May 20, 2021

パッティング・テンポとリズムの構築

 

新進のインストラクター集団'GolfTech'(ゴルフテック)によるパッティング上達の方法。

[Alison]

'The Par Plan'
powered by GolfTec edited by David DeNunzio (Time Home Entertainment Inc., 2013, $29.95)

「本気でパッティングに上達したいなら、スマートフォン用のメトロノームappをダウンロードし、様々なテンポを試してみるべきだ。75拍から始めて速度を上げ下げする。そのどれかは他のテンポより快適に思える筈だ。

65拍以下は遅めであり、スウィングするというよりパターを意図的に誘導している感じである。85拍以上だとボールを引っ叩くのに近い。

メトロノームでの研究と同時に、以下の練習であなた固有のストロークのリズムを身につけることが出来る。ボールの進行方向と後方30センチのターゲットラインの外側に一個ずつティーを刺す。後方のティーがバックストロークの終点(A)、前方のティーがフォワードストロークの終点(B)。パターをAに向かわせながら頭の中で「ワン」と数え、Bに向かわせながら「トゥー」と数える。

「ワン、トゥー」でなく、ストロークの長さと自分の早さに合った快適な文句を見つけられればもっといい。Payne Stewart(ペイン・スチュアート)は"Coca-Cola"という文句だったし、"Let it-go"と唱える人もいる。

パッティングの他の基本同様、万人に正しいテンポ、リズムというものはない。あなたにとって正しいかどうかだ。だからといって、完璧なテンポとリズムの探究をやめてはならない。快適なテンポとリズムが完璧さなストロークに近づく道である。ストロークの総合的なタイミングが、ムラのないパッティングの鍵なのだ」

[icon]

以下のリンクを御覧頂ければ分りますが、距離の長短にかかわらずストロークに要する時間は一定にしなければならないそうです。距離が長いから時間をかける(82拍)、距離が短いから早いストローク(60拍)…ではなく、ストロークの所要時間は常に一定であるべきだとのこと。

私は「打つ強さ」でなく「ストロークの幅」で距離をコントロールしています。10メートル級のロング・パットは最大の振幅ですが、それと50センチのショートパットの距離を同じ所要時間で打てるものだろうかと疑問に思いました。メトロノームの音を聞きながら様々な距離を試してみたのですが、出来ます。長い距離は早く、短い距離はゆっくり打つことは可能です。

一説に、ツァー・プロのテンポは72〜82拍の間のどれかだそうですが、現在の私は♩=50が快適です。

【参考】
・「パットの距離とストローク時間」(tips_76.html)
・「ストロークのテンポ」(tips_147.html)
・「自分固有のテンポでパットせよ」(tips_163.html)
・「メトロノームでパット」(tips_188.html)

(May 20, 2021)

左肘でパットする

 

私はボールの真ん中をパターヘッドの真ん中で打ちたいと思い、左手・腕を一杯に伸ばしてパットします。手首と掌の角度を変えないためには左肘をガチンとロックするのが望ましいのですが、そうすると手と腕が木のようになってしまい、伸びやかなストロークになりません。

で、手でストロークするという意識を捨て、左肘でストロークするという風に変えたらどうかと思いました。これだと左肘以下の手首や左手は勝手に動かず(捩じれない)、左肘にぶら下がっているだけです。手・腕の硬直した感じも出ません。「これはいいかも!」と思わされました。

「完璧なストロークの探究」(tips_193.html)の練習法で試すと、方向のぶれが激減します。左肩と左上腕だけによるストロークなので、可動部品が少ないのがいいのだと思われます。あとはコースへ出てどうかです。

やってみました。いまのところ成功:不成功は50:50です。手・手首は動かさないので、アドレスでの狙い方を正確にしておかないといけません。大袈裟に云えばミリ単位の正確さが必要です。その狙いと距離感が正しければ、成功します。

肘でパットするからといってショートするわけではありません。距離感は以前と変わりません。

(May 20, 2021)

「置き去り」速習法

 

バックスウィングが完了したら、ダウンスウィングの前に左膝をターゲット方向に逆転させる。その間、両腕とクラブをトップに「置き去り」にする…というのはBobby Jones(ボビィ・ジョーンズ)のセオリーです。これを実行すると、方向性がもの凄く良くなります。

[Bobby]

私も毎ショット「置き去り」を遂行しようと努力しているのですが、成功率は50%というところでしょうか。緊張したり、力んだり、振り急いだりすると「置き去り」にならないのです。

しかし、必ず「置き去り」を実現出来る方法を見つけました。Bobby Jonesのセオリーなのですから、彼のスウィングを模倣すればいいのです。彼はバックスウィングで左踵を高く上げます。そして、ダウンスウィングの最初に行うことは、その左踵を地面に戻すこと。左膝がどうのこうのではなく、左踵を下げるのです。この動作は明快そのものです。左踵が地面についたら上体がダウンスウィングを始める。

私は、左踵を全く上げないスウィングをするTiger Woods(タイガー・ウッズ)に感化されて、ずっと左足を地面から離さないスウィングをして来ました。私にとっては、バックスウィングで左踵を上げるのは慣れないことで違和感があるのですが、現在その方法を試行しています。私の場合、左膝をBobby Jonesのように右膝に寄せるようにするとスウェイしダフってしまうので、左膝をボール方向(前方)に少し出し、踵はほんの僅か(約1センチ)浮かす程度に留めています。徐々に慣れつつあります。

Jack Nicklaus(ジャック・ニクラス)は彼の著書'Golf My Way'(1974)の中で「故意に左踵を上げてはならない。バックスウィングの身体の捻転につれて上がるにまかせるべきだ。もし意図的に左踵を上げると、無意識にアドレス時より全てが高くならざるを得ず、スウィング弧が歪んでしまう。また、高く上げ過ぎると、ダウンスウィングで元の場所に戻すのが難しくなる」と云っています。これは正しいと思います。

最近のツアー・プロで左踵を上げる人はそう多くありません。ジャック・ニクラス、ベン・クレンショー、ジョン・デイリィらシニアの世代でしょう。ですから、この方法はやや古めかしく思えます。しかし、古めかしいのが嫌であれば、左踵の上げ下げによる「置き去り」をマスターした後、両足を地面につけたままのスウィングに戻せばいいのです。両足をべったり地面につけたままなら、ダウンスウィングの最初にすることは左膝の逆転に他なりません。要するにダウンスウィング開始時に両腕の動きを遅らせられれば、どんな手段でもいいわけです。

(May 20, 2021)



[Anim

 Copyright © 1998−2021   Eiji Takano    高野英二
[Mail]
 Address: Eiji Takano, 421 Willow Ridge Drive #26, Meridian, MS 39301, U.S.A.