August 18, 2021

Bobby Jones(ボビィ・ジョーンズ)の ショートゲーム

 

'Bobby Jones on Golf'
by Bobby Jones (Broadway Books, 1966, $18.95)

[Bobby]

「どんなに短い距離でも、ピッチ・ショットを手と手首だけ、あるいは手と腕だけで打ったりしてはならない。他のショット同様、距離に応じて身体と肩を廻し、脚の動きで打つべきである。スウィングはゆったりと、しかも充分な長いバックスウィングによってビシッと打たねばならない。

短い距離のショットに直面した時の一般的過ちは、ボールに屈み込むことだ。繊細さが求められる状況に対する注意深さは良いのだが、短いパットのように処理しようとしてはいけない。一流の達人による短いピッチ・ショットのポスチャーは、ほとんど5番アイアンのフル・ショットを打つ時の体勢に近く直立している【編註:屈み込まない】。短い距離でゆるやかに打つ際であっても、左腕は真っ直ぐ伸ばされているべきだ。短いクラブなら多少腰を折る必要はあるとはいうものの、ロング・アイアンを打つ場合よりボールに近く立てばその必要性は帳消しになる。

短いピッチ・ショットで奨励したいことは、ゆったりしたスウィング、芝に横たわっているボールの底部をシャープに摘まむよう努力することだ。

私は長いこと短いシャフトのcleek【編註:クリーク。日本では5番ウッドをこう呼ぶが、Bobby Jonesの時代は1番アイアンか2番アイアンのヘッドを持つクラブを指した】をロフトのあるパターとして、全てのチッピングにもランニングにも、まさしくパターと同じように用いていた。しかし、時が経つにつれチップショットはパットの延長ではないことに気づいた。

先ず第一に、ほとんどの大切なパットはカップから半径12メートル以内であり、しかも難しいグリーンであれば繊細で念入りな精度が求められる。そのためには軽く敏感なグリップを身につけなくてはならない。パッティング・グリップは半径12メートル以内では有効だが、それを越えるグリーンエッジからのショットには向いていない。

チッピングには時によってバックスピンという要素も重要である。ランを制限するためにバックスピンが必要な時もある。その場合は、パターのように優しい掃くような打ち方ではなく、長く歯切れのよい打撃が必須である。

短いショットの失敗は、充分長いバックスウィングをしないことだ。われわれはグリーンに近づけば近づくほど、バックスウィングをあまりにも短くしかも急速に行おうとする誘惑に駆られる。その結果、リズムとコントロールを失ってしまう。ショットの距離感はバックスウィングの長さで調節すべきものだ。

達人が100ヤードのピッチ・ショットをする時と60ヤードの距離を打つ時でスウィングに大きな違いがあるわけではない。主な違いは、短いショットでは目一杯のエネルギーを使わないことだ。ボールとの接触は歯切れがよくクリーンだが、加速を段階的で緩やかにする。充分なバックスウィングで急がないことが肝要だ」

(August 18, 2021)

Greg Norman(グレッグ・ノーマン)の四つのバンカー・ショット

 

Greg Norman(グレッグ・ノーマン)の本'Shark Attack'(鮫の攻撃)は、スプラッシュ型の物理的説明から始まってとても解り易く書かれています。

'Shark Attack'
by Greg Norman with George Peper (Fireside Books, 1988)

以下はさーっと読むのではなく、御自分のコースの苦手なバンカーに当てはめながら読むと役立つことでしょう。

1) The Runner(ランナー)ピンまで長く転がすショット

・ボール位置はスタンス中央とし、オープン・スタンス
・クラブフェースが空を向くほどオープンにし、ピンの右数フィート(1メートル以内)を狙う
・早めにコックしてクラブを急速に肩の高さまで縦に上げる【バックスウィングは短く、ほとんどコックするだけ】
・ボール後方1インチ(約2.5センチ)にアンコックして、大きいフォローをする
・私の場合、1/3を空中に浮かべ、残りを転がす

2) The One Bouncer(ワン・バウンサー)顎の高いバンカーでピンまで宙を飛ばすショット

ボールは高く上がり、カップから数フィート(1メートル以内)に届く。ゆっくりスウィングするのがコツ

・ボール位置は左踵の前方でオープン・スタンス
・クラブフェースが空を向くほどオープンに構える
・早めにコックしてクラブを急速に縦に上げる
・ゆっくりスウィングし、高く大きなフォロースルーをとる

3) The Stab(スタッブ)ボールがやや砂に埋まっている場合

これはバンカーからピンまであまり距離がない場合に、ゆっくり舞い上がらせるショット。

・ボール位置はスタンス中央
・ボールが砂に埋まっているとしてもクラブフェースを数度オープンにする
・早めにコックし、右肩の高さのバックスウィング
・攻撃的な力でクラブを振り下ろし、そこで止める。
*距離を長くしたければ、オープン・フェースの度合いを減らす

 

4) The Softee (ソフティー)良好なライから急速にボールを上げ、すぐに止めるショット。【上のヴィデオ参照】これはSeve Ballesteros(セヴェ・バレステロス)から教わった手法。

・ボール位置はスタンス前方でオープン・スタンス
・クラブフェースはオープン
・コックしながら縦に振り上げる
・ダウンスウィングで左グリップの三本指(中・薬・小指)を緩める(緩めるだけであって、離してはならない)
左の指を緩めることで右手主導のアンダースローのスウィングとなる
充分加速しないと、砂に負けて振り抜けないので注意
このショットは良好なライでなければやってはいけない

(August 18, 2021)

チップショットの狙い方

 

私はパットのアドレスをする時、左膝をグッと右に押し込みます。何年か前に鏡の前で練習していて、両足をターゲット・ラインに平行に揃えると、肩は自然にオープン(ターゲットの左を指す)になってしまうことに気づきました。様々に工夫しているうち、左膝を内側に押し込むと自動的に肩がスクウェアになることを発見し、この裏技によって随分パッティングが向上しました。ただし、これは私の身体的特徴に根ざすものでしょうから、どなたにでも役に立つかどうかは不明です。

ある日、パットの練習をしていて、ふっと「パットも方向性が大事。チップも方向性が大事。だったら、チップする時も左膝を右に押し込んで、肩をスクウェアにすべきじゃないか?」という想念が浮かびました。

チッピングの練習に切り替えてみると、上のアイデアはこれまでのチッピングの方向性を抜群に良くするものであることが判りました。なぜ、今までこのアイデアに気づかなかったのだろう?パットのアドレスとチップのアドレスを完全に別けて考えていたのが不覚でした。どちらも近距離でカップを狙うアクションですから、狙いをつける工夫も同一で当然だったのに…。

練習ラウンドのNo.6(396ヤード、パー5)で、私は三打目を右の崖下へこぼしてしまいました。ピンまでの飛行距離は25ヤードですが、ライが左足上がりの10°。【参照:「砲台グリーンの斜面からのチップ」(tips_197.html)】単純計算では35ヤードとして打つべきところですが、グリーンが早いので5ヤード減らして全体を30ヤードと見積もりました。斜面に平行に立ち、左膝を右に押し込み、「ピッチングとチッピングの距離調節」(tips_195.html)の要領で60°ウェッジでチップ。ボールはピンから30センチにつきました。してやったり\(^o^)/。

「鹿も四つ脚、馬も四つ脚」じゃありませんが、「パットもチップも同じアドレスをする」というのは遅ればせながらも“大発見”でした。

ある日、シニア・グループのゲーム開始前にチッピングの練習をしました。その時、気づいたのは左膝を内側に押し込むだけでなく、インサイド・アウト気味にスウィンングすると真っ直ぐ飛ぶということでした。その日のベスト・ボールのNo.16(上りの200ヤード、パー4)で私の二打目は残り30ヤード。この日のグリーンは湿っていたのでランを考慮せず、そのまま30ヤードとして打つことに…。左膝を内側に押し込んで、60°ウェッジをインサイド・アウトに一閃。ピンの手前1メートルに着地したボールは、ワンバウンドしてからぴたりとピンの横30センチにつき、文句無しのバーディ。“大発見”にスウィング軌道の発見が加わり、さらに磨きがかかりました。

 

(August 18, 2021)



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