May 10, 2020
●左肩を挙げよピンにデッドに向かう惚れ惚れするようなショットがいくつも出ました。
この日のNo.9(パー4)での第二打をお見せしたかった。ここの残り75ヤードは、私の場合、ピッチング・ウェッジを2.5センチ短く持つ距離。急な上りなのでピンの僅か右を狙い(上りはプルし易い)、バックスウィングでインサイドに引いてインパクト・ゾーンから左脇を締め、左肩を挙げるようにスウィング。ピンの真下1.5メートルにつきました。バーディ。
続くNo.10(パー4)。残り150ヤード。ボール地点は谷底でやや左足下がり。グリーンへはかなり上るので、私の場合18°ハイブリッドを2.5センチ短く持って打つ距離。これまでは、グリーンの右や左にボールを散布することが多かったのですが、現在の打ち方なら曲がらないことが判っていたので、ピンをデッドに狙いました。すると、ボールは上部だけ見えている旗竿を覆い隠すように飛び、一緒に廻っていた仲間を驚嘆させました。グリーンに近づくと、手前のエッジを僅かに越えたワン・ピンの距離についていました。イーズイ・バーディ…と云いたいところですが、ブレイクを読み切れずパー。残念。
No.14(パー5)の第二打は残り180ヤード。グリーンの前全面は花道など無い深めのバンカーでガードされています。刻むのなら24°ハイブリッドですが、正確に打てることが判っていたので18°ハイブリッドを2.5センチ短く持ち、バンカーの右を狙って打ちました。自分でも驚くような、注文通りの場所にボールが飛びました。しかし、勢いが足りずイレギュラー・バウンスでバンカー入りしてしまいました。2.5センチ短く持つ必要はなく、フル・ショットでよかったようです。いずれにせよ、一打で脱出しパー。
No.16(パー4)。ここでのティー・ショットはフェアウェイを真っ二つにするようなド真ん中の快打で、ボールはガードバンカーの手前、ピンまで30ヤード地点で停止。私自慢の「ピッチングとチッピングの距離調節」による寄せはピン傍50センチに寄り、バーディ。
以上の全ては今回のこのtipを読み返したお蔭です。
インストラクター集団GolfTec(ゴルフテック)の記事に「肩をフラットにするな」(tips_189.html)というのがあります。GolfTecは数万人のサンプルから導き出した最良のメソッドを教えてくれるのが特色です。
「プロとアマのあらゆるハンデを持つ40,000人のスウィングを分析した結果、プロとアマの差で際立っていたことの一つは、インパクトからフォロースルーにかけての肩の傾斜である。肩の傾斜は、左右の肩を結ぶ線と地面との角度で表される。偉大なプレイヤーたちはインパクトで約50°傾斜させるが(図の右)、ハイハンデの者はスウィングの間に傾斜の角度を失ってしまい、水平に近い肩のターンに堕してしまう(図の左)」
最近の私は「インサイドに引き、左脇を締め挙げるスウィング」(03/17)という記事に書いたスウィングをして、これまでとは見違えるように真っ直ぐターゲットに向かうショットが可能になっています。このメソッドの重要なポイントはインサイドにバックスウィングしても、インサイドにフォローを出さないことです。それだと盛大なプルになってしまいます。
トップからインパクトにかけては肩を水平に廻すのではなく、左脇を締めつつ左肩を挙げるようにすると真っ直ぐ飛びます。それは奇しくもGolfTecが説く《50°近い傾斜》を形成することでもあります。最初の写真のMinjee Lee(ミンジー・リー、オーストラリア)の左肩は約45°上がっています。
上のGolfTecの記事には「1〜2クラブの飛距離増もあり得る」と書かれていますが、全くその通りで、ピンに向かって真っ直ぐ飛んで行くのはいのですが、オーヴァーしてこぼれてしまうケースが増えています。私の個人的ヤーデージ・ブックの大幅改訂を迫られていて、鋭意作業中です。
なお、このテクニックはGolfTec以前に発見者がいます。野球のホームランバッターを観察して得たという興味深いもので、下記の下記の「左脇を締め挙げろ」という記事を御覧下さい。
【参考】
・「左脇を締め挙げろ」(tips_94.html)
・「プロとアマの違い」(tips_189.html)
(May 10, 2020)
●自戒メモ
私がスランプに陥るのは、次のような重要な基本を忘れてしまう時です。
・アイアンを打つ時、ボールのターゲット方向約10センチを凝視する
ついボールを見ながら打ってしまいがちですが、それだとボール後方をダフったり、ボールの天辺を打ってゴロを打ったりします。ボールのターゲット方向を見て、《アイ=ハンド・コーディネーション》を利用すれば、クラブのロフト通りの軌道で、通常の飛距離を得ることが出来ます。
・アイアンを打つ時、手・腕先行で打ちに行ってはいけない
手・腕先行はシャンクを打つ理想的方法です。そもそもアイアンは目一杯飛ばす道具ではないので、力んではいけない。「いいスウィングをしよう!」とだけ考えれば、比較的穏やかなスウィングで、いいボールを打つことが出来ます。もちろん、シャンクにはなりません。
・パー3では肩を充分廻す
パー3では「安全に真っ直ぐ飛ばそう」、「ゆっくりのスウィングだとプッシュしがちだから、早めのスウィングをしよう」、「ちゃんとコックしてストレートな軌道を得よう」等々、色んなことを考え過ぎ、とどのつまりプッシュやプルを打ってしまう。やっと気がついたのですが、こんな風にあれこれ考えた時は、左肩を充分廻していない。それがプッシュやプルの原因でした。
私の「左肩を充分廻す度合い」は、左肩の突端がボールの真下に到達した時です。これ以上でも以下でも、いけません。
・ダウンスウィングで、右肘はズボンの右ポケットを追い越さないこと
これは「正確無比なショットの秘訣」(tips_185.html)に書いたtipで、手打ちを防ぐ秘訣なのですが、このところとんと忘れていました。ある日、この記事を思い出して実践したら、途端に球の切れ味が良くなり、「これを忘れるなんてドジだったなあ!」と思わされました。
上の「左肩を挙げよ」とこの「右肘はズボンの右ポケットを追い越さない」の併用は素晴らしいです。
(May 10, 2020)
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