September 19, 2021

Bobby Jones(ボビィ・ジョーンズ)名言集

 

一章として紹介するほどではないが、印象に残る数句を集めてみました。

[Bobby]

'Bobby Jones on Golf'
by Bobby Jones (Broadway Books, 1966, $18.95)

「・ゴルフが腹立たしいゲームであることの理由の一つは、学んだことがいとも容易に忘れ去られ、われわれが過去に何度も発見し修正した筈の過ちにまた何年も苦しめられることだ。どの修正も死ぬまで効果があるものではなく、われわれの心がスウィングの他の部分にかまけると、以前の欠陥が浮上してわれわれを悩ます。

・最大の飛距離を得たいドライヴァーとロング・アイアンを除いて、他のどのクラブも下降中にボールと接触すべきである。フェアウェイ・ウッドとアイアンで角度は異なる。ウッドでは地面を薄く削るだけだが、アイアンでは厚めのディヴォットを削り取る。ヒットダウンすることで得られるスピンは、ボールの正確な飛行をコントロールするために不可欠である。

・短いショットは論理的には最も容易なものであるべき筈だが、それはゴルファーの心と身体がリラックスしている場合の話だ。

・われわれがパットする時の決意はネガティヴだ。われわれは、それを成功させようとするよりも、失敗しないように努力する。

・私はたとえボールがカップの縁にある場合でも、ちゃんとアドレスしてストロークする。

・パットでトップするとしたら、二つの原因のどちらかだ。急いで打ったか、あまりにも早く頭を上げてしまったか。

・誰しも4〜5メートルのパットを易しいと感じる。それより短い距離だと失敗を恐れるし、もっと長いときっちりに寄せられないのではないかという失敗を恐れる。だが、4〜5メートルなら入るかも知れないという希望を抱き、ボールをカップに誘導すればいいだけだと思う。そして、そこから3パットする筈はないと知っているからだ。

・シャンクを防ぐにはバックスウィングの間にフルに手首をコックし、ダウンスウィングの最初の半分の間その角度を保つことだ。

・ホームコースで69や68で廻れたとしても、慣れぬコースへ行けば簡単に80台になるものだ。

・達人は自分が実践していないことを人に教えたりする。

・ゴルフは(特に競技ゴルフは)他のスポーツにない切れ目のない熾烈な集中力が求められる。一瞬の集中心の欠如、ちょっとした不注意などは、いくつもの身体の機械的動作のミスよりも破壊的である。なぜなら、過ちを犯した後、元の平静な心理状態に戻ることが困難になるからだ。

・充分な手首のコックとその角度をインパクト・ゾーンまで維持することは、単によいタイミングのためとかクラブヘッドの速度を増すためだけに重要なのではない。ヒットダウンし、バックスピンを生むために絶対不可欠なのだ。左腕とクラブ・シャフトの間の角度が、ダウンスウィングの早期に開いてしまうと、その時クラブヘッドは低くなり過ぎ、その後のスウィング弧はあまりにも浅くなってしまう」

'Secret of the Master'
edited by Sidney L. Matthew (Sleeping Bear Press, 1996, $22.00)

・私が好調な時、常に一つか二つスウィングの心構えを間違いなく実行するようにしていて、それがしばらくの間の成功を約束してくれる。だが、その心構えは常に同じものではない。ある一つの心構えは単に限られた期間役立つだけで、その魔力が消えると私は何か別なものを探さなくてはならなくなる。

・チッピングもランニングも一本のクラブで処理するというのは、間違った考えだ。

・左足内側をボール位置とするのは、ドライヴァーと2番ウッドに最適である。左踵のやや内側はピッチングなど鋭くヒットダウンするスウィングに相応しい。私は両足の中間を限度として、それを越える後方にボールを置くことはしない。

・ラフの長い草の間にボールがある時とかバンカー、あるいは難しいライに直面した時、一般ゴルファーはスウィングする人でなく"digger"(掘る人)になってしまう。草を刈ったり砂を爆発させるためのエクストラのパワーの必要性が、彼に《パワーはのびのびとしたスウィングによって得られる》という事実を忘れさせてしまう。達人はそういうミスを犯さない。彼もその場に必要とされるだけハードに打つものの、身体を緊張させたりしない。彼はいつもと同じ身体の捻転、手首のコック、タイミング、そしてフェアウェイでするのと変わらないスウィングをする。

・ボール目掛けて(at the ball)打つ人はリズムの感覚がない。ボールの前後を通過するように(through the ball)スウィングすべきである。

・英国の女性アマNo.1のJoyce Wethered(ジョイス・ウェザード)のスウィングは完璧である。

【右のYoutubeヴィデオでJoyce Wethered、Bobby Jones(ボビィ・ジョーンズ)そしてHarry Verdon(ハリィ・ヴァードン)のスウィングが見られますが、三人とも頭が上下左右に全く動かないことで共通しています】

'Down the Fairway'
by Robert T. Jones, Jr and O.B. Keeler (Minton, Balch & Company, 1927)

・私はパットするのに時間をかけないタイプである。だが、あるトーナメントで、重要なラウンドで呼吸が早いうちはパットするまいという決意をした。だから、表面上私はラインを調べたり、しゃがんだりするものの、私の真の目的は呼吸と動悸を静めることにあった。

・アイアンを打つ際、ボール位置は左足の前方で、左腕は真っ直ぐ伸ばす。バックスィングはボールから遠ざかるように充分捻転する。この動きは身体の左サイドが右サイドをプッシュするように意識している。フリーな最大限の捻転は、私のスウィングの重要な要素である。

 

・ウッドを打つ時は、左爪先を僅かにターゲットラインから下げる。ややオープン・スタンスである。私のスタンスは他の誰よりも狭いと云われたものだ。アドレスした時、私の体重は両方の足の拇指球にかかっている。膝は微かに前方に折れている。スウィングのトップで、肘は真っ直ぐである。

・ごく若い時期、私は自信満々でトーナメントに参加したが、思慮が足りなかった。自信がなく不安な気持の時、いいプレイが出来ることに気づいた。

・六日間もトーナメントでゴルフ漬けとなり、一日に36ホール廻ると、18ポンド(8キロ)体重が減るなんて信じられるだろうか。私のトーナメント前と後の写真を較べるとその差はショッキングなほどだ。

・次第に理解したのだが、一打(あるいは1ホール)の負けをすぐさま取り戻す必要はないのだ。多分それは破滅的なものではない。多分相手が一打(あるいは1ホール)ミスしてくれるかもかも知れないのだ。

・トーナメントで必要なのは"patience"(忍耐力、我慢強さ、冷静さ)である。結局"Old Man Par"(パーおじさん)との対戦なのだ。彼は"patience"の塊りで、絶対にバーディやイーグルを出したりしない。しかし3パットも絶対にしないのだ。彼は"patience"そのものなのだ。

(September 19, 2021)



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