October 03, 2021

ティーアップとスウィング軌道の関係

 

'The perfect tee height'
by Luke Kerr-Dineen ('Golf Magazine,' September-Ocotber 2020)

「ドライヴァーを的確な軌道に乗せるには、ボール軌道やあなたの能力など、数々の要素がある。あなたは想像もしないだろうが、最も重要なものの一つはボールを乗せるティーの高さである。

大体の目安としては、ティーが高ければスウィングは浅くなる(フラット目になる)。何故かと云うと、ティーが高い場合あなたはボールをヒット・アップしようと(打ち上げようと)自分に強制することになるからだ。ティーを低くすると逆のことが起こる。ティーが低いと、本能的にヒット・ダウンしようと(打ち下ろそうと)するからだ。

では、正しい高さはどうなるのか?当誌のトップ100インストラクターたちへのアンケートでは、ドライヴァーの理想的なティーの高さは1.5インチ(約3.8センチ)である。チェック・ポイントは、アドレスでクラブを地面につけた時、クラウンの上にボールの半分が出ている高さだ」【写真】

 

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私は現在約7センチのティーを使っていて、地面に刺した後の高さは約6センチです。以前は8.3センチのティーを使っていたのですが、たまに天ぷらが出るので、現在の低めのティーに変えたのです。まだ高いティーアップで飛ばすことに未練はあります。しかし、天ぷらが恐いので泣く泣く低くしています。

(October 03, 2021)

加速してパットせよ

 

私のいつものパット練習法は、四つのボールをカップから8メートルぐらいの距離に転がし、それを寄せる(出来れば沈める)ように努力します。カップから最も遠い距離のボールに合わせて、東西南北にボールを配置し、それらを沈めようとします。

先日その練習をしていて、ボールがカップに易々と沈む場合と、そうでない場合があることに気づきました。1メートル以内ですから読みの問題ではなく、ストロークの問題に間違いありません。

しばらく練習するうちに成功と失敗を別ける要素に気づきました。成功するパットはボールに勢いがあるのです。「勢い」と云っても強く打たれたボールという意味ではありません。強く打たれたボールは弾むように転がりますが、勢いがあるボールは伸びやかに、止まりそうで止まらずにどんどん進むという感じ。こんな風に「ああ、ショートか?」と思ったボールが思いがけずカップに到達し、ころんと転げ込む…という経験は誰もが何度か経験している筈です。それが勢いのあるボールです。

[pendulum]

どうやったら勢いのあるボールを生めるか?色々考えました。先ず浮かんだのは、同一速度でストロークしてはいけない、それでは加速出来ず勢いも生じない…ということでした。時計の振り子も、両端で静止するかのように速度を緩め、最低点へと向かいながら加速します。Wikipedia日本語版には「振り子は、重りが左右いずれかの位置にあるとき位置エネルギーを持つ。重力により下に引かれると加速し運動エネルギーとなり、一番下で最高速になる」と書かれています。

人間の場合、われわれの多くは重力など無視してストローク全体を人間の腕・手でコントロールしようとします。重力を無視して、全行程を同一速度でストロークするのでは振り子の自然な動作を模倣出来ず、「弧の一番下(ボール位置)で最高速になる」という勢いも生まれないのです。

どうやったらバックストロークのトップから徐々にボールに向かって速度を上げられるか?人間がストロークをコントロールするのではなく、振り子運動のように重力に任せるべきではないのか?そのためには時計の振り子に倣って、トップでパター・ヘッドをナノセカンド静止させるべきではないか?これが私の結論でした。

やってみました。5メートル以内なら、これはいいです。カップを見て距離感を合わせながら充分に素振りを実行して、バックストロークの幅を決定しなければいけませんが…。読みさえ良ければ、成功の確率は高いです。1メートル前後なら失敗する方がおかしい…という感じ。

しかし、8メートル、10メートルとなるとパワー不足でショートします。重力だけでなく、手・腕のパワーも必要になるので、もはや「時計の振り子」を逸脱してしまいます。「トップで一時停止」が有効なのは5メートル以内と考えるのが妥当です。

(October 03, 2021)

アメリカのどうしようもないゴルファーたち

 

『道を聞かないアメリカ人』という記事(http://www2.netdoor.com/~takano/english2/custom2.html#direction)を書いたことがあります。アメリカ人男性は車を運転中、道に迷うことを恥だと思って人に道を聞きたがらない、…という内容です。

道ばかりでなくゴルフでもそうなのです。どんな下手くそなゴルファーも、上級者の助言を聞きたがらない。いや、一応耳を傾けて「なるほど」とか云ったりしますが、実際にはほとんど聞いていません。助言した者が見守っていると、次のショットだけは云われたことを実行してみせますが、そんな只の一回でうまく行くわけはなく、結局その助言は忘れ去られます。

私のチッピングに感心した初心者が二人いまして、私は懇切丁寧に教えたことがあります。その時は二人ともピン傍に寄せたりして「凄い!」とか云っていましたが、その後は彼らの自己流に戻り、相変わらずホームランだの、あさっての方角にチップしています。私が数十分にわたって説明したことは全く時間の無駄でした。もう懲りましたので、誰にも教える気にはなりません。

私は研究魔なので、自分のアイデアを実験し結果を出そうとします。本や雑誌のtipsを試したことは数限りなくあります。そういう者の目から見ると、何も学ぼうとせず旧態依然30年前にゴルフを覚えた頃のメソッドにしがみついている連中は、ほとんど馬鹿に見えます。

[Trump]

例えばティーアップの高さ。もはやスウィートスポットの時代ではなく、ホットスポット(スウィートスポットとクラウンの間)で打つ時代であり、ドライヴァーは7センチ以上の長めのティーで打つのが常識なのに、アイアン用の短いティーで打つ連中が多い。てんぷらが怖いのだったら、私のようにボール後方でアドレスすればいいだけなのに。

たまさか得られるドライヴァーの飛距離に幻惑されてしまい、常に目一杯打って右や左の旦那様の連中が多い(特にパワーのある世代)。隣りのホールどころか二ホール右に打ったりする。こういう連中はショートゲームの練習などほとんどしない。

「斜面の公式」(tips_57.html)に図解したボール軌道の常識を知らない連中も多い。だから、なぜミスしたのか、原因が解らない。

「砲台グリーンの斜面からのチップ」(tips_197.html)の法則など考えたこともないので、どんな斜面からでも目測した水平距離で打ってショートし「ちゃんと打てなかった」などと云う。ちゃんと打ってるのだが、斜面の角度の分だけロフトが増えて高く上がってショートするという原理に気づかない。

週に何度もプレイしているコースなのに、各グリーンの癖を研究しようとしたりせず、いつも出たとこ勝負でパットする輩が多い。

こういうゴルファーたちと日替わりでチームを組まなければならないのですから辛いです。

画像はhttps://static01.nyt.com/にリンクして表示させて頂いています。

(Octomber 03, 2021)



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