。
・ポップアップ
ポップアップは、レギュラー・ティーから打ったボールが目の前のレディース・ティーに落ちるようなショットで、てんぷらより遥かにきまりが悪いものです。
当サイトで盛んに出て来る「下半身主導のダウンスウィング」は、バックスウィングで右に折れた左膝をターゲット方向に動かすことです。左膝だけではなく、身体全体(背骨を含む)がターゲット方向に横移動してしまうと、まだスウィング弧の最低点に達せず下降段階のドライヴァー・ヘッドがボールの底部を打ち、ポーンとボールを真上に打ち上げてしまいます。「玉屋~っ、鍵屋~っ!」です。
ポップアップは「かっとばそう!」「全力で打とう!」という野心のなせる業です。野心はいいとしても身体の中心を横に動かすのはいけません。多数のチャンピオンを生んだ伝説的インストラクターHarvey Penick(ハーヴィ・ピーニック)は"Stay behind the ball."(ボールの後ろに留まれ)と云いました。アドレスした時にボール後方に位置した頭は、インパクト時までボール後方に留まっていなくてはなりません。
最悪なのは、ポップアップを放つと高価なドライヴァーのクラウンに醜い痕を残すことで、これは一生(?)消えません。私はクラウンの先端にビニール・テープを貼って傷が出来るのを防止しています^^。
・身体の回転
左肩が顎の下に届くバックスウィングをしているからと云って、正しい捻転をしているとは限りません。肩だけ廻して胸をほとんど廻さないのは「偽のターン(回転)」と呼ばれます。「真のターン」は手・腕を真っ直ぐ伸ばし、背中を完全にターゲットに向けるという捻転です(左図)。「真のターン」をすると飛距離が増すだけでなく、方向の正確さも増します。
【パート2に続く】
(September 16, 2022)
●忍び寄る飛距離減の謎
市営ゴルフ場の長期にわたるグリーン改造中、臨時のグリーンは急斜面だったり草が伸び過ぎたり…で、とてもラウンドする気になれませんでした。9月に入ってようやくメイン・グリーンでプレイ出来るようになったのですが、久しぶりのラウンドでショックだったことがありました。
以前より20〜50ヤードも飛距離が減ってしまったのです。齢のせいだろうか?COVID-19のせいでジム通いをやめてしまったせいか?「プロのようにスウィングせよ」シリーズを実践し、スウィングを改造して2秒でスウィングしているというのに飛距離が落ちるというのは解せません。
ある日、仲のいいRichard(リチャード)と一緒の組で廻りました。彼は大柄ではないものの飛ばし屋ですし、むらなく正確なボールを放つゴルファーでもあります。彼のスウィングを見ていて、土台(下半身)がしっかりしていることに気づきました。それが彼のパワーの秘訣だと思いました。
その後、自分のスタンスを点検したところ、アドレスした時私の両踵の間は27センチしかありませんでした。私の肩幅は37センチなので10センチも狭いスタンスで立っていたことになります。あまりラウンドしなかった間にいつの間にかスタンスが狭くなっていたのです。で、両踵を37センチに開いて打ってみたところ、以前の飛距離をほぼ回復出来ました。狭い土台からではパワーは生まれないのです。
私にとってはバックスウィングで左肩をボール位置まで廻すことが重要なのですが、Bobby Jones(ボビィ・ジョーンズ)風に左踵を上げれば楽に肩を廻すことが出来ます。その上げた左踵を下ろすのをきっかけに左方への体重移動をすればいいので、全て簡単にコトが運びます。
齢のせいではなかった。やれやれ^^。
(September 16, 2022)
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