July 01, 2021
●Bobby Jones(ボビィ・ジョーンズ)のゴルフ・レッスン映画
Bobby Jones(ボビィ・ジョーンズ)は1930年のグランド・スラム達成後、公式競技から引退しました。それを待っていたかのように、ワーナー・ブラザースから短編映画シリーズへの出演を乞われました。アマチュア時代には出演料を受け取るわけにはいきませんでしたが、もう遠慮なく出演出来ます。グランドスラム達成の二ヶ月後、彼は16本の短編映画に出る契約をしました。出演料は10,000ドル+興収の50%という契約で、その収入の多くは三人の子供の育英基金となったそうです。
映画はそれぞれ10分程度で、劇場でメインの映画の前に上映されるニュース、漫画映画と同じような扱いの添え物でした。ですから、ゴルフをしない人にも面白がって貰えるよう、各編趣向を凝らした小さなドラマがあり、登場人物のゴルフの悩みを解決するためにボビィ・ジョーンズが登場する…というパターンです。
私が購入したDVD'Bobby Jones: The Complete Warner Bros. Shorts Collection'には、下記の短編が全部入っています。
Bobby Jones: How I play golfシリーズ
1. The Putter(パッティング)
2. The Chipshot(チッピング)
3. The Niblick(9番アイアン)
4. The Massie Niblick(7番アイアン)
5. The Medium Irons(ミドル・アイアン)
6. The Big Irons(ロング・アイアン) 7. The Spoon(3番ウッド) 8. The Brassie(2番ウッド) 9. The Driver(ドライヴァー) 10. The Trouble Shot(トラブル・ショット) 11. Practice Shots(練習) 12. A Round of Golf Bobby Jones: How to break 90シリーズ |
これらに登場するゴルフ好きの映画俳優たちは、ジョー・E・ブラウン(『お熱いのがお好き』)、エドワード・G・ロビンスン(『キー・ラーゴ』)、ジェイムズ・キャグニィ(『ヤンキー・ドゥードゥル・ダンディ』)、W.C. フィールズ、リチャード・バーセルメス、ウォルター・ヒューストン、ロレッタ・ヤング、ダグラス・フェアバンクス二世など、豪華な顔触れです。彼らは「ボビィ・ジョーンズに教われるのなら…」と無料で出演したそうです。ちょっとした特殊撮影を含めた回もあれば、ボビィ・ジョーンズがカメラ目掛けてボールを打ち、レンズを壊したように見える場面なども出て来ます。
次のような点で、ボビィ・ジョーンズのスウィングやパッティング・ストロークは現在主流のプロやインストラクターが教えることと異なります。
・テイクアウェイからコックが始まる(アーリィ・コック)
・バックスウィングで左踵を上げ、野球のバッターのように左肩と左腰を90度右に捩じる。左膝を右へ大きく曲げる。
・トップでクラブシャフトは地面と平行より若干垂れ下がり、しかもクラブヘッドがターゲットの少し右を指す。
・パッティングの際手首が折られ、やや手首のパワーを使ったストローク。
しかし、以上のようなスタイルでもボールをカップ目掛けて近づける妙技には賛嘆せざるを得ません。特に、まだサンドウェッジが開発される前だったのに、バンカーからぼんぼん連続してピン傍に寄せる技には感心を通り越して呆れてしまうほどです。それも靴で踏んづけて目玉にした上で…。【映画の彼は、顎の高いバンカーではniblick(ニブリック、現在の9番アイアンに相当)を用い、後半の顎が低く遠いバンカー・ショットではmashie niblick(マッシー・ニブリック、現在の7番)を用いています】
(July 01, 2021)
●バンカー・ショット再履修・part 2
珍しい練習ラウンドをしました。意図的にアプローチ・ショットをグリーンサイド・バンカーに飛ばし、どれだけバンカー・ショットでピンに寄せられるかを実戦風に試したのです。ボールを何個も砂の上に転がして練習した場合は「次がある」と全然緊張しませんが、一発本番だと「次」はないので最低で脱出、欲を云えばピン傍…とプレッシャーとテンションが高まります。
市営ゴルフ場には10のグリーンサイド・バンカーがありますが(昔は12あったのですが、経費と手間がかかるせいか潰してしまいました)、その一つは顎が低いので普通はパットで出します。ですから、バンカー・ショットが必要なのは計九つ。結果として、一つのホールだけ、15ヤードのバンカー・ショットをピン傍50センチにつけられましたが、2〜5メートルを残したのがいくつか、15〜25ヤードの距離で10メートル残したホールが三つもありました。まだまだ道遠し。
特訓を継続し、顎の高いバンカーの20ヤード先のピンに挑戦。距離も合わないし、方向も全てピンの遥か左へ出ます。試みにクラブ・フェースをオープンにするのをやめ、クラブのリーディング・エッジをピンにスクウェアにしました。次第に方向が定まり始めました。《バンカー・ショットにはオープン・フェース》は定石らしいのですが、私のスウィングには合っていないようです。
私には《高いフィニッシュ》が足りないことを実感しました。どうしてもフィニッシュが左肩の上まで届かず、手・腕が左腰の辺りで止まってしまいます。これを克服すればもっとピンに寄るだろうと思われました。
次の練習日、高いフィニッシュを心掛けたところ、写真のようになりました(日の出前なので薄暗い)。バンカーから20ヤードですが顎が高く砲台なので25ヤードとして考えています。比較的長めのバンカー・ショットとしては悪くありません。いま一息。
練習していて気づいたのですが、肩を廻し過ぎるとホームランが出ます。バンカーではテイクアウェイの時点から始めるコックが重要なのであって、身体の捻転は必要ないようです(これが「手打ちでいい」と云われた所以かも知れません)。両手は右肩の高さを限界とすべきです。以下は私の今後の課題:
・左手首を凹型にするコックをテイクアウェイと同時に速やかに開始する
・下半身のリードでダウンスウィング
・切り返しの時点で力むのではなく、次第に《加速させる》こと
・左肩の高さのフィニッシュ
以上は家でも練習出来るので、庭で練習マットを使って身につけることを始めました。特に、私の不得意な高いフィニッシュを習慣にするためには、マットでの練習でも充分です。
(Juiy 01, 2021)
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