May 21, 2020

ゴルフ・スウィング、プロとアマの違い

これは’Athletic Motion’(アスレティック・モーション)というインストラクター・グループの研究結果ですが、インストラクター集団GolfTec(ゴルフテック)のプロとアマのスウィング分析に似たような趣向です。ただし、この記事はべからず集なのに、見出しが平叙文で書かれているため、読む方が「こうしろと推奨しているのか?」と間違えてしまうので逆効果になっています。【私は「間違い」という言葉を付け足しました】

いくつか参考になる点を紹介したいと思いますが、沢山の図解を模倣するのは大変なので、興味がある方はオリジナルのウェブサイトの図解を見て下さい。https://golf.com/instruction/state-of-the-art-technology-reveals-the-10-biggest-golf-swing-killers/

“[Jessica

‘Swing smart: Five moves to avoid at all costs’
by Luke Kerr-Dineen (‘Golf Magazine,’ Mat 2020)

▼アマの間違い・その1:バー・ストゥールに腰掛けるようなアドレス

これは体重の大部分を踵の後ろに位置させてしまうため、俊敏に動くことを難しくする。これはバック・スウィングでバランスをとるため、爪先に体重を移しがちになる。バー・ストゥールに腰掛けるポスチャーではなく、すっと立った体勢で、体重をくるぶしの上にかけるべきである。

▼アマの間違い・その2:インサイドへのテイクアウェイ

プロはターゲットラインと平行にテイクアウェイを行う。アマはあまりにも急角度に内側にクラブを引いてしまう。

【編者独白】私はドライヴァーではターゲットライン上でテイクアウェイし、左肩を右に回転させながらインサイドにクラブを引きます。アイアンでは、インサイドにテイクアウェイします。実績によって判定すべきではないでしょうか?

▼アマの間違い・その3:過度にシャットなクラブフェース

テイクアウェイでクラブフェースをボールや地面に向けたままにしようという努力は、バックスウィングを非常に難しくし、ダウンスウィングでクラブフェースをスクウェアにするのを困難にする。プロは、クラブフェースが身体の正面を向くテイクアウェイをする。

▼アマの間違い・その4:回転深度を欲張る

バックスウィングの初期に、左腕を身体の後方に深く廻そうと試みる風潮は問題である。この動作はスウィングの弧を失い、右腕を過度に折る原因となる。出来るだけ幅広いスウィング弧をキープし、捻転による深度を得るべきだ。これなら、ダウンスウィングでパワーが得られる。

【編者独白】肩の捻転を増せば増すほどいいというものではないことは、私の「草を抉(えぐ)る」(tips_168.html)というテストが証明しています。私の場合、左肩先がボールを指す度合いが最適の捻転で、それ以上でも以下でもちゃんと打てません。

▼アマの間違い・その5:右肘の崩壊

プロのほとんどの、バックスウィングでトップで右肘を折る角度は55〜85°以内である。アマの多くは95〜125°も折ってしまう。これはパワーの偉大な損失である。右腕はダウンスウィング開始の際の主な加速装置であり、バックスウィングで伸ばし続ければ、肩の捻転を増すことに繋がる。

【編者独白】プロの多くは肩を廻すだけでなく、両手をとてつもなく高く上に挙げていますね。【上のJessica Corda(ジェシカ・コーダ)の写真参照】しかし、右肘はかなり折れているようです。私はモウ・ノーマンのシングル・プレーン・スィングを採用しているので、かなりフラットです。

▼アマの間違い・その6:腰の水平回転

ボールが腰の高さにティーアップされているのなら、単に身体を回転させて打てばよい。しかし、地面にあるボールを打つのだから、身体は斜めに回転しなくてはならない。バックスウィングのトップでは右腰が左より高くなるように感じるべし。鏡の前で練習する場合、ベルト・バックルが水平でなく斜めに見えるかどうかチェックすること。

以下の部分は、私にはよく解らないので割愛します。

▼アマの間違い・その7:バックスウィング後半でパワーを蓄える
▼アマの間違い・その8:ダウンウィングで腰を突出させる
▼アマの間違い・その9:両腕の動きを控え目にする
▼アマの間違い・その10:ラグの追跡

’Golf Madazine’誌で紹介されたのは、Nos. 1、2、5、6、8だけです。No.3は上記ウェブサイトから補いました。

【写真はhttps://www.australiangolfdigest.com.au/にリンクして表示させて頂いています】

(May 21, 2020)

チッピングでは左手首をフラットにせよ

 

私はこのサイトでずっと以前からFLW(Flat Left Wrist、平らな左手首)の重要性を説いて来ましたが、やっとチッピングに関する記事で同じ方法論に出会いました。チッピングだけじゃなく、パッティングでも大事なことなんですけどね。

‘Keep your left wrist flat’
by Cheryl Anderson (‘Golf Magazine,’ February 2020)

「チップする時、最悪のことの一つはボールを上げようとすることだ。上手いプレイヤーは(手や手首でなく)クラブのロフトがボールを宙に浮かべるのだということを知っている。その結果、彼らの手首は積極的に動くことをせず、もっと重要なのだが左手首を平らにキープしようとする。

左手首をフラットにするのを身につける簡単で安価な方法は、ペンキをかき混ぜる木べらを手袋に差すことだ。【註】この木べらは左手首をひょこっと動かすことを不可能にする(動かそうとすると、前腕部にぶち当たる)。実際、あなたの左手首はフラットな状態を保つ以外の選択肢がなくなってしまう。あなたが正しく行えば、インパクトの際、木べらと前腕部の間に日の光が差し込む隙間を作り出せる筈だ。

【註】この木べらというのは約20センチぐらいのものです。その位の長さで、へにゃへにゃしないものなら、何でもいいと思います。

御褒美?グリーン周りのどこからでもピュアに打てることだ」

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(May 21, 2020)

三代目古今亭志ん朝の卓見

 

“[三代目志ん朝]”

たまたまですが、昭和47(1972)年に発行された『レコード芸術 臨時増刊 レコードスペイス72』というムックを読んでいたら、三代目古今亭志ん朝(1938〜2001)のジャズ談議が見つかりました。彼はジャズについて語っているのですが、私はゴルフに通じるものとして読み、「その通りだ!」と頷きました。

「二度目にアート・ブレイキーとジャズ・メッセンジャーズが来日した時、トランペットのリー・モーガンなんかひどかったですよ。だんだんひどくなるんですね。ああいうのを見ると、やっぱり嫌になりますね。おれはちゃんとやれば出来るんだって云うけど。長いことそれやってると、芸事というのは、絶対その力が同じところに位置してないものですよね。必ず、上がるか下がるかどっちかしかないわけでしょう。

だから、一生懸命勉強して、一生懸命精進して演奏しているときは、必ず登っている状態ですよね。そうでなければ、あるいはそこで初めてほぼ同じ位置のところをずーっと横這いでいられるわけ。ちょっと緩めたら絶対に下がりますものね。出来るんだって思っても、その次にちゃんとやってみると、中々ひどいもんで、一生懸命やったって駄目になっちゃいますよね。

あのアート・ブレイキーだって最近のひどさっていうのはないですね。昔日の感激というのはまるでないみたい。だから、聴きに行きたいという気持がしないですもの」

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私などもバーディが複数出るラウンドが続いたりすると、「おれも上達したんじゃない?」などと思ってしまい、ついスウィングの遵守事項やパッティング・ストロークのコツを忘れてしまったりします。「うっかりしただけだ。ちゃんと真面目にやればうまく出来る」なんて思うと大間違い。忘れたものを取り戻すのは大変なことです。常に薄氷を踏む思いでプレイしないといけない。うっかりすると薄氷が割れ、溺れ死んでしまうと考えるべきなのです。


(May 21, 2020)



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